DeFi
2024/02/12GMXは、レバレッジ・現物取引に対応したDEXです。 Arbitrum上で最も高いTVLを誇るプロジェクトで、執筆時点でのTVLは約800億にもなります。 注目が集まっている背景として、独自のトークン設計や流動性の仕組みによって、取引・報酬を利用者に提供している点が挙げられます。 この記事では、そんなGMXについて以下のような観点から解説しています。 この記事のまとめ ・GMXはレバレッジ取引に対応したDEXのひとつ ・GLPを用いて流動性を確保 ・狭いスプレッド、低い手数料で取引可能 ・流動性の提供やステーキングによって報酬を獲得 GMXとは?=レバレッジ取引に対応したDEX GMXは、現物取引とレバレッジ取引を提供するDEX (分散型取引所) です。 取引の面においては、狭いスプレッドやゼロスリッページなどを強みにしており、ArbitrumとAvalancheの2チェーンで構築されています。 デリバティブ系DEXは他にも存在していますが、GMXはユニークなトークンの設計と流動性の確保によって、大きく注目されています。 執筆時点でのGMXのTVLは800億円を超えており、このTVLは全体では31位、Arbitrum上に構築されているプロダクトでは最も高いTVLを誇っています。(参考:DefiLlama) GMXは多数のデリバティブ系のプロダクトの中でも代表的なもののひとつに挙げられ、今後注視して行きたいトピックのひとつと言えるでしょう。 想定される利用者ごとのGMXの特徴 GMXは非常に多数の特徴を持っており、各要素・特徴同士が複雑に関係しています。 そのため、以下の3つ想定される利用方法や利用者ごとの特徴・メリットについて解説していきます。 ・トレーダー ・流動性の提供者 ・GMX保有者 GMXの強み・注目ポイントをチェックしていきましょう。 トレーダー:高いスペックを持つ取引環境 GMXはトレーダーにとって理想的な取引環境を提供しています。 GMXの価格は、高い取引量を持つ複数の主要な取引所によるレートなどを元に計算され、利用者に反映される仕様になっています。 これによって、ゼロスリッページや狭いスプレッドを実現しています。 また、レバレッジ取引における手数料は0.1% (ポジションの開閉時に必要) 程度で、こちらもユーザーにとって魅力的であると言えるでしょう。 (細かな手数料は、スワップの有無など、執行する取引の内容により変動する可能性があります) 流動性の提供者:高い報酬とインパーマネントロス GMXはUniswapに代表されるようなAMMを活用したDEXではありません。 GMXでは「GLP」というトークンを用いて、ユニークな方法で流動性を確保し、トレーダーの取引を可能にします。 これから、そんなGLPの概要と報酬について解説していきます。 GLPの概要と構成している仮想通貨 GLPは複数の仮想通貨によって構成されている集合体のような存在です。 具体的には以下のような構成比率になっています。(執筆時点) ETH : 70.03% WBTC : 23.58% LINK : 18.66% UNI : 4.37% USDC.e : 10.92% USDc : 8.73% USDT : 2.02% DAI : 0.13% FRAX : 2.26% トレーダーは、前述したような主要取引所などから取得したレートに則り、GLPを構成する上記の仮想通貨により提供された流動性を用いてレバレッジ取引を行います。 流動性を提供したい方は、GLPを購入することにより、自動的に流動性の提供とステーキングを開始可能です。 また、GLPを活用した流動性の提供であれば、AMMのようにインパーマネントロスのリスクが発生しません。 (後述しますが、GLPを用いた運用にも特有のリスクが存在する可能性があります) GLPの購入によって得られる報酬 トレーダーによって支払われた手数料のうち、70%がGLP保有者に対して配布されることになっています。 具体的には、以下のような報酬がGLP保有者に対して配布されます。 ・エスクローGMX (esGMX) ・ETH ※Avalancheの場合はAVAXとesGMX esGMXは後述するGMX保有者にも配布される報酬で、1年後に全ての権利が確定し、GMXに変換できるトークンです。 執筆時点におけるGLP保有によるAPRは8.35%程度となっています。 GLPを構成する主要な資産が、ETH・WBTC・各ステーブルコインであることを考慮すると、一般的な投資商品や銀行の年利などと比較すると、高いリターンが見込めると言えます。*ただし、PRは一週間に発生した手数料によって変動するため、注意が必要です。 GMX保有者:保有による多数の報酬 GMXには、GMXというガバナンストークンが存在しており、ステーキングすることが可能です。 ステーキングすることによって、以下のような報酬を得られます。 ・ETH (総手数料のうち30%) ・エスクローGMX (esGMX) ・マルチプライヤーポイント (Multiplier Points) ※Avalancheの場合はETHがAVAXに 割合などは異なるものの、ETHとesGMXについてはGLPの保有と同様の報酬です。 一方で、マルチプライヤーポイントは、GLP保有のみでは付与されません。 マルチプライヤーポイントは、ステーキングすることで更にETHを獲得可能になるポイントのようなもので、ステーキングによって発生する報酬にブーストを掛けていくことが可能です。 マルチプライヤーポイントは、GMX・esGMXをステーキングすることによって配布され、ステーキングを解除すると消滅します。 各トークンの種類・報酬をまとめると、以下のとおりです。 各トークンなど アクションの内容 報酬の内容 GMX ステーキングによって ETH、esGMX、マルチプライヤーポイント エスクローGMX(esGMX) ステーキングによって ETH、esGMX、マルチプライヤーポイント マルチプライヤーポイント ステーキングの状況によって ETH GLP 購入と自動的なステーキングによって ETH・esGMX 全体的に、長期保有 (長くステーキング) すればするほど、利益が出やすい構造になっていると言えるでしょう。 GMXの機能ごとの使い方を解説 GMXの使い方について、以下の機能ごとに解説していきます。 ・ウォレットの接続 ・現物取引 ・レバレッジ取引 ・流動性の提供 ・ステーキング GMXを利用する前に、前提としてArbitrum・Avalancheを利用するための準備を済ませておく必要があります。 以下の記事で、各ネットワークの概要・使い方について解説しているので、まだ両者のいずれかを利用したことが無い方は参考にしててください。 ・L2ネットワーク「Arbitrum One」の概要や設定方法、基本的な使い方からリスクまで徹底解説! ・Avalancheとは?概要や使い方、注意点を解説! ウォレットの接続 GMXを利用する前に、ウォレットを接続していく必要があります。 以下の手順で、GMXとウォレットを接続していきましょう。 GMXにアクセス 「Connect Wallet」へ ウォレットを選択 ウォレットの承認を済ませる 上記の手順で、GMXのウォレットが接続されたら、GMXを利用するための準備は完了です。 GMXで現物取引 GMXで現物取引を行う手順は、以下のとおりです。 Tradeの画面で「Swap」へ 通貨と価格を入力 「Swap」へ 「Confirm Swap」へ 手数料は、各通貨・タイミングによって異なりますが、0.2%〜0.8%程度に設定されています。 GMXでレバレッジ取引 GMXでレバレッジ取引を行う手順では、以下のとおりです。 「Long (買い) 」 もしくは 「Short (売り) 」へ 通貨と数量を入力 レバレッジを選択 「Long 通貨」もしくは「Short 通貨」へ 注文の前段階で「Limit」・「Trigger(レバレッジ取引のみ)」といった注文のオプションを選択することができます。 また、ポジションなどによって担保となる通貨が異なり、各注文時に通貨が必要になった場合はスワップされ、前述した現物取引と同様の手数料が適用されます。 GMXで流動性の提供 (GLPの購入) 次に、GMXで流動性を提供する方法 (GLPの購入方法) について解説していきます。 「Buy」へ 「Buy on Arbitrum」へ (Avalancheの場合はBuy on Avalancheへ) 「Buy GLP」へ 通貨と数量を入力 「Buy GLP」へ 同じ手順で「Sell GLP」を選択することで、各仮想通貨へ振り戻すことも可能です。