AMA
2025/10/07Instagramユーザーをweb3の世界へ!「Cygnus」AMAレポート
執筆:summerchon Instagramをweb3につなげてクリエイターの収益化を実現する「Cygnus」のAMAを、CryptoTimes公式コミュニティboarding bridge(bb)にて開催しました。 今回のAMAでは、Cygnusが実現する「InstagramアカウントのWeb3ウォレット化」や、米国債を裏付けとしたリアルイールドの仕組み、そしてクリエイターエコノミーを支える$CGNトークンのユーティリティや今後の展望について伺いました。 以下はAMAの内容を要約したものです。 AMA概要 日時:2025年9月29日(月)22:00 JST 場所:bb Discord AMA-Voice X(twitter) Giveaway:100USDC × 5名 InstagramユーザーをWeb3の世界へオンボード! 「Cygnus」AMAを開催✈️ ⏰ 9月29日(月)22:00 🎁 Giveaway:100USD × 5名 ✅ Like, RT & Follow ↓@CygnusFi @bb_jpdao ✅ Join AMA ボイス ▶️ https://t.co/wfrhPtv3G2 チャット ▶️ https://t.co/bEK7ely4lb 💁♂️スピーカー:@roger_cygnus|APAC… pic.twitter.com/yKu2teEzGC — boarding bridge (@bb_jpdao) September 22, 2025 スピーカー ・Roger | APAC Lead ・YunaYuna | Instagram Influencer ・AKI | boarding bridge (敬称略) 質問トピック 自己紹介 Roger | X CygnusでAPACリードを務めるロジャーと申します。シンガポール国立大学(NUS)でファイナンシャル・エンジニアリングを専攻し、その後はシンガポールで投資銀行業務に携わり、ハイテクやAI分野を担当してきました。学生時代やインターンを通じてWeb3に興味を持つようになり、最終的にCygnusに参画しました。Z世代の一員として、チームからの信頼とサポートに心から感謝しており、ここまでの歩みは本当に素晴らしい経験となっています。本日はよろしくお願いします。 YunaYuna | X YunaYunaと申します。普段はYouTubeでの情報発信をメインに活動しており、最近ではSBI VCトレードがスポンサーの「クリプト最前線」という番組にも出演させていただいています。また、Web3以外の投稿が中心ですが、なんちゃってインスタグラマーとしても活動しており、今回のテーマをユーザー目線でお話できればと思います。本日はよろしくお願いします。 Cygnusの全体像について紹介してください Cygnusは、Web3初となるInstagramアプリレイヤー(※1)であり、クリエイターエコノミーを支えるプロジェクトです。 そこで私たちは、普段使っているInstagramアカウントがログインするだけで自動的にWeb3ウォレットになるInstagramレイヤーを開発しました。これを実現しているのがアカウント抽象化(※2)という技術で、ユーザーはウォレットアプリのインストールや、難しいシードフレーズ(※3)の管理も一切不要です。 さらに、Instagramでの「いいね」や「コメント」などの普段の何気ない行動が、ブロックチェーン上で価値を持つAccountFiという仕組みも作りました。これにより、クリエイターは自身の活動を通じて直接収益(利回り)を得られるようになり、クリエイターが主役の新しい経済圏が生まれます。 最終的な目標は個人のデータを個人が管理するデータ主権(※4)を当たり前のものにし、クリエイターとユーザーが自身のデジタルな価値を真にコントロールできる世界を実現することです。 Instagramアプリレイヤー Instagramという既存のアプリの上に、Web3の機能(ウォレット、NFT、トークンなど)を追加で構築し、連携させる技術 アカウント抽象化 (AA) ウォレットの操作をより柔軟にする技術。これにより、SNSアカウントでのログインや、ガス代の肩代わりなど、従来のウォレットの複雑な操作を簡略化できる シードフレーズ ウォレットを復元するために必要な、12個や24個の英単語からなるパスワード。自己責任での厳重な管理が求められる データ主権 個人が自らのデータを管理・コントロールする権利のこと。巨大プラットフォームにデータを独占されるのではなく、個人に所有権を戻そうという考え方 Cygnus | X 想定している今後のユースケースについて教えてください。 Instagramレイヤーの展開は、以下の3つのフェーズに沿って進めていきます。 フェーズ1:Web3への入り口を優しくする(ローンチ済み) まずは、Web3に馴染みのないInstagramユーザーでも楽しめるような教育コンテンツや、インタラクティブなゲームを提供し、参加へのハードルを下げます。 フェーズ2:クリエイターの収益化を支援する 次に、クリエイターが自身の活動を通じて、公正かつ透明性の高いブロックチェーン報酬を得られるような収益化ツールを提供し、クリエイターエコノミーを活性化させます。 フェーズ3:データとIDの所有権をユーザーに返す 最終的にはユーザーが自身のデータ所有権を取り戻し、自分のデジタルID(※1)を完全にコントロールできる世界を目指します。これにより、個人が分散型AIなどの新しいアプリケーションに貢献することも可能になります。 具体的な直近の目標として、今年の第4四半期(Q4)にはクリエイターが利回りを得られる仕組みを本格的に始動させ、ユーザーとクリエイターに真のデータ主権をもたらすことで、エコシステムの長期的な成長を目指します。 デジタルID ブロックチェーン上で管理される、個人が自ら所有・コントロールできる身元情報。特定の企業に依存しないため、自己主権型アイデンティティ(Self-Sovereign Identity)とも呼ばれる Cygnus | X リアルイールドレイヤーについてcgUSDに触れながら教えてください。 Cygnusのリアルイールドレイヤーとは、持続可能な本物の利回り(リアルイールド※1)を生み出すための仕組みです。 この仕組みでは、ブロックチェーン上の活動から得られる収益(ステーキング報酬や手数料など)と、ブロックチェーンの外にある現実世界の資産(米国債など)から得られる収益を組み合わせています。これにより、暗号資産市場の変動に左右されにくい、安定的で持続可能な利回りをユーザーに提供します。 この仕組みの中心的な役割を担うのが、私たちが発行するステーブルコインcgUSDです。 cgUSDは、USDCを担保にして発行され、その価値は米国債によって裏付けられています。そのため、cgUSDは持っているだけで米国債由来の利回りが発生するという特徴があります。同時に、Cygnusの経済圏の中では決済や担保として使える基軸通貨の役割も果たします。 リアルイールド DeFi(分散型金融)において、トークンの追加発行などによる一時的なインフレに頼らず、プロトコルの手数料収入や外部資産(米国債など)の運用といった実際に生み出された収益を原資とする利回りのこと Cygnus | X $CGNのトークンエコノミクスとユーティリティについて教えてください。 $CGNはBase Mainnet上で発行されるERC-20トークンで、トークンの配分と放出スケジュールは以下の通りです。 最大供給量:100億 $CGN 初期流通量:23% 【トークン配分】 チーム & アドバイザー:22% 投資家:20% エコシステム成長:20% 財団トレジャリー:15% 初期流動性:13% エアドロップ:10% 【主な放出スケジュール】 トークンが一度に市場に放出されるのを防ぐため、配布にはロック期間が設けられています。 エアドロップ分 TGE(※1)で60%が配布され、残りは1ヶ月のクリフ(※2)の後、6ヶ月かけて直線的に配布(ベスティング※3)されます。 チーム・投資家分 6〜12ヶ月のクリフの後、24〜36ヶ月かけて直線的に配布されます。 【トークンの使い道(ユーティリティ)】 $CGNトークンには、主に以下の4つの使い道があります。 ガス代支払い 将来的にCygnus独自のチェーンができた際の取引手数料として使用されます。 ステーキング ネットワークの安全性を確保するためのステーキングに使用し、報酬を得られます。 ガバナンスと収益シェア プロジェクトの重要な意思決定への投票券として機能し、収益の一部を分配される権利も得られます。 クリエイターエコノミーの活性化 クリエイターへの支援や報酬など、経済圏を支える基盤として利用されます。 TGE(Token Generation Event) トークンが最初に生成され、市場やコミュニティに配布されるイベントのこと クリフ(Cliff) トークン配布において、定められた期間が経過するまでトークンが全く放出されないロック期間のこと ベスティング(Vesting) クリフ期間終了後、残りのトークンを一定期間にわたって徐々に放出していく仕組み Cygnus | 公式ドキュメント Cygnusとして達成したいこととそのために行う具体的なアクションは何ですか? まず最も大きなニュースとして、私たちのTGE(※1)が間もなく(2025年10月中)に迫っています。ぜひ公式SNSにご注目ください。 TGEから本格的なエコシステムのローンチ、そして具体的な成長目標の達成に向けて、今後1年間で以下の計画を遂行していきます。 【今後の開発計画】 Instagramレイヤーの拡張 現在、クリエイターが収益を得られる仕組みや、AI機能の統合を進めています。 Cygnusチェーンのローンチ 2025年Q4にアルファ版メインネットのテストを公開し、2026年Q1に正式なメインネットをローンチする予定です。 【具体的な成長目標】 TVL(※2):13億ドル以上 ユーザー数:1,000万人以上(現在のInstagram経由のユーザーは既に700万人) エコシステムパートナー:200以上 チェーン性能:10万TPS(※3)以上、かつガス代は0.0004ドル以下を目指します。 TGE(Token Generation Event) トークンが最初に生成され、市場やコミュニティに配布されるイベントのこと TVL(Total Value Locked) DeFiプロトコルに預け入れられた暗号資産の総額を示す指標。プロジェクトの規模や信頼性を測るために使われる TPS(Transactions Per Second) 1秒あたりに処理できる取引の数。ブロックチェーンの処理能力を示す指標 Cygnus | X Web3への参入を躊躇しているインフルエンサーにメッセージをお願いします。 Web3に対して複雑で危なそうというイメージをお持ちのインフルエンサーの方に私たちが伝えたいメッセージは「Cygnusがその不安を全て解決します」ということです。 Web3の複雑さを解消します これまでWeb3への参加を阻んできた最大のハードルは、ウォレットの作成やシードフレーズの管理でした。Cygnusではその必要は一切ありません。普段お使いのInstagramアカウントにログインするだけで、あなたはもうWeb3の世界に参加しています。 Web3に新しい安心を提供します もしウォレットを失ったら資産も全て失ってしまうというのが従来のWeb3の常識でした。しかしCygnusなら、万が一のことがあってもInstagramアカウントを復旧しさえすれば、皆さんのデータや資産も全て元通りになります。これはWeb2の利便性と安全性に、Web3の革新性を組み合わせた全く新しい安心の形です。 私たちは、皆さんの摩擦(フリクション)ゼロでWeb3の世界に飛び込み、皆さんのクリエイティブな活動が直接的な価値(収益)に変わる最高の体験を提供します。ぜひ安心して、この新しいクリエイターエコノミーに参加してください。 まとめ 今回のAMAでは、Web3初のInstagramアプリレイヤーを掲げ、クリエイターエコノミーの再定義を目指す「Cygnus」の革新的なアプローチが語られました。Cygnusは、InstagramアカウントがログインだけでWeb3ウォレットになる手軽さに加え、「いいね」が価値に変わるAccountFi、米国債由来のリアルイールドを組み合わせ、持続可能なクリエイター経済圏を構築します。 中でも特筆すべきは、Web2の使いやすさと安全性をWeb3にもたらす点です。ユーザーはシードフレーズの管理から解放され、万が一の場合もInstagramアカウントを通じて資産を復旧できるという新しい安心の形は、これまでWeb3への参加を躊躇していた層を惹きつける大きな可能性を秘めています。 今後は、2025年10月中のTGEを皮切りにクリエイター向け収益化ツールを本格始動させ、2026年Q1にはフルメインネットをローンチ、最終的には1,000万人規模のエコシステムを目指すという具体的な計画が示されました。 Cygnusは、複雑で難しいというWeb3のイメージを覆し、SNSを使う感覚で誰もが参加できる新しいクリエイターエコノミーの先駆者として、今後の動向から目が離せない存在となるでしょう。 関連リンク Cygnus Website | X (Twitter) | Discord boarding bridge X (Twitter) | Discord | Link3 | Articles 執筆:summerchon X (Twitter) | Link3
AMA
2025/10/04メインネット稼働!AIのオンチェーン化「0G Labs」AMAレポート
執筆:summerchon 9月22日に待望のメインネットを稼働させた最大級のAIレイヤー1「0G Labs」のAMAを、CryptoTimes公式コミュニティboarding bridge(bb)にて開催しました。 今回のAMAでは、0G Labsが実現するAIのオンチェーン化や、他チェーンに対する技術的な優位性、$0Gトークンのユーティリティ、そしてメインネット稼働後のロードマップについて伺いました。 以下はAMAの内容を要約したものです。 AMA概要 日時:2025年9月24日(水)23:00 JST 場所:bb Discord AMA-Voice X(twitter) Giveaway:50USDC × 4名 メインネット稼働!最大級のAIレイヤー1 「0G Labs」のAMAを開催✈️ ⏰ 9月24日(水)23:00 🎁 Giveaway:50 USDC × 4名 ✅ Like, RT & Follow ↓ @0G_labs & @bb_jpdao ✅ Join AMA ボイス▶️ https://t.co/GkwqqJSQQV チャット ▶️ https://t.co/bEK7ely4lb 💁♂️ スピーカー:@michaelh_0g | CEO &… pic.twitter.com/gcb7MqO2Ss — boarding bridge (@bb_jpdao) September 22, 2025 スピーカー ・Ada | CMO ・taka | boarding bridge ・AKI | boarding bridge (敬称略) 質問トピック 自己紹介 Ada | X Adaと申します。モデル業を経てEコマース業界へ転身後、2014年にシリコンバレーへ渡りました。そこでMichael(現夫)と出会い、エンジェル投資家として彼の前社の成長を支援しました。MITでMBAを取得後、AI特化のインキュベーターを設立。2024年より0G LabsにCMOとして参画し、マーケティングやエコシステム成長を統括しています。本日はよろしくお願いします。 taka | X 絶賛ホームレスのTakaと申します。本日は韓国で開催中のイベント(KBW)から参加しています。0G Labsは個人的にも長く追いかけているプロジェクトで非常に注目しています。皆さんに分かりやすくお伝えできるよう準備してまいりましたので、本日はよろしくお願いします。 0G Labsとはどんなプロジェクトですか? 「0G」は、AIを使った様々なアプリケーションがブロックチェーンの上で直接動く(オンチェーン※1)世界、いわば分散型AIのOS(基本ソフト)を目指すプロジェクトです。 イメージしやすく言うと、AIと共に暮らす新しい都市を建設した場合に、0Gはその都市の土地や電気、橋などの活動に不可欠なインフラの全てを提供する役割を担います。 具体的には、AIのための巨大な倉庫(分散ストレージ)や高速道路(データ可用性※2)、AIモデルやAIエージェントを売買できる市場(マーケットプレイス)などを開発者が自由に組み合わせられる部品(モジュール)として提供します。 この基盤(レイヤー1※3)の上で、開発者は個人商店のような小さなAIアプリから始め、やがてはマクドナルドのような世界的なブランドにまで成長させることが可能です。イーサリアムと同じ開発環境(EVM互換※4)にも対応しており、あらゆる規模の開発者が参加しやすい環境を整えています。 オンチェーン 全ての取引やデータをブロックチェーン上に記録・実行すること。透明性と検証可能性が高い データ可用性(DA) ブロックチェーンの取引データが、ネットワークの検証者にとって常に利用可能である状態を保証する仕組み レイヤー1 BitcoinやEthereumなど、ブロックチェーンネットワークの基盤となる最も基本的なレイヤー EVM互換 Ethereum Virtual Machineの略。Ethereumのスマートコントラクトを実行する環境と互換性があることを指し、開発者が既存のツールやコードを再利用しやすくなる 0G Labs | 公式ブログ 0Gは他チェーンと比べてどんな強み・メリットがありますか? 0Gの強みは、技術・パートナー・資金という3つの強力な柱に支えられています。 独自開発されたAI特化の統合技術 最近のトレンドであるモジュラー(モジュラーアーキテクチャ※1)とは一線を画し、0GはAIに必要なインフラ(ストレージ、データ可用性、計算能力)の全てを自社で垂直統合開発しています。これにより、異なる部品を組み合わせる際の複雑さや互換性の問題を解消し、開発者にとって非常にシームレスで使いやすい環境を実現しており、負荷の高いAIの判断(AI推論※2)なども効率的に実行できます。この技術は大学の研究機関やマイクロソフトといった企業との共同研究にも裏付けられています。 サービス開始時からの強力なパートナー網 メインネットのローンチ初日から、100社を超える著名なプロジェクトや企業がパートナーとして参加しています。これは、0Gの技術に対する業界からの高い信頼と需要を示しています。 圧倒的な資金力 合計で3億2500万ドル(約480億円 ※1ドル150円換算)という最大級の資金調達を完了しています。この圧倒的な資金力が先述した大規模な自社開発を可能にしており、長期的なプロジェクトの安定性とエコシステムの成長を保証しています。 モジュラーアーキテクチャ ブロックチェーンの機能を「実行」「決済」「合意形成」「データ可用性」などの層(モジュール)に分割し、それぞれを専門のプロトコルが担う設計思想。専門化することで、各機能のパフォーマンスを最大化できる AI推論(Inference) 学習済みのAIモデルを使用して、新しいデータに対して予測、分類、判断などの処理を行うこと 0G Labs | X 0Gはどのような使い道やユースケースを想定していますか? 0Gの基本的なインフラは、AmazonのAWSのように、開発者がデータ保管(ストレージ)などの機能を自由に選んで利用できます。しかし、その上で構築できる0G独自のユースケースとして、特に以下の2つが挙げられます。 AI同士が会話し、価値を交換する世界 0Gの独自技術により、AIエージェント同士が直接コミュニケーションをとることが可能になります。 例えば、AIたちがクラスメイトのように互いの知識を共有し合って賢くなる、ユーザーが「ピザを注文して」とAIに頼むと、AIがお店のAIに自動で発注と支払うといったことを人間を介さずに実現します。 育てるAIを所有・売買できるiNFT(※1) iNFTは、0Gが独自に開発した新しいNFT規格(ERC-7857)です。従来のNFTは、一度記録された情報が変わらない静的なものでしたが、iNFTはAIエージェントの活動や学習結果を記録し、価値が成長していく動的なNFTです。