【イベントレポート】2018年8月10日 Crypto Kitties(クリプトキティーズ) 東京ミートアップ

2018/08/14・

Yuya

【イベントレポート】2018年8月10日 Crypto Kitties(クリプトキティーズ) 東京ミートアップ

今月10日、東京・渋谷にて、イーサリアムの非代替型トークン(NFT)規格を利用した人気DAppゲームであるCryptoKitties(クリプトキティーズ)初来日ミートアップが開催されました。

今回のイベントでは、クリプトキティーズのサービス内容や開発に至った経緯に加え、モバイル版アプリや新プロジェクト、HTCとの提携などについても説明が行われました。

共同創設者のBenny Giang氏のユーモアある講演に加え、ステッカーやTシャツなどのプレゼントもあり、終始楽しめるミートアップでした。

クリプトキティーズとは?

クリプトキティーズは、イーサリアムのトークン規格であるERC-721を利用した「猫育成ゲーム」です。

ERC-721とは、非代替型(=一枚一枚の価値が違う)トークンを作成できる規格で、クリプトキティーズではそれぞれ異なった模様や形をした猫がトークンとして表されています。

ゲーム上には緻密な「遺伝子メカニズム」が組み込まれており、猫を繁殖させることで親やその上の世代の遺伝的特徴を受け継いだ子猫が生まれてきます

ゲーム上の遺伝子は本物と同じように優性・劣性に分かれており、特定の遺伝子を組み合わせると「スペシャルにゃんこ」も生まれてきます。

それぞれの猫はトークンで表されているため、他の仮想通貨と取引することができます。

レアな猫をコレクションとして集めたり高額で売却したりできることからこのゲームには人気に火がつき、一時期はイーサリアムネットワーク全体に遅延を生じさせてしまうほどでした。

創設者が語る「クリプトキティーズ」

猫Tシャツ・短パン・猫耳で登場した共同創設者のGiang氏。

今回のミートアップでのメインイベントは、クリプトキティーズ共同創設者のBenny Giang氏による講演でした。

Giang氏は、プロジェクト開発に至った経緯や、DAppゲームが秘めるポテンシャル、更には「クリプトコレクティブル」が世界に与えるインパクトについて語りました。

クリプトキティーズ開発に至った経緯

Giang氏は、クリプトキティーズを開発した理由は「ブロックチェーンを楽しく、アクセシブルなものにしたかった」からだと語りました。

ブロックチェーン技術はその複雑さから一般的な普及が難しくなっていますが、クリプトキティーズのようなゲームがあれば、確かにこの技術をより身近に感じることができるといえるでしょう。

ブロックチェーン上にゲームを作るメリットとは?

ブロックチェーンと聞くと、ビジネスや金融、ガバナンスなどへの応用例ばかり浮かびますが、ゲームをブロックチェーン・ネットワーク上に作る意味はあるのでしょうか?

Giang氏は、ブロックチェーン技術を利用することでオンラインのゲームを半永久的に残しておくことができると語りました。

従来のサーバー・クライアント型のオンラインゲームでは、運営者が運営を廃止すると、育てたキャラクターなどのデータもろとも、ゲーム全てが消え去ってしまいます

対して記録されたデータの変更が不可能であるブロックチェーンであれば、ネットワークが維持される限り運営者の存続に関係なくゲームは残り続けます

クリプトキティーズは、データ(猫)をブロックチェーン上で半永久的に保存する、DAppゲームのメリットを宣伝する先駆者でもあるということです。

デジタルアートに価値がつく時代

Giang氏は、クリプトキティーズのような「クリプトコレクティブル」が世界に与える影響についても語りました。

「ブロックチェーンの登場により、デジタル上で生み出されたアートに価値がつく時代が到来しています。」

と語るGiang氏は、クリプトキティーズのように、デジタル上のコンテンツを実世界のアートなどのようにコレクションとして取り扱うことができると話しました。

現にクリプトキティーズは、ジェネシス(一番最初に生まれた猫)を10万ドルで売却しています。

また、レア度の高い猫を売却して病院や環境保護活動の資金を調達するなどといった事例もあり、デジタル資産が実世界のモノと同様に価値を帯びるようになってきていることが解説されました。

ミートアップで発表された注目情報を紹介!

今回のミートアップでは、プロジェクトの紹介以外にも、クリプトキティーズについての注目情報も公開されました。

アンドロイド版アプリ・HTCとの提携について

これまではウェブ上でのみ存在したクリプトキティーズですが、8月11日をもってアンドロイド版アプリを公開し、スマートフォンからでも遊べるようになりました。

iOS版の公開日程については詳しく発表されることはありませんでした。

また、クリプトキティーズは台湾の大手電子機器メーカー・HTCと提携を結び、U12+と呼ばれる機種のプリセットとしてゲームがインストールされるもようです。

新プロジェクト「KittyVerse」

また、当イベントではクリプトキティーズの新プロジェクト・KittyVerse(キティバース)についても解説がありました。

このプロジェクトは、所有する猫をキャラクターとして使えるゲームの開発促進・共有を行うスペースで、ゲームプレイ・開発共に本家許可なしで行えるというものです。

クリプトキティーズではこのようなゲームの開発者に助成金も配布すると発表しています。

まとめ

終始笑いの絶えない、楽しめるプレゼンを提供してくださったGiang氏は、

「次はもっとビッグなイベントをやりたい。本物の猫とか、バウンシーキャッスルとかも導入して盛り上げていきたい」

遊ぶ気満々のコメントをしています。

また、イベントの終わりには、一番大きな声で「ミャオ」と叫んだ人に限定Tシャツ一枚をプレゼントするという謎のサプライズもありました。

今回の記事を読んでクリプトキティーズについて気になった方は、ぜひ公式サイトもチェックしてみてください。

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