ブラジルの大型不動産をトークン化する企業「Kodo Assets」とは?STO情報も解説

2023/03/15・

Yuya

ブラジルの大型不動産をトークン化する企業「Kodo Assets」とは?STO情報も解説

近年、ブロックチェーン技術と不動産業界が融合したプロジェクトが世界中で登場しています。

ブラジルの不動産市場に注目したKodo Assetsもそのひとつで、不動産物件をトークン化し販売するサービスを展開しています。

こちらの記事ではKodo Assetsの概要や特徴、不動産トークン化が業界や投資家にもたらすメリットを解説し、さらに同社が今回行う不動産トークンの販売(STO)内容も紹介します。

Kodo Assetsの概要

−Kodo Assetsの概要−

企業名と所在地Kodo Limited: バハマ
Kodo FL1 LTda.: ブラジル
ネイティブトークン (ティッカー)KODO1
コアメンバーCiro Iamamura (CEO)
Andre Daher (CTO)
Rafael Pettersen (プロジェクト)
Graziela Tamanaha (マーケティング)
Rafael Motta (コミュニティマネージャー)
Tatiane de Oliveira Mendes (財務)
Patricia Ajimura (HR)
特徴不動産のトークン化・販売
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Kodo Assetsとは?

Kodo Assetsは、ブラジル・サンパウロの不動産物件をトークン化し、販売・管理するプロジェクトです。

ひとつの物件を細分化しPolygonベースのトークンとして表すことで、投資家の参入障壁を解消し、従来の不動産取引より効率や流動性に優れたマーケットを展開することを目標としています。

同社初のプロダクトとなるのが、急速な不動産市場の発展を遂げているというブラジル・サンパウロのオフィスビル「Faria Lima Building」です。ブラジル・サンパウロの南米最大級の金融街に2015に建築された超大型の物件です。

Faria Lima Buildingはブラジルに拠点を置くKodo FL1 Ltda.が現在のリース主から買収するオプションを保持しており、22年10月から23年11月まで行うSTOで資金を調達し、買収を実行する予定となっています。

ブラジルの不動産マーケットは90年代後半から法整備が整い始め、いまでは流動性の改善等に伴い資金調達もよりスムーズにできるようになっているといいます。

また、他国に比べてブラジルは不動産金融がGDPに占める割合が極めて低く、Kodo Assetsはそのギャップを埋めることに機会を見出しています。

Faria Lima Buildingのあるサンパウロはブラジルの首都で、人口・多様性・GDP等様々な分野で世界のトップクラスに位置する南米最大級の都市です。

Kodo Assetsは、今回の物件がそんなサンパウロの中で特に魅力的な場所に位置していること、また都市自体が重大な住居不足に悩まされていることに着目しています。

不動産をトークン化するメリット

不動産物件やその他の物理的な資産をブロックチェーン技術を活用してトークン化することにはいくつかのメリットが存在します。

まず、不動産などの所有権がトークンとなることで、その国だけでなく世界中の人々が売買を行えるようになります。適格投資家などの条件もなくなるため、流動性の活性化が期待されます。

さらに投資家の間口が広くなるという点では、トークン化により不動産の価値が細分化されるため、小口の投資家も市場に参入することができるようになります。

加えて、トークンのやり取りは信頼できる情報としてブロックチェーン上に記録されるため、従来そういったプロセスを確立していた仲介業がなくなることで市場がさらに効率化されます。

Kodo Assetsの事業体系・リーガル周り

Kodo Assetsは、不動産をトークン化することで投資家の参入機会を増やし、市場の流動性や手数料・規制などに起因する参入障壁を改善することを目指す企業です。

Faria Lima Buildingは上述の通りKodo FL1 Ltda.という会社が買収オプションを保持しており、一方でトークンの発行はバハマに拠点を置くKodo Limitedが行うことになっています。Kodo LimitedはKodo FL1 Ltda.を100%保有しています。

Kodo Assetsが発行するトークンはバハマの規制上ではセキュリティトークンという扱いになり、したがって後述するトークンセールはSTO(セキュリティトークンオファリング)に該当します。