例えるなら、レベル1から育てたポケモンがレベル100になり、その強さや経験を全て保持したまま他人に譲渡できるようなイメージです。これにより、成長したAIエージェントそのものを資産として安全に所有・売買できるようになります。 iNFT(Intelligent NFT) 0Gが開発したNFTの新規格(ERC-7857)。AIエージェントの学習履歴や能力といった動的なデータを記録・更新できるのが特徴で、成長するAIの所有権を表現するために設計されている 0G Labs | 公式ブログ $0Gトークンのユーティリティやインセンティブ設計について教えてください。 $0Gトークンは0Gエコシステムの基軸通貨として、イーサリアムにおけるETHのように様々な役割を担います。主な役割は以下の通りです。 取引手数料(ガス代) 0Gチェーン上でのあらゆる活動(取引やアプリの利用など)に必要となる手数料の支払いに使われます。 ステーキング トークンをステーキング(預け入れ)することで、ネットワークの安全性を高める番人(バリデータ※1)を支援し、その報酬を得ることができます。 ガバナンス プロジェクトの将来に関する重要な意思決定(例えば、技術のアップグレードなど)に対して、トークンを使って投票する権利を得られます。 各種サービスの支払い 分散ストレージの利用料や、AIモデルのトレーニング費用など、エコシステム内の様々なサービスの支払いに使用されます。 コミュニティ特典 将来的には、トークンの保有量に応じて、限定イベントへの参加権など、特別なコミュニティ特典を受けられる仕組み(コミュニティ・ティア)も検討されています。 バリデータ(Validator) ブロックチェーンネットワークにおいて、新しい取引が正当であるかを検証し、ブロックとして承認・記録する役割を担うノード(コンピューター) 0G Labs | 公式ブログ 今後のロードマップについて教えてください。 9月22日にメインネットをスタートさせましたが、まだ全ての機能が公開されたわけではありません。今後の計画は、以下のようなタイムラインで進めていきます。 直近のフォーカス(〜数週間) まずは、稼働したばかりのメインネットを安定させることが最優先です。その後、まだリリースされていない中核機能のストレージとデータ可用性(DA)の公開を予定しています。 来年(2026年)の計画:Web2企業をWeb3の世界へ 来年は、既存のWeb2企業(例えば、AWSやGoogle Cloudを利用している一般的なIT企業)が、0Gの分散型AIインフラを簡単に利用できるWeb2ラッパーというツールの開発に注力します。これにより、Web3に詳しくない企業でも、私たちの技術の恩恵を受けられるようにします。 未来のビジョン(2027年〜):AIロボティクスと宇宙開発 2027年には、AIロボティクスの分野に本格的に取り組みます。家庭用のロボットなどがどのようなデータで学習し、どういう思考で行動するのかブロックチェーン上で透明化し、AIが人類の利益に沿って動く未来を目指します。さらに2028年には、AI技術を宇宙ステーションでの発見などに活用することも視野に入れています。 このように、まずは足元のインフラを固め、次にWeb2とWeb3の橋渡しとなり、最終的にはAIと人類の未来に貢献するという長期的なビジョンを描いています。 0Gはどうやって収益を得ていますか? 0Gの収益と運営資金は、大きく分けて以下の3つの柱で構成されています。 クラウドサービスとしての利用料 AIのための巨大な倉庫(ストレージ)や、データを高速にやり取りする道路(データ可用性)を提供し、そのデータ利用量に応じた利用料が収益となります。また、0Gの基盤上でAIモデルを学習させる際のトレーニング手数料も含まれます。 ブロックチェーンとしての利用料 ネットワーク上での取引(トランザクション)ごとに発生する手数料(ガス代)も、基本的な収益源の1つです。 健全な財務運営による資金確保 私たちは、調達した資金を様々な金融商品で運用しています。そこから得られる利息だけで、すでにプロジェクトの運営コスト全体をカバーできる状態です。これにより、市場が冷え込んでいる冬の時代でも、焦らず長期的な視点で開発を続けることができます。 この潤沢な資金を元に、初期のプロジェクトに対しては手数料を0G側が一部負担するなど、エコシステム全体を育てるための支援も積極的に行っています。 今後数ヶ月、数年で何が期待できますか? 私たちの活動は、短期・中期・長期の3つの視点で加速していきます。 専門チームの強化と開発者コミュニティの拡大(短期) 最近、アバランチ財団の元CEOを事業成長の責任者として迎え入れました。今後も政府や機関との対話を専門とするような、業界トップクラスの人材が続々とチームに加わる予定です。 並行して、インドのような開発者が多い地域でのイベントにも積極的に参加し、DeFiやゲームだけでなく、分散型科学(DeSci ※1)など、新しい分野でのユースケースを創出する開発者を支援していきます。 大企業や政府とのパートナーシップ(中長期) Web3の世界に留まらず、大手企業や、将来的には政府との提携も視野に入れています。こうした大きな組織との対話には時間がかかりますが、プロジェクトの信頼性と実績を積み重ねることで、1年〜1年半後には具体的な提携のニュースをお届けできると考えています。 エコシステムへの価値還元 こうしたビジネス面での成功は、プロジェクトの収益性を高めます。そして、その収益は最終的に$0Gトークンの保有者や、ネットワークを支えるノード運用者といったコミュニティの皆様に還元される仕組みを目指しています。つまり、大きなパートナーシップの実現が、エコシステム全体の価値向上に直接繋がっていきます。 分散型科学(DeSci - Decentralized Science) ブロックチェーン技術を活用して科学研究の資金調達、データ共有、成果の評価などをよりオープンで透明性が高い形で行おうとすること まとめ 今回のAMAでは、9月22日にメインネットを稼働させた最大級のAIレイヤー1「0G Labs」が描く壮大なビジョンと、それを支える技術的優位性、AIの未来を形作る具体的なロードマップについて詳しく語られました。 0G Labsは、AIアプリケーションを完全にオンチェーンで稼働させる分散型AIのOSを目指すプロジェクトです。AIを新しい都市に例え、その活動に不可欠な土地(ストレージ)や電気(計算能力)、道路(データ可用性)といったインフラ全てを垂直統合で提供する点が最大の特徴です。 中でも特筆すべきは、3億2500万ドルという圧倒的な資金力を背景にした垂直統合開発による技術的優位性とAI同士の対話や成長するAIを資産化する独自規格iNFTなどの既存のブロックチェーンの枠を越える革新的なユースケースです。 今後は、まずメインネットの安定化と中核機能のリリースを進め、2026年には既存のWeb2企業が参入しやすくなるツールを開発。さらに2027年以降はAIロボティクスや宇宙開発といったより壮大なビジョンに挑む計画が示されました。 0G Labsは、透明性が高く、誰もが信頼できるAIを社会に実装したいという時代のニーズに応える最も野心的かつ具体的なソリューションの1つとして、Web3とAIの融合を牽引していく存在となるでしょう。 関連リンク 0G Labs Website | X (Twitter) | Discord boarding bridge X (Twitter) | Discord | Link3 | Articles 執筆:summerchon X (Twitter) | Link3
AMA
2025/09/06メインネット稼働開始!相互流動性のための基盤レイヤー「Sunrise」AMAレポート
執筆:summerchon ブロックチェーン間における流動性の断片化を解決するための基盤レイヤーを構築する「Sunrise」のAMAを、CryptoTimes公式コミュニティ「boarding bridge(bb)」にて開催しました。 即時流動性と高スループットを実現!新世代L1「Sunrise」AMAレポート 今回のAMAでは、8月13日に待望のメインネットが始動したSunriseの独自アーキテクチャ、ネイティブステーブルコイン「USDrise」の仕組み、開催中のポイントプログラム、TGE(トークン生成イベント)を含む今後のロードマップについて詳しく伺いました。 以下はAMAの内容を要約したものです。 AMA概要 日時:2025年8月23日(土)21:00 JST 場所:bb Discord AMA-Voice X(twitter) Giveaway:100USDT × 3名 メインネット開始で、TGEも目前に! 日本発のLayer1「Sunrise」のAMAを開催✈️ ⏰ 8月23日(土)21:00 🎁 Giveaway:$100 USDC × 3名 ✅ Like, RT & Follow ↓ @SunriseLayerJP & @bb_jpdao ✅ Join AMA ボイス ▶️ https://t.co/b7u9v2zkA8 チャット ▶️ https://t.co/bEK7ely4lb 💁♂️ スピーカー:… pic.twitter.com/oma7ZHLitS — boarding bridge (@bb_jpdao) August 16, 2025 スピーカー ・Yu Kimura | Sunrise CEO & CTO ・Takeru | Sunrise COO ・ADMEN | boarding bridge ・AKI | boarding bridge (敬称略) 質問トピック 自己紹介 Yu Kimura | X SunriseにてCEO兼CTOを務める木村です。中学時代にゲーム機のハッキングを始めたことからエンジニアリングの世界に入り、これまでに5億円相当の暗号資産を救出したホワイトハッカーとしての経験も持っています。本日はよろしくお願いいたします。 Takeru | X SunriseでCOOを務めるTakeruです。戦略コンサルタントを経験した後、CEOの木村と共に日本でブロックチェーンの開発を行う企業を共同創業しました。そこでもCOOを務め、その経験を経て現在のSunriseプロジェクトを立ち上げています。よろしくお願いいたします。 ADMEN | X ADMEN(アドマン)と申します。普段はCryptoTimesおよびコミュニティboarding bridge(bb)に所属しています。CryptoTimesではメディア業務を担当しつつ、最近は特にSolanaエコシステムを中心としたプロジェクトリサーチに注力しています。本日は先日メインネットをローンチし大きな注目を集めているSunriseについて、皆様と一緒に深く掘り下げていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 Sunriseはどのようなプロジェクトですか? Sunriseは「The base layer for InterLiquid Networks」、つまりInterliquidity(相互流動性)のための基盤レイヤーとなることを目指すプロジェクトです。 主な役割は、企業などが開発する独自のブロックチェーン(Appchainなど)の基盤となることです。通常、多くの独自チェーンが乱立すると、それぞれのチェーンで資産やユーザーが孤立し、流動性の分断(※1)という問題が発生します。 Sunriseは、これらの独自チェーンが私たちのネットワークを通じてシームレスに繋がり、互いの流動性を共有できる仕組みを提供することで、この課題を解決します。 流動性の分断(Liquidity Fragmentation) 複数のブロックチェーン上で同じような資産が取引されることにより、取引の厚み(流動性)が各所に分散してしまう状態。これにより、価格の乖離や取引コストの増大といった非効率が生じる Sunrise Japan | X ネイティブステーブルコイン「USDrise」について詳しく教えてください。 USDriseは、Sunriseチェーンのネイティブステーブルコインです。 このステーブルコインは、米国債を裏付け資産とする利回り付きのステーブルコインであり、CosmosエコシステムでネイティブUSDCなどを発行するNoble(※1)の資産をラップ(※2)する形で、米ドルと1:1の価値を担保しています。 USDCのように安定資産として利用できるだけでなく、主に以下の2つの重要な特徴を持っています。 $RISEステーカーへの利回り分配 USDriseが生み出す利回りは、$RISE, $vRISEのステーカーに分配され、ステーキングの重要なインセンティブとなります。 ガス代としての利用とバーンメカニズム Fee Abstraction(※3)という仕組みにより、ガス代の支払いにも使用できます。ユーザーは$USDriseを持っていなくても、USDCなどから自動で変換されるため、非常にスムーズな取引が可能です。さらに、ガス代として支払われた$USDriseの50%は、$RISEに交換された上でバーン(焼却)され、トークンの希少価値を高める役割も担います。 Noble CosmosエコシステムおよびIBC(Inter-Blockchain Communication)接続されたチェーン向けに、ネイティブなステーブルコインやRWA(現実世界資産)の発行を行うために特化したブロックチェーン ラップ(Wrap) あるブロックチェーン上の資産を別のブロックチェーン上で同等の価値を持つトークンとして表現する技術 Fee Abstraction(料金の抽象化) ユーザーがそのブロックチェーンのネイティブトークン(例:ETH)を持っていなくても、ステーブルコイン(例:USDC)など他のトークンでガス代を支払えるようにする仕組み Sunrise Japan | X ポイントプログラムについて詳しく教えてください。 メインネットの始動を記念し、ユーザーのアクティビティを奨励するためのポイントプログラムを約3ヶ月間の予定で実施しています。このプログラムでは、$RISE総供給量の3%を参加者が獲得したポイントの割合に応じてエアドロップされます。 ポイントは主に以下の方法で獲得できます。 流動性の提供(LP※1) 特定のプールに流動性を提供することで、その種類と金額に応じてポイントが付与されます。 vRISE(※2)のステーキング vRISEをステーキングすると、1 vRISEあたり1日100ポイントが貯まります。 紹介プログラム 自身が紹介したユーザーが獲得したポイントの10%を追加で受け取れます。 簡単な初期設定 EVMウォレットの接続(500pt)やXアカウントの連携(100pt)といった一度きりのタスクでも獲得可能です。 注意点として、貯まったポイントは20時間ごとに手動でClaim(請求)する必要がありますので、お忘れなくご参加ください。 流動性の提供(LP, Liquidity Providing) DEX(分散型取引所)などのプロトコルに、自身が保有する暗号資産をペアで預け入れる行為。取引を円滑にする見返りとして、手数料収入や報酬を得ることができる vRISE SunriseのDEX上のプールにLPingすることで得られるトークン。保有することで、プロトコルの意思決定への参加権や、ステーキング報酬を受け取る権利を証明する Sunrise Japan | X 「Golden Egg NFT」のユーティリティ(用途)について教えてください。 Golden Egg NFTは、現在開催中のポイントプログラムの効果を増幅させるブースターの役割を持つ特別なユーティリティ(※1)NFTです。 メインネット上の様々なアクティビティでポイントを獲得できるのに加え、このNFTを保有しているホルダーは、以下のような限定的な特典を享受できます。 $RISEの追加エアドロップ 通常のポイント配分とは別に、NFTホルダー限定の$RISEが付与されます。 ポイント獲得量のブースト 日々の活動で得られるポイントが増加します。 紹介ボーナスの増額 紹介プログラムで得られる報酬がさらに多くなります。 このように、Golden Egg NFTはSunriseエコシステムに積極的に参加するユーザーがより大きなリターンを得られるように設計されています。 ユーティリティ(Utility) NFTにおける実用性や有用性を指す言葉。単なる鑑賞や所有だけでなく、特定の機能やサービスへのアクセス権、特典の受け取りなど、保有することで得られる具体的なメリットのこと Sunrise Japan | 公式medium 今後の展開やTGE(トークン生成イベント)の予定について教えてください。 メインネットは我々にとって重要な一歩であり、ここからさらにエコシステムを拡大していきます。今後の主な展開は以下の通りです。($RISEは記事公開時点で既に上場済) TGE(トークン生成イベント※1) $RISEトークンのTGEは、2025年第3四半期(Q3)を予定しています。TGE後、$RISEは複数のDEX(分散型取引所)およびCEX(中央集権型取引所)(※2)に上場し、誰でも取引が可能になる予定です。 戦略的パートナーシップ エコシステムの信頼性と実用性を高めるため、複数の有力企業との戦略的提携を進めています。これには、ソニー銀行のような日本の大手金融機関との実証実験も含まれており、今後の発表にご期待ください。 新機能と収益機会の提供 今後も新しいDeFi機能や、新しいプールを段階的にリリースしていきます。これにより、ユーザーの皆様に対して、さらなる収益機会を提供していく計画です。 TGE(Token Generation Event) 暗号資産プロジェクトがそのネイティブトークンを初めて発行し、市場に流通させるイベントのこと。取引所への上場(リスティング)と同時に行われることが多い DEX / CEX DEX(Decentralized Exchange)は、スマートコントラクトによって自動で取引が行われる分散型の取引所。CEX(Centralized Exchange)は、企業によって運営・管理される従来の中央集権型の取引所を指す Sunriseのセキュリティについてどのように対策していますか? Sunriseのセキュリティは、Proof of Stake(PoS※1)と同様に攻撃を仕掛けるよりも正直にネットワークに参加した方がインセンティブが高くなるように設計されています。 具体的には、Sunriseチェーンを攻撃するためには、ガバナンストークンであるvRISEを大量に集める必要があります。 しかし、このvRISEは市場で直接買い占めることはできず、Sunriseチェーンに流動性を提供することによってのみ獲得できます。つまり、攻撃に必要な力を得るためには、まず攻撃者自身が大量の流動性を提供し、ネットワークを強化・安定させなければならないというジレンマが生じます。 攻撃者が大量の流動性を提供すると、Sunriseの流動性プールは厚みを増し、チェーン全体の収益性が高まります。その結果、攻撃者にとっては、リスクを冒して攻撃を仕掛けるよりも、正直な流動性提供者としてステーキング報酬や手数料収益を得続ける方がはるかに利益が大きくなるのです。 このようにProof of Liquidityは、攻撃しない方が得をするという経済的なインセンティブによって、ネットワークの安全性を担保する仕組みになっています。 Proof of Stake (PoS) ブロックチェーンのコンセンサスアルゴリズムの一種。トークンのステーキング量が多いほど、ブロックを生成・承認する権利を得やすくなる。悪意のある攻撃を行うには大量のトークンが必要となり、攻撃が成功するとそのトークンの価値が暴落するため、攻撃の動機を経済的に抑制する仕組み $RISEの供給量は10億枚ですか?それとも5億枚ですか? その2つの数字はどちらも正しく、それぞれ以下のように意味が異なります。 初期の総供給量:5億枚 TGE(トークン生成イベント)の時点で発行される枚数です。現在議論されている各種割り当て(例:NFTホルダーへの1%)は、この5億枚を基準に計算されています。 最大供給量(上限):10億枚 ステーキング報酬などによって、市場に流通するトークンは徐々に増えていきますが、その上限が10億枚に設定されています。これ以上、$RISEが発行されることはありません。 $RISEの長期的な価値をどのように維持・向上させますか? $RISEは単なるガバナンストークンではなく、チェーンの利用価値とトークン価値が連動する強力なデフレメカニズムが組み込まれています。 具体的には、以下のような仕組みです。 