NFT周りに特化したDeFiプラットフォーム「Spores Network」について徹底解説!
Yuya
Spores Network ($SPO)は、NFTマーケットプレイスや、NFT関連プロダクトのローンチパッド、ステーキングなどを備えたDeFiプラットフォームです。
「クリエイター中心・コミュニティ主義」を掲げるSporesは、マルチチェーンや法定通貨決済の対応などユーザーの利便性を追求した機能を開発しています。
こちらの記事では、Spores Networkの具体的な特徴や技術、開発状況、そしてガバナンストークンとなるSPOトークンについて詳しく解説します。
目次
Spores Networkの特徴
−Spores Networkの概要−
プロジェクト名 / ティッカー | Spores Network / $SPO |
特徴 | NFTに特化したDeFiプラットフォーム |
対応チェーン | イーサリアム, BSC, Cardano, Solana, Polkadot, Polygon, WAX, Cosmos |
公式リンク | Webサイト |
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Spores Networkのエコシステムは以下の図のような構造になっています。
エコシステムの中心となるのがNFTマーケットプレイスなどSporesのプロダクトが展開されるプラットフォームで、一般ユーザーや様々な分野でのNFTクリエイターがここで暗号資産の取引・運用を行います。
これを補助する形として、スケーリングのソリューションや、マルチチェーンへの対応、そしてそのチェーン間でのクロススワップなどが実装されます。
以下では、Sporesの具体的なプロダクトや、その裏側にある技術を解説します。
Spores Networkのメインプロダクト
Spores Networkには大きく分けて3つのプロダクトが存在します。
Spores NetworkのNFTマーケットプレイスでは、メタマスクを介してプラットフォームに接続することで様々な種類のNFTを取引することができます。
「分散型ポップカルチャー」を推進するSporesのマーケットプレイスでは、一般的なデジタルアート(静止画・アニメーション)だけでなく、eスポーツ、映画/テレビ、音楽といったより幅広いカテゴリのNFTが取引できるようになっています。
また、同プラットフォームではNFTのライブオークションも行われています。決済に対応している通貨はWETH, USDT, USDCの3種類となっています。
ほかにもSporesはアメリカのポップアートアーティストTodd Gray氏とのパートナシップを発表したり、上海でギャラリーを開催するなど、クリエイター側の呼び込みにも力を入れているようです。
Sporesのローンチパッドは、NFTや関連するプロダクトのセールが随時行われています。
直近では、メタバース系プロジェクト「NetVRk」と有名映画デザイナーのJohn Park氏によるコラボNFTが販売され、完売となっています。
アジアのNFT経済圏に特に力を入れているSporesは、先日日本のSFイラストレーター・横山 宏氏とのパートナーシップを発表しています。
このパートナーシップに際し、Sporesから横山氏の「マシーネンクリーガー」のメカデザインがNFTとしてリリースされることになっています。
ほかにも、Sporesは日本のアニメ・漫画・ゲームカルチャーに焦点を当てたNFTマーケットプレイス「PolkaFantasy」ともコラボレーションし、11月11日からローンチパッドにてFantasy Land NFTを販売することを発表しています。
こちらではSporesからのセールでしか手に入らない激レアな土地NFTも販売されるようです。
Sporesのローンチパッドは一般的なものと違い、NFTにフォーカスしたセールを行っている点が特徴的です。
最後に、SporesのLPステーキングはFerrum Networkと共同で開発したシステムで、プールごとのニーズに応じた細かいカスタマイズができるようになっています。
プールの開始日から10~15日かけてステーキングが募集され、期限またはステーキング上限到達で締切となり、満期に達するとあらかじめ決められたリターンが得られる仕組みとなっています。
記事執筆時では独自トークンのSPO、さらにUNIやCAKEの短期ステーキングプール(満期60日または90日)が設けられています。
Spores Networkの技術
Spores Networkは、NFTのオークションや取引と、その決済やネットワーク全体のエコシステムに関連する通貨の取り扱い(スワップ、レンディング、ファーミングなど)をシームレスに行えるシステムになっています。
Sporesではクロスチェーン機能が開発されており、異なるブロックチェーン間でのNFTの発行や売買、スワップが容易にできるようになる予定です。
現行のイーサリアムとBSCのほかに、対応予定のチェーンとしてCardano、Solana、Polkadot、Polygon、WAX、Cosmosが挙げられており、ユーザーの多い大きなブロックチェーンはたいていカバーされるようです。
また、クロスチェーン決済に加えて法定通貨での決済手段も実装予定となっており、より幅広いユーザー層の参入が期待されます。
現在の開発状況・ロードマップ
Spores Networkはローンチしたての段階にあり、上記の機能の多くは未だ開発中となっています。
今期(2021年Q3)にはプロジェクトのコアとなるNFTマーケットプレイスとステーキングが実装されました。
利便性の大幅な向上が期待される法定通貨取り扱いは2022年前期、クロスチェーン決済機能は2023年の前期実装予定となっています。
それぞれのブロックチェーンの統合自体はより段階的に計画されており、早いものでPolygon/Maticのレイヤー2ソリューションが2021年Q4導入予定となっています。
ほかのもゲームストアやNFT向けDeFiアプリケーション、クロスチェーンでのNFT取引など、数年のスパンで様々なプランがたてられているもようです。
独自トークン$SPOについて
Spores Networkの独自トークン$SPOは、エコシステムの要となるERC-20ユーティリティトークンです。総発行数は50億枚となっています。
具体的には、ガバナンス・投票、マイニング・レンディングのインセンティブ、プラットフォーム利用手数料の割引、NFT発行へのインセンティブ、NFTクラブへのサブスクなどといった利用例が挙げられています。
アロケーションは以下の通りです。
アロケーション | 割合 | ロックアップ期間など |
セール | 16.8% | 7-18ヶ月 |
開発チーム | 15% | 24ヶ月からリリース(49ヶ月で50%) |
アドバイザー | 3% | 24ヶ月からリリース(49ヶ月で50%) |
流動性 | 3% | なし |
コミュニティ | 12% | ベスティング3ヶ月 |
エコシステム | 15% | ベスティング6ヶ月 |
マイニング | 25% | ベスティング36ヶ月 |
リザーブ | 10.2% | ロック9ヶ月、以降ベスティング30ヶ月 |
トークンセールの詳細は以下の通りとなっています。
セール枚数 | トークン価格 | 割引率 | ベスティング期間 | 希薄化後総額 | |
シード | 1億枚 | 0.0025 | 50% | 18ヶ月 | 1250万ドル |
プライベート | 6.6億枚 | 0.0035 | 30% | 12ヶ月 | 1750万ドル |
パブリックIDO | 8000万枚 | 0.0050 | 0% | 7ヶ月 | 2500万ドル |
まとめ
Spores Networkは、NFTマーケットプレイスやローンチパッド、さらに一般的なDeFiサービスも含めた包括的なプラットフォームです。
積極的なパートナーシップやイベントの展開からは、アジアを起点としてNFT業界をクリエイターとユーザー両サイドから盛り上げていこうという意気込みが感じられます。
開発スケジュールはまだまだ長くはあるものの、クロスチェーン/法定通貨決済といった利便性を大幅に向上する機能の追加にも大きな期待が集まります。