同社のサービスは、トークンやスマートコントラクト関連の処理を担当する「ブロックチェーン」、規制に準じた本人確認や資金洗浄防止策を行う「KYC & AML」、そして実際にユーザーにサービスを提供する部分を担う「Business-related logic」の3本の柱で成り立っています。

また、Kodo AssetsのKYC/AMLはバハマの規制に準拠し、ユーザーによる情報の提出からホワイトリストへの登録、そして最終的な審査完了までの間にいくつもの精査ポイントが設けられています。

KODOトークンについて

該当する物件は登録上はKodo FL1 Ltda.が所有し、ユーザーはSTOで発行されるKODOトークンを購入することでその物件を間接的に所有することができます。

ブラジルでは不動産の売買に際し特定の税を支払う義務が生じますが、KODOトークンの売買であればそれが発生しないというメリットがあるもようです。

ERC-20規格を採用したKudo1トークンはCEX等への上場も目指すほか、DEXのセカンダリ市場でも制限なく取引ができるとされています。

さらに、KODOトークンの保有者は不動産の貸出状況に応じて賃料の一部を受け取ることができます

賃料から管理費6%および準備金10%を引き、さらにそこから課税額14.53%分を抜いた額に対して、保有枚数/発行枚数分が配当として四半期ごとにUSDCで支払われます。

また、不動産物件自体を売却することになった場合も、同様の税金関連の処理後の額がトークン保有者に支払われることになります。

準備金とは物件の貸出状況に空きがある場合でも維持管理を続行するための資金で、50%が大手金融機関の債権証券、もう50%がブラジル国債で運用されることになっています。

トークン化の方法 (他プロジェクトとの比較)

不動産をトークン化して販売・取引できるようにするにはいくつかの方法があります。

Kodo Assetsのケースでは、物件ごとに総発行枚数を固定した代替可能トークン(FT)を発行し、その枚数×単価が物件の評価額になるというやり方です。

この方法は、米国の不動産市場のトークン化サービスを提供するRealTなどが採用しているやり方です。

こういったプラットフォームでは各不動産の持ち主がレンダーとなり募集をかける仕組みが多い一方、Kodo Assetsの場合はKodo自体が選出し提供するオファーのため、情報の出どころがよりわかりやすいこともメリットになり得るでしょう。

対照的に、PropyやUnitquityなどといったプロジェクトは物件ごとのNFTを発行することで所有権を証明する仕組みを採用しています。

Kodo AssetsはFTを発行するタイプのためNFTのものと比べてセカンダリ市場での取引がしやすく、プロジェクトが稼働するブロックチェーンもDEXが発達しているPolygonのため、流動性や投資家の参入のしやすさといった点で大きなアドバンテージがあるでしょう。

第一回STOについて

Kodo Assetsがはじめて展開するSTOは上記のFaria Lima Buildingをトークン化したものになります。セールは3月22日から開始され、総発行枚数25,000枚(総額350万ドル分)が完売次第終了の予定となっています。ホワイトリストの登録も始まっています。

トークン価格は1枚あたり140ドルで、そのほかに個人は13ドル、法人は25ドルを支払ってKYC/AMLを受ける必要があります。

KYC/AML通過後、EVM互換性のあるチェーンでのUSDC, USDTまたはBUSDでKODO1トークンを購入することができます。購入量に制限はないようです。

実際のトークン引渡しはセールの終了、つまり25000枚すべてを完売した段階で各ウォレットに支払われるようです。

まとめ

Kodo Assetsは急速な発展を遂げているブラジル・サンパウロの不動産市場をブロックチェーン技術で効率化しているプロジェクトです。

小口投資家の参入や、DEXなどのセカンダリ市場での取引が活発に行われれば、同業界とブロックチェーンの親和性を証明するよい成功例となるかもしれません。

まずは今回開催される第一回のSTOの結果に注目が集まります。


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※本記事はKODO Assetsさまよりいただいた情報をもとに作成した有料記事となります。プロジェクト/サービスのご利用、お問い合わせは直接ご提供元にご連絡ください。

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