(GLP購入から最低15分の待機時間が必要) GLP購入時には手数料がかかりますが、この手数料は各仮想通貨の需要によって変動します。 というのも、GLPにおける各仮想通貨間の需要と供給によって、理想的な割合 (Weight) が決められており、割合を調整するために手数料が変動してきます。 例えば、ETHの割合が理想的な割合よりも大きくなっている際に、ETH建てでGLPを購入すると高い手数料が必要です。 これは、GMX内の機能に共通している仕様となっており、GLP内の理想的な割合から遠ざかる取引には高い手数料、理想的な割合に近づく取引には安い手数料が適用されます。 GMXでステーキング GMXでは、前述の通り、さまざまな場面でステーキングを多用します。 以下の手順で、GMXをステーキングしていきましょう。 「Earn」へ GMX欄の「Stake」へ 「Approve GMX」へ ウォレットの承認を済ませる 再度「Stake」へ 数量を入力 Approveと同じ手順で「Stake」へ 「Staked」の欄にGMXが反映されていたら完了 (予めGMXを保有しておく必要があります。まだGMXを保有していないという方はUniswapなどから購入しておきましょう) 同じ手順で「Unstake」からステーキングを解除することができます。 また、前述したさまざまなステーキングや報酬関連の情報・操作は、「Earn」の「Total Rewards」画面からアクセス可能です。 「Total Rewards」では、GMX内のさまざまな報酬関連の情報がまとめられており、どの程度の報酬を獲得できたのか?を確認できます。 上記画面の「Claim」を選択すると報酬を獲得することができ、「Compound」を選択すると発生した報酬を更にステーキングなどに回すことができます。 また、上記で解説した内容とほとんど同じ手順で、esGMXの運用やVest (esGMXからGMXへの換金・権利確定) を行うことが可能です。 GMXのリスクと注意点 これまでGMXの特徴や使い方について解説してきましたが、利用前に把握しておきたいリスク・注意点もいくつか存在しています。 ここからはGMXのリスクや注意点について解説していきます。 GMXの取引量と報酬の減少 GMXの報酬の配分は、手数料のうち流動性の提供者に対して70%、GMXのステーキングに対して30%を配布することで実現しています。 このことから、GMXの取引量が減少すると、GMXに関連する報酬も減少することに繋がります。 現時点では、GMXの取引量・手数料収入は安定的に推移しています。 (GMXのStatsより) ただし、これが今後も続いていくといった保証はありません。 競合の登場やGMXの欠陥などによって取引量が減少し、現在の報酬は常に増減する可能性があることは留意しておきましょう。 GLPには特有のリスクが見られる可能性 GMXの大きな特徴であり根幹でもあるGLPですが、まだまだ例の少ない取り組みである何らかのリスクが見られる可能性があります。 過去にはAVAX/USD間の価格操作があったことがGMXの公式ツイッターで発表されたこともあり、一部ではGMXの仕様が影響しているのでは?という指摘も見られました。 特に、取引・流動性周りのトピックはGLP保有者にダイレクトな影響を与える可能性があるため、注視していく必要があるでしょう。 予期せぬトラブル・バグなど 前述したようなリスクはもちろん、DeFi周りのプロダクト・プラットフォームには常に潜在的なリスクが存在しています。 スマートコントラクトにバグや脆弱性が発見されたり攻撃されるといった事例は、珍しくありません。 GMXに限らず、DeFiに触れられる際には常に一定のリスクが存在している可能性を押さえておきましょう。 GMXについてまとめ この記事では、GMXについてさまざなポイントから解説しました。 ユニークなトークンの設計や、流動性の仕組みなどさまざまな魅力的なポイントが見られます。 GMXを活用したプロダクトやプラットフォームなども登場しつつあるので、今後も注視して行きたいプロジェクトであると言えるでしょう。 最後まで読んでいただきありがとうございました。
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2024/01/31本記事では、DeFiに焦点を当てたブロックチェーン「Injective」について解説しています。 Injectiveの$INJトークンは2023年1月には1ドル前後の価格をつけていましたが、その1年後の2024年1月時点では34ドルを超えており、2023年に急伸したプロジェクトの1つ挙げられています。 この記事ではそんな注目プロジェクトであるInjectiveの概要や注目点について以下の点から解説しています。 記事のまとめ ・InjectiveはDeFi向けのブロックチェーン ・EthereumやCosmosとの相互運用性 ・買い戻しとバーンによるデフレ ・FBAによるフロントランニングへの耐性 Injectiveの概要 Injectiveは、金融に焦点を当てたブロックチェーンや周辺のエコシステムの総称です。 Cosmos SDKを使用して構築されており、PoS(Proof of Stake)を採用しています。 同じ仕様を持つブロックチェーン同様、Injectiveはトランザクションの通りが早く、Ethereumやbitcoinと比較するとガス代も安いです。 直近ではAIやRWAといった注目トピックと合わせて注目度が高まっています。 ネイティブトークンの$INJには以下のような用途があります。 ・PoSへのステーキング ・ガス代としての利用 ・Injectiveに関連する機能のガバナンス $INJはブロック報酬として用いられ増加しますが、流通に当たり特徴的な機能が加えられており将来的に供給は減少する可能性があります。 Injectiveの3つの特徴 Injectiveのかんたんな特徴について、以下の3点から解説していきます。 1. DeFiに焦点を当てている 2. 高い相互運用性 3. 定期的なBurn Injectiveの強みをざっくりとチェックしていきましょう。 1. DeFiに焦点を当てている InjectiveはDeFiに焦点を当てており、実装されている機能もDeFiに関連するトピックが多いです。 例として、Injectiveが焦点を当てているジャンルとしては以下のようなものが挙げられます。 ・取引所 ・保険 ・オラクル ・デリバティブ また、直近では注目トピックの1つであるRWAに関連するモジュールを提供する旨が明らかにされました。 The Injective Volan Mainnet proposal is live! Volan brings unmatched L1 infrastructure with novel advancements including The world's first ever RWA Module Enhanced Scalability New token burn capabilities And Much More Vote Here (IIP-314): https://t.co/lFOdcoW6PP pic.twitter.com/mvU3Begazw — Injective (@Injective_) January 6, 2024 このモジュールを使用することで、金融機関などがトークン化した現実世界の資産を扱いやすくなります。公式によると、Injectiveはネイティブチェーン上でRWA向けのパーミッションレイヤーをサポートする唯一のチェーンとなるようです。 RWAは注目を集めているトピックの1つなのでこちらも注目ですね。 高い相互運用性 Injectiveは、高い相互運用性を持っています。 ブロックチェーンは、各チェーンごとにさまざまなルールや仕様が異なっており、基本的にトークンや情報を自由に行き来できません。 一方で、InjectiveはCosmos SDKをベースに構築されたブロックチェーンであり、IBCにも対応しています。同じくIBCに対応しているブロックチェーンと互換性があり、特にCosmos関連のエコシステムとは相性が良く、IBCに対応しているブロックチェーン間とのスムーズなトークンの移動が可能です。 