【Beyond Blocks初日レポート】パネルディスカッション ICO VS. VC
   公開日 : 2018/04/07

【Beyond Blocks初日レポート】パネルディスカッション ICO VS. VC

Crypto Times 編集部

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今回はBeyond Blocks東京サミットの1日目の最後に行われたパネルディスカッション『ICO vs VC』についてレポートしていきます。

【パネルディスカッション登壇者】モデレーター アバサ・フィリップス(Abasa Phillips)/Zilla 創設者兼CEO
小林 慎和(Noritaka Kobayashi, Ph.D)/Last Roots 創設者
マーク・ビヴェンズ(Mark Bivens)/Truffle Venture Capital ベンチャーパートナー
マリナ・チトワ(Marina Titova)/ NBK Group デジタル・キャピタル・マーケット部トップ
スティーブン・ネラヨフ(Steven Nerayoff)/Alchemist 創設者兼CEO
Natavudh “Moo” Pungcharoenpong, Co-CEO, SIX Network

ディスカッションの中で上がったテーマごとに登壇者の方々の意見をまとめていきたいと思います。

まずはICOとVCについて簡単な説明です、お読みください。

ICOとは
Initial Coin Offering(イニシャル・コイン・オファリング)の略称で、コイン(デジタルトークン・暗号通貨)の発行による資金調達・クラウドファンディングのこと。

VCとは
Venture Capital(ベンチャー・キャピタル)の略称で、ハイリターンを狙ったアグレッシブな投資を行う投資会社(投資ファンド)のこと。ここでは、主に高い成長率を有する未上場企業に対して投資を行い、資金を投下することを指す。

資金調達にICOを選んだ理由

ディスカッションは、資金調達の手段としてICOをなぜ選んだのかという切り口で始まります。

「ICOとVCの両方の選択肢があったけれども、資金調達方法のトレンドを見てICOを選ぶことに決めた。」

トークンは使う人がいて初めて価値が生まれるため、ユーザーが直接参加できるICOを選択した。」

「VCでの資金調達はパートナーシップ関係が必要であり、トークンへの投資は行われないことが多いです。この問題を変えつつも、ICOを追及することが大事だと思っている。」

このように、投資対象としては新興である仮想通貨プロジェクトであるからこそICOを選んだようです。実際、多くの仮想通貨プロジェクトは資金調達にICOを採用しています。

また、トークセッションの中でICOという資金調達法に関しては下記のようにも語られました。

「数年前ではシリコンバレーの企業しかできなかった資金調達が、ICOのおかげで従来よりも簡単に行うことができるようになった。」

『トークン=新しい資産』という理解が広がりつつあると思う。」

ICOという資金調達手段が新しく、今まさに世間に浸透し始めているということが確認できる意見のように感じました。

資金調達の手段はICOか?それともVCか?

そして、資金調達の手段としてはICOとVC、どちらを選ぶべきかという議論が続いて展開されます。

「VCの多くはこれまで長期的な所有者だったけれども、仮想通貨ヘッジファンドは長期的に所有はしたくないということが多い。」

「VCによって支配されるようなスタートアップを迎えるのが嫌だという意見もある。」

「VCを選ぶなら、開発のマイルストーンを設定し、その達成の度に資金を渡すのがいいと思う。」

など、VCでは従来の方法での資金調達は双方から見て難しいという意見が目立ちました。また、プロジェクト側から見たICOとVCの違いについても言及がありました。

「仮想通貨は価格の予測が特に難しい。というのも前例が少ないため。VCは長期投資なのでいつまでもいるが、ICOで参加したトークンホルダーはいつまでもホールドし続けるとは限らない。

「VCはチームの中で期日などを決めなければならず、内部からのプレッシャーがある。一方でICOでは外部からのプレッシャーがある。理由はトークンホルダー達は価格の上昇を望んでおり、開発期間が長いほどそのプレッシャーは増していく。

というように、VCは長期的、ICOは短期的な価格の変動を期待する投資家が多いと語られました。

投資家サイドと実際にICOの経験がある登壇者により意見は交わされたので、あまり聞くことのないICOとVCの性質について詳しく知ることができたディスカッションでした。

Q&A

ICOの調達額を決める目安は?

従来のキャピタルマーケットの考えに基づいて考えている。企業の案件をもとに考えたり、過去の類似するプロジェクトと比較するのも良い。

また、開発者が何人必要なプロジェクトなのか。開発期間はどれほどか、を考慮すると良い。ただしプロジェクトの目標や環境、ターゲットとするマーケットにもよる。

どんなトークンを使うべきか?

どんなトークンでも関係ない。現在ICOはたくさん行われており、あまり違いはない。

ホワイトペーパーにも書いてあるが、まずはいい商品があることが前提である。ICOの前にしっかりプロダクトの内容を考えることが大事。

IPOは減っていくか?

ICOと比べると、そのトレンドはある。アメリカでは特にテクノロジーのIPOでその傾向がある。また現在ミニIPOというものが増えている。

まとめ

登壇者の方がセッションで言っていたように、今ICOは資金調達におけるトレンドでしょう。しかし、プロジェクトの中身をよく考えて、どのように資金調達の方法を選ぶのかはとても大切なことです。

また、投資家もプロジェクトがICOをする理由や調達額の内訳を確認しつつ投資することが大事です。

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