Abstract Chain徹底解説!| Pudgy Penguinsの開発元が手掛ける新たなレイヤー2

2025/02/07・

Crypto Troll

Abstract Chain徹底解説!| Pudgy Penguinsの開発元が手掛ける新たなレイヤー2

多くのレイヤー2プロジェクトが乱立する中、一際異彩を放っているレイヤー2があります。それが「Abstract Chain」(以下、Abstract)です。

Abstractは、Pudgy Penguinsの親会社であるIgloo Inc.が開発しており、高速処理やオンボーディングに注力していることは勿論、“消費者中心”をモットーに多角的なエコシステムの構築を行なっていることが特徴です。

今回の記事では、Abstractの紹介からAbstractエコシステムへの参画方法までを詳しく紹介していきます。

Abstract Chainとは?

開発元はPudgy Penguinsを手掛けるIgloo Inc.

Abstractは、人気NFT「Pudgy Penguins」を手掛けるIgloo Inc.によって開発されています。Iglooは昨年7月、Founders Fundが主導するラウンドで1100万ドルの資金調達を完了していました。

この調達資金はCube Labsを通して、Abstractの開発に用いられました。そこからおよそ半年後の今年1月にAbstractのメインネットがローンチしました。

メインネットが1月にローンチ|$PENGUのユーティリティ拡大へ

Abstractのメインネットは1月28日にローンチしました。zkSyncのZKスタックとEigenDAが活用されており、Paymastersを使用することでガスレス決済が可能となっています。

Abstractはイーサリアムレイヤー2ですが、Pudgy Penguinsの独自トークン$PENGUはソラナ上で発行されています。

チェーンは異なっているものの$PENGUはマルチチェーン展開が行われており、後述するようにAbstractで行われる配信に対する投げ銭として$PENGUを使用することが可能となっています。(勿論、$PENGUのトレードも可能です)

これにより$PENGUのユーティリティが拡大し、$PENGUの価格上昇および Pudgy Penguinsエコシステムも盛り上がる相乗効果が期待されています。

Abstract Chainの特徴

急速に暗号資産市場が拡大を続ける中、Web2からWeb3へのユーザー移行は依然として難航しています。特にガス代やシードフレーズの管理は一般ユーザーにとって敷居が高い要素です。そうした中、Abstractでは最新技術を用いることで、従来のオンボーディングの課題を解決しようとしています。

Abstractには検閲耐性やスケーラビリティの実現といったレイヤー2に求められる要素が当然備わっていますが、他のレイヤー2と比べて際立たせている特徴が「Abstract Global Wallet(AGW)」と「Panoramic Governance」です。

この章では上記2点について詳しく紹介していきます。

Abstract Global Wallet(AGW)

Abstractでは、「チェーンアブストラクション」と呼ばれる試みが実践されています。これはネットワークの切り替えやガス料金・ガストークンの計算、複数のウォレット管理を不要にする新しいコアコンセプトです。

そうしたチェーンアブストラクションを実現するために、Abstractでは「Abstract Global Wallet(AGW)」と呼ばれるウォレットが採用されています。

AGWは、シードフレーズ不要のウォレット管理を可能にするシステムであり、以下を特徴としています。

  • パスキー、メールID、ソーシャルログインをログイン認証に使用。
  • 秘密鍵を3つのシャードに分割(デバイス保存用、暗号化サーバー保存用、クラウドバックアップ用)
  • Claveスマートコントラクトを活用したスマートウォレットを自動生成

この設計により、安全性と利便性を両立したウォレット管理を可能としています。

Panoramic Governance

従来のL2チェーンでは、アプリ開発者がユーザーを引き寄せる一方で、収益はチェーン運営側に偏るという問題がありました。Abstractは「Panoramic Governance」を導入し、以下のような仕組みでインセンティブのバランスを調整します。

  • アプリ開発者:チェーン収益の一部が、活動と価値に比例して還元。
  • ユーザー:ガス代の軽減や報酬システムからのインセンティブを獲得可能。

加えて、「Active Participation Threshold(APT) 」と呼ばれる仕組みが採用されています。

APTは、トランザクション数やガス使用量などの要素に基づいて、ユーザーまたはプロトコルが「アクティブ」であるかどうかを判断する指標です。これらの基準を満たす参加者のみが報酬を受け取ることが可能となっているため、受動的ではなく積極的な活動が促進されます。

Abstractエコシステムへの参入方法

この章では、Abstractでのウォレット作成およびポイントシステムを紹介していきます。

Abstractでのウォレット(AGW)を準備する

AbstractではウォレットとしてAGWを用いるため、MetamaskやPhantomといったウォレットとは別のウォレットを用意することとなります。

AGWは、EmailやGoogleアカウントからそのまま作成することが可能です。勿論、既存のウォレットからも作成することが可能です。

AGWへ資産をブリッジする

次に既存ウォレットから新しく作成したAGWウォレットへ資産をブリッジします。自身のホーム画面の「Wallet」欄の“Fund”から(上記画像左上)ブリッジ作業へ進むことが可能です。

JumperなどのdAppsに、送金元(MetamaskやPhantomなど)のウォレットおよびAGWのウォレットを接続し、資産をブリッジします。ブリッジした資産でトークンの売買やゲームプレイ、ストリーマーへの投げ銭などを行うことが可能となります。

Abstractではコンテンツ作成が盛ん|配信も可能

Abstractは消費者中心のチェーンを志向しています。開発元もPudgy Penguinsの親会社であるIglooということもあり、コンテンツ作成の活動が重視されています。

また、ゲームやトレードだけでなく、「配信」(Stream)も人気コンテンツの1つとなっています。

Abstractでは後述するようにポイント(XP)システムが採用されていますが、配信をすればするほどXPを稼ぐことが出来、コメント欄から$PENGUによる投げ銭も可能です。

配信をするには事前登録が必要となっていますが、記事執筆時現在、2000人以上のユーザーがストリーマーとして登録されており、Abstract配信の活況さが窺えます。

活動に応じてポイント(XP)が週次配布|ウォレットに資産を入れておくだけでも問題なし

Abstractでは、チェーン上の活動に応じてポイント(XP)が週次で配布されるようになっています。

XP配布基準は、Abstractでの取引、アプリの使用、配信、バッジの収集など多岐にわたっているため、ユーザーの好みに合った戦略をとることが出来ます。

仮に積極的な活動を行わなかった場合でも、ウォレットに資産を入れておくだけでXPを獲得することが可能です。

まとめ

今回の記事ではAbstract Chainの紹介をしてきましたが、如何だったでしょうか?

Abstract Chainは開発元がPudgy Penguinsの親会社であるIgloo Inc.ということもあり、エンターテイメントに比重を置いた消費者中心のエコシステムの構築を目指していることが特徴です。

XPの配布も初回が終わったばかりとなっており、未だアーリーの状態といえます。今回を機にAbstractエコシステムに参入してみてはいかがでしょうか?

Abstract Chain各種infomarion

X:https://x.com/AbstractChain

公式サイト:https://www.abs.xyz/

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