ユーザーはSunriseチェーン上で、ネイティブステーブルコインのUSDriseを使ってガス代を支払うことができます。 支払われたUSDriseのうち50%はプロトコルによって自動的に$RISEにスワップ(交換)されます。 そして、その$RISEは即座にバーン(焼却)され、市場から永久に取り除かれます。 この設計によって、Sunriseチェーンが使われれば使われるほど、$RISEの供給量が減っていくというサイクルが生まれます。この継続的な供給圧力の減少が$RISEの長期的な価値を維持・向上させるための中心的な戦略となります。 Sunrise Japan | X USDriseのガス代としての使用はユーザー体験をどのように向上させますか? これはユーザー体験(UX)における最大の摩擦を解消するための重要な機能です。 通常、新しいブロックチェーンを利用する際、ユーザーはまず取引所でそのチェーンのネイティブトークンを購入し、ウォレットに送金しなければ、最初の取引すら行えません。これは非常に手間がかかります。 SunriseのFee Abstraction(料金の抽象化)機能は、この問題を解決します。ユーザーはUSDCのような一般的なステーブルコインをSunriseにブリッジするだけで、ガス代である$USDriseを別途用意することなく、$RISE(やUSDC)で直接ガス代を支払うことができます。 TGE後にDEX(分散型取引所)上で深い「$RISE / USDrise」の流動性プールが作られることで、このガス代の自動スワップが裏側でスムーズに行われます。結果として、ユーザーはガス代の存在をほとんど意識することなく、シームレスにdAppsを利用開始できるのです。 RWA(現実世界資産)の流動性ハブとしての役割も視野にありますか? はい、まさにその通りです。Sunriseブロックチェーンを基盤として、RWA(※1)の流動性ハブとなることは、私たちのロードマップにおいて当然視野に入れています。 すでにシンガポールの事業者などからも高い関心を寄せられており、この分野における展開も具体的に進めている状況です。Interliquidityの基盤を固めた上で、次のステップとしてRWA領域へ本格的に展開していくのでご期待ください。 RWA(Real World Assets) 不動産、株式、債券、美術品といった、ブロックチェーンの外に存在する現実世界の資産をトークン化したもの。DeFi(分散型金融)と伝統的金融を繋ぐ次世代の資産クラスとして注目されている Sunriseの収益はどこから生み出されますか? Sunriseのプロトコル収益は、主に$RISEまたはvRISEのステーキングに参加することで得られます。 ステーキングを行ったユーザーに対しては、現在以下の3種類のトークンが報酬として分配されています。 USDrise(ネイティブステーブルコイン) USDN(USDriseの裏付け資産) $RISE(ネイティブトークン) この仕組みの重要な点は、報酬が$RISEだけでないことです。$RISEをステーキングして$RISEが増えるだけでは価値の増減が分かりにくいですが、Sunriseでは米ドル建てのステーブルコイン(USDrise/USDN)が報酬に含まれるため、ユーザーは安定した価値を持つリアルイールド(実際の収益)を直接受け取ることができます。 まとめ 今回のAMAでは、8月13日にメインネットを始動させた日本発のレイヤー1「Sunrise」の全貌が語られました。独自チェーンの流動性分断を解決するInterliquidity(相互流動性)構想、セキュリティを担保するProof of Liquidity、チェーンの利用価値がトークン価値に直結する$RISEのBurnメカニズムなどの持続可能な経済モデルが支えている点が明らかになりました。 ユーザーは、現在開催中の大規模なポイントプログラムを通じて初期の成長に参加できるほか、ガス代の支払いに$USDriseを必須としないFee Abstraction機能によりWeb3の複雑さを感じさせないスムーズな体験を享受できます。 ソニー銀行との連携も視野に入れた戦略的パートナーシップも明かされ、技術とビジネスの両面から日本のWeb3を牽引する存在になることが期待されます。 関連リンク Sunrise Website | X (Twitter) | Discord boarding bridge X (Twitter) | Discord | Link3 | Articles 執筆:summerchon X (Twitter) | Link3
AMA
2025/08/19PayFi革命:金融のスピードを最大化する「Huma Finance」AMAレポート
執筆:akii シリコンバレー出身のフィンテックチームが設立した、国際決済や請求書決済の待ち時間を解消する初のPayFiネットワークであるHuma FinanceのAMAを、CryptoTimes公式コミュニティであるboarding bridge(bb)にて開催しました。 今回のAMAでは、”PayFi”という新しい金融モデルの解説を中心に、実際の活用事例、これまでの実績と成長、他プロジェクトとの差別化ポイント、そして今後の日本市場への展開や長期的なビジョンについて伺いました。 以下はAMAの内容を要約したものです。 AMA概要 日時:2025年8月19日(月)22:00 JST 場所:bb Discord & X Space Giveaway:100 USDC × 4名 取引額57億ドル超、Solana上のPayFi 「Huma Finance」のAMAを開催✈️ ⏰ 8月18日(月)22:00 🎁 Giveaway:100 USDC × 4名 ✅ Like, RT & Follow ↓@humafinance & @bb_jpdao ✅ Join AMA ボイス ▶️https://t.co/uTd911NEjo チャット ▶️ https://t.co/bEK7ely4lb 💁♂️ スピーカー:@0xErbil |… pic.twitter.com/YD5PtUZsS4 — boarding bridge (@bb_jpdao) August 14, 2025 スピーカー ・Erbil Karaman | Co-Founder of Huma Finance ・仕事辞めたい(Nojob) | Guest Speaker ・AKI | boarding bridge (敬称略) 質問トピック 自己紹介 Erbil Karaman | X はじめまして。Huma Financeの共同創業者、Erbil Karamanと申します。 Huma Financeを創設する以前は、FacebookやLyftをはじめとするシリコンバレーの大手企業において、十八年にわたりテクノロジー起業家ならびに経営幹部として活動してまいりました。 妻は日本人であり、わたくし自身も日本をこよなく愛しております。 仕事辞めたい(Nojob) | X 皆様、初めまして。わたくしは仕事辞めたい、またの名をNojobと申します。 イベントなどで記入用紙に名前を書くたび、「そこは職業欄ではございませんよ」と気の毒そうにご指摘をいただくことが多く、少々困っております。 もっとも、こう見えてきちんと働いてはおりますのでご安心ください。Nojobとは、あくまでもわたくしの夢なのでございます。これまで長らく建設業界に身を置いてまいりましたが、いろいろと間違いを重ねた末に、気がつけば今の業界に紛れ込んでしまいました。 また、Erbil氏と同じく妻は日本人であり、わたくし自身も日本をこよなく愛しております。どうぞよろしくお願い申し上げます。 Huma Financeの目的と仕組みを教えてください。 Huma Financeは、シリコンバレー発のフィンテックチームによって設立された、世界初のPayFiネットワークです。 ステーブルコインとオンチェーン流動性を用いて、国際送金やカード決済、請求書の支払いなどを、年中無休でリアルタイムに行うことができます。 すでに累計で57億ドルを超える取引を処理しており、LP(流動性提供者)には持続的な高利回りが還元されています。 ◾️ PayFiとは PayFi(Payment Finance)は、「お金の時間的価値を調整する仕組み」です。具体的には、個人や企業が支払いを遅らせること(後払い)や、逆に入金を早めること(前払い・早期入金)ができる仕組みを指します。 世界では、クレジットカード(年間16兆ドル)が「支払いを遅らせる」代表例であり、トレードファイナンス(年間10兆ドル)が「支払いを早める」代表例となっています。 従来の金融システムでは、支払いの遅延や高コストが課題でしたが、PayFiはブロックチェーンとステーブルコインを活用することで、リアルタイム決済と即時流動性を実現します。その結果、より速く、安価で効率的な金融取引が可能となり、グローバル経済の成長を後押しします。 トレードファイナンス(Trade Finance)は、国際貿易における資金のやり取りをスムーズにする仕組みのこと。 輸出側は「代金の入金が遅い」、輸入側は「支払いを後にしたい」という状況があり、この時間差を埋めるために銀行や金融機関が資金の前払い・立て替え・保証を行う。 ステーブルコイン 米ドルなどの法定通貨に連動する暗号資産の一種。 オンチェーン流動性 取引の即時決済や送金に使われるブロックチェーン上で利用可能な資金のこと。 LP(流動性提供者) Liquidity Provider(流動性提供者)の略。資金をプールして、取引や決済の手数料を受け取ることができる。 Huma Finance | 公式ブログ 支払いに関する実際の活用例を教えてください。 Huma Financeは、リアルタイム決済と即時流動性を可能にするPayFiネットワークとして、さまざまな場面で活用されています。代表的なユースケースは以下の3つです。 ① 国際送金(Cross-border payments) 例えば、日本からフィリピンへ送金する場合、従来のWesternUnionのような国際送金サービスでは、常に現地口座に資金をプールしておく必要があります。この仕組みにより、業界全体で約4兆ドルもの資金が使われずに眠った状態になっています。Huma Financeを利用すれば、事前に資金をプールする必要がなく、必要なときに即時決済が可能です。 ② クレジットカード決済(Credit Card Settlements) Humaはステーブルコインを活用したカード決済をVisaネットワークと連携させることで、より速く効率的な決済を実現しています。この分野は現在急速に成長しており、従来の決済の遅延やコストの課題を大幅に改善します。 ③ Amazon出店者への即時支払い(Same-day payouts to merchants) Amazonの出店者の半数以上はアジアに所在していますが、通常はUSやUKからの入金に2営業日以上かかります。 Huma Financeは、Amazonから支払いが発生した瞬間に出店者がリアルタイムで受け取れる仕組みを提供しており、資金の回転を大幅にスピードアップします。 WesternUnion 世界最大級の国際送金サービス Visaネットワーク 世界的に利用されているクレジットカード決済ネットワーク Huma Finance | 公式サイト これまでの主な成果として取引額やユーザー数、重要な提携・資金調達について教えてください。 Huma Financeは設立以来、着実に成長を続けており、主な実績は以下の通りです。 ・累計取引額は58億ドルを超え、2025年末までに100億ドルに到達する見込みです。 ・年間収益は1,700万ドルで、前年と比べ17倍の成長を遂げています。 ・アクティブ流動性は700万ドルから1億3,600万ドルへと拡大し、前年比19.4倍となりました。 ・戦略的パートナーには、Circle、Solana、Stellar、Jupiter、Galaxy Digitalなどが名を連ねています。 ・DeFi連携により、7.7万人の流動性提供者が参入し、急速な成長を実現しています。 ・昨年は、主要投資家や銀行から3,800万ドルの資金調達も行っています。 これらの成果により、Huma FinanceはPayFiネットワークの拡大とグローバルな金融サービスの効率化に貢献しています。 Messariレポート『Understanding Huma Finance』 Huma Finance | 公式ブログ 競合と比較した場合のHuma Financeの強みや差別化ポイントを教えてください。 Huma Financeは、同じ分野で最大規模のプロジェクトであるRippleとは異なり、中央集権的な仕組みに依存していません。 Rippleを利用する場合は、XRP ledgerやXRPトークン、専用カストディを使う必要がありますが、Huma FinanceのPayFiネットワークはオープンスタックモデルを採用しており、どのブロックチェーンやステーブルコイン、カストディでも柔軟に利用することができます。 ◾️REAL YIELD(持続的な利回り) Huma Financeは、決済手数料収益をLP(流動性提供者)に還元する仕組みを採用しています。従来の銀行では預金者への利息はほぼ0%ですが、Huma Financeでは持続可能な二桁利回りを実現しています。 オープンスタックモデル 特定のブロックチェーンやトークンに依存せず、複数の選択肢を自由に組み合わせられる仕組み Huma Finance | 公式ブログ Humaの収益の1つである決済手数料について教えてください。 機関投資家は借りた流動性を返済するまでの間、1取引あたり1日につき 6~10bpsの手数料を支払います。返済期間は通常1~6日程度です。 この仕組みにより流動性は年間を通して何度も循環し、小さな手数料が積み重なることで二桁の利回りへと急速に成長することが可能です。 ベーシスポイント(bps) 金利や手数料などを細かく表すときに使われる単位。 1ベーシスポイント(1bps)=0.01%であり、金融の世界では「0.1%」「0.01%」と小数点を多用すると誤解が生じやすいため、bpsが用いられる。 GENIUS法案はHuma Financeにどのような影響を与えますか? かつてはステーブルコインに関する規制上の不透明さから、大手金融機関はPayFi導入に慎重でした。しかし GENIUS法案の成立により環境は大きく変化。世界中の主要金融機関が次々とHuma Financeのネットワークに参加し始めており、プロトコルのパフォーマンスと効率性を高める追い風となると考えられます。 GENIUS法案 2025年7月18日にアメリカで成立した、連邦政府として初めての安定資産(ステーブルコイン)に関する包括的な規制法のこと 「ステーブルコイン」検索、過去最高に|米新法が起爆剤か ステーブルコイン市場、月間1.5兆ドル時代へ|米新法が追い風 信用スコアリングやリスク管理について教えてください。 信用スコアリングやリスク管理にはAIを積極的に活用しています。共同創業者の1人は博士号を持つ専門家で、過去には米国の大規模個人金融アプリ向けにAIリスク管理システムを構築しています。 我々がこれまでに 約60億ドルの取引で債務不履行ゼロ を達成している大きな理由は、送金実績のある決済機関としか提携しないためであり、返済リスクを極小化できている点にあります。 信用スコアリング 個人や企業の返済能力を数値化し、信用リスクを評価する仕組み。 Huma Finance | 公式サイト Huma Financeの長期的なロードマップやビジョンについてお聞かせください。 今回は日本市場での動向についていくつかお伝えします。現在、日本の流動性提供数は全体の約20%を占めており、SBIと協力して日本でのサービス展開を進めるための協議を行っています。 また、GENIUS法案の動向を注視しており、日本市場ではPayFiソリューションと機関向け利回りの両方に大きな可能性があると考えています。さらに、Huma FinanceはSuper Tokyo 2025にスポンサーとして参加し、限定グッズやVIPイベントも予定しています。 Huma Financeは、規制の進展や機関採用の拡大により、PayFi分野が今後1000倍以上の成長余地を持つと見込んでいます。日本の皆さんとともに、この大きな成長の波を作り上げていけることを非常に楽しみにしています。 Huma Finance | X まとめ 今回のAMAでは、Huma Financeの革新的な金融モデル「PayFi」が詳しく紹介されました。特に、ステーブルコインとブロックチェーンを活用したリアルタイム決済・即時流動性提供の革新的ネットワークで従来の金融システムでは実現できなかったリアルタイムかつ柔軟な決済が可能となる点が強調されました。 PayFiモデルは、従来の金融システムの課題を解消し、グローバルな資金流動性の効率化と経済成長を後押します。さらに、日本市場への進出やGENIUS法案の成立を追い風に、今後の大きな成長が期待されます。 関連リンク Huma Finance Website | X (Twitter) | Discord boarding bridge X (Twitter) | Discord | Link3 | Articles 執筆:akii X (Twitter) | Link3
AMA
2025/08/14国内最大級のSolanaイベント「SuperTokyo 2025」開催!エコシステムを牽引する「Superteam Japan」AMAレポート
執筆:summerchon Solana Foundationの支援を受け、日本におけるSolanaエコシステムの成長を促進するグローバルコミュニティ「Superteam Japan」のAMAを、CryptoTimes公式コミュニティ「boarding bridge(bb)」にて開催しました。 今回のAMAでは、Superteam Japanが開発者やクリエイターを支援する具体的な活動内容や、来る8月24日に開催される国内最大級のSolanaイベント「SuperTokyo 2025」の詳細について詳しく伺いました。 以下はAMAの内容を要約したものです。 AMA概要 日時:2025年8月6日(水)21:00 JST 場所:bb Discord AMA-Voice X(twitter) Giveaway:SuperTokyo 2025 Tシャツ × 10名 日本でSolanaエコシステム成長を促進する 「Superteam Japan」のAMAを開催✈️ ⏰ 8月6日(水)21:00 🎁 Giveaway:SuperTokyo 2025 Tシャツ × 10名 ✅ Like, RT & Follow ↓@SuperteamJapan & @bb_jpdao ✅ Join AMA ボイス ▶️ https://t.co/dMqPotnJOn チャット ▶️ https://t.co/bEK7ely4lb 💁♂️… pic.twitter.com/QgYco2hZdp — boarding bridge (@bb_jpdao) July 30, 2025 スピーカー ・Sushie | Superteam Japan ・256hax | Superteam Japan ・AKI | boarding bridge (敬称略) 質問トピック 自己紹介 Sushie | X スシエと申します。Superteam Japanの前身である「Solana Japan」の時代からコミュニティに携わっており、現在は国内最大級のSolanaイベント「SuperTokyo 2025」の全体統括を担当しています。また、Solanaのインフラプロジェクトである「Jito」のコミュニティリードも務めており、日々Solanaエコシステムに深く関わっています。本日はよろしくお願いいたします。 256hax | X ニゴロハックスと申します。Superteam Japanでは、Solanaエコシステムにおけるスタートアップの組成や育成支援を担当しています。4年ほど前からSolanaエコシステムでの開発に携わっており、ブロックチェーンゲームをリリースした経験もあります。以前は事業会社やコンサルティングファームにて新規事業開発を推進していた経歴を活かし、技術とビジネスの両面からプロジェクトを支援しています。本日はよろしくお願いいたします。 Superteam Japanの主な目的とどのようなコミュニティなのか教えてください。 Superteam Japanは、Solanaエコシステムに貢献する開発者やクリエイターといった優秀なタレントが集まり、それぞれの能力を最大限に発揮して活動できる場を提供するコミュニティです。