DeFiレンディングプロトコル「Venus Protocol」の基本的な使い方・リスクを徹底解説!

2021/09/12・

さっちゃん

DeFiレンディングプロトコル「Venus Protocol」の基本的な使い方・リスクを徹底解説!

Venus protocol(ヴィーナスプロトコル)は、通貨の貸し出しや借り入れによって金利を稼ぐレンディングプロトコルです。

銀行に預入するよりも高い金利を得られて、さらにトークンも付与されます。

DeFiやIEOなどで必要なトークンを借りることもできるので、上手に使えば利益増額に繋がります。

この記事では、Venus Protocolの特徴や基本的な使い方を解説するので、レンディングサービスを使うならぜひ参考にしてください。

Venusについては、CryptoTimesの公式Youtubeでも解説動画を公開しているのでチェックしてくださいね。

Venus Protocolとは?基礎知識や機能性を解説!

venusprotocol1

Venus Protocolはレンディングがメインですがファーミングにも対応しています。

XVSトークンの付与や、ステーブルコイン「VAI」の発行などもあり、機能性が豊富で使い道が多いのが特徴です。

ここでは、Venusの基礎知識や機能性を解説するのでしっかり理解しておきましょう。

Venusの基礎知識

バイナンス出資のプロジェクトが提供するレンディングプロトコル

Venus Protocolは、バイナンスが出資するSwipeWalletというプロジェクトのチームが提供しているレンディングプロトコルです。

SwipeWalletはクレジットカードや電子決済サービス、仮想通貨の決済ネットワークに特化しており、カードのトークン化も行っています。

バイナンスとあってベースはBSCとなり、BSC上の通貨を貸借します。

VenusはBSCですが、例えばEthereumネットワークならCompoundがレンディングプロトコルとして有名ですね。

貸付・借入でXVSトークンが付与される

Venusで通貨を貸付したときは金利を受取り、借入したときは金利を支払います。

このとき、貸付・借入どちらの場合でもXVSトークンが付与されます。

つまり、借入しても通常の金利よりXVSの金利が高ければ、結果的に資金はプラスです。

DeFiのプロトコルであるVenusで借入する大きなメリットですね。

貸付通貨を担保にして別の通貨を借入できる

Venusでは貸付した通貨を担保にして、別の通貨を借りることができます。

他のプロトコルで必要になったときに借りるパターンや、バイナンスのIEOでBNBが必要になった場合に一時的に借りるといった手段も可能です。

担保は必要ですが、購入やSwapをしなくても欲しい通貨を入手できるメリットは大きいですね。

Swapせず借入する理由
必要な通貨があればTokenSwapすればいいと思いますが、Swapして戻すときに価格変動が起きていれば損する可能性があります。借入であれば単純に通貨が戻るので変動リスクがありません。

貸付通貨を担保にしてVAIを発行できる

Venusでは、担保を使って借入だけでなくステーブルコイン「VAI」を発行できます。

VAIを発行すると、Venus Protocolでファーミングして利益を得られるというのがメリットです。

バイナンスでもVAIは上場しており、ステーブルコインとして今後期待の通貨ですね。

ファーミング方法は本記事で解説するのでチェックしてください。

Venus Protocolの基本的な使い方を解説!