また、InjectiveはEthereumとの互換性も持ちます。 Injectiveは、EthereumのMetaMaskなどのウォレットを使用してやり取りを行ったり、Injective上でERC-20トークンを扱うことも可能です。 定期的なBurn Injectiveは、定期的に$INJトークンの買い戻しを行う仕組みを実装しています。 買い戻しを行った$INJはバーンされ、市場から取り除かれます。これにより、$INJの希少性が高まりデフレ効果が期待できるとされています。 具体的な例としては、Injective上の取引所などで発生した手数料の一部を回収し、$INJの買い戻しに回されています。 Injectiveの仕組み Injectiveの仕組みについて、以下から解説していきます。 ・DeFi向けのさまざまな機能 ・フロントランニングへの耐性 ・inEVMとinSVM ・$INJのバーンークションと分配 Injectiveの注目したい機能や仕組みをチェックしていきます。 DeFi向けのさまざまな機能 Injectiveは、チェーンベースでさまざまなDeFi向けの機能を提供しています。 Injectiveのチェーンから提供されている機能を使用して、開発者はかんたんに新たなDeFiサービスを構築可能です。 例えば分散性の高いオーダーブックなどがチェーンベースで提供されており、このオーダーブックを活用して取引所などを開発できます。 また、保険やオラクルといったトピックごとにモジュールが提供されています。 フロントランニングへの耐性 InjectiveはFBA(Frequent Batch Auction)を活用して、フロントランニングを防止します。 フロントランニングとは、他のユーザーの取引情報を取得し取引がブロックチェーンに記録されるよりも前に自分が利益を得るためにオーダーを処理する行為を指す言葉です。 そしてFBAは、Injectiveの注文マッチングシステムが使用しているモデルです。 注文の種類によって若干仕様が異なりますが、概ねFBAではブロック内にある一致する注文を同じ価格で処理します。 これにより、フロントランニングを防ぐことができるとされています。 inEVMとinSVM Injectiveは、inEVMとinSVMという2つのVMのロールアップを展開しています。 inEVMはEthereumのEVM、inSVMはSolanaのSVMと互換性を持っており、各開発者はこれまでと同じ方法で各ロールアップにアプリケーションを構築可能です。 各ロールアップとも、モジュラー型ブロックチェーンのプラットフォームでロールアップの構築などを行っているCalderaとInjectiveが協力して開発しています。 $INJのバーンオークションと分配 Injectiveのネイティブトークンである$INJは、買い戻しとバーンが定期的に行われます。 前述したようなInjectiveの機能を使用している取引所などから発生した手数料のうち、40%は取引所などへ提供されます。 残りの60%はプールに集計されて、1週間に1度行われるオークションに出品される仕組みです。 オークションの落札には$INJが用いられ、落札に使用された$INJはバーンされます。 Almost 4,000 $INJ or approximately $130,000 has been burned today via the burn auction — Injective (@Injective_) January 4, 2024 この仕組みを通して、オークションはこれまで100回以上実施され、500万以上の$INJがバーンされました。 Injectiveの代表的なdApps Injectiveの代表的なdAppsについて、以下から3つのプロジェクトを紹介します。 ・Helix ・DojoSwap ・Talis Art Injectiveエコシステムについての見識を深めていきましょう。 Helix The new @HelixApp_ weekly market overview Trending markets include $JUP & $ZRO Pre-Launch Futures along with $INJ $SOL & $SEI. Trading volume up to $1.3 billion in the past week alone! pic.twitter.com/QckOGifzs6 — Helix (@HelixApp_) January 29, 2024 Helixは、Injectiveに構築されているオーダーブックの取引所です。 主にデリバティブ及び現物を扱っており、高度な注文のサポートなど多様な取引が可能な取引所になっています。 HelixはInjective上で*最も取引されているDEXで、安定的に取引量を伸ばしています。*DeFi Llamaのデータ参照 DojoSwap Hello Ninjas, In less than 1 month, we have achieved the following: $25,000,000 TVL $95,000,000 Trading Volume 52% Chain Dominance 3 Launchpads 15,000+ Unique Traders Feb will be an eventful month with many feature launch and launchpads lined up! #Injective… pic.twitter.com/s4VATYTwe1 — DojoSwap | 1st AMM Dex on #INJ (@Dojo_Swap) January 29, 2024 DojoSwapは、Injective上に構築されたAMMのDEXです。 さらに、DojoSwapではAMMのみならず、dINJを獲得できるLSDも提供されています。 DojoSwapは2023年末に正式ローンチした比較的若いプロジェクトです。 その一方で、TVLはLSDとAMM合わせて*約2,600万ドルで、DojoSwapを前述のHelixを抜いてもっとも資金が集まっているInjective上のプロジェクトとなっています。*記事執筆時DeFiLlama参照 Talis Art Exciting Airdrops Alert! Unveiling $TALIS Token Rewards for Talis Community. Stakers on Talis' Injective validator & Users of the platform, your loyalty hasn’t gone unnoticed! #TalisListing #Airdrops #TALISCommunity pic.twitter.com/e791IyxG5s — Talis Protocol (@ProtocolTalis) December 8, 2023 Talis Artは、InjectiveのNFTマーケットプレイスです。 他のNFTマーケットプレイスと同様にNFTの購入・売却・作成が可能です。 Talis Artは2021年にローンチしたマーケットプレイスで、2023年12月には$TALISという独自トークンをHelixに上場させました。 利用者などに対して今後、数回に分けてエアドロを行う旨も明らかにしています。 Injectiveの使い方・始め方 Injectiveに資金を送金する方法は、複数あります。 すでにATOMなどCosmos関連の資金を持っている方は、Cosmos Hub上のATOMなどからInjective上の$INJに、Keplrのスワップ機能から簡単に送金可能です。 Keplrのウォレットの中央下部をタップすると、以下のような画面が出てくるので、スワップしたい仮想通貨を選択(From)し、送金先(To)に$INJを指定してください。 ATOMであれば、複数の国内取引所で取り扱っています。 まだ、何も仮想通貨を持っていないという方は、ATOMを購入しKeplrに送金して、スワップするというのが一番手順が少ないはずです。 また、公式のブリッジを使用して送金する方法もあります。 コチラにアクセスして、ウォレットを選択し、送金元のチェーンと送金先のチェーンを選択して、送金したい仮想通貨と数量を入力し、送金を行ってください。 EVMのチェーンであればMetaMaskなどを使用する必要があり、各チェーンによって行き来できる仮想通貨も異なっています。 2024年1月時点で、以下のような主要なチェーンに対応しています。 ・Ethereumと一部のL2 ・Cosmos Hub ・Solana まとめ この記事では、Injectiveについてさまざまな点から解説しました。 Injectiveは、さまざまなポイントから注目の集まっているプロジェクトの1つです。 今後も注視して行きたいと言えるでしょう。
