米JPMorganがブロックチェーンを使用した銀行間支払いシステムの特許を出願
2018/05/05・
Yuya
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米JPMorganが分散型台帳を使用した銀行間のペイメントシステムの特許を出願していることが明らかになりました。
昨年10月にすでに米国特許商標庁に提出されていたという同出願書には、分散型台帳とP2Pネットワークを利用した銀行間取引記録システムについて記載されています。
同社は、ブロックチェーンの使用により、台帳をネットワーク上に分散させられる「ユニークな取引記録・データ管理システム」が構築できるとしています。
同社は、今回のシステムの概要・フローを次のように説明しています。
「銀行間の取引は以下の手順で行われます。まず、(1)支払元が支払先に手続きの開始を宣言し、(2)手続きに応じて決済を分散型台帳上にコミットします。そして(3)支払先も決済を分散型台帳上にコミットしたところで、(4)支払元が取引を実証し、自銀行のシステム上の記録を更新します。」
既存の銀行間の決済システムの問題について、同社は次のように説明しています。
「国際間決済を行う場合、取引の実行にあたってネットワーク間で何通ものメッセージがやりとりされます。これに銀行や仲介者のネットワーク遅延が重なって、決済に時間がかかってしまうのです。」
同社によると、ブロックチェーンを利用して既存のシステムを改善することにより、リアルタイムでの決済をより安く、速く行うことができるということです。
米JPMorganはブロックチェーンを使用して負債証券を発行するなど同テクノロジーへの参入に前向きな姿勢をみせています。
記事参照元: JPMorgan Seeks Patent for Blockchain-Powered Interbank Payments