L1⇆L2で即時送金可能 | クロスチェーンブリッジ「Across Protocol」について解説

2022/06/25・

m_crypto

L1⇆L2で即時送金可能 | クロスチェーンブリッジ「Across Protocol」について解説

昨今、レイヤー2プロジェクトによるエアドロップが盛んとなっており、直近ではHop Protocol、Optimismなどのプロジェクトでプロダクト利用者に対するトークン配布が行われました。

本記事では、公式mediumで「トークンは可能な限り公平な方法で配布されます」と記載されており、一部でトークンのエアドロップの可能性があるとされているプロジェクト「Across Protocol」について紹介します。

Ethereumのスケーラビリティやガス代に関する課題が浮き彫りとなった昨今、レイヤー2関連のプロジェクトは今後さらに重要となる可能性が高いです。

是非、本記事を読んで注目プロジェクトのAcross Protocolについて学んでみてください。

Across Protocol = クロスチェーンブリッジプロトコル

Across ProtocolはUMA Protocolが手がけるOptimistic Oracleを採用したクロスチェーンブリッジプロトコルです。

Acrossを利用すると、レイヤー1のEthereumからレイヤー2のOptimism・Arbitrum等へ、その反対にレイヤー2からレイヤー1へとトークンのブリッジが行えます。

Acrossでは、チェーン間の即時送金を可能にするためにRelayer (中継者)という仕組みが採用されており、Relayerが資金を前もって提供しておくことでチェーン間の素早いトークン交換(通常1~3分)が実現可能です。

Across Protocolでは、記事執筆時点で以下のブロックチェーンとトークンに対応しています。

Ethereum
ETH、 WETH、WBTC、DAI、USDC、BOBA、BADGER、UMA
Arbitrum
ETH、WETH、WBTC、DAI、USDC、BADGER、UMA
Boba Network
ETH、WETH、WBTC、DAI、USDC、BOBA
Polygon
ETH、WETH、WBTC、DAI、USDC、UMA
Optimism
ETH、WETH、WBTC、DAI、USDC、UMA

ちなみに、Acrossでは、こちらのGoogleフォームのアンケートを提出し、UMA protocolによるホワイトリストの登録を行うことで新しいトークンのサポートを依頼できます。

Across Protocolの使い方、手順

①MetaMaskのウォレットを用意する

②サポートされているチェーン&トークンを準備する

③AcrossにMetaMaskを接続する

④トークンをチェーン間でブリッジする

上記の手順でAcrossを触っていきます。

①MetaMaskのウォレットを用意する

MetaMaskのウォレットは下記記事で解説していますので、MetaMaskのウォレットをインストールしていない方は、ご覧になってインストールしてください。

⇒MetaMask(メタマスク)の使い方まとめ!入出金・トークン追加も超簡単

②サポートされているチェーン&トークンを準備する

サポートされているチェーン&トークンを先に述べましたが、今回はその中からEthereumとArbitrumのチェーンを使いブリッジを行っていきます。

まだMetaMaskにArbitrum等のチェーンを追加していない場合は、RPCの手動入力でチェーンを追加出来ます。

また、シンプルな操作で自動でチェーンを追加出来るChainlistを使ってチェーンを追加する事も出来ます。

RPC手動入力の場合

こちらの情報をMetaMaskのネットワークに追加していきましょう。

・ネットワーク名:Arbitrum
・新しいRPC URL:https://arb1.arbitrum.io/rpc
・チェーンID:42161
・通貨記号:ETH
・ブロックエクスプローラーのURL:https://arbiscan.io/

 

Chainlistの場合

操作は簡単です。

connect walletでMetaMaskと接続を行います。

次に「Add to Metamask」と表示されるのでクリックします。

 

正しいRPC情報が出てきますので追加を承認をクリックします。

 

ネットワークを追加して、トークンを用意すれば完了です。

③AcrossにMetaMaskを接続する

次にMetaMaskをAcrossに接続していきます。

例としてArbitrum⇒EthereumへUSDCをブリッジしますので、MetaMaskウォレットのネットワークは、Arbitrumに設定しておきます。

右上のconnect walletをクリックします。

MetaMaskとAcrossの接続の完了を確認したら、次に実際にブリッジしていきます。

④トークンをチェーン間でブリッジする

From:接続済みネットワーク

Asset:ブリッジするトークン、数量

To:資金(トークン)のブリッジ先のネットワーク

を選択して「Approve(またはSend)」をクリックします。

今回のブリッジでは、Arbitrum⇒EthereumへUSDCをブリッジしますがその際に

  • ブリッジにかかる時間
  • ネットワーク先へ転送するガス代
  • ブリッジに発生するガス代

が表示されますので、どのぐらいのコストと時間を要するのか注意して見ましょう。

上記画像の例では、以下の内容にてブリッジが行われることになります。

→ArbitrumネットワークからEthereumネットワークに、
→769.355826 USDCをブリッジする時間が1~3分かかり、
→2.891 USDCがネットワーク先へ転送するガス代、1.214 USDCがブリッジに発生するガス代として消費され、
→イーサリアムネットワークに着金するUSDCは、765.3 USDC

transactionが生成されると「Deposit succeeded」と表示されます。

ここまでで、レイヤー2のArbitrumからレイヤー1のEthereum上へのUSDCのブリッジは完了となります。

エアドロップの可能性について

*ここからは、確定の情報ではなく推測情報が多く含まれますのでご留意ください。

Across Protocolでトークンのエアドロップが行われた場合、流動性提供を行ったユーザーがより多くのトークンの配布が受けられると一部で推測されています。

上記ツイートによると、1億枚のトークン ($AXS)が発行され、その内の10%である1千万枚がエアドロップとして以下のユーザーに配布される可能性が高いとのことです。

  1. 3月11日までにトークンをブリッジさせたユーザーに10%
  2. 3月18日までにディスコードへ参加したユーザーに20%
  3. 初期の貢献者に20%
  4. LP提供者に50%

今回は、4番のLPの提供を行う手順を簡単に解説したいと思います。

*ネットワークはイーサリアムのみ選べるようになっています。

先ほど同様にAcrossにアクセスし、MetaMaskを接続した状態で、画面中央でPoolを選択します。

次にドロップダウンのメニューからトークンを選びます。(今回はUSDCを$500分LPに提供してみます)

入力したら「Approve」をクリック。

次に表示される「Add Liquidity」を」クリックしてトランザクションが生成され、Deposit succeeded (入金に成功しました)」と表示されれば流動性の提供は終了です。

とても簡単ですね。

繰り返しになりますが、紹介したエアドロップの有無や配分、対象条件はあくまで推測になりますのでご注意ください。

まとめ

ここまで注目のクロスチェーンブリッジプロトコルのAcross Protocolについて紹介してきました。

Across Protocolは、格安のガス代と僅かな時間で資産(トークン)のチェーンを換えられます。

この記事を読んでAcross Protocolに興味を持った方は是非実際にプロダクトを触ってみてください。

ちなみにEthereum Layer2であるArbitrumのイベント「Arbitrum Odyssey」のブリッジプロジェクトにAcross Protocolも選ばれていますので、そちらも視野に入れてプロダクトを触っていくのもいいかと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 –Across公式リンク –

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