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2023/07/14zkSyncは、zk-Rollupを利用したL2ソリューションの一つです。 トークンの引き出しの期間が短いなど、主流のOptimistic Rollup系ソリューションと比較してもメリットが多く、利用を検討している方も多いはずです。 しかし、その一方でzkSyncはプロダクトが少ないといったデメリットも見られます。 本記事では、そんなzkSyncの概要から特徴、使い方からデメリット・注意点について解説しています。 この記事に書いていること ・zkSyncとは何なのか ・zkSyncの規模について ・zkSyncの特徴 ・zkSyncの使い方 ・トークンを失うリスクについて zkSync = "zk-Rollup"を利用したソリューション zkSyncは、zk-Rollupを利用したLayer2(以下、L2)ソリューションの一つです。 zkSyncの全容を把握するには、L2ソリューションやzk-Rollupへの理解が不可欠です。 そのため、まずはzk-Rollupの概要や、zkSyncのL2ソリューションにおける立ち位置・規模感などについて紹介していきます。 L2とzk-Rollupの概要 イーサリアムの利用が広まるにつれて、イーサリアムのガス代高騰や処理性能低下が問題視されるケースが多くなりました。 タイミングによっては、シンプルにトークンを送信・DEXでスワップするだけで、数千円が請求されるといった事例も見られます。 上記のような問題を解決するのが、L2ソリューションです。 L2ソリューションにはさまざまな種類がありますが、zkSyncはその中でもロールアップを利用したプロジェクトに分類されます。 ロールアップとはトランザクションをまとめる技術で、主流なロールアップに「Optimistic Rollup」と「zk-Rollup」が挙げられます。 zkSyncは、前述した主流なロールアップの内、zk-Rollupを利用したL2ソリューションです。 他のロールアップとzk-Rollupの技術的な詳細などについては、CT Analysisで提供中の「Ethereumを飛躍的にスケールさせるロールアップの概要と動向」にて解説しています。 L2周りの技術やソリューションが気になる zk-RollupとOptistic Rollupの違いを詳しく知りたい 今熱い仮想通貨の話題を網羅的に把握したい といった方は、ぜひ下記のCT Analysisレポートを御覧ください。 CT Analysisのレポートへ zkSyncはTOP3に入る規模を持つ 記事執筆時点において、zkSyncのTVLは約6,100万ドルであり、zk-Rollupの中では第3位に位置しています。 [caption id="attachment_75970" align="aligncenter" width="1024"] 引用元:L2BEAT[/caption] ただし、これはあくまでzk-Rollupの中でのランキングであって、Optimistic Rollupなど他のソリューションを加えると第6位です。 また、最もTVLが高いOptimistic Rollup系のArbitrumは、20億ドルを超えるTVLを記録しています。 現状ではTVLの観点から見ると、全体的にOptimistic Rollupのほうが大きな規模となっています。 ただ、zkSyncはzk-Rollup内の規模としてTOP3に入っているため、zkSyncも代表的なL2ソリューションであると言えるでしょう。 zkSyncの3つの特徴 これから、zkSyncの特徴を以下の3つの観点から、ご紹介していきます。 ①コストが低い ②引き出しまでの時間が短い ③zksync eraの登場とEVM zkSyncの注目点・特別なポイントをチェックしていきましょう。 ①コストが低い zkSyncは、他のL2ソリューションと比較して、ガス代のコストが低いです。 上記の画像の通りOptimistic Rollupのソリューションと比較しても、大きな違いがあります。 このようなコストの低さは、ガス代の節約のために利用するL2ソリューションにとって大きなメリットです。 ②引き出しまでの時間が短い zkSyncは、L2からL1へトークンを引き出す際の期間が、Optimistic Rollupと比較して、非常に短いです。 ロールアップ系のL2ソリューションを利用する際は、L1にあるトークンを、L2で利用できる状態にする必要があります。 そして反対に、L2に送信したトークンをL1で利用できる状態にするには、L2から引き戻す必要があり、この過程で一定の遅延時間があります。 Optimistic Rollupを利用するソリューションでは、セキュリティの仕組み上、この期間が2週間ほど必要で、デメリットの1つに挙げられることが多いです。 一方のzk-Rollupを利用するzkSyncでは、利用者が多く早い場合は10分程度、遅くとも7時間程度でL1への引き出しが完了します。 この特徴は、ユーザーの使用感にポジティブな影響を与える大きな要素の一つでしょう。 ③zkSync eraの登場とEVM 2023年4月時点で、zkSyncにはera・Liteという2種類が存在しています。 zkSync eraは、zkEVMのL2ソリューションであり、シンプルな用途のみに利用されているLiteと比較すると汎用性が高いです。 zkEVMとはEVMとの互換性を持つzkロールアップのことであり、同じくEVM互換を持つOPロールアップと比較して、前述したようなさまざまな優位性が認められるため、現在複数の機関・企業が開発を進めています。 zkSync eraはLiteの後継として登場しており「Liteを1.0」、「eraを2.0」と表記することもあります。 zkSync eraの登場によって、zkSyncはEVM互換を達成したロールアップの1つになることができました。 gm zkEVM! zkSync Era Mainnet Alpha is now open to all users. Developers, projects, and users can now experience the power of zkEVM. Read more: https://t.co/pL5PuZqanu 1/11 pic.twitter.com/oS6dwmXzeB — zkSync (∎, ∆) (@zksync) March 24, 2023 また、zkSync eraはzkEVMというポイントのみならず、大きなトピックとして注目されているAA(Account Abstraction)に対応しており、次世代のロールアップとして注目が集まっています。 AAは、現状広く普及しているEOAからCAへ移行していく流れのことです。 (EOA・CAともにアカウントの種類のことですが、EOAはコントラクトを扱えるCAと比較して柔軟性が低い) AAが進むことでアカウントの管理やガス代の支払いなど、利用者の観点から見たときに、さまざまな場面で利便性を大きく向上させることが期待されています。 zkSyncの使い方 これから、zkSyncの使い方を、以下のポイントからチェックしていきます。 zkSyncを利用する前準備 デポジットのやり方 アカウントのアクティベーション 引き出しのやり方 各プロダクトの利用方法 まだ、L2ソリューションを利用したことが無い方でも利用できるように、zkSyncを使い方を一から解説していきます。 zkSyncを利用する前準備 前提として、zkSyncの利用には以下のようなも準備が必要です。 ETHの購入 ウォレットの作成 ETHをウォレットへ送金 まだETHを持っていないという方は、国内仮想通貨取引所でETHを購入しましょう。 コチラの記事で、国内仮想通貨取引所であるビットフライヤーの口座開設手順を解説しています。 また、zkSyncの利用にはMetaMaskなどのウォレットの作成とETHの送金が必要です。 