私たちの活動は、主に2つのKPI(重要業績評価指標)を軸に展開されています。 1つ目は「コミュニティGDP」の向上です。これは、Superteam Japanに所属するメンバーが、イベントの開催や仕事の紹介といった稼ぐ機会(Earn)を通じて生み出した経済的な価値の総額を指します。私たちはこのGDPを増やすことで、コミュニティ全体の経済的成長を目指しています。 2つ目はスタートアップのコンペティション「Colosseum Hackathon」での入賞者の輩出です。これは、半年に一度開催されるSolanaエコシステムで最も権威のあるグローバルハッカソン(※1)です。私たちは、日本のチームがこのコンペティションで入賞し、世界で活躍するプロジェクトとなるための集中的なサポートプログラムを提供しています。 これらの活動を通じて、日本の優れた才能を世界に示し、Solanaエコシステム全体の発展に貢献することが私たちの目的です。 Colosseum Hackathon(コロシアム・ハッカソン) Solana Foundationと提携するColosseumが主催する、クリプト世界最大級のオンラインハッカソン。賞金だけでなく、入賞者にはアクセラレータープログラムへの参加や資金調達の機会が与えられるため、Solanaエコシステムにおけるプロジェクトの登竜門とされている。 Superteam Japan | 公式サイト 「SuperTokyo 2025」の概要とセッション内容について教えてください。 「SuperTokyo 2025」は、私たちSuperteam Japanが主催する、日本最大級のSolanaカンファレンスです。昨年に続き2回目の開催となります。 【SuperTokyo 2025 開催概要】 ・日時: 2025年8月24日(日) 昼〜18:00頃 ・場所: 渋谷PARCO DGビル 18階「Dragon Gate」 ・費用: 無料(事前登録制) ・登録: イベント管理プラットフォーム「Luma(※1)」よりご登録ください。 【今年のテーマ:「Internet Capital Markets」】 今年のテーマは「インターネット資本市場 〜さぁ(日本)アップデートしよ〜」です。これは、Solanaのようなパブリックブロックチェーン上で行われる新しい金融インフラや市場を指す言葉で、伝統的な金融(TradFi)と暗号資産(DeFi)が融合する大きなトレンドです。このテーマを軸に、日本がどう変わっていくべきか、未来の可能性を探るセッションをお届けします。 【豪華な登壇者とパートナー】 当日は、Jito、Jupiter、Backpack(※2)など20社の主要なグローバルSolanaプロジェクトに加え、国内の大手企業様にもご登壇いただく予定です。また、ローカルパートナーとして、Bitpoint、TIS、JCBA(日本暗号資産ビジネス協会)、JSTA(日本セキュリティトークン協会)、SBI R3 Japanなど、多くの企業様にご協力いただいています。 【セッション内容と体験型イベント】 セッションは、登壇者の本音を引き出すことを目的に、パネルディスカッションではなくFiresideチャット(対談形式)を中心に行います。具体的には、企業のトレジャリー事業で注目されるDFDV(※3)のセッションや、海底ケーブルを活用するDoubleZero(※4)とBackpackによる次世代インフラをテーマにした対談などを予定しています。 また、一方的に話を聞くだけでなく、スポンサーブースSolanaでの決済(Payment)体験など、まさにお祭りのように楽しめる企画も多数用意しています。 【参加される皆様へ】 限定グッズも多いため、ぜひお早めにご来場ください。また、イベントを最大限楽しむために、「Backpack」ウォレットの事前ダウンロードを強くお勧めします。皆様のご参加を心よりお待ちしております。 Backpack(バックパック) Solana上のウォレット、取引所、そして人気NFTコレクション「Mad Lads」を手掛ける、エコシステムの中核的なプロジェクト。 DFDV(DeFi Development Corp.) 自社の主要な準備資産をSOLで保有するなど、暗号資産を積極的に活用する財務モデル(クリプト・フォワード・トレジャリー)を採用する米国の上場企業。 DoubleZero(ダブルゼロ) 世界中の未利用の光ファイバー(海底ケーブルなど)を束ね、ブロックチェーンの通信を高速化・安定化させる次世代の分散型物理インフラネットワーク(DePIN)プロジェクト。 Superteam Japan | 公式サイト 「Startup Village」とはどのようなプログラムですか? 「Startup Village」は、Solanaエコシステムの世界最大のスタートアップのコンペティション「Colosseum Hackathon」で、日本チームが入賞するために私たちが提供する、短期集中型の事業開発プログラムです。 まず背景として、Colosseumハッカソンは、次世代のSolanaプロジェクトが生まれる登竜門とされています。ここで入賞したり、併設のアクセラレーターに採択されたりすることは、プロジェクトの知名度やネットワークを一気に拡大させる絶好の機会となります。 【「Startup Village」の目的と内容】 このプログラムでは、世界中から集まった起業家や開発者が、ハッカソンで勝利することだけを目標に、集中してプロダクト開発に取り組みます。Solanaに関する深い知見は必須ではなく、スタートアップや起業に熱意のある方ならどなたでも歓迎しています。 具体的には、以下のような豪華なサポートを提供します。 ・過去のハッカソン入賞者、審査員、著名な創業者による1on1のメンタリング ・Solanaエコシステムのトッププロジェクトによる実践的なワークショップ Superteam Japanがこれまで蓄積してきた「勝つためのノウハウ」をすべて伝授し、参加チームの入賞率を最大限に高めます。 【前回の実績】 前回のStartup Villageでは、参加した25チームの中から6チームが入賞し、入賞率は24%に達しました。獲得した賞金総額は約1,000万円に上ります。この実績が示すように、参加者は約4分の1の確率で入賞できるという、非常に質の高いプログラムとなっています。 Superteam Japan | 公式サイト 「SuperTokyo 2025」にはアルファ情報が手に入るといったメリットがありますか? はい、Memeトークンのトレーダーの皆様にとっても、非常に価値のある機会になると確信しています。その最大の理由は、一次情報に直接触れられる点にあります。 SuperTokyoのスポンサーは厳選されており、世界的に有名なプロジェクトか、今後が期待される有望なプロジェクトのみです。X(旧Twitter)上の二次、三次情報で判断するのではなく、プロジェクト関係者から直接話を聞ける機会は、日本では年に一度あるかないかの貴重なものです。 そして何より、Solanaの“Memeの王様”である「BONK(※1)」もプラチナスポンサーとして参加します。 基本的にはお祭りですので、まずは気軽に遊びに来ていただくのが一番ですが、1つだけアドバイスがあります。事前に「Backpack」のウォレットをダウンロードしておくことを強く推奨します。すでにSolflareやPhantomをお持ちの方も同様です。記念NFTのためではありません。……これが何を意味するかは、ぜひ会場で確かめてください。 BONK(ボンク) Solanaエコシステムで最大のコミュニティを持つ、犬をモチーフにしたMemeトークン。2022年のクリスマスにSolanaコミュニティへ大規模なエアドロップが行われ、エコシステムの活性化に大きく貢献した。 Superteam Japan | X イベントの準備中に「これだけは絶対にやりたい」とこだわった企画やセッションはありますか? はい、1つ挙げるとすれば、DeFi Development Corp.(DFDV)を招いて行うFiresideチャットです。 彼らは、自社の準備資産を暗号資産で運用するという、今まさにトレンドの「クリプト・フォワード・トレジャリー」を実践している米国の上場企業です。このトピックをぜひ深く掘り下げたいと考えていました。 このセッションでは、モデレーターに著名リサーチャーをお招きし、単なる対談ではなく「そのビジネスモデルは実際どうなのか?」という本質に迫ります。時にはラグプリ氏から鋭い指摘や反論も交えながら、どちらの意見が説得力を持つか、というエンターテインメント性のある構成にしています。 私たちが直接交渉を重ね、熱意を伝えて参加していただくことになった、特に思い入れのあるセッションです。ぜひご期待ください。 今後、東京以外でイベントを開催する予定はありますか? はい、福岡や大阪など、東京以外の都市の皆様から「イベントを開催してほしい」という熱心な声を多数いただいており、大変嬉しく思っています。 私たちもぜひ開催したいと考えていますが、現状ではリソース、特に現地でイベントを牽引してくださる主催者やリーダーの確保が課題となっています。 一方で、先日大阪の「Cafe Block(※1)」で開催した「Solana Cafe」のように、小規模なミートアップは今後も様々な地域でタイミングを見て実施していきたいと考えています。 もし「自分の街でSuperteamのイベントを企画したい!」という熱意のある方がいらっしゃれば、私たちがサポートすることで実現できる可能性は十分にあります。ぜひお声がけください。 Cafe Block(カフェ・ブロック) 大阪にある、ブロックチェーンやWeb3に関心のある人々が集まるカフェ&バー。業界のミートアップやイベントが頻繁に開催されるコミュニティのハブとなっている。 Superteam Japan | X まとめ 今回のAMAでは、Solanaエコシステムの成長を日本で促進する「Superteam Japan」の具体的な活動内容と、その熱意が明確に語られました。 コミュニティの経済的成長を示す「コミュニティGDP」の向上と、世界への登竜門である「Colosseumハッカソン」での入賞者輩出という2つの明確なKPIを掲げ、日本の開発者やクリエイターを強力に支援する体制が紹介されました。 その集大成ともいえるのが、8月24日に開催される国内最大級のSolanaカンファレンス「SuperTokyo 2025」です。「インターネット資本市場」という先進的なテーマの下、世界のトッププロジェクトと日本の伝統金融が交差する、またとない機会となります。さらに、ハッカソンでの勝利を目指す集中プログラム「Startup Village」も併催され、エコシステムの未来を担う次世代の才能を育成する本気度が感じられました。 日本市場に深くコミットし、明確な戦略と熱量の高いコミュニティ活動を展開するSuperteam Japanが、Solanaの発展を牽引する重要なハブとなることが強く期待されます。 関連リンク Superteam Japan Website | X (Twitter) | Discord boarding bridge X (Twitter) | Discord | Link3 | Articles 執筆:summerchon X (Twitter) | Link3
AMA
2025/08/14報酬50万ドル超キャンペーン「Golden Sats」始動!Bitcoin DeFiレイヤー「Rootstock」第3回AMAレポート
執筆:summerchon TVLが2.5億ドルを超え、2018年から安定稼働を続けるBitcoin Layer2「Rootstock」の第3回AMAを、CryptoTimes公式コミュニティ「boarding bridge(bb)」にて開催しました。 総額39万ドル報酬キャンペーン開始!最長稼働のBitcoin Layer2「Rootstock」AMAレポート 今回のAMAでは、新たに始動した報酬総額50万ドル超の大型キャンペーン「Golden Sats」や、Tether社によるネイティブUSDTのローンチといった最新の動向を中心に、RootstockがBitcoinエコシステムにもたらす価値や今後の展望について詳しく伺いました。 以下はAMAの内容を要約したものです。 AMA概要 日時:2025年8月5日(火)21:00 JST 場所:bb Discord AMA-Voice X(twitter) Giveaway:100USDT × 2名 報酬50万$超キャンペーン"Golden Sats"始動! 「Rootstock」のAMAを開催✈️ ⏰ 8月5日(火)22:00 🎁 Giveaway:100USDT × 2名 ✅ Like, RT & Follow ↓ @RootstockJapan & @bb_jpdao ✅ Join AMA ボイス ▶️ https://t.co/1xuEpx8fi8 チャット ▶️ https://t.co/bEK7ely4lb 💁♂️ スピーカー:… pic.twitter.com/7VJ1UBXAOK — boarding bridge (@bb_jpdao) July 29, 2025 スピーカー ・Moriki | Rootstock Japan ・Kato | Guest Speaker ・AKI | boarding bridge (敬称略) 質問トピック 自己紹介 Moriki | X Morikiと申します。現在「Rootstock Japan」にて、日本市場における事業開発や金融機関との連携などを担当しております。2020年頃から暗号資産業界に携わり、これまでは「TofuNFT」等のNFTマーケットプレイスのチームに在籍していました。本日はどうぞよろしくお願いいたします。 Kato | X Katoと申します。Web3領域を専門としており、クリプトプロジェクトの分析サイト「TOKEN ECONOMIST」を運営しています。現在はそこで得た知見を活かし、分散型ストレージ「Xenea」のビジネス開発や、国内でハッカソンを手掛ける「Akindo」にも携わっております。趣味は国内の花火大会巡りで、この8月も4つの大会を訪れる予定です。本日はよろしくお願いいたします。 Rootstockはどんなプロジェクトか教えてください Rootstockは「Bitcoinの堅牢なセキュリティを借りてスマートコントラクト(※1)を実行するためのブロックチェーン」です。 Bitcoinは最も安全で分散化されたネットワークとして知られていますが、単体では複雑なプログラム(スマートコントラクト)を実行する機能が限られています。そこでRootstockは、Bitcoinに接続されたサイドチェーン(※2)として、Ethereumと互換性のある開発環境を提供します。 これにより、開発者はBitcoinのセキュリティ基盤を活かしながら、DeFiやNFT(※3)といった多様なアプリケーションをRootstock上で構築できます。ユーザーは、普段使っているBitcoinを「rBTC」というトークンに1:1の比率でペッグ(※4)してRootstock上に持ち込むことで、様々なサービスを安全かつ低コストで利用できるようになります。 スマートコントラクト あらかじめ設定されたルールに従って、取引や契約を自動的に実行するプログラム サイドチェーン メインのブロックチェーンに接続された、独立したブロックチェーン。メインチェーンの資産を移動させ、処理速度の向上や機能の拡張を実現する NFT(非代替性トークン) ブロックチェーン上で発行・取引される、偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータ。アートやゲームアイテムの所有権証明などに利用される ペッグ 特定の資産と価格が連動するように設計・維持されること。ここでは「1 rBTC = 1 BTC」の価値を保つ仕組みを指す Rootstock | 公式サイト ローンチされたUSDT0はユーザーや開発者にどのようなメリットがありますか? Tether社が発行するネイティブUSDT(USDT0)のローンチは、Rootstockエコシステムにとって非常に重要な出来事であり、ユーザーと開発者の双方に大きなメリットをもたらします。 ユーザー側のメリットとしては、まずBitcoinエコシステム内で、価格変動リスクの少ない安定した資産(ステーブルコイン)を利用できる点が挙げられます。これにより、安心して資産を保有できるだけでなく、USDT0をレンディング(※1)やイールドファーミング(※2)といったDeFiサービスで活用し、新たな収益機会を追求することが可能になります。また、RootstockはEthereumに比べて取引手数料が安く高速なため、コストを抑えてUSDT0の送金や取引を行えます。 開発者側のメリットは、USDT0という信頼性の高いステーブルコインを基盤に、新しいDeFiのユースケースを創出しやすくなる点です。さらに、USDT0は「オムニチェーン(※3)」という特徴を持ち、複数のブロックチェーン間で分断されることなく流動性を共有できます。これにより開発者は、Rootstock上に限定されない、より大きな資金プールを基盤としたアプリケーションを構築できるのです。 USDT0の登場は、RootstockにおけるDeFiの活性化を大きく加速させる起爆剤になると考えています。 レンディング 保有する暗号資産を他のユーザーに貸し出し、利息を得る仕組み イールドファーミング DeFiプロトコルに暗号資産を預け入れ(流動性を提供し)、その対価として利回りや独自トークンを得る運用手法 オムニチェーン 複数の異なるブロックチェーン間で、資産やデータをシームレスに相互運用できる技術や設計 Rootstock | 公式ブログ 現在開催中の「Golden Sats CHALLENGE」について詳しく教えてください。 「Golden Sats CHALLENGE」は、Rootstock上でのネイティブUSDTローンチを記念した、報酬総額50万ドル超の大型キャンペーンです。参加者は、Web3のクエストプラットフォーム「Galxe(※1)」上で提示されるタスクをクリアすることで、報酬や特典の獲得を目指します。 キャンペーンは複数のシーズンに分かれて進行します。AMA開催時点(8月5日)では、第1シーズン(7月17日〜8月4日)が終了し、新たに第2シーズン(8月4日〜8月18日)が始まったばかりです。 第2シーズンでは、主にRootstock上のDeFiプロトコルにおける「レンディング(貸し出し)」や「ボローイング(借り入れ)」といったアクションが対象となります。 参加者は、指定されたdAppsで一定額以上のアクションを行うことで、賞金総額から分配される報酬の対象になるほか、ラッフルチケットを獲得できます。このチケットを使うことで、特典である人気NFTコレクション「Lil Pudgy(※2)」が当たる抽選に参加できます。 BitcoinエコシステムでDeFiを体験しながら、豪華な報酬も狙える注目のキャンペーンです。キャンペーンの詳細はこちらをご覧ください。 Galxe(ギャラクシー) 様々なWeb3プロジェクトが、クエスト形式のキャンペーンやロイヤリティプログラムを実施するために利用する、世界最大級のプラットフォーム Lil Pudgy(リル・パジー) 世界的に有名なペンギンをモチーフにしたNFTプロジェクト「Pudgy Penguins」から派生した公式のコレクション Rootstock Japan | X 8月にRootstockとして参加・開催されるイベントの予定はありますか? 8月は日本のコミュニティの皆様と直接交流するため、大阪と東京で2つのイベントを計画しています。 1つ目は、大阪での「Rootstock Cafe」です。8月上旬に、Web3コミュニティの交流拠点となっている「Cafe Block(※1)」にて、ミートアップを開催予定です。コーヒーを片手に、Rootstockのビジョンや技術、Bitcoin DeFiのこれからについてカジュアルにお話しできる場にしたいと考えています。 2つ目は、東京での「WebX」連動イベントです。8月中旬に開催されるアジア最大級のカンファレンス「WebX」に合わせ、より多くの方が集まれるコミュニティイベントを企画しています。こちらでは、ネットワーキングを楽しみながらRootstockエコシステムの最新情報を共有する予定です。 どちらのイベントも、RootstockやBTCFiに関心のある方なら、どなたでも大歓迎です。