NFTアグリゲーター「OpenSea Pro」の使い方、出品・購入を解説【完全ガイド】

2023/06/18・

さっちゃん

NFTアグリゲーター「OpenSea Pro」の使い方、出品・購入を解説【完全ガイド】
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NFTのマーケットプレイスは大小さまざまありますが、OpenSea Proはこれらを集約したNFTマーケットプレイスアグリゲーターです。

大手NFTマーケットプレイスであるOpenSeaが、定評のあったプロNFTトレーダー向けアグリゲーターのGemを買収してリブランドしたもので、2023年4月から稼働しています。

この記事では、OpenSea Proの特徴と使い方について説明しました。

操作画面のイメージを交えて解説したので、最後まで読めばOpenSea Proを使ってNFTの取引ができるようになりますよ。

OpenSea Proの7つの特徴を解説

最初にOpenSea Proの特徴について説明します。

単なるNFTマーケットプレイスではなく、マーケットプレイスアグリゲーターであるがゆえの有利さをしっかり確認しておきましょう。

OpenSea Proの7つの特徴

170を超えるNFTマーケットプレイスを集約したアグリゲーター

OpenSea ProはNFTマーケットプレイスではなく、たくさんのマーケットプレイスを集約したアグリゲーターです。

集約しているマーケットプレイスは170以上の膨大な数で、それらに出品されているNFTを最も有利な価格で取引可能です。

多数のマーケットプレイスを探し回って比較検討する必要がないので、労力が大幅に削減できますよ。

NFTマーケットプレイスの情報をリアルタイムで反映

リアルタイム性はOpenSea Proの重要な特徴です。

OpenSea Proは集約しているマーケットプレイス上でのNFTの動きやユーザーのアクティビティを、OpenSea Proの画面にリアルタイムで反映するので、OpenSea Proだけにアクセスすれば、マーケットプレイス群全体の状態をリアルタイムに把握することができます

また、OpenSea Proでのユーザーのアクションも個々のマーケットプレイスに即座に展開されるので、多数のマーケットプレイス群を同時に利用するのと同様の効果が得られます

先行のNFTアグリゲーターBlurと並んでトップクラスの規模

これまでNFTアグリゲーターのリーディングプレーヤーはBlurでしたが、2023年4月4日の立ち上がり以来OpenSea Proは多くのアクティブユーザーを獲得し、一気に互角に近いレベルにまで成長しました。

アクティブアドレスのシェアと取引回数はすでにBlurを超えており、取引総額もBlurにせまりつつあります(※)。

メジャーな2大NFTマーケットプレイスアグリゲーターとして、OpenSea ProとBlurで市場を2分しているのが現在の状態です。

Dune Analyticsのデータによる

まとめ買いなどの高度な注文が可能

OpenSea Proでは複数のNFTをまとめて購入する機能が用意されています。購入するNFTを複数選択してカートにいれて、それらをまとめて購入することが可能です。

またスイープ機能を利用すれば、同一コレクションのNFTのうち指定された個数のものを購入してくれます。

まとめ買い機能のメリットは単に便利というだけではありません。単品で購入する場合と比較してガス代が少なくて済むため、NFT一点あたりの購入コストが下がりますよ。

NFTのコレクションとは?
複数のNFTをとりまとめたものをコレクションと呼びます。同一シリーズのNFTをまとめるフォルダのようなものでコレクション名が付与されており、NFT群の管理単位として利用されています。

NFTのマーケット分析機能が豊富

OpenSea Proの長所のひとつにNFTのマーケット分析の機能が豊富な点があります。

NFTは日々増え続けており様々なマーケットプレイスで取引されるため、それらの情報を集約して分析することは困難でした。

OpenSea Proは、NFTコレクションに含まれるNFTの取引量や売買価格のトレンドを、様々なマーケットプレイスから情報を取り出して集約して見せてくれます。

さらにはNFTを保有しているウォレットの情報も詳細に確認できるため、分析の時間が大幅に効率化できます。

ライブミント機能でNFTがリアルタイムでミントできる

多くのコレクションが、購入成立時にNFTのミントを行うLazy Minting方式でNFTを配布しています。

OpenSea Proでは、Lazy Mintingを行っているコレクションを様々なマーケットプレイスから集約し、購入とミントを同時に行うことができるライブミント機能を提供しています。

ライブミント機能のダッシュボードからその時点でミント可能なコレクションを一覧してミントできるので、とても便利です。

Lazy Mintingとは?
NFTをミントしてから販売するのではなく、NFTの取引が成立したときにミントする方式です。ミントのためのガス代は取引が成立した時点で発生するため、NFTがまだ売れていない状態でガス代を支払う必要がありません。

OpenSeaでの手数料は期間限定で0%

OpenSea ProからNFTを取引する場合の手数料は、対象のNFTが出品されているマーケットプレイスによります。

ただし、OpenSea ProからOpenSeaにNFTを出品した場合は、取引手数料が0%です。通常はOpenSeaの取引手数料は2.5%なので、OpenSea Proから出品したほうがずっとお得です。