コチラの記事で、ウォレットの一連の作業はチェックできます。 ここまで完了したら、zkSyncを利用するための前準備は完了です。 デポジットのやり方(L1→L2) zkSyncを利用するには、L1のトークン(ETHなど)をL2で利用できる状態にしていく必要があります。 以下の手順で「L1からL2へ」の送金を完了していきましょう。 zkSyncとウォレットの接続 zkSyncの接続ページへ 「Ethereum Wallet」へ MetaMaskへ ウォレットの認証を済ませる トークンをL1からL2へ 「Top up」 へ 「zkSync」へ トークンを選択し、金額を入力 「Top up」へ ウォレットの認証を済ませる 上記の手順を済ませて、zkSyncに反映されるまでの時間は、設定したガス代などに左右されます。 アカウントのアクティベーション zkSyncでは、入金後、はじめての取引をする前に、一度ウォレットをアクティベーションする必要があります。 以下の手順で、ウォレットをアクティベーションしていきましょう。 取引を行う際に「Authorize to Sign account activation」が表示される 「Sign」へ 「Sign account activation」が表示される 「Sign」へ この作業は、はじめての場合のみ必要なので、一度アクティベーションすると再度要求されることはありません。 引き出しのやり方(L2→L1) 次に、zkSyncの引き出し(Withdraw)は下記の手順で行えます。 「Transfer」へ 「Send to Ethereum」へ 金額を入力 「Send to Ethereum」へ ウォレットで認証 また、通常送付先のアドレスは自動で入力されますが、任意のアドレスを入力することも可能です。 上記の処理を行うと、10分から数時間程度でL1に反映され、利用可能になります。 zkSyncの3つの注意点 これから、zkSyncの注意点やリスクについて以下のポイントからご紹介していきます。 ①プロダクトが少ない ②送受信に注意が必要 ③取引所への直接的な引き出しは非推奨 zkSyncを利用する上で、気をつけたいポイントをチェックしていきましょう。 ①プロダクトが少ない zkSyncはera・Liteともに、まだまだ対応しているプロダクトが少ないです。 まず前提として、lite(これまでのzkSync)はEVMとの互換性を持たず、複雑なプロダクトをzkSync上で構築することができませんでした。 zkSync eraではその点を克服しているものの、ローンチからの日も浅く、まだまだOptimistic Rollup系のロールアップと比較すると、プロダクトの量も多くありません。 規模自体はまだまだOptimistic Rollup系のソリューションに達していないものの、今後に期待したいと言えるでしょう。 プロダクトの多いL2ソリューションであるOptimistic Rollup系のソリューション関しては、以下の記事で解説しております。 ・L2ネットワーク「Arbitrum One」の概要や設定方法、基本的な使い方からリスクまで徹底解説! ・L2ネットワーク「Optimistic Ethereum」| 概要・使い方・リスクまで徹底解説! ②送受信に注意が必要 zkSyncにデポジットしたL2にあるトークンを、他のL2ソリューションに送付することはできません。 他のソリューションへ送付したい場合は、一度L1へ引き出して、その上でもう一度他のL2ソリューションへデポジットする必要があります。 ここでミスをすると、最悪の場合、トークンを失ってしまう可能性も考えられます。 zkSyncのトークンを送受信する際は、送付元・先の「アドレス・ネットワーク」を必ずチェックしておきましょう。 取引所への直接的な引き出しは非推奨 また、zkSyncの公式チュートリアルでは、取引所への直接の引き出しは推奨されていません。 引き出しを行う際に、送信先のアドレスで取引所のものを利用するものは、推奨されていないということです。 取引所へ送信する場合でも、一度自身のウォレットに送信してから、再度ウォレットから取引所へ送信するのがおすすめです。 まとめ:zkSyncは今後も大きな進化が期待できる ここまでzkSyncについて概要や使い方、注意点について解説してきました。 zkSyncは引き出しの短さや、ガス代の低さなどzkSyncさまざまなメリットがあります。 zksync eraの登場など、zkSyncに関する明るいニュースは多いです。 zkSyncは今後も注目したいL2ソリューションの1つであると言えるでしょう。 今後も是非CRYPTO TIMESでの情報発信を参考にL2関連の情報を追ってみてください。 最後までありがとうございました。 「ゼロ知識証明とzk-SNARKs」を初心者にもわかりやすく解説!
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2023/03/11イールドファーミングは、DeFiを活用し利回りを得ることやその仕組みのことを指します。 500億ドル近くがロックされているDeFiでは、多数のブロックチェーンとその上に構築されたDeFiプロトコルにおいて、多種多様な選択肢が存在しています。 この記事では、そんなイールドファーミングの概要、特徴、やり方についてわかりやすく解説しています。 この記事のまとめ ・イールドファーミングはDeFiで利回りを得る仕組みのこと ・透明性やカスタマイズ性の高い運用が可能 ・さまざまな形で資金をロックすることでリターンが得られる ・特有のリスクやガス代といった注意点も イールドファーミングとは?DeFiで利回りを得るには イールドファーミングは、DeFiを構成する重要な要素であり、注目された背景でもあります。 これから、イールドファーミングの概要や種類、ステーキングとの違いなど下記の項目について解説していきます。 ・DeFiにおけるイールドファーミングの概要 ・イールドファーミングを行う下準備 ・ステーキングとの違い DeFiにおけるイールドファーミングの概要 イールドファーミングとは、何らかのDEX(分散型取引所)・レンディングなどに、仮想通貨を預ける・もしくは貸し付けることで利回りを得る、もしくはその仕組みのことを指す言葉です。 イールドファーミング(yield farming)のイールドは"利回り"を指し、ファーミングは"農業"や"耕作"を意味します。 イールドファーミングを行うことで、自身の仮想通貨をブロックチェーン上で運用することが可能であり、透明性の高い運用が可能です。 また、現在は多数のプロトコル・プロダクトが存在していることで、多種多様な選択肢が存在しており、リスクの取り具合によっては高い利回りを実現することもできます。 *運用には当然リスクも伴われますので注意してください イールドファーミングを行う下準備 イールドファーミングを実行していく際には、前提としてDeFiの概要と各プロトコル・プロダクトの使い方、種類などについて押さえておくと便利です。 具体的には、DeFiを活用してイールドファーミングを行うには、秘密鍵を管理するウォレットを保有し、各プロトコルへ接続した上で、UIを操作していく必要があります。 これは、CEX(中央集権取引所)を利用した仮想通貨の取引や運用とは、仕組みや使い勝手なども異なってきます。 特に国内仮想通貨取引所での運用や取引とは、請け負うリスクや難易度が異なるため、注意が必要です。 以下に、イールドファーミングをはじめる上で、参考になるリンクを記載しますので、ぜひ参考にしてみてください。 仮想通貨を購入したい方へ ・ビットバンクの登録・口座開設方法を解説![簡単3ステップ] ・【最新版】取引所bitFlyer(ビットフライヤー)の登録方法・使い方まとめ! ・【Coincheck(コインチェック)の登録方法・使い方】入出金・仮想通貨売買まで徹底解説 ウォレット周り ・MetaMask(メタマスク)の使い方まとめ!入出金・トークン追加も超簡単 ・MetaMask(メタマスク)モバイル・スマホの使い方を解説! DeFiの概要やリスクについて ・CT Analysis第7回レポート『DeFi(分散型金融) 概要と最新動向の解説レポート』を無料公開 ・分散型金融「DeFi」を利用する上でのリスクを徹底解説 ステーキングとの違い イールドファーミングと同じような文脈に、ステーキングがあります。 