詳細な日程や参加方法については、Rootstock Japanの公式X(旧Twitter)で随時お知らせしますので、ぜひフォローしてチェックしてください。 Cafe Block(カフェ・ブロック) 大阪にある、ブロックチェーンやWeb3に関心のある人々が集まるカフェ&バー。業界のミートアップやイベントが頻繁に開催されるコミュニ-ティのハブとなっている Rootstock Japan | X MicroStrategy社のマイケル・セイラー氏とのコラボレーションはありますか? ぜひ実現したいですね(笑)。 冗談はさておき、このご質問の背景にある点は、私たちの戦略にとって非常に重要です。現在、多くの金融機関や事業会社、そして取引所がその資産として大量のBitcoinを保有しています。しかし、その多くはただ保管されているだけで、積極的に活用されてはいません。 私たちは、そうした「眠っているBitcoin」をRootstock上に持ち込み、レンディングなどで安全に運用できる選択肢を、これからどんどん増やしていきたいと考えています。 企業などが保有するBitcoinがRootwiki上で少しでも活用されるようになれば、エコシステム全体で動く資産の量が格段に増え、ネットワークはさらに活性化します。これはRootstockにとって、そしてBitcoinエコシステム全体にとって、非常にポジティブな展開だと確信しています。 マイケル・セイラー(Michael Saylor) 米国の事業会社として最初にBitcoinを自社の主要な準備資産として大量購入したことで知られる、MicroStrategy(※2)社の創業者・会長。Bitcoinの強力な支持者として世界的に有名 MicroStrategy(マイクロストラテジー) ビジネスインテリジェンスソフトウェアを提供する米国のIT企業。企業の財務戦略として巨額のBitcoinを購入・保有し、機関投資家によるBitcoin採用の先駆者となった USDT0はRootstock上の金融ユースケースをどのように強化しますか? USDT0や、将来的にChainlinkのCCIP(※1)を介して導入が期待されるUSDC(※2)のようなネイティブステーブルコインの存在は、Rootstock上のDeFiエコシステムを飛躍的に強化する上で、極めて重要な要素です。 その理由は大きく2つあります。 1つ目は、主要なDeFiプロジェクトを誘致する基盤となる点です。実績のある大手DeFiプロトコルが他のブロックチェーンへ展開を検討する際、流動性の核となる信頼性の高いネイティブステーブルコインの存在を前提条件とすることが非常に多いです。今回USDT0が導入されたことで、そうしたプロジェクトがRootstockに参加するための大きなハードルが1つクリアされました。 2つ目は、大手暗号資産取引所との連携が促進され、ユーザーの利便性が劇的に向上する点です。BinanceやBybit、Coinbaseといった取引所は、信頼できるステーブルコインが流通しているネットワークに対して、入出金の選択肢を追加しやすくなります。これにより、ユーザーは取引所からRootstockへ直接、迅速かつ安全に資金を送金し、すぐにDeFiサービスで運用を開始できるというシームレスな体験が可能になります。 そして、Rootstockの低コストな取引環境が、こうした活動全体を後押しします。ユーザーはガス代を気にすることなく、少額からでも気軽にレンディングやスワップを試すことができます。この参加しやすさがエコシステム全体の取引量を増やし、活性化に繋がるのです。 CCIP(Cross-Chain Interoperability Protocol) 異なるブロックチェーン間で、トークンやメッセージ(データ)を安全に相互運用するための、Chainlinkが開発した標準規格 USDC(USD Coin) 米国のCircle社が発行する、米ドル(USD)と1:1の価値でペッグされた主要なステーブルコインの1つ。高い透明性と信頼性で知られる Rootstock | 公式ブログ Rootstockが思い描く5年後のBitcoin DeFiはどのような姿ですか? 私たちの5年後のビジョンは、Rootstockが「誰もがBitcoinを安全かつ手軽に活用できる金融基盤」として定着している世界です。 具体的には、ユーザーが保有するBitcoinを担保にしてステーブルコインで運用したり、あるいはBitcoinそのものの枚数を増やすためのイールド戦略を組んだり、といったことが当たり前に行われるようになります。 このビジョンを実現するための鍵は、「圧倒的に低い手数料」と「優れたユーザー体験(UX)」の両立です。現状の課題である取引速度や手数料をさらに改善し、誰もがストレスなく利用できる環境を整えることが不可欠だと考えています。 その上で、Ethereumなどで広く信頼されている「Morpho(※1)」や「Euler(※2)」のような、トップクラスのDeFiプロトコルをRootstockエコシステムに積極的に誘致します。 実績のあるdAppsが揃う豊かな金融環境を、Bitcoinという最も堅牢なブロックチェーン上で構築すること。それが私たちの目指すゴールです。 Morpho(モルフォ) AaveやCompoundといった既存のレンディングプロトコルの上に構築され、貸し手と借り手を直接マッチングさせることで、より効率的な金利を実現するDeFiプロトコル Euler(オイラー) 幅広い暗号資産をパーミッションレス(無許可)で上場させ、貸し借りの市場を創設できる、柔軟性の高いレンディングプロトコル Rootstockの普及に向けてアジア圏や日本市場への展開は視野に入っていますか? はい、もちろんです。日本市場を含むアジア地域は、私たちのグローバル戦略において最も優先度の高いマーケットの1つと位置づけており、現在、積極的に展開を進めています。 その上で、現地の有力なパートナーとの提携が不可欠であると考えています。特に、国内の暗号資産取引所や金融機関との連携を最重要戦略と捉えており、日本のユーザーや企業が安心してBitcoin DeFiに参加できるよう、信頼性の高いインフラとアクセスしやすい環境の構築に向けて協議を重ねています。 ローカルパートナーとの協業を軸に、日本市場に根ざしたエコシステムの発展に一貫して取り組んでいく所存です。 まとめ 今回のAMAでは、TVL2.5億ドル超へと成長したRootstockの最新動向が紹介されました。特に、ネイティブUSDTのローンチと、それを記念した報酬総額50万ドル超の「Golden Sats」キャンペーンは、エコシステムの活性化を大きく加速させる起爆剤として注目されます。 これらの動きは、Rootstockが目指す「誰もがBitcoinを安全に活用できる金融基盤」という長期ビジョンの一環です。MorphoやEulerといったトップDeFiの誘致や、企業が保有する「眠っているBitcoin」の活性化を進め、Bitcoin経済圏の中核的な金融レイヤーとなる戦略が明確に示されました。 日本市場を最優先と位置づけ、具体的なイベントや提携も計画されており、技術的優位性と明確な戦略を武器に、Rootstockの今後の飛躍が一層期待されます。 関連リンク Rootstock Website | X (Twitter) | Discord boarding bridge X (Twitter) | Discord | Link3 | Articles 執筆:summerchon X (Twitter) | Link3
AMA
2025/07/18累積取引高3兆ドル超の世界最大DEX「Uniswap Labs」AMAレポート
執筆:summerchon 累計取引高が3兆ドルを超え、Ethereumをはじめとする12以上のブロックチェーン上で展開されている分散型取引所「Uniswap Protocol」の開発元「Uniswap Labs」のAMAを、CryptoTimes公式コミュニティboarding bridge(bb)にて開催しました。 今回のAMAでは、UniswapおよびAMMの仕組み、v4で実装された「Hooks」機能の概要とユースケース、セルフカストディ型ウォレット「Uniswap Wallet」の特徴、独自のレイヤー2「Unichain」の構築背景について伺いました。 以下はAMAの内容を要約したものです。 AMA概要 日時:2025年7月10日(木)21:00 JST 場所:bb Discord AMA-Voice X(twitter) Giveaway:SWAG set × 3名 DeFiで最も信頼される存在 「Uniswap Labs」のAMAを開催✈️ ⏰ 7月10日(木)21:00 🎁 Giveaway : SWAG set × 3名 ✅ Like, RT & Follow ↓@Uniswap & @bb_jpdao ✅ Join AMA ボイス ▶️ https://t.co/paX52eEzJs チャット ▶️ https://t.co/bEK7ely4lb 🆙 この投稿を引用RT、またはUniswap… pic.twitter.com/hXszmvUQIQ — boarding bridge (@bb_jpdao) July 2, 2025 スピーカー ・Sara | International Growth ・Taka | boarding bridge ・AKI | boarding bridge (敬称略) 質問トピック 自己紹介 Sara | X Uniswap LabsのSaraと申します。米国を拠点に、Uniswap Labsにて国際的な事業成長を担当しております。Uniswap Labsでは、人々がオンラインで安全かつ簡単にデジタル通貨を取引できるプロダクトの開発を行っております。今回のAMAでは、プロダクトの技術的な側面から今後の展望まで幅広くご紹介させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 Taka | X bbのTakaです。Uniswapは自分が大好きなプロダクトであり、この業界にコミットしたいと本気で思ったきっかけでもあります。「金融の仕組みが根本から変わるかもしれない」とワクワクした当時の気持ちは今も忘れません。そんなプロジェクトのAMAを自分たちのコミュニティで開催できることを嬉しく思います。 Uniswapとはどのようなプロジェクトですか? Uniswapプロトコルは、中央集権的な仲介者に依存することなく暗号資産の交換を可能にする、分散型のプロトコルです。このプロトコルは主に、「分散化」「流動性プール」そして「自動マーケットメーカー(AMM)※1」という3つの要素を通じて機能しています。 その中核には、スマートコントラクトが流動性プールを管理し、自動化されたパーミッションレス※2なトークンスワップを実現している仕組みがあります。このシステムは、AMMまたはCFMM(コンスタント・ファンクション・マーケット・メーカー)※3とも呼ばれます。 AMMは、流動性プール内に存在するトークンペアの需給バランスに基づいて価格を決定し、リアルタイムに効率的なレートで取引を成立させます。これは、従来の中央集権型取引所におけるオーダーブック(取引板)※4方式に代わる革新的な仕組みであり、ユーザーはオーダーブックではなく、AMMを通じて直接プールとやり取りを行います。 このような仕組みを誰でも簡単に活用できるよう、Uniswap Labsでは複数のプロダクトを開発・提供しています。 まず、暗号資産を24時間いつでも手軽に交換できるウェブアプリケーション「Uniswapインターフェース(Web Interface)」があります。直感的かつユーザーフレンドリーな設計で、初心者でも容易に利用できます。 次に、自己管理型(セルフカストディ)※5のモバイルアプリ「Uniswap Wallet」があります。こちらは、ユーザー自身が秘密鍵を保持し、自身の資産を安全かつ完全に管理できるウォレットです。 また、開発者や他のサービス事業者に向けては「UniswapトレーディングAPI」を提供しており、当社の効率的な取引システムを外部のアプリケーションやプラットフォームにも容易に統合できるようになっています。 さらに現在、独自のレイヤー2ネットワーク「Unichain※6」の構築も進められており、プロトコル自体も常にアップデートが施されています。現在は、次世代版である「Uniswap v4」においてさらなる技術革新が進められている段階です。 AMM(Automated Market Maker) アルゴリズムを用いて資産価格を自動で決定し、仲介者を介さずに取引を成立させる分散型取引の仕組み。 パーミッションレス 誰でも自由にネットワークへアクセス・参加できる性質。許可不要の分散型構造。 CFMM(Constant Function Market Maker) 「x × y = k」などの数式に基づき、資産の価格を算出するAMMの代表的モデル。 オーダーブック 売買注文を一覧形式で管理・表示する中央集権型取引所における仕組み。 セルフカストディ 秘密鍵をユーザー自身が保有し、資産の管理権限を完全に自分で持つウォレット管理方式。 Unichain Uniswap Labsが開発中の、OP Stack(Optimismプロジェクトが開発した、Ethereumのレイヤー2を構築するためのモジュール式フレームワーク)を採用した独自のレイヤー2ブロックチェーン。 Uniswap Labs | X Uniswap v4の「Hooks」とはどのような機能ですか? 「Hooks(フック)※1」とは、「Uniswap v4」プロトコルに新たに導入されたスマートコントラクトの拡張機能であり、プールやスワップ、流動性の追加・削除、手数料設定といった各アクションの挙動を柔軟にカスタマイズできる仕組みです。 Webブラウザにおける拡張機能と同様、Hooksを通じてプロトコルの標準機能に追加的な振る舞いを付与することが可能となり、より複雑かつ高機能なDeFiアプリケーションの構築が現実的になります。 具体的には、Hooksを活用することで、スワップ実行前後や流動性ポジションの調整時など、プールのライフサイクルの特定フェーズで任意の処理を挿入できます。これにより、プロトコル利用者は取引戦略や市場状況に応じた高度な挙動制御を実装できます。 代表的なユースケースとしては、以下のようなものが挙げられます: 時間加重平均マーケットメーカー(TWAMM)※2 市場のボラティリティに応じた手数料の動的調整 オンチェーンにおける指値注文の実現 Hooksの導入により、Uniswapはよりオープンで柔軟な取引インフラへと進化しており、今後は独自戦略を組み込んだプール設計や、新たな収益モデルの登場など、多様な展開が期待されています。 Hooks Uniswap v4で導入されたプラグイン型のスマートコントラクト機能であり、プロトコル内の各アクションに任意の処理を挿入する仕組み。 TWAMM(Time-Weighted Automated Market Maker) 大規模注文を一定期間に分割して市場に与える影響を抑えるためのマーケットメイク手法。 Uniswap Labs | 公式ブログ Uniswapが多くのユーザーに支持される理由は何ですか? Uniswapが世界中のユーザーから継続的に支持されている最大の理由は、従来の金融サービスでは実現困難であった「資産の完全な自己管理」「高い透明性」「効率性」および「堅牢なセキュリティ」を同時に提供している点にあります。 第一に、Uniswapでは中央管理者を介することなく、ユーザー自身が暗号資産を完全に保有・管理することが可能です。いかなる第三者機関にも依存せず、資産を自由に運用できます。 第二に、すべての取引履歴はEthereumブロックチェーン上に記録され、公開・検証が可能な状態にあります。このプロセスは極めて透明性が高く、改ざんや隠蔽が極めて困難です。 第三に、仲介者が存在しないことにより、取引は高速かつ低コストで実行されます。これは特にグローバルな暗号資産取引において、既存金融システムよりも圧倒的な優位性をもたらします。 さらに、Uniswapプロトコルは24時間365日稼働し続けており、ローンチ以降一度も重大なセキュリティインシデントを発生させていません。また、特定の企業や政府機関が制御することのできない分散型の構造を採用しており、停止不能かつ耐検閲性に優れた設計となっています。 こうした強固な基盤に支えられた信頼性と拡張性により、UniswapはCoinbase、Circle、Fireblocks、Robinhood、MoonPayなど、世界的な金融・Web3関連企業との連携も進めており、安全かつグローバルに利用可能なDeFiインフラとしての地位を確立しています。 Uniswap Labs | X Uniswap Walletの特徴について教えてください。 「Uniswap Wallet」は、分散型金融(DeFi)やWeb3環境において、安全かつ快適に資産を管理・運用するために設計されたセルフカストディ型のモバイルウォレットです。 最大の特徴は、ユーザーが自身の秘密鍵を管理するセルフカストディ方式を採用していながら、直感的なユーザーインターフェース(UI)によって、誰でも簡単に操作できる点にあります。これにより、資産の完全な自己管理と高い操作性を両立しています。 加えて、取引における「MEV(マキシマム・エクストラクタブル・バリュー)攻撃※1」からの保護機能や、不審なトークンを検知・警告する仕組みも標準搭載しており、ユーザーの資産を高度なセキュリティ脅威から守ります。 機能面においても、Uniswap Walletはマルチチェーン対応を前提として設計されており、EthereumやPolygonをはじめとする13以上の主要ブロックチェーンに対応しています。異なるチェーン間でトークンを移動できる「ネイティブブリッジ機能※2」も備えており、複数のdAppsとの接続やスワップもスムーズに実行可能です。 また、180カ国以上での入出金に対応し、デスクトップ環境では「Uniswap拡張機能(ブラウザ拡張)」を利用することで、より柔軟な運用も可能となっています。 このように、Uniswap Walletは初心者から上級者まで、すべてのユーザーに対して、安全性・利便性・拡張性のすべてを兼ね備えた次世代型ウォレット体験を提供しています。 MEV(Maximal Extractable Value) マイナーやバリデーターが、トランザクションの順序を操作することで最大限の利益を引き出す行為。主にフロントランニングやサンドイッチ攻撃が該当。 ネイティブブリッジ機能 異なるブロックチェーン間で資産を移動させるための機能。通常はトークンをラップ・ロックし、相互運用を可能にする。 Uniswap Labs | 公式サイト 今後のアップデートや開催中のイベントについて教えてください。 「Unichain」は、2025年2月13日にローンチされたUniswap Labs独自のレイヤー2ブロックチェーンであり、オンチェーン市場をこれまでにない速度と効率で機能させることを目的として構築されたDeFi特化型チェーンです。 本チェーンの最大の特徴は、圧倒的な処理速度と低コスト性にあります。ブロックタイムは1秒と非常に高速で、今後は0.2秒への短縮も計画されており、実現すればEVM互換チェーン※1の中でも最速となる見込みです。 また、Ethereumのレイヤー1と比較して取引コストは約95%も削減されており、ピーク時においても中央値は1セント未満の約0.0013ドルを維持しています。これにより、高頻度取引を含む多様なユースケースに対応できる設計となっています。 Unichainは、Ethereumのスケーリングを目的としたモジュール型フレームワーク「OP Stack※2」を採用しており、開発者が構築しやすく、また他のOptimismエコシステムとの互換性も確保されています。 2025年2月のローンチ以降、Unichainは急速に普及を遂げており、すでに100を超えるdAppsが本チェーン上で稼働しています。さらに、ローンチからわずか3カ月足らずで、Total Value Locked(TVL)は4億5,000万ドルを突破するなど、短期間で大きな成果を上げています。 EVM(Ethereum Virtual Machine)互換チェーン Ethereum上で動作するスマートコントラクトと互換性を持つブロックチェーン。既存のdAppsやツールをそのまま利用可能。 OP Stack Optimismが開発したレイヤー2ブロックチェーン構築用のオープンソースモジュール群。スケーラビリティと相互運用性を高めることを目的としている。 