このメリットについてOpenSeaは「期間限定」と明言しているで、今後変更される可能性がある点には留意しましょう。

OpenSea Proの基本的な使い方を紹介

OpenSea Proの特徴が理解できたので、次は基本的な機能の使い方を説明します。

操作画面の画像を交えて解説したので、順を追って確認していきましょう。

この記事ではウォレットとしてMetaMaskを使用した場合の画面イメージを使用していますが、他のウォレットでもほぼ同様です。

OpenSea Proの基本的な使い方

使い始めるまでの事前準備

OpenSea Proを使うには、OpenSea Proと接続するウォレットと取引の原資となるETHが必要です。

これらの準備は、OpenSea Proを使い始める前にすませておきましょう。

仮想通貨のウォレットの準備

OpenSea Proに接続可能なウォレット

OpenSea Proを使用するには、OpenSea Proに接続できるウォレットを準備する必要があります。

OpenSea Proに接続可能なウォレットは複数ありますが、使用できるウォレットをインストールしていない場合は事前にインストールしておきましょう

仮想通貨ETHの準備

OpenSea Proで扱えるのはイーサリアムのブロックチェーン上のNFTです。

そのため、OpenSea ProでNFTの取引を行う場合にはETHが必要になります。

ウォレットにETHが無い場合は、仮想通貨取引所で購入してウォレットに送金しておきましょう。

OpenSea Proとウォレットを接続する

OpenSea Proとウオレットの接続

ウォレットとETHの準備ができたら、OpenSea Proのサイトにアクセスしましょう。

画面の右上部の「Connect Wallet」をクリックし、開いたダイアログで自分が使用するウォレットを選択します。

ウォレット側でのパスワード入力などの認証が成功すれば、OpenSea Proとウォレットの接続は完了し、OpenSea ProでNFTの取引が可能になります。

OpenSea Proの画面構成

OpenSea Proの画面構成

OpenSea Proの画面構成
構成要素説明
ナビゲーションバー詳細情報表示エリアに表示する内容を選択するメニュー
検索ボックス詳細情報表示エリアに表示される情報を検索によって絞り込むボックス
ウォレット情報表示ボタン接続中のウォレットに関する情報を表示するボタン
カートボタンカートに入っているNFTのリストを表示するボタン
詳細情報表示エリアナビゲーションバーでのメニュー選択に応じて、情報を一覧表示する部分

OpenSea Proの基本的な画面構成について確認しておきましょう。

OpenSea Proの画面は、左にナビゲーションバー、中央に詳細情報の表示エリア、上部に検索ボックスや各種ボタンという配置です。

ナビゲーションバーのメニュー選択によって、それに応じた内容が詳細情報表示エリアに表示されます。

NFTを購入する

次は、出品されているNFTを購入する手順について解説します。

数多くのNFTの中からターゲットとなるNFTを見つけ出して購入する方法を、順を追って確認していきましょう。

出品されているコレクションやNFTを確認する

OpenSea ProのMarketメニュー

OpenSea Proから購入できるNFTを探す場合は、ナビゲーションバーで「Market」を選びましょう。すると、現在出品されているNFTを含むコレクションが一覧表示されます。

コレクションのリストが表示された画面で個々のコレクションを選択すると、そのコレクションに含まれるNFTがリスト表示されます。

OpenSea ProでNFTを確認

そして個々のNFTを選択すると、そのNFTの詳細情報が表示されます。

クリエーターや現在のオーナー、出品価格や過去の売買履歴など、このNFTに関するすべての情報をこの画面から確認することが可能です。

NFTを購入する

OpenSea ProでNFTを購入

購入するNFTが決まったら、個別のNFTの情報画面で「Buy now」を選びましょう

するとウォレットからの支払い画面が立ち上がります。ここで「確認」を選択すれば、NFTが購入されます。

支払い画面には必要なガス代の見積もり額や、NFTの購入額を合わせた支払総額が表示されているので、しっかりチェックしましょう。ガス代は刻々と変わるので、安くなるタイミングを待ってNFTを購入するのも賢い方法です。

複数のNFTをまとめて購入するには

OpenSea ProでNFTのまとめ買い

複数のNFTをまとめ買いするときには、カートを使います。

購入したいNFTにチェックをすれば、選択したNFTがカートに入ります。カートの画面で「Buy Now」を選べば、カートに入っているすべてのNFTをまとめて購入します。

OpenSeap Proのスイープ機能

まとめ買いをするならスイープ機能を使うのも便利です。

コレクションに含まれるNFTのリストが表示されている状態で、画面最下部にNFTの購入個数を入力すれば、指定された数のNFTが選択されてカートに入ります。

NFTのまとめ買いはガス代がお得
複数のNFTを購入する場合は、個々のNFTを個別に購入するよりも、カートに入れてまとめて買いましょう。個別購入よりもガス代が節約できるのでお得です。