定義が曖昧なため、一部で混合 or 同じものという情報も見られますが、ステーキングは主にPoSを採用するブロックチェーンのネットワークに参加する上で、必要になる仮想通貨のロックを指すケースが多いです。 イールドファーミング・ステーキングともに、一度預け入れたり、ロックしたりすることで受動的に利回りが期待できるものの、イールドファーミングとステーキングは少々特色が異なります。 ステーキングやPoSの概要については以下の記事をご覧ください。 【初心者向け】仮想通貨(ブロックチェーン)におけるコンセンサスアルゴリズムとは? イールドファーミングの特徴 これから、イールドファーミングの特徴について以下の観点から解説していきます。 ・仮想通貨を透明性の高い状態で運用可能 ・多種多様なオプションと戦略 ・高い利回りを得られるケースも イールドファーミングの特徴・特別なポイントをチェックしていきましょう。 仮想通貨を透明性の高い状態で運用可能 イールドファーミングの最も大きな特徴に、DeFiを活用することで透明性の高い運用が可能という点が挙げられます。 イールドファーミングで活用することになるDeFiプロトコルは、収益が発生する仕組み、権利の確定、利回り、独自のトークンを発行している場合は発行計画 or スキームなどが公開されていることが一般的になっています。 そのため、自身が売買した・貸し付けた・預け入れた資金が、どのように扱われるのか?という点をチェックすることが可能です。 (DeFiでは、ブロックチェーン上のコントラクトを通して、取引を行います) 一般的なユーザーが、そのプロトコルの仕組みを1から100まで把握することはできないにしても、何らかのリスクがあるプロトコルはコミュニティなどで問題が共有されるケースが多いです。 規制や当局による監視が十分に行き届いていないケースが見られる仮想通貨業界おいて、これは大きなメリットです。(法整備や規制が追いついていない仮想通貨の運用において、特に資金や運用スキームが不透明なCEX・TradFiを活用した運用には一定のリスクが存在します) イールドファーミングを活用すれば運用に伴うリスクや注意点を予め把握できる可能性が高く、それに伴うリスクの軽減プランなどを用意できます。 多種多様な選択肢と戦略 イールドファーミングでは、多種多様な選択肢と戦略が取れます。 前提として、現在DeFiには500億ドル近い金額がロックされており、各チェーンごとに多種多様なプロトコル、プロダクトが構築されています。 (引用元:DefiLlama) その中には、レンディング・DEX・オプションなどを扱うDeFiプロトコルが含まれ、各レンディング・DEX・オプションの利用・運用を助けるツールも多数登場しています。 その上で、DeFiを活用したイールドファーミングでは、プロトコルやプロダクトで得たものを、他のプロトコルやプロダクトで応用可能なケースが多いです。 例えば、レンディングでは、資金の預け入れに伴って、預け入れを証明するトークンが発行されることがあります。(債権に近い存在) そのような運用に伴って獲得したトークンを再度、流動性や担保として運用に回すことも可能です。 上記のような特性から、取るリスクやその度合い、ポジションなどを柔軟にカスタマイズ可能になっています。 高い利回りを得られるケースも 前述したような背景から、複数のプロトコルに渡る運用を行うことで、高い利回りを得られるケースも見られます。 また、現在はデリバティブ系のDeFiも登場していることから、高いリスクを伴った運用も可能かもしれません。 ただし、プロトコルの安定性を守るために、何らかの対策(清算など)が予め設定されていることも多いため、高い利回りを伴う運用には注意が必要です。 イールドファーミングのやり方 これから、イールドファーミングのやり方について、以下の3つから解説していきます。 ・流動性を提供する ・預け入れや貸し付けを行う ・リキッドステーキングを活用する イールドファーミングを実際に行う方法・具体例をチェックしていきましょう。 【完全解説】DeFiをジャンル別に徹底解説 | 代表プロジェクトも紹介 DEXに対して流動性を提供する ベーシックなイールドファーミングの1つが、DEXなどに対する流動性の提供です。 DEXの運営に伴い、重要なポイントとなるのが流動性です。 流動性が高いことで、DEXの利用者はより有利なレートで取引可能になり、プロトコルとしての利便性も向上します。 そのため、UniswapをはじめとするAMMを採用する取引所などは、仮想通貨を流動性を提供してくれた利用者に対して、取引手数料などを元にしてリターンを提供しています。 DEXであれば、流動性の提供が基本的に可能であり、その運用をサポートするツールもいくつか存在しています。 また、LPトークン(流動性を提供したことを証明するトークン)などを、担保にしたり運用することも可能です。 代表的なプロトコルとその方法を解説した記事 ・分散型取引所「Uniswap(ユニスワップ)」とは?始め方や使い方を解説 ・分散型取引所GMXとは?概要や$GLPの特徴、使い方を徹底解説 預け入れ・貸し付けを行う DeFiには、仮想通貨の貸し付け・借り入れを提供するレンディングが多数存在します。 貸し付け・預け入れと言っても、コントラクトを通して間接的に提供しているものが一般的であり、AAVE・Compoundなどが代表的なプロトコルに挙げられます。 貸し付けを行った場合は、そのリターンとして借り入れを行った対象から得られる利息を元にしたリターンが配布され、貸し付けた資産を担保に借り入れを行うことも可能です。 また、貸し付けを行った旨を証明するトークンを獲得できるケースもあり、そのトークンを元に運用を行うことも可能です。 レンディング系のプロトコルの概要と使い方を解説した記事 ・レンディングプロトコル「Aave」とは?使い方・リスクを徹底解説! ・DeFiレンディング「Compound」の基本的な使い方を徹底解説!金利を稼ぐ手段まとめ リキッドステーキングの活用 リキッドステーキングを活用すれば、ブロックチェーンのネットワークに参加しながら、DeFiで運用を行うことも可能です。 リキッドステーキングとは、ステーキングを行った分と同じ価値を持つ仮想通貨を発行することによって、ステーキングを行いながら間接的にステーキングした仮想通貨を運用できます。 主要なリキッドステーキングのトークンであれば、さまざまなDeFiプロトコルで運用可能になっており、前述したようなDEXやレンディングで利用可能です。 Lido(リキッドステーキングの1つ)の概要と使い方を解説した記事 ・流動性ステーキング「Lido」とは?概要や特徴、使い方を徹底解説 イールドファーミングの注意点・リスク イールドファーミングの注意点やリスクについて、以下の観点から解説していきます。 ・複雑な運用とリスク管理 ・ハッキングや脆弱性など ・ガス代などオンチェーンであることのコスト イールドファーミングを実際に行う前にチェックしたい・押さえておきたい点をチェックしていきましょう。 複雑な運用とリスク管理 前述したとおり、イールドファーミングではさまざまなプロトコルを通して、カスタマイズされた運用が可能です。 しかし、そのような複雑な運用にはリスクが伴います。 例えば、運用を構成している1つのトークンやプロトコルに何らかの問題があった場合、運用全体に多大な影響を与える可能性があります。 また、シンプルなリスクとしてレンディングなどでは、担保率が設定されていることが一般的であり、担保率を下回ると清算されることが一般的です。 (清算されると不利な条件で債権を売却されたり、ペナリティが手数料として徴収されることも) 仮想通貨のボラティリティの大きさやプロトコルの安定性を高めることを目的に、担保率は高く設定されていることが一般的なので、注意が必要です。 運用を行う戦略や計画を組み立てていく上で、把握・チェックしきれないほどの要素を組み込んでしまわないように注意が必要でしょう。 ハッキングや脆弱性など DeFiの利用には、常にハッキングやコントラクトの脆弱性といったリスクが潜在的に存在しています。 当然ですが、イールドファーミングの利用にはそのようなリスクに仮想通貨をさらしてしまうのと同じ意味を持ちます。 また、前述したように、運用全体としては1要素に過ぎないプロトコル・トークンにおけるハッキング・脆弱性などのリスクが運用全体に多大な影響をもたらす可能性も考えられます。 