Uniswap Labs | 公式ブログ 「Uniswap House」はどのような目的で開催されているのですか? Uniswap Labsが世界各地で展開しているオフラインイベント「Uniswap House」は、プロダクトの技術的進化と並行して、各地域のユーザーや開発者コミュニティとの対話と関係構築を強化することを目的とした取り組みです。 Uniswapが掲げるビジョンは、「インターネットの取引レイヤー」として機能することにあります。すなわち、あらゆる種類の資産を、分散型かつオープンで、パーミッションレスな方法で自由に取引できる環境を実現することです。 このビジョンの実現に向けて、私たちはUniswap v4やUnichainなどの新たな技術的インフラを迅速に開発してきました。しかし、真のイノベーションを支えるのは技術だけではありません。それを使う「人」と、共に成長していく「現地のコミュニティ」こそが鍵となります。 現在、Uniswapの利用者の約3分の2は米国外に拠点を置いており、グローバル展開はすでに現実のものとなっています。そのため、米国ニューヨーク本社を拠点とする従来の運営方針だけでは、各国のニーズに対応しきれないという課題も浮上しています。 こうした背景から、私たちは世界中のユーザーが実際に生活する場所で、直接対話を行う「Uniswap House」のような現地型施策を積極的に推進しています。 特に日本市場に対しては大きな期待を寄せており、以下のような追い風が吹いていると考えています。 暗号資産に関する規制のさらなる明確化 機関投資家による関心の高まり 企業によるWeb3導入の加速 ゲームやエンターテインメント分野でのWeb3イノベーションの進展 加えて、日本には強力なイノベーション文化と、先進的なデジタルインフラを活かした開発能力があります。こうした文化的・技術的背景とDeFi分野の成長要因が掛け合わさることで、日本におけるWeb3エコシステムの拡大が加速すると予測しています。 日本での取り組みや今後のイベント予定については、日本語の公式Telegramグループで随時アナウンスしております。ぜひお気軽にご参加ください。 Uniswap Labs | X 「Decentralized」にこだわる理由と長期的なビジョンを教えてください。 Uniswapが分散型(Decentralized)であることに強くこだわる理由は、中央集権的な制約や地理的・制度的障壁を取り払うことによって、より多くの人々が自由かつ平等に新しい経済圏へ参加できると信じているからです。 Uniswapのコアプロトコルは、単一の企業や団体によって停止・管理されるものではなく、オープンソースで開発されており、誰でもそのコードにアクセスし、貢献することができます。この構造が、グローバルな開発者や利用者の創意工夫を呼び込み、分散型金融(DeFi)の持続的な発展につながっています。 Uniswapの長期的なビジョンは、「普遍的な取引を通じて価値を解き放ち、オープンで効率的な市場を創造し続けること」にあります。このビジョンを現実のものとするため、私たちは以下の3つの軸において継続的な取り組みを行っています。 ●革新的な市場の創造 Uniswap Wallet、プロトコルの次世代バージョン(v4)、Unichain、トレーディングAPIなどのプロダクトを進化させ、新しい取引体験と金融インフラの再構築を推進します。 ● コミュニティへの貢献 世界中のDeFi開発者・ユーザーにとっての「貢献者」であり続けることを使命とし、オープンソース文化の促進とエコシステム全体の活性化に注力します。 ● セキュリティと安定性の維持 Uniswapはこれまで一度も重大なセキュリティ事故を起こしていません。この実績を守るため、今後も外部監査や厳格なテストを継続し、ユーザーが安心して利用できるプロトコル運営を徹底します。 このように、Uniswapは分散型の理念に基づきながらも、継続的な技術革新と責任あるインフラ運用を通じて、長期的な信頼と普及を見据えた活動を続けています。 THE BLOCK | 公式サイト まとめ 今回のAMAでは、分散型取引プロトコル「Uniswap」の技術的構造とプロダクト群、そしてグローバル戦略について広く語られました。 Uniswapは、AMMを用いたパーミッションレスな取引を可能にするプロトコルであり、Webインターフェースやセルフカストディ型の「Uniswap Wallet」、開発者向けAPIなど、多様なプロダクトを展開しています。さらに、独自のレイヤー2「Unichain」は高速・低コストな取引を実現し、すでに急速な普及を見せています。 v4で導入された「Hooks」により、流動性操作やスワップに対する柔軟なカスタマイズが可能となり、プロトコルの拡張性が大きく高まりました。また、「Uniswap House」などを通じて、分散型の理念を各国市場へ広げる取り組みも進行中です。 Uniswapは分散性と実用性の両立を軸に、Web3時代の基盤として今後ますます存在感を強めていくことでしょう。 関連リンク Uniswap Labs Website | X (Twitter) | Discord | 日本Telegram boarding bridge X (Twitter) | Discord | Link3 | Articles 執筆:summerchon X (Twitter) | Link3
AMA
2025/06/10即時流動性と高スループットを実現!新世代L1「Sunrise」AMAレポート
執筆:summerchon 即時流動性と高スループットを実現する新世代L1「Sunrise」のAMAを、CryptoTimes公式コミュニティboarding bridge(bb)にて開催しました。 今回のAMAでは、Sunriseが採用する独自の技術アーキテクチャや、DEX・DA領域における設計思想、ブランド刷新の背景、Animoca Brands Japanとのパートナーシップの狙い、そして今後のロードマップについて伺いました。 以下はAMAの内容を要約したものです。 AMA概要 日時:2025年5月31日(土)21:00 JST 場所:bb Discord & X Space Giveaway:100USDT × 3名 Interliquid Networks のベースレイヤー 「Sunrise」AMAを開催✈️ 特別ゲストにAnimoca Brands Japanよりご参加いただき徹底解説! ⏰ 5月31日(土)21:00 🎁 Giveaway:100USD × 3名 ✅ Like, RT & Follow ↓ @SunriseLayerJP @Animocabrandskk @bb_jpdao ✅ Join AMA ボイス ▶️… pic.twitter.com/KkkoVxqET9 — boarding bridge (@bb_jpdao) May 24, 2025 スピーカー ・Yu Kimura | Sunrise CEO & CTO ・Takeru | Sunrise COO ・Yusuke Jindo | Animoca Brands Japan CFO ・AKI | boarding bridge (敬称略) 質問トピック 自己紹介 Yu Kimura | X SunriseのCEO兼CTOを務めるKimuraと申します。中学3年生の頃にゲーム機のハッキングをきっかけにエンジニアリングの世界に入りました。その後、ホワイトハッカーとして5億円相当の暗号資産を救出した経験もあります。現在はSunriseにてプロジェクト全体の技術戦略と経営を担当しております。本日はよろしくお願いいたします。 Takeru | X SunriseでCOOを務めておりますTakeruと申します。これまでの経歴としては、戦略コンサルタントとしてのキャリアを経た後、現CEOのKimuraと共にステーブルコイン発行企業を共同創業し、同社でCOOを担当しておりました。その後、Sunriseプロジェクトを立ち上げ、現在は事業全体の運営を統括しております。本日はどうぞよろしくお願いいたします。 Yusuke Jindo | X Animoca Brands JapanでCFOを務めておりますJindoと申します。公認会計士として、現在は日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)の税制検討部会にて幹事も担当し、日本における税制改正の推進活動にも従事しております。これまでの経歴としては、監査法人トーマツにて暗号資産交換業者の会計監査および分別管理監査を経験し、その後は株式会社メルコインにて暗号資産交換業ライセンスの取得やAccounting & Taxマネージャーを経て、現職に至りました。本日はどうぞよろしくお願いいたします。 各プロジェクトについて簡単な紹介をお願いします。 Sunriseは「The base layer for InterLiquid Networks」という立ち位置で、企業や団体が開発するアプリケーションチェーン(※1)の基盤として機能するL1ブロックチェーンです。それぞれの独自チェーンが抱える流動性の分断問題を解消すべく、Sunriseはその中央的なハブとしてチェーン間の資産や情報の相互運用性を実現します。 Animoca Brands Japanは、親会社であるAnimoca Brandsの戦略的子会社として、日本と海外のWeb3プロジェクトをつなぐゲートウェイの役割を担っています。事業の柱は「IP事業」と「Web3プロジェクト支援」の2つで、前者では2025年3月に、IPとRWA(※2)の融合による推し活プラットフォーム「MetaChara」をローンチ。後者では日本発プロジェクトの海外展開支援や、海外プロジェクトの日本進出をサポートするだけでなく、バリデーター(※3)としてネットワーク基盤の運営にも関与しています。 アプリケーションチェーン 特定用途に最適化された独自のブロックチェーン。個別プロジェクトごとのニーズに応じて設計される RWA(Real World Asset) 不動産や株式、知的財産など、現実世界の資産をトークン化してブロックチェーン上で取り扱う仕組み バリデーター ブロックチェーンにおいて取引の正当性を検証し、新しいブロックを生成するノード Sunrise Japan | X Sunriseならではの強みや独自性を教えてください。 Sunriseの最大の特徴は、チェーン間のスワップが1トランザクションで完了する点にあります。これは一見、DEX Aggregator(※1)のような機能にも見えますが、従来のDEX Aggregatorはアプリケーションであって、パーミッションレスなプロトコルではありません。したがって、個別チェーンに分断された流動性を根本的に解決するものとは言えませんでした。 一方、Sunriseはパーミッションレス(※2)なプロトコルとして、チェーンをまたいだスワップを実現しています。これにより、開発者が独自チェーンやレイヤー2ソリューション(※3)を構築する際にも、Sunriseを基盤に組み込むことで相互運用性のあるスワップ機能を簡易に導入できるようになります。 また、「DA(Data Availability)」という表現については、Sunriseではあえて頻繁には使用しておらず、代わりに実際に相互運用性を担保する機構としての機能強化を重視しています。 DEX Aggregator(分散型取引所アグリゲーター) 複数のDEX(分散型取引所)から最適なレートで取引を実行するアプリケーション パーミッションレス 参加や利用に特別な許可が不要なシステム。誰でも自由にアクセス・参加できる特徴を持つ レイヤー2ソリューション メインのブロックチェーン(レイヤー1)の外で取引処理を行い、スケーラビリティやコストを改善する技術 Sunrise Japan | X Sunriseのリブランドについて内容と目的について教えてください。 今回のリブランドでは、機能的な変更は行っていません。しかし、「データ可用性(DA)」という言葉を用いることで、Sunriseがあたかも「Ethereum L2」の代替DA(Alt DA)として限定的な文脈で捉えられるという誤解が生じていました。 我々の本質的なメッセージはそこにはなく、Sunriseが実現したいのはSovereign Rollup(※1)=主権型ロールアップによる新たなWebと金融のインフラのパラダイムの提示です。つまり、「Ethereumの部品」ではなく、「独立したインフラ」としての思想を打ち出すことが目的でした。 加えて、Sunriseを基盤に主権型ロールアップを構築することで、チェーン間で分断されていた流動性が解消されるという明確なメリットもあります。こうした独自の強みを、より簡潔に伝えるために、新しいブランド表現へとリフレーミングを行ったというのが今回のリブランドの背景です。 Sovereign Rollup(主権型ロールアップ) 他のチェーンに依存せず、独自の検証ルールやガバナンスを持つロールアップ方式。独立性と拡張性を両立しやすいアーキテクチャ Sunrise Japan | X SunriseとAnimoca Brands Japanのパートナーシップについて教えてください。 Sunriseとしては、Animoca Brands Japan様が日本国内におけるWeb3プロジェクトの展開支援や、独自レイヤー2ソリューションの導入を検討している企業に対する支援などを行っている点に強い共感を抱いています。 我々が目指す方向性と非常に近く、戦略的な連携によって両者の活動を補完し合える関係が築けると考え、パートナーシップ締結に至りました。 一方、Animoca Brands Japanは、2025年1月にSunriseへの出資と戦略的パートナーシップの締結を発表しました。 この提携には、Sunriseバリデーターとしての参加や、ユースケースの共創などが含まれており、持続的なエコシステムの拡充を支援することが目的とされています。 また、同社は2024年後半よりDePIN(※1)領域に注目しており、Sunriseの技術がこの分野におけるユースケース創出にも大きく貢献できると評価しています。加えて、ディープテックや知的財産管理など多様なWeb3領域においても、Sunriseが技術基盤として活用される可能性に注目が集まっています。 DePIN(Decentralized Physical Infrastructure Networks 物理的なインフラ(例:センサー、通信、ストレージ)を分散型で構築・運用するWeb3の新領域 Sunrise Japan | X 今後のロードマップについて教えてください。 Sunriseの今後の展開としては、まずコミュニティラウンドによるパブリックセールを実施し、その後にメインネットローンチおよびTGE(※1)を予定しています。 また、まだ正式には発表できない段階ですが、Sunriseを基盤とした他社の独自ブロックチェーンソリューションについても複数のアナウンスを控えています。これに加え、我々自身もSunrise基盤のレイヤー2ソリューションを開発しており、それをショーケース的に紹介することで、Sunriseの優れた使い方の例として示すことを目指しています。 さらに、最近発表した「InterLiquid SDK(※2)」も、そうした活用例のヒントとなるものです。今後、このSDKを通じて、Sunrise上でのアプリ開発がより加速し、多様なユースケースが創出されることを期待しています。 TGE(Token Generation Event) プロジェクトが独自トークンを正式に発行・配布するイベント InterLiquid SDK Sunriseネットワーク上で相互運用性のあるアプリケーションを開発するためのソフトウェア開発キット(Software Development Kit) Sunrise Japan | X Sunriseではどのようなセキュリティ対策を取られていますか? Sunriseのセキュリティ設計は、基本的にはProof of Stake(PoS)モデルの拡張的な仕組みを採用しており、PoSと同等かそれ以上の堅牢性を備えています。 具体的には、「Proof of Liquidity」と呼ばれる独自のセキュリティ構造を導入しており、これがvRISE(※1)と密接に連動しています。vRISEとは、一定の流動性を供給することによって初めて獲得可能となる設計であり、これを前提としたステーキングにより、ネットワークの正当性を保証しています。 この構造により、ただのPoSに比べてもより経済的インセンティブと一体化したセキュリティレイヤーが構築されており、信頼性の高いバリデーション環境が実現されています。 vRISE Sunriseにおけるステーキングと流動性供給が結びついたセキュリティ構造の中核要素(トークン)。獲得には流動性提供が前提となる Sunrise Japan | X 「InterLiquid SDK」で最初にサポートしたい業界は何ですか? 「InterLiquid SDK」は、相互運用性を活かしたアプリケーション開発を支援するツールキットですが、その中でも最初に重点的にサポートしたいのは金融系の業界です。 ブロックチェーン技術と親和性の高い領域として、分散型金融(DeFi)やGameFi(※1)などが挙げられます。これらは広義の「金融」に分類され、トークンを用いた価値移転や経済圏の構築において、相互運用性のニーズが特に高い分野です。 そのため、まずはこうした金融関連領域に向けたユースケースの確立を進め、SDKの機能やメリットを明確に提示することが、初期フェーズの戦略として最も効果的であると考えています。 GameFi(Game + Finance) ゲームの中で経済活動を行い、トークンやNFTを用いて報酬を得る仕組みを持つブロックチェーンゲーム 競合と比較した場合のPoLや流動性ハブ以外の強みは何ですか? Sunriseにおける最大の差別化要素は、やはり「流動性ハブ(※1)」としての機能にあります。 例えば、CelestiaやAvailといった他のプロジェクトは、データ可用性(DA)レイヤーとしての機能に特化しており、主に「Layer2の基盤になれる」という役割を訴求しています。しかし、このモデルだけでは明確な差別化要素に欠け、経済的にもサステナブルとは言いがたいのが現状です。 実際、Celestiaのように高い時価総額を誇るプロジェクトであっても、ブロックチェーン上で日々発生するトークンバーン(※2)の金額はわずか数百ドル程度にとどまっており、収益性の観点で「安売り状態」に陥っているというデータもDeFiLlama(※3)等で確認できます。 Sunriseでは、このようなデータ可用性レイヤー単独での限界を踏まえ、「流動性ハブ」という機能をあわせ持つことで、ネットワークの経済的自立と持続可能性の両立を実現しようとしています。この設計思想により、単なるインフラではなく、長期的に稼働しうるイノベーション基盤としてのチェーン構築が可能となると考えています。 流動性ハブ 複数のチェーン間で資産をシームレスに移動・交換できる中心的なネットワーク機能 トークンバーン 供給量の抑制やインフレ対策を目的として、発行済みトークンを意図的に市場から除去する仕組み DeFiLlama 分散型金融(DeFi)プロジェクトのデータを集計・可視化する代表的な分析プラットフォーム Sunrise Japan | X 将来的に目指すWeb3の姿についてビジョンを教えてください。 現在のWeb3領域では、EVMやSolana Virtual Machine、Move Virtual Machineなど、既存の技術環境における性能改善ばかりが注目されており、破壊的なイノベーションがやや乏しい状況にあると感じています。 これが今のWeb3における面白みに欠ける一因であり、真に新しいユーザー体験をもたらす革新性が求められていると考えます。 その点で特に参考にしているのが、「Hyperliquid」です。彼らは独自のチェーン上でパーペチュアル取引所を構築することで、新しいUX(ユーザー体験)を創出し、Web3に革新をもたらしました。これは、単なる仮想マシンの最適化とは一線を画す、本質的な価値提供です。 私自身は「ハイパーEVM」のような、既存技術の延長線上にあるものにはあまり魅力を感じておらず、Hyperliquidのように“地下鉄を掘る”レベルの大規模かつ根本的な開発こそが、Web3の未来を切り拓くものだと思っています。 とはいえ、誰もが巨大なインフラを構築できるわけではありません。だからこそ、Sunriseのレイヤー2ソリューションを活用することで、よりスピーディーかつ柔軟に“自分たちの地下鉄”を掘ることができる環境を提供したいと考えています。これは、開発者一人ひとりが創造力を最大限に発揮できるWeb3の未来像に通じるものです。 まとめ 今回のAMAでは、「即時流動性」と「高スループット」を両立する新世代のL1ブロックチェーン「Sunrise」について、その技術的背景とエコシステム、今後の展望が多角的に語られました。 Sunriseは、企業や団体が独自に構築するアプリケーションチェーンの基盤となることを想定した設計で、流動性の分断を解消する「流動性ハブ」機能を中核に据えています。これにより、相互運用性を前提とした柔軟なアーキテクチャを実現しています。 加えて、リブランドの背景では「Sovereign Rollup(主権型ロールアップ)」という構想が示され、単なるEthereum L2の代替ではなく、新しいWebと金融インフラの根幹を担う存在であることが強調されました。 また、Animoca Brands Japanとの戦略的パートナーシップや、InterLiquid SDKのリリース、メインネットとTGEに向けたコミュニティセールの計画など、実際の事業展開においても具体的な進展が語られました。 中でも注目すべきは、「Hyperliquid」などの革新的なプロジェクトに着想を得た“破壊的イノベーション”への志向です。Sunriseは、既存技術の延長線上ではなく、「誰もが地下鉄を掘れる」ような開発環境を提供することで、Web3の未来像をより拓かれたものへと導こうとしています。 Sunriseは、真に相互運用性と経済的サステナビリティを両立させる基盤として、今後のWeb3エコシステムでの存在感を一層強めていくことでしょう。 関連リンク Sunrise Website | X (Twitter) | Discord boarding bridge X (Twitter) | Discord | Link3 | Articles 執筆:summerchon X (Twitter) | Link3