自分が保有するNFTを確認する

OpenSea ProでProfileメニューを選択

自分が保有するNFTを確認するには、画面左部のナビゲーションバーで「Profile」を選択しましょう。すると自分が保有しているNFTがリスト表示されます。

またこの画面では、タブを選択することで自分が保有しているNFTに関するさまざまな情報を表示することが可能です。

保有しているNFTの状況や出品中のNFTのステータスなど、接続中のウォレットに紐づいているNFTの詳細をすべて確認できますよ。

NFTを出品する

OpenSea ProでNFTを出品

保有しているNFTを出品する時には、ナビゲーションバーで「Profile」を選択して自分が保有しているNFTのリストを開き、リストするNFTを選びましょう。

そして「List Items」を選択すると、出品内容の設定画面が開きます。

OpenSea Proで出品

ここで出品価格や出品期間を入力し、出品するマーケットプレイスの選択を行って「Start Listing」を選択すると、出品処理が実行されます。

基本的には出品にはガス代はかかりません。しかし、コレクションごとに初回の出品時にのみコレクションを承認するためにガス代がかかります

コレクションの承認
自分が保有するNFTを出品するためには、そのNFTを含むコレクションの販売を承認する必要があり、それにガス代が必要になります。一度承認すれば同一コレクションのNFTの出品時に承認は不要です。

NFTをミントする

OpenSea Proでミントすするコレクションを選択

Lazy Mintが可能なコレクションのNFTは、OpenSea Proからミントすることが可能です。

ミントするには、ナビゲーションバーから「Mints」を選びます。するとミント可能なコレクションのリストが表示されるので、リストの右端の「Mint」のボタンをクリックしましょう。

OpenSea Proでミントの実行

「Mint Now」のダイアログが表示されるので、そこでミントするNFTの数を入力し、Term & Conditionsに同意するチェックを入れて、ダイアログの下部にある「Mint Now」のボタンを選択しましょう。

Mintに必要な金額の確認画面がウォレットからポップアップするので、ガス代の見積もり額を含めた支払総額をしっかりチェックし、「確認」を選べばミントが始まります

ミントが終わると、自分が保有するNFTのリストにミントされたNFTが追加されます。

OpenSea Proを使うときの5つの注意点

ここまでOpenSea Proの使い方について説明してきました。OpenSea ProでのNFTの取り扱いについて、だいぶイメージできてきましたよね。

ここからはOpenSea Proを使う上で注意すべき点について紹介します。

OpenSea Proを使うときの5つの注意点

不正に入手されたNFTを避ける

OpenSea Proの警告表示

NFTマーケットプレイスでは、盗品や改造品などの不正に入手したNFTが販売されていることがあります。そういったNFTにかかわるとトラブルに巻き込まれる可能性が高いので、購入することは避けましょう

OpenSea ProのUI上では、怪しいNFTに対しては警告のマークがついており、注意を喚起しています。

フィッシング詐欺に気を付ける

NFTマーケットプレイス関連のフィッシング詐欺が多く発生しています。

メジャーなマーケットプレイスを偽装したメールをユーザーに送り、不正なスマートコントラクトに署名するよう誘導してNFTを盗むといった事例が報告されています。

届いたメールに反応する前に、心当たりのあるメールかどうか、クリックするURLに怪しい所はないかなどの基本的な確認を怠らないようにしましょう。

ウォレットのシードフレーズをなくさない・教えない

ウォレットのインストール時に12個の単語からなるシードフレーズが割り当てられます。

シードフレーズはウォレットをリカバリーする際に使用するもので、ウォレットを紛失したり削除したりしても、シードフレーズがあれば以前の状態に復元できます。

シードフレーズの保管には細心の注意を払う必要があります。

なくしてしまうとウォレットのリカバリーは不可能です。また、誰かに知られてしまうとウォレットを自由に使われるリスクを抱えることになります。

取引時は必ずガス代を確認する

NFTを取引するときには、NFTの売買価格以外にネットワークに支払うガス代がかかります。

常に一定の金額ではなくネットワークの込み具合によって変動するので、ガス代が高い時期に取引を行うと、NFTの買値に加えて想定以上のコストがかかることになります。

NFTの取引時には、取引を確定する前にガス代がいくらかかるのかを必ず確認しましょう

またネットワークの状況を確認し、ガス代が比較的安い時を狙って取引を行うことも重要です。

イーサリアムの価格に敏感になる

OpenSea ProでNFTを売買する際に使用する暗号資産はイーサリアムです。OpenSea Pro上では、NFTの取引価格やガス代はすべてETHの単位で表示されています。

しかし、法定通貨に対するイーサリアムの価値は日々大きく変動するので、ETH単位での値段が変わっていないNFTでも、法定通貨に換算した場合の価値が大きく変動していることも多くあります。

OpenSea ProでNFTを取引する場合には、イーサリアムの価格に常に目を配っておくことが必要です。

まとめ

この記事ではOpenSea Proの使い方について解説しました。操作画面の画像を交えて順を追って説明したので、しっかりイメージできましたよね。

OpenSea Proは、たくさんあるNFTマーケットプレイスを集約したアグリゲーターです。

OpenSea Proにアクセスするだけで、さまざまなマーケットプレイスに出品されているNFTを比較検討して最良の取引ができます。

まとめ買いなどの機能を使いこなせばガス代も節約できるので、NFTをトレードする機会の多い人にはとても便利ですね。

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