運用を行うトークンやプロトコルの数が増えるほど、ハッキングやコントラクトの脆弱性といったリスクが増える点は押さえておきましょう。 ガス代などオンチェーンであることのコスト (2023/2/7にUniswapでETH/DAIのスワップを行う際のガス代の見積もり) 主にCEXなどを通した運用・取引では、ガス代が不要なケースが多いです。 一方で、ブロックチェーン上でさまざまなことを行うイールドファーミングでは、チェーン上でトランザクションを発生させるため、ほぼ全てのアクションにガス代が必要です。 大規模な運用やガス代が安いブロックチェーンであれば、それほど問題にならないかもしれません。 しかし、例えば少額の運用ではイーサリアムなどで深刻なコストになる可能性が高いです。 少額の運用の場合は、ガス代が安いL1ブロックチェーンや、イーサリアムのエコシステムであればL2ブロックチェーンの利用などを検討すると良いでしょう。 L2ソリューション「Arbitrum One」の概要や設定方法、基本的な使い方からリスクまで徹底解説! イールドファーミングについてまとめ この記事では、イールドファーミングについてさまざまな観点から解説しました。 イールドファーミングを行う上での選択肢は増加しており、利便性も高まりつつあります。 今後も、イールドファーミングのトレンド・動向には注視していきたいと言えるでしょう。
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2022/10/22Lidoは、ステーキングを簡単・便利に利用できるようにするソリューションです。 Lidoを利用することで、ステーキングした資金をDeFiなどで運用することが可能になり、資金がステーキングによって固定化されるのを防ぐことができます。 これまで、Lidoにステーキングされた資産は8,000億円、支払われた報酬は200億円を超えています。 この記事では、そんなLidoの基本的な概要から特徴、具体的な使い方(画像付き)などについて、解説しています。 この記事のまとめ ・Lidoを利用することでPoSなどへのステーキングが可能 ・ステーキングすることでstETHを獲得可能 ・stETHはDeFiなどで運用可能 ・SolanaやPolkadotなどにも対応 Lidoとは?柔軟なステーキングが可能に Lidoは、簡単・柔軟なステーキングを可能にするステーキングソリューションの1つです。 利用者は、Lidoを通して各ブロックチェーンに対してステーキングを行うことで、さまざまなメリットを享受可能です。 最も代表的なものに、ステーキングしたETHなどを間接的に、各DeFiプロダクトなどで利用することが可能になる点が挙げられます。 そんなLidoの概要・基本的な機能について、以下のポイントから解説していきます。 ステーキングの概要と課題 LidoのstETHを用いて運用が可能 stETH、wstETHの違いについて Lidoのコアとなるステーキングの概要から、Lidoが解決する課題についてチェックしていきましょう。 PoSに対するステーキングの概要と課題 イーサリアムを含めた複数の仮想通貨ではPoSを採用しており、PoSに参加するために必要となるなのがステーキングです。 PoSとは、ブロックチェーンのブロックを追加する際の合意方法の一種。 PoSに参加するには、各ブロックチェーンで中心となっている仮想通貨(ETH・SOLなど)をロックする必要があり、そのことをステーキングと言います。 ステーキングを行った方は、各ブロックチェーンで設定されている一定の金額を報酬として得ることが可能です。 PoSにはPoWと比較してさまざまなメリットがありますが、デメリットもいくつか見られ、代表的なものに資金の固定化が挙げられます。 ステーキングをしている間は、ロックしている仮想通貨を動かすことができず、DeFiなどでの運用ができません。 顕著な例では、イーサリアムが挙げられます。 イーサリアム最大のアップグレード「The Merge(マージ)」がまもなく実施予定です。 時価総額で30兆円を誇るイーサリアムの一大イベントであるマージについて、スレッド形式でかんたんに解説していきます。https://t.co/7rGpaWG0ju — CRYPTO TIMES@暗号資産・ブロックチェーンメディア (@CryptoTimes_mag) September 12, 2022 イーサリアムでは、PoWからPoSへの移行に伴うアップデートが実施されており、既に多数のETHが預けられています。 しかし、"Shanghai"というアップデートが実施されるまでは、預けたETHを取り出せません。 つまり、現在、ステーキングされたETHは、何も操作できない状態なのです。 イーサリアムのアップデートが実施されることで、上記の仕様自体は無くなります。 しかし、仮にアップデートを実施してステーキングから資金を取り出せるようになったとしても、PoSへのステーキングによって資金が固定化される問題は依然として解決されません。 また、これはイーサリアムに限らず、PoSを採用している他のブロックチェーンにも見られる問題でもあります。 LidoのstETHを利用してデメリットを解消 Lidoでは、stETHを用いて前述の課題を解決しています。 Lidoの利用者は、Lidoを通してイーサリアムに対してステーキングすることで、ETHと1:1で価格が連動しているstETHを獲得可能です。(市場では若干の乖離が見られる) stETHはステーキングによる報酬を集計して、自動的にstETHの残高が変わる仕様が備わっています。 そのため、ステーキングしたETHに対する報酬の獲得は、自動的にstETHの残高が増えることで反映される仕組みになっています。 また、stETHは各DeFiプロダクトで利用可能となっており、ステーキングしたETHを間接的に運用可能です。 もちろん、stETHはステーキングしたETHを解除することで、ETHとstETHの1:1の変換も可能です。 (現状は前述したアップデートの問題で変換できませんが、アップデートによってステーキングから資金を取り出せるようになると、変換可能になります) stETHとwstETHの違い Lidoのイーサリアム関連のトークンには、stETHの他に「wstETH」というトークンも挙げられます。 stETH・wstETHともに「ステーキングしたETHの報酬を反映させる」という点は変わりません。 しかし、stETH・wstETHでは「報酬を反映させる仕組み」が異なります。 前述の通りstETHは「利用者のアドレスの残高を変更することで報酬を付与」させるトークン。 しかし、この仕様は複雑なため、各DeFiプロダクトやL2では互換性を持たないケースもあります。 An update on Lido’s L2 plans https://t.co/rvMSbsyWX2 pic.twitter.com/nfby4S63Ba — Lido (@LidoFinance) August 16, 2022 (L2での対応を発表するTwitterの投稿。しかし、当面L2での対応はwstETHのみとのこと) 上記のような互換性の問題を解決するのが「wstETH」です。 wstETHは、stETHのように自動的に残高が変化しません。(他のトークンと同じような挙動) 一方で、stETH・wstETH同士の変換に対応しており、stETH・wstETHの変換時に報酬分を反映させた変換が可能です。 (stETH To wstETHの変換レート。記事執筆時点で1stETHに対して0.9201wstETHのレート) 例えば、1stETHを1wstETHと変換したと仮定しましょう。 1wstETH保有時に報酬を獲得しており、実質的に10%が上乗せされていたとします。 この際、1wstETHをstETHと変換した場合、1.1stETHを入手できます。(つまり、報酬の10%分、1wstETHの価値が上がります) stETHとの互換性を持たない場所で利用すると、報酬が反映されないといったトラブルも予測されるので、wstETHとの使い分けが必須です。 Lidoの3つの特徴 これから、Lidoの特徴について以下の3つのポイントから解説していきます。 気軽にステーキング可能 ステーキング中でもETHの運用が可能 他の通貨でも利用可能 さまざまなメリット・特徴から、LidoでステーキングされたETHは400万ETHを超えています。 多額のETHが集められているLidoの強みと実際の利用例などをチェックしていきましょう。 