AMA
2025/06/06DWF Labs支援、発行額3.8億ドルの合成ドルプロトコル「Falcon Finance」AMAレポート
執筆:MARU 過剰担保によって合成ドル「USDf」を発行し、ユーザー資産に安定と新たな利回りをもたらす「Falcon Finance」のAMAを、CryptoTimes公式コミュニティであるboarding bridge(bb)にて開催しました。 今回のAMAでは、USDf/sUSDfの仕組み、Boosted Yieldによる高利回り戦略、保険基金を含むリスク管理体制、そして今後予定されているDeFiプロトコルとの連携やFalcon Milesプログラムの拡充について伺いました。 以下はAMAの内容を要約したものです。 AMA概要 日時:2025年5月21日(水)21:00 場所:bb Discord & X Space Giveaway:30 USDf × 10名 DWF Labsが支援し約3.7億ドル分のステーブルコインを発行する「Falcon Finance」のAMAを開催✈️ ⏰ 5月21日(水)21:00 🎁 Giveaway:30USDf × 10名 ✅ Like, RT & Follow ↓ @FalconStable & @bb_jpdao ✅ Join AMA ボイス ▶️ https://t.co/zgxtkwsY4F チャット ▶️ https://t.co/bEK7ely4lb 💁♂️… pic.twitter.com/2Zvq2i9isB — boarding bridge (@bb_jpdao) May 17, 2025 スピーカー ・Jhsu | Falcon Finance ・たぬきち | Guest Speaker ・AKI | boarding bridge (敬称略) 質問トピック 自己紹介 Jhsu | X はじめまして、Falcon Financeでパートナーシップチームを率いているJhsu(Jorinda)と申します。私たちのチームは、暗号資産業界全体との連携を担っており、とくにFalcon Financeが展開するステーブルコイン「USDf」の普及に向けた取り組みに力を入れています。DeFi(分散型金融)の利便性と信頼性をより多くの人に届けるため、さまざまなプロジェクトやプラットフォームとの協業を通じて、エコシステム全体の発展に貢献していきたいと考えています。 たぬきち | X こんにちは、BuzzBridge Capital共同創業者のたぬきちです。BuzzBridge Capitalでは、日本と海外のWeb3プロジェクトをつなぐ支援を行っており、資金調達やマーケティング、コミュニティ構築など、幅広い領域でサポートしています。本日はどうぞよろしくお願いいたします。 Falcon Financeの全体像と目指すものとは? Falcon Financeは、2025年2月に設立され、同年4月末に一般向けのサービスを開始した、過剰担保型の合成ドルプロトコルです。ローンチから間もないにもかかわらず、すでに発行されている合成ドル「USDfの流通量は約3億8,000万USDに到達しており、急速に注目を集めています。本プロジェクトが立ち上げられた背景には、従来の合成ドルプロトコルにおける以下のような課題意識がありました。 ・利回りの水準が十分でないこと ・担保として利用できる暗号資産の種類が限られていたこと これらを受けて、Falcon Financeは「Your crypto, Your yields.(あなたの暗号資産で、あなた自身の利回りを)」という明確なビジョンを掲げ、多様かつ柔軟な戦略を導入しています。 その戦略の中核をなすUSDfでは、ステーカーへ分配される利回りを複数の異なる収益源から創出することで、市場状況に左右されにくい安定的かつ持続可能な提供を目指しています。具体的には、従来のプラスのファンディングレートを利用した裁定取引に加え、市場が逆の状況ではマイナスのファンディングレートを利用した裁定取引も実施。 さらに、複数取引所間の価格差を利用するクロス取引所価格裁定、アルトコインのネイティブステーキングによるオンチェーンでの高利回り獲得、主要なオンチェーン流動性プールへの資産配備を通じたDEXでの活動や裁定取引など、多様な戦略を統合的に運用します。 また、担保についてはより多くの種類の暗号資産を受け入れ、特に非ステーブルコイン資産には過剰担保モデル(担保額の70%までUSDfを発行可能)を適用することで安定性と信頼性を確保。これにより、発行されたUSDfは常にそれと同等以上の価値を持つ担保によって裏付けられ、ユーザーはリスクを抑えつつ利回りを追求できます。 合成ドル 暗号資産や他のトークンを担保としてスマートコントラクト上で発行される、米ドル価値に連動したトークン プロトコル ブロックチェーン上で動作する一連のシステムやスマートコントラクト群を指す ファンディングレート デリバティブ(先物)市場でロング(買い)とショート(売り)の需給バランスを調整するための資金調整手数料 アービトラージ 市場間の価格差を利用して利益を得る取引手法。裁定取引とも呼ばれる 過剰担保モデル 価格変動リスクに備え、発行するトークンの価値以上の資産を担保として預け入れる仕組み 作成 Aki USDfの価格安定の仕組みと利回りの生み出し方について教えてください Falcon Financeが提供する合成ドルUSDfは、以下の2つの設計上の強みを軸に安定性と柔軟性を確保しています。 1.過剰担保による価値の裏付け USDfは、発行するすべてのトークンに対して、常にそれを上回る価値の担保資産を保有しています。USDfを発行(ミント)する際、担保となる資産の種類によってその扱いが異なり、ステーブルコインを担保とする場合は1対1の価値で裏付けられます。一方、非ステーブルコインを担保とする場合は、リスクを管理するため、そのコインの流動性やボラティリティ(価格変動性)に応じた過剰担保比率(OCR)が設定されます。これにより、どのような種類の資産を担保にする場合でも、USDfの価値を安定して支えるための十分な担保が確保されるようになっています。 2.20種類以上の暗号資産を担保として活用可能 ETHやBTC、SOL、USDC、USDTなど、20種類以上の暗号資産を担保として利用できます。 これにより、ユーザーは自身が保有する多様な資産に応じてUSDfを柔軟にミントすることが可能となり、システム全体としてもリスク分散が図られています。 補足:利回り戦略「ミラーリング」の活用 利回りを生み出す手法として「ミラーリング(別名:オフエクスチェンジ決済)」を採用しています。これは、担保資産を実際に取引所に移動させることなく、中央集権型取引所(CEX)にある対応資産と連動させて、マーケットメイクや裁定取引などで収益を得る仕組みです。この戦略により、ユーザーの担保資産を移動させることなく利回りを確保できるため、安全性と効率性の両立が可能となります。 ペッグ 通貨やトークンの価格を一定の水準(例:1 USD)に固定する仕組み。USDfは1USDと連動することを目指す ミント 暗号資産やトークンを新たに発行する行為。USDfは担保を提供することでミントされる カストディ 暗号資産や証券などのデジタル資産を安全に保管・管理するサービスのこと Ceffu Binance(バイナンス)関連の法人向けカストディサービス。高度なセキュリティで資産を管理 Fireblocks 暗号資産の機関投資家向けカストディサービス。MPC(マルチパーティ計算)による安全な鍵管理が特徴 🪙 $USD1 is now live as collateral on Falcon! The stablecoin from @worldlibertyfi joins 16+ other assets you can now use to mint $USDf! More access 🌐 More flexibility 🔁 More yield 📈 gfalcon 🦅 pic.twitter.com/RvbeM3YBp4 — Falcon Finance (@FalconStable) April 11, 2025 Classic MintとExpress Mintの違いは何ですか? Falcon Financeでは、ユーザーの目的や利用スタイルに応じて、2種類のUSDf発行方法が用意されています。それが「Classic Mint」と「Express Mint」です。 まずClassic Mintは、USDfを発行するための基本的な手段です。ユーザーは、USDCやUSDTといったステーブルコインに加えて、ETHやBTC、SOLなど16種類以上の暗号資産を担保にして、USDfを新たに発行することができます。発行時にはKYC(本人確認)手続きが必要ですが、その分しっかりとした担保構造と信頼性を備えたプロセスとなっています。 一方のExpress Mintは、USDfを発行すると同時に、自動的にsUSDf(利回り付きトークン)としてプロトコル内にステーキングされる仕組みです。つまり、「USDfのミント」と「利回り運用の開始」がワンステップで完結する利便性の高い機能です。これにより、ユーザーは煩雑な操作を挟むことなく、Falcon Financeが提供するClassic Yield(年率二桁台のAPY)を即座に享受できます。さらに、Boosted Yieldと呼ばれる3ヶ月・6ヶ月・12ヶ月といった固定期間ステーキングのオプションを選択すれば、通常よりも高いブースト利回りを得ることも可能です。 なお、KYCを避けたいユーザーは、UniswapやCurve、Balancer、Bunniといった分散型取引所(DEX)でUSDfを直接購入し、すぐにsUSDfとしてステーキング運用を始めるという選択肢もあります。まずはDEXでUSDfを取得し、そのまま運用を始めるのが最も手軽な方法のひとつです。 作成 Aki 現在のUSDfのTVLとユースケースを教えてください Falcon FinanceのTVL(Total Value Locked:預かり資産総額)は、2024年後半のクローズドβ期間終了時点で2億ドルを突破し、現在も安定して約4億ドル超を維持しています。USDfは既に3.8億ドル以上が発行されており、BitfinexやWOO Xといった中央集権型取引所(CEX)への上場に加え、UniswapやCurveなど複数の主要DEXにも流動性プールが展開されています。 また、マネーマーケット「Morpho」などでは担保資産としても採用が進んでおり、DeFiエコシステム内でのユーティリティ(実用性)も着実に拡大しています。 さらに注目すべきは、Falconが備える保険基金の仕組みです。この基金は、毎月の運用利益をプールしておくことで、万が一トラブルが発生した際には、sUSDf保有者に対するAPY(利回り)の支払いを保証する“最後の安全装置”として機能するよう設計されています。 APY(Annual Percentage Yield) 年率換算の複利利回り マネーマーケット 暗号資産(仮想通貨)を預けたり借りたりできるDeFi(分散型金融)の仕組みのひとつ sUSDfによって期待される利回りについて教えてください Falcon Financeでは、USDf保有者に対して自動的に利回りが付与される仕組みとしてsUSDfというトークンが発行されており、さらに利回りを上乗せしたいユーザーにはBoosted Yieldの選択肢も提供されています。これらに連動して、活動量に応じたポイント制度「Falcon Miles」も実装されており、単なる保有を超えた参加メリットが設計されています。 sUSDf:自動で利回りが積み上がるトークン sUSDfは、USDfをFalcon Financeにステーキングすることで得られる利回り付きトークンです。イーサリアムの標準規格であるERC-4626に準拠して設計されており、ユーザーは報酬の請求手続きなしに自動で利回りが加算されていきます。 この利回りは、Falcon Financeが展開する取引戦略やアービトラージから生じる収益をもとに分配されます。sUSDfは時間とともにその価値が上昇していく設計となっており、ステーキングを解除する際には、その時点でのsUSDfとUSDfの交換レートに応じて、利回りを含んだUSDfが払い戻される仕組みです。 現時点での想定利回りは年率10〜15%前後とされており、市場環境に応じて変動はあるものの、比較的高い水準のパッシブインカムが期待されています。 Boosted Yield:固定ロックで得られる上乗せ利回り より高い収益を求めるユーザー向けに、FalconはBoosted Yieldという仕組みも提供しています。 これは、保有しているsUSDfを3ヶ月・6ヶ月・12ヶ月といった一定の期間ロックすることで、通常よりも高い利回りを得られる制度です。ロックすると、そのポジションを証明するためのNFT(ERC-721規格)が発行され、満期到来時には、元のsUSDfに加えて、条件に応じた追加利回り分のsUSDfが付与されます。 通常のsUSDfはいつでも引き出し可能であるのに対し、Boosted Yieldは柔軟性を犠牲にして利回りを最大化する選択肢と言えます。固定期間ロックの代償として、高いAPYが提供されるため、長期保有を前提とするユーザーには魅力的なオプションです。 Falcon Miles:貢献に応じたロイヤリティポイント Falcon Milesは、Falcon Finance内のさまざまな活動に応じて付与されるロイヤリティポイント制度です。 USDfやsUSDfの発行・保有・ステーキング、Boosted Yield NFTのロックなど、ユーザーのプロトコルへの貢献行動に応じてポイントが累積されていきます。将来的には、流動性提供やレンディング、さらにはイールドトークン化プラットフォーム(利回り権利をトークンにする仕組み)などへの参加も、ポイント加算対象となる予定です。 この「マイル制度」は、単なる利回りを超えたコミュニティ参加インセンティブとして機能し、今後予定されているトークン配布や特典設計とも密接に関係してくると考えられています。 このように、sUSDfとBoosted Yield、そしてFalcon Milesは、USDfをただ保有するだけでは得られない追加価値と報酬機会を提供しており、Falcon Financeのステーブルコインエコシステムの中核を成しています。 ERC-4626 イーサリアム上で「利回りを生むトークン」の共通仕様として策定された規格。ユーザー資産の預け入れ・引き出し・利回り計算などの一貫性を保つために使われる パッシブインカム 労働などの能動的行動を伴わずに得られる収入のこと。代表例にステーキング報酬や配当収入などがある 流動性提供 取引所などに資産を預けて、他のユーザーが取引しやすくする行為。報酬(手数料など)を得られる レンディング 暗号資産を他のユーザーやプロトコルに貸し出し、金利収入を得る行為 実際のブーストAPY水準 | Falcon Finance App(Earn/Boosted ページ) 最新アップデートや実施中のキャンペーンを教えてください 現在チームが注力しているのは、ユーザー参加型ポイント制度「Falcon Miles」の拡充です。同プログラムは、USDf/sUSDfのミント、ステーキング、保有といった基本行動に応じてポイントを付与する仕組みですが、次フェーズではレンディング・プロトコルや流動性プロトコルとの連携を追加し、外部サービスでの活動でもMilesが獲得できるよう機能拡張が予定されています。 合わせて、5月末から「Early Roll(早期参加特典)」キャンペーンが開始されました。期間中に所定のタスクを完了した先着ユーザーには、限定デザインのFalcon Card(オンチェーン証明用NFT)が配布され、獲得したMilesにボーナス倍率が適用されます。 これらの取り組みは、既存ユーザーのエンゲージメントを高めるだけでなく、外部DeFiエコシステムとの接点を広げ、Falcon Finance全体のユーザーベース拡大を狙うものです。 Falcon Miles Program 担保資産が急落した場合、USDfの清算ルールはどうなりますか? USDfが常にデルタヘッジされており、担保価格が急落してもUSDf自体の価値やペッグが直ちに影響を受けないよう設計されています。 デルタヘッジ 価格変動リスク(デルタ)を先物・オプションなどで相殺する手法。保有資産の値動きを無効化する目的で用いられる 新たなDeFiプロトコルとの提携やキャンペーンは予定していますか? はい。Falcon FinanceはすでにEthereum上の主要DEXに統合されているほか、Morpho、Pendle、Fusion、Napier、Spectra などのレンディング/イールド系プロトコルにも対応しています。今後は他チェーンも含めた追加統合を計画しており、USDf・sUSDf のユースケース拡大に合わせた報酬キャンペーンを順次実施する予定です。 万一のケースにユーザー資産を守る仕組みを教えてください Falcon Financeのスマートコントラクトは、ZellicとPashov Audit Groupという2つの外部監査機関によって安全性の確認(監査)が完了しています。監査の内容や、保有資産の裏付け(準備資産)の証明は、公式の「透明性ページ(Transparency Page)」で誰でも確認できます。 また、Falconでは、毎月の利益の一部を積み立てて作られる「保険基金」を設けています。 この基金は、もしシステムにバグやハッキング(=エクスプロイト)が発生した場合に、ユーザーの損失補填や利回り支払いの最後の守りとして機能します。 保険基金 想定外の損失やシステムトラブルに備えて積み立てられる予備資金。DeFiプロトコルの多くで採用されている エクスプロイト スマートコントラクトなどのバグや設計上の抜け穴を悪用する不正行為。被害額が数億円規模に及ぶこともある 監査について | Falcon Finance Doc リステーキングやLSDのトレンドの中で、Falcon Financeはどのような役割を目指していますか? 現時点でFalcon Financeは合成ドルおよび利回り商品に特化していますが、LSD(Liquid Staking Derivative)とリステーキングの領域は将来的な提携先として注視しています。これらのプロトコルと連携することで、USDfおよびsUSDfを担保にした追加利回り機会を提供できると考えており、現在パートナー候補と協議を進めています。 LSD(Liquid Staking Derivative) ステーキング中でも流動性を保持できるトークン化されたステーキング証書 リステーキング(Restaking) 既にステークした資産を、追加プロトコルで再度ステークし二重に利回りを得る手法 まとめ 今回のAMAでは、ステーブルコイン「USDf」を中心に急成長を遂げているFalcon Financeの仕組みや、エコシステムの全体像、そして今後の展望について詳しく語られました。 USDfは、ETHやBTCなど16種類以上の暗号資産を担保に、過剰担保型で発行される合成ドルであり、安全性と柔軟性の両立を実現しています。ステーキングすることで発行されるsUSDfは、ユーザーが報酬を請求することなく自動的に利回りが積み上がる設計となっており、さらにBoosted Yield機能を活用すれば、固定期間ロックにより高いAPYを得ることも可能です。 また、ユーザーの活動に応じてポイントが貯まるFalcon Milesプログラムや、Morpho、Pendle、Fusionといった外部DeFiプロトコルとの統合により、USDfのユースケースは拡大し続けています。USDfの発行量も3.8億ドル以上に達しており、短期間で急成長を遂げています。 加えて、スマートコントラクトの監査済みコード、透明性ページの公開、保険基金によるユーザー保護体制も整備されており、プロトコルとしての信頼性も高く評価されています。 今後は、流動性プロトコルやレンディングとの連携強化、さらにはLSDとのパートナーシップなども視野に入れた拡張戦略が計画されており、USDfは単なる合成ドルに留まらない、DeFiの利回り基盤としての地位を確立しつつあります。 Falcon Financeは、「預ける・使う・貢献する」 すべての行動に報酬が設計された次世代のドルエコシステムとして、今後の日本市場・グローバル市場の両面で注目を集めていくことでしょう。 関連リンク Falcon Finance Website | X (Twitter) | Discord | LinkedIn boarding bridge Website | X (Twitter) | Discord | Link3 執筆:MARU X (Twitter) | Link3
AMA
2025/06/05総額39万ドル報酬キャンペーン開始!最長稼働のBitcoin Layer2「Rootstock」AMAレポート
執筆:summerchon TVL約2億ドルを誇り、2018年から稼働を続けるBitcoin Layer2「Rootstock」のAMAを、CryptoTimes公式コミュニティ「boarding bridge(bb)」にて開催しました。 今回のAMAでは、Rootstockが実現するEVM互換のdApps展開、トークン「rBTC」「RIF」の役割に加え、マージマイニングによるセキュリティの仕組みや、総ハッシュレート81%がもたらすネットワークの信頼性について詳しく伺いました。 以下はAMAの内容を要約したものです。 AMA概要 日時:2025年5月29日(木)21:00 JST 場所:bb Discord AMA-Voice X(twitter) Giveaway:100USDT × 2名 総額39万ドル報酬キャンペーン開始!2018年始動のBTC L2 「Rootstock」のAMAを開催✈️ ⏰ 5月29日(木)21:00 🎁 Giveaway : 100USDT × 2名 ✅ Like, RT & Follow ↓@RootstockJapan & @bb_jpdao ✅ Join AMA ボイス▶️ https://t.co/scWMgFNrNg チャット▶️ https://t.co/bEK7elxwvD 💁♂️… pic.twitter.com/R2QU2zWRsF — boarding bridge (@bb_jpdao) May 23, 2025 スピーカー ・Sam | Rootstock ・Gota | Rootstock Japan ・Kato | Guest Speaker ・AKI | boarding bridge (敬称略) 質問トピック 自己紹介 Sam | X 私の名前はサム・ゴールデンです。私はジャーナリズムとマーケティングの専門教育を受けており、サイバーセキュリティ、暗号技術、ドローンや無人航空機、そして最近ではWeb3の分野など、新興技術に関わってきました。この2年間は、RootstockとRootstock Labsのチームと共に、Bitcoin DeFiの普及促進に取り組んでいます。皆さんとご一緒できて本当に嬉しいです。 Gota | X Gotaと申します。「Rootstock」にて、日本市場におけるコミュニティ連携やKOLとの協業推進を担当しております。また、日本におけるBitcoinの高い保有率を背景に、国内取引所との連携やイールド施策に関する協議も進めております。本日はよろしくお願いいたします。 Kato | X Katoと申します。Web3領域を専門とし、クリプトプロジェクト分析サイト「TOKEN ECONOMIST」を運営しています。現在は、分散型ストレージ「Xenea」のビジネス開発・マーケティングや、国内ハッカソンを手掛ける「Akindo」にも携わっております。夏は花火大会巡りが趣味です。本日はよろしくお願いいたします。 Rootstockの概要と全体像について教えてください。 「Rootstock」は、Bitcoin(※1)の堅牢なセキュリティを活かしつつ、Ethereum(※2)互換のスマートコントラクトを実行可能にするサイドチェーン型のLayer2ブロックチェーンネットワークです。いわば「ビットコインのためのDeFiレイヤー」として位置付けられ、分散型アプリケーション(dApps)の展開や、金融・インフラ機能の構築を可能にします。 主な特徴は以下のとおりです。 ビットコインとの連携によるセキュリティ Bitcoinのマイナーが同時にRootstockもマイニングする「マージマイニング」という仕組みで、Bitcoinネットワークのセキュリティを享受 EVM互換性 Ethereum Virtual Machine(EVM)に準拠し、既存のEthereum dAppsを容易に移植することが可能 スケーラビリティの強化 RIF(Rootstock Infrastructure Framework)を活用して、トランザクション処理の拡張性を高める設計 Rootstockエコシステムには2つの主要なトークンが存在します。 rBTC(Smart Bitcoin) 役割:Rootstockチェーンにおける基軸通貨で、取引やガス代の支払いに使用 価値:1rBTC=1BTC の比率で設計されており、Bitcoinの保有者がRootstock上でのアクティビティに参加するための橋渡しとなる RIF(Rootstock Infrastructure Framework) 役割:Rootstockのインフラ機能を支えるユーティリティトークンであり、主に以下の目的で利用 ガバナンス:コミュニティによる意思決定への参加 インフラ利用料:RNS(分散型ドメイン)などの機能の使用料支払い インセンティブ:エコシステム貢献者への報酬配布 今後は、Rootstockを「The Bitcoin Layer」、RIFを「The Bitcoin Scaling Token」としてグローバルに展開し、Bitcoin経済圏におけるDeFiの基盤としてのポジション確立を目指しています。 Bitcoin 最初に誕生した暗号資産であり、最も広く利用されている分散型デジタル通貨 Ethereum スマートコントラクト機能を持つ代表的なブロックチェーンネットワーク Rootstock | 公式サイト 「マージマイニング」について教えてください。 「Rootstock」が採用する「マージマイニング(※1)」とは、Bitcoinのブロックを採掘しているマイナーが、同時にRootstockのブロックもマイニングできる仕組みです。このプロセスでは、マイナーが追加のリソースやコストをかけることなく、Rootstockチェーンにも貢献できる点が大きな特徴です。 具体的には、Bitcoinのマイナーが通常どおりBTCを採掘する際、Rootstockのブロック情報も同時に処理されます。これにより、RootstockはBitcoinネットワークのハッシュパワー(※2)をそのまま活用することができ、非常に高いセキュリティ水準を実現しています。 この仕組みには、以下のような利点があります。 マイナー側のメリット 追加コストなしでRootstockネットワークから報酬(rBTC)を得ることが可能 Rootstock側のメリット 独自のコンセンサスメカニズムを構築する必要がなく、Bitcoin由来のセキュリティをそのまま享受 現在、Rootstockネットワーク上のブロックの80%以上が、Bitcoinマイナーによってマージマイニングされています。このため、Rootstockは「世界で最も安全なBitcoinスマートコントラクト・プラットフォーム」として高い評価を受けています。 マージマイニング 複数のブロックチェーンのブロックをひとつのハッシュ計算で同時にマイニングする技術 ハッシュパワー ブロックチェーン上の取引を処理・検証するための計算能力(採掘速度) Rootstock | 公式サイト 総ハッシュレートの81%という数値と安全性、信頼性の関係を教えてください。 RootstockがBitcoinの総ハッシュレート(※1)の81%を共有しているということは、RootstockネットワークがBitcoinマイニングの膨大な計算能力をそのまま取り込み、非常に高いセキュリティを実現していることを意味します。 一般に、ブロックチェーンの安全性は、そのネットワークを支えるマイニングパワーの大きさに比例します。Rootstockは独自のマイニングリソースを構築する必要がなく、Bitcoinマイナーの協力により、Bitcoin本体と同等レベルのセキュリティを享受しています。 つまり、Rootstockチェーンを攻撃するには、Bitcoinネットワークに攻撃を仕掛けるのと同等の大規模なリソースが必要であり、これは極めて現実的ではありません。 81%という数値は、現在のBitcoinマイニングパワーの8割以上がRootstockチェーンの維持・保護に貢献しているという事実を示しており、Rootstockが極めて高い改ざん耐性と信頼性を備えたネットワークであることの証でもあります。これが、Rootstockが「最も安全なBitcoinスマートコントラクト・プラットフォーム」と評価される理由のひとつです。 ハッシュレート ブロックチェーンの取引やブロックを処理するための計算能力の総量。マイニングの強度やネットワークの安全性を示す指標 Rootstock | 公式サイト 先日開催された日本初のコミュニティイベントの感想をお聞かせください。 先日東京で開催された日本初のRootstockコミュニティイベントでは、BTCFi(※1)に対する日本国内の関心と熱量の高さが非常に強く感じられました。 登壇セッションでは、暗号資産取引所やDeFi関連事業を展開する企業の関係者から、Bitcoinを活用した新たな「Yield(※2)」獲得手段に対する期待や、今後の利活用に向けた具体的な要望が語られました。 また、参加者の多くは長期的にBitcoinを保有してきたホルダーや支持者であり、現在の市場状況においてもBTCに対する強い信念と好奇心を持ち続けている様子が印象的でした。 BTCFiに関しては、「聞いたことはあるが、まだ使ったことがない」「今回初めて詳細を知った」と語る参加者も多く、今後の啓発や導線設計がより一層重要になると感じられました。一方で、すでに他のDeFiプロトコル(Euler、Morpho、Aave、Pendleなど)でBitcoinを運用している層からは、BTCFi領域の拡大や実用化に対する強い期待の声が寄せられました。 BTCFi 「Bitcoin」と「DeFi(分散型金融)」を組み合わせた造語で、Bitcoinを活用した分散型金融エコシステム全体を指す Yield 資産運用における利回りのこと。DeFiではステーキングや貸出による収益を指す Rootstock Japan | X 「Rootstock Staking Surgeキャンペーン」について詳しく教えてください。 「Rootstock Staking Surge(ルートストック・ステーキング・サージ)」は、Rootstock上でrBTCおよびSolvBTC(※1)をステーキング(※2)することで、合計39万ドル相当の報酬を獲得できる大型キャンペーンです。Rootstock、Solv、Pellの各プロジェクトが連携し、参加者に対して複数形式のインセンティブを提供しています。 【キャンペーン概要】 期間:2025年5月15日〜6月14日 目的:Rootstockエコシステムにおける流動性向上と参加促進 報酬内容:ステーキング報酬、ラッフルチケット(※3)、ロイヤリティポイント など 【キャンペーンの構成】 パート1:Solvプロトコル上での参加 方法:rBTCを取得 → SolvBTCへブリッジ/ミント → Sushi、Oku、WoodswapのいずれかでSolvBTCを流動性プールへ提供 報酬:総額30万ドル分の報酬が全参加者で分配 パート2:Pellプロトコル上での参加 方法①:WrBTCまたはrBTCをステーキング → 4万ドル相当の報酬抽選に応募 方法②:SolvBTCを保有 → Pellで再ステーキング → 追加で5万ドル分の報酬抽選に応募 【追加のブースト報酬】 WrBTC、rBTC、SolvBTCのいずれかを50ドル以上ステーキングした参加者は、キャンペーン期間中毎日、追加報酬(ブースト)を獲得できる仕組みも用意されています。 参加・報酬獲得はMerklから SolvBTC rBTCを担保にSolvプロトコル上で発行されるステーキング対応トークン ステーキング 特定のトークンをブロックチェーン上に預け入れることで、報酬や利回りを得る行為 ラッフルチケット 抽選参加権を意味し、報酬がランダムに配布される仕組み Rootstock Japan | X 今後の日本市場におけるコミュニティ形成やマーケティング戦略について教えてください。 Rootstockでは、日本市場に向けたコミュニティ拡大およびブランド浸透を目的に、いくつかのマーケティング施策を現在企画中です。特に今年も参加予定の「WebX(※1)」に合わせ、日本ユーザー向けに特別なキャンペーンを展開する計画があります。 その一環として、「Bitcoin DeFi Café」といったコミュニティが交流できるカジュアルな対面イベントの開催も検討しており、RootstockとBTCFiに関心を持つ参加者同士がつながる場を提供したいと考えています。詳細は近日中に発表予定です。 また、Rootstock Japanの公式X(旧Twitter)では、今後も最新情報やキャンペーン、イベント開催情報などを積極的に発信していく方針です。ぜひフォローして、最新の動向をチェックしてください。 WebX 日本国内最大級のWeb3業界カンファレンス「WebX」を指す略称で、国内外のプロジェクト・企業・投資家が集まる大型イベント BitcoinからRootstockにブリッジする際の手数料や時間はどのくらいですか? BitcoinからRootstockへのブリッジ処理にかかる時間や手数料は、利用するルートによって異なりますが、いずれの方法でも比較的短時間かつ低コストで移行が可能です。 最も高速な方法としては、「Boltz(https://boltz.exchange/)」を利用したアトミックスワップ(※1)による接続があります。これにより、Lightning Network(※2)を通じて、BitcoinからRootstockへのトークン転送がわずか数分で完了します。 また、BitcoinメインチェーンからRootstockチェーンへの直接的なブリッジもあり、こちらも10分以内で完了することが一般的です。 どちらの方法でも、発生する手数料はBitcoinネットワークの通常のトランザクションフィーとほぼ同水準であり、非常に低コストで利用可能です。Rootstockはこのように、ユーザーがBitcoin資産を迅速かつ効率的にDeFiエコシステムへ持ち込める仕組みを整えています。 アトミックスワップ 異なるブロックチェーン間で第三者を介さず安全に資産を交換する技術 Lightning Network Bitcoinのスケーリングソリューションのひとつで、即時かつ低コストな送金を可能にするオフチェーン決済ネットワーク Rootstock | X Web3プロジェクトはたくさんありますが、Rootstockに惹かれる理由は何ですか? 私個人としては、Bitcoinはこれまでに誕生した中で最も堅牢で信頼できる「お金」であり、将来の金融システムの基盤となるべき存在だと信じています。今後、世界の金融インフラは、Bitcoinのブロックチェーンと深く結びついた形で展開されていく――私はそのような未来を描いています。 だからこそ、RootstockのようにBitcoinの安全性・希少性・非中央集権性といった本質的な価値をそのままに、スマートコントラクト機能やスケーラビリティを拡張していくプロジェクトは非常に重要だと感じています。 私にとって、あらゆる評価軸は最終的に「Bitcoinに帰結」します。そして私は、Bitcoinの可能性を心から信じています。 NFTやゲームのような非金融的なユースケースは今後出てきますか? Rootstockの魅力のひとつは、完全にパーミッションレス(※1)である点です。つまり、誰でも自由にこのプラットフォーム上で新たなユースケースを開発・展開することが可能であり、その可能性はコミュニティ次第とも言えます。 実際、Rootstock上では金融用途にとどまらず、さまざまな非金融プロジェクトもすでに始動しています。その一例が「Asami」というプロジェクトです。 「Asami」は分散型の広告ネットワークで、コンテンツを制作・投稿することで誰でも報酬を得ることができる仕組みを持っています。広告主はコンテンツ制作者に直接アプローチでき、報酬はRootstockチェーン上のビットコイン担保型ステーブルコイン「Dollar on Chain(DoC)」で支払われます。 このモデルは、「SocialFi(※2)」と呼ばれる、ソーシャルメディアとDeFiの融合形態としても注目されており、Rootstockにおける非金融的ユースケースの広がりを象徴する事例のひとつです。 パーミッションレス 特定の許可や中央管理者を必要とせず、誰でも自由に参加・開発が可能なシステム SocialFi(ソーシャルファイ) SNSやコンテンツ発信とブロックチェーン技術を組み合わせた分散型経済モデル まとめ 今回のAMAでは、TVL約2億ドルを誇り、2018年から稼働を続けるBitcoinレイヤー2「Rootstock」の基本構造やセキュリティ設計、さらに日本市場での展望について詳しく語られました。 Rootstockは、Bitcoinのハッシュレートと連動したマージマイニングにより、ネットワーク全体の81%という非常に高いセキュリティを実現しています。EVM互換を備え、Ethereum上のdAppsをRootstockへ簡単に移植できる柔軟性も強みのひとつです。また、エコシステムの中心にはrBTCとRIFという2種類のトークンが存在し、スマートコントラクトや分散型サービスの基盤として機能しています。 注目のキャンペーン「Rootstock Staking Surge」では、rBTCやSolvBTCをステーキングすることで39万ドルの報酬が得られるチャンスが用意されており、流動性向上とユーザー参加の促進が進んでいます。さらに、「Asami」のような非金融領域の活用例も登場し、Rootstockの活用範囲はDeFiにとどまらず広がりを見せています。 今後も「WebX」などのイベントと連動した施策が予定されており、日本市場におけるRootstockの浸透が一層期待されます。 関連リンク Rootstock Website | X (Twitter) | Discord boarding bridge X (Twitter) | Discord | Link3 | Articles 執筆:summerchon X (Twitter) | Link3