気軽にステーキングが可能 まず、はじめに挙げられるポイントとして、Lidoを通すことで気軽にステーキングが行える点が挙げられるでしょう。 イーサリアムのステーキングを直接的に行う方法もありますが、技術的な問題や資金的な問題からハードルが高い面は否めません。 一方で、Lidoなら少額から数クリックで、ステーキングに伴う報酬を獲得できるのはもちろん、イーサリアムなど各ブロックチェーンの安定性を担保する一員になることができます。 具体的には、以下の画像のようにLidoでステーキングすると、Lidoのコントラクトを通して間接的にステーキングできます。 また、報酬もstETHの残高を通して自動的に反映され、計算式を用いて預けたETHに応じた配布される仕組みになっているため、報酬のチェックも容易です。 ただし、stETHの残高を通した報酬の反映には10%の手数料が含まれているため、直接的にイーサリアムにステーキングするよりも報酬は減少するため注意が必要です。 ステーキング中にETH(stETH)の運用が可能 前述のとおり、LidoにETHをステーキングすると、stETHが獲得できます。 このstETH(もしくはwstETH)は、DeFiプロダクトで利用可能です。 例えば、AAVEなどで担保として利用することが可能であり、stETHを利用してETHを借り入れることが可能です。 また、DEXを利用してstETHを売り出すことも可能なので、間接的にステーキングしたETHを入手することもできるでしょう。 上記のように、Lidoを活用すると、ステーキングした資金を柔軟に運用していくことが可能です。 複数の通貨が利用可能 この記事では、代表的なイーサリアムを中心的に解説していますが、Lidoはその他の通貨も扱っています。 以下が、9月23日時点でLidoが扱っているブロックチェーンと通貨になります。 ブロックチェーン APR ステーキング後の通貨名 イーサリアム 5.2% stETH Soalana 5.5% stSOL Polygon 6.3% stMATIC Polkadot 16.5% stDOT Kusama 11.4% stKSM (APRは9月23日時点のもの) 基本的な仕組みは、イーサリアムと似通っていますが、細かな仕様などは各ブロックチェーンによって異なってきます。 ステーキングしたい仮想通貨がある場合は、各ブロックチェーンごとの仕様などを予めチェックおきましょう。 Lidoの使い方を解説 次に、Lidoの使い方について、以下のポイントから解説していきます。 Lidoとウォレットの接続 Lidoでステーキングする方法 これまでの報酬の確認方法 stETHとwstETHの変換方法 上記の手順を参考に、Lidoの使い方をマスターしていきましょう。 また、Lidoの利用には前提として各チェーンにあったウォレットとネットワーク設定、ステーキングする仮想通貨が必要です。 これから解説する手順は、ETHでLidoを利用する手順になっているので、MetaMaskなどのウォレットを作成しておきましょう。 MetaMaskの使い方についてはコチラの記事で解説しています。 ウォレットとLidoの接続 はじめに、Lidoとウォレットを接続していきましょう。 Lidoへアクセス 「Connect Wallet」へ 自身のウォレットを選択 ウォレットの承認を済ませる 上記の手順で、Lidoとウォレットの接続ができたら、利用するための事前準備は完了です。 Lidoでステーキングする方法 次に、Lidoでステーキングする方法をチェックしていきましょう。 Lidoでステーキングする方法は以下のとおりです。 「STAKE」へ ステーキングする量を入力 「Submit」へ ウォレットの承認を行う 一度、ステーキングすると解除はできませんが(イーサリアムのアップデートが実施されるまで)、DEXなどでETHと変換することにより、間接的に解除することも可能です。 これまでの報酬を確認する方法 次に、これまでの報酬を確認する方法をご紹介していきます。 「REWARDS」へ 各項目をチェック 項目ごとに、以下のような点がチェック可能です。 stETHの数量 (stETH balance) 獲得したstETHの数量 (stETH earned) 平均的なAPR (Average APR) stETHの価格 (stETH price) 前述した仕様の影響で、ウォレットの残高は日々変化するものの、これまでの収益を振り返るといった用途で活用すると良いでしょう。 stETHをwstETHに変換する方法 最後にstETHとwstETHを変換する方法をご紹介していきます。(Wrapする方法) 「WRAP」へ 両項目からstETH or wstETHをウォレットに追加しておく 変換したいstETH or wstETHを選択 数量を入力 Wrapへ ウォレットの承認を済ませる stETHと互換性のない利用方法を検討している場合は、上記の手順でwstETHへ変換していきましょう。 Lidoの注意点とリスク Lidoには、いくつか注意点やリスクが存在しています。 特にstETHの取り扱いを誤ると、報酬を獲得できないといったトラブルに繋がる可能性もあります。 そのため、以下のポイントからLidoの注意点について押さえていきましょう。 stETHの残高は減少する可能性 stETHと互換性 stETHとETH間における市場価格 Lidoを正しく使うためのポイントをチェックしていきます。 (これから解説するのは、あくまで一部のリスク・注意点であり、常にさまざまな潜在的なリスクが存在しています。) stETHの数量は減少する可能性 前述したとおり、stETHは ステーキングの報酬によって残高が増加し、報酬が付与される仕様です。 しかし、これは同時に「減少する可能性も存在している」ことを意味します。 というのも、stETHの供給は、LidoにあるETHの総量とETH保有者のシェアを元に計算され、いくつかの経費を引いて残高に反映します。 このため、ETHの総量が減少すると、stETHの残高が減少する可能性があります。 代表的なものに、バリデーターがブロックチェーンからペナリティを与えられるケースが考えられるでしょう。 PoSでデータを検証する主体をバリデーターと言います。 望ましくないバリデーターに対しては、予めペナリティが設定されていることが一般的で、何らかのエラー・不正などを行った場合はステーキングした資金が没収されることもあります。 上記の没収は、Lidoを通してステーキングしているETHも対象となり、Lidoと連携しているバリデーターがペナルティを被った場合、ETHの総量が減少し、stETH残高の減少などが見られる可能性があるでしょう。 stETHと互換性 前述したとおり、stETHはステーキングの報酬を残高にて反映させるといった仕様を採用しており、wstETHなどを採用することで各プロダクト・プラットフォームとの互換性を保っています。 stETHを用いて誤った運用を行ってしまうと、報酬を受け取れないといったリスクがあるため、利用するために予めwstETH・stETHを利用べきか否か?をチェックしておくのがおすすめです。 また、各プロダクトによってstETHに対応している場合でも、対応している範囲が限定的(一部の機能のみサポート)といったケースもあり、こちらも留意しておくと良いでしょう。 市場価格ではETHの価格と乖離が見られる stETHとETHの変換レートは1:1に設定されています。 しかし、これは必ずしもstETHとETH間の市場価格が一致するということを意味しません。 実際に、9月23時点ではstETHがETHよりも若干安く取引されています。(1stETH = 約0.993ETH) (過去一年のETH・stETH間のチャート CoinGeckoより) そのため、市場を通して(DEXなどを通して)間接的に、ステーキングを解除するといった場合は、レートに注意したいと言えるでしょう。 (ただし、Lidoからダイレクトにステーキングを解除できるようになると、ETHとstETHは1:1で変換可能になります) まとめ この記事では、Lidoの概要と使い方について解説しました。 Lidoを用いることで、ステーキングしている資金に流動性を持たせて、柔軟な運用が可能になります。 イーサリアムはもちろん、他の通貨にも対応しているので、ステーキングしているという方は利用を検討してみましょう。 最後まで読んでいただきありがとうございました。