Venus Protocolで通貨を貸付・借入する方法やファーミング・回収といった基本的な使い方を解説します。

使い方についてはCryptoTimesの公式Youtubeチャンネルでも公開しているので、ぜひチェックしてください。

上記の動画では貸付・借入・精算に関してまとめています。

返済やファーミング、ガバナンストークンXVSの取得などについてはこちらの動画です。

この記事では動画の内容を網羅しているので、読むだけでも理解が深まります。

Venusの使い方

Venus Protocolとウォレットの接続

初めにVenusとウォレットの接続をします。

Venus公式サイトにアクセスして、「Launch App」をクリックしてください。

MetaMaskが開くのでコントラクトを確認して「次へ」を選択すると連携完了です。

VenusはBSCベースなので、MetaMaskではBSCネットワークに切り替えておくことを忘れないようにしましょう。

MetaMaskの使い方やBSCの接続方法はYoutubeでも詳しく解説しているので以下を参考にしてください。

マーケットの見方

Venusのダッシュボードです。

右下にある「Supply Markets」は、貸出できる通貨一覧なので、保有する通貨がリストされていれば貸出できます。

APYが表示されておりで年利の確認も可能です。

通貨をクリックするとこのような画面になります。

APYについて、Supply APYは純粋に通貨の貸出で受け取る金利ですが、Distribution APYはXVSトークンとして受け取る金利です。

2つのAPYを合計したものが一覧リストに表示されているので注意してください。

「Borrow Markets」では借入できる通貨一覧が表示されています。

APYを見ると、Borrow APY(年利)がマイナスになっているので支払う金利だとわかりますね。

ただ、Venusでは借入した場合でもXVSトークンが付与されるので、Distribution APYも表示されます。

Distribution APYの方が高ければ、結果的にAPYがプラスとなり、資金は増える仕組みです。

画像ではBorrow APYが-2.75%に対し、Distribution APYが5.95%なので受け取る方が多いです。

仮想通貨を貸付する方法

Venus Protocolに通貨を貸付するとき、SupplyMarketsで通貨を選択して最初に承認する必要があります。

上の画像はBUSDを貸し出す画面です。

EnableをクリックするとMetaMaskが開くので確認しましょう。

再度貸出する通貨を選択して、数量を入力してください。

画像ではBUSDを20ドル分貸出します。

SupplyをクリックしてMetaMaskの確認をすると貸出完了です。

トップページのSupply Balanceに貸付した残高が表示されます。

貸付の証明として「vBUSD」が付与されるので、誤って他のウォレットに送金しないように注意してください。

貸付通貨を担保にして借入する方法

Venus Protocolでは、貸付した通貨を担保にして別の通貨を借入できます。

プール型レンディングとなっており、ユーザーがVenusに預けた資金を元に借入できる仕組みです。

借入するには、担保にする通貨を選択しておく必要があります。

SupplyMarketsで、担保にする通貨の右側にあるCollateral(担保)にチェックを入れましょう。

逆に、担保にしたくない場合はチェックを入れないように注意してください。

Borrow Marketsから借入する通貨(画像ではDOT)を選択します。

借入数量を入力すると、上限のうち何%なのか表示されるのがわかりますね。

APYはこのときBorrowAPY(純粋なDOTの金利)が5.89%、DistributionAPY(XVSでもらえる金利)が3.22%となっており、合計すると支払う金利の方が高いです。

これらを確認の上で「Borrow」をクリックし、MetaMaskの確認をすれば借入完了となります。

貸付通貨を担保にしてステーブルコイン(VAI)を発行する

Venus Protocolでは貸付した通貨を担保にしてステーブルコインVAIをMint(発行)できます。

Marketの並びにある「Mint/Repay VAI」をクリックすると上の画像のページが表示されます。

左側で発行、右側で返却する仕様です。

Mintする数量を入力しますが、だいたい担保率は60%程度なのでリスクを踏まえて控えめに発行しましょう。

「Mint VAI」をクリックしてMetaMaskの承認をすれば完了です。

VAIを元にファーミングする

発行したVAIを使ってファーミングできます。

Venusの左側メニューにある「Vault」をクリックしてください。

このような画面になります。

「Enable」でMetaMaskの認証をしましょう。

数量を入力して「Stake」をクリックすれば完了です。

XVSのファーミングが開始されたので、VAIの報酬としてXVSが付与されていきます。

XVSが増えて収穫するときは、同じ「Vault」の画面にある「Claim」を選択してください。

自分のウォレットにXVSが入っているか確認しましょう。

ちなみに、Stake解除した場合は自動的にClaimされます。

Stake解除・VAI返却は1クリック
Vault画面の右下「Withdraw」でStakeを解除できます。戻ってきたVAIを元に戻すには、Dashboard画面の右下「Mint Repay/VAI」からRepayしてください。

借入した通貨の返済

Venusで借入した通貨を返却するには、Borrow Marketsから借りている通貨を選択して上の画像のページを開いてください。

「Repay Borrow」に切り替えます。

「Enable」をクリックするとMetaMaskが開くのでコントラクトを承認しましょう。

もう一度通貨を選択して、返却する数量を入力してください。

発生した金利は上乗せして支払うことになります。

「Repay Borrow」をクリックして返却完了です。

貸付した通貨の回収

Venusに貸付して担保として使っていた通貨を回収します。

SupplyMarketsで貸付していた通貨を選択してください。

Withdrawのタブに変更して、取り戻す数量を入力します。

「Withdraw」をクリックして、MetaMaskの確認をすれば完了です。

金利が上乗せされて戻ってきているので確認してくださいね。

XVSの獲得方法

Venusで貸付・借入するとXVSトークンが付与されます。

しかし、自動でウォレットに入らないので自分で獲得しなければなりません。

XVSが増えてきた場合は獲得しましょう。

まず、左メニューでVoteを選択します。

「Venus Earned」に付与されたXVSが表示されているので、右側の「Collect」をクリックしてください。

これでウォレットにXVSが入っているので確認しましょう。

Venus Protocolの注意点・リスクを知っておこう

Venus Protocolを使う前に必ず確認すべきリスク・注意点を解説します。

リスクについて上記のCryptoTimes公式Youtubeでも公開しているのでぜひチェックしてください。

仮想通貨はどれも価格変動のリスクがありますが、通貨の借入ができるVenusでは清算のリスクもあります。

利益を狙いすぎると損する可能性があるので、投資や借入は慎重に行いましょう。

Venusのリスク

担保が精算されるリスク

Venus Protocolで借入するときは、預けている通貨を担保にする必要があります。

担保率は各通貨で異なりますが、だいたい60%です。

この担保率を超えると精算され、通貨は没収されます。

借入する場合は常に精算のリスクがあることを覚えておきましょう。

貸付・借入どちらも価格変動のリスクは常にある

Venusで貸付または借入した場合、常に価格変動のリスクがあります。

貸付した通貨の価格下落や、借入した通貨の価格上昇の可能性です。

借入時、BorrowLimitとして自分が借り入れできる全体の何%にあたるか表示されています。

100%に近ければわずかな価格変動でも精算されるリスクが高まるため、80%以下や50%以下などの自己ルールを作っておくべきです。

低時価総額通貨がリストアップされるリスク

Venusに対応している通貨で、ETHなどの有名どころやステーブルコイン以外に、時価総額が低い通貨もリストアップされています。

例えば、上の画像にあるスワイプやVenusなどです。

もし、これらの時価総額の低い通貨を大量購入すると、価格が一気に上がりますね。

それを同じプールに入れた場合、さらに大量の通貨を借入できるようになり、プール内資金が枯渇するまで繰り返すことが可能です。

価格は吊り上がり、ユーザーが預けたプールは借りられすぎて引き出せなくなり、結果的に流出してしまいます。

リスクのある時価総額の低い通貨よりも、ステーブルコインなどの安定している通貨を選ぶのが得策です。

CANの例
実際に時価総額が低いCANという通貨が巨額購入されてユーザーの資産が戻せなくなる事件がありました。Venus側が流出資産をカバーする形で事態は収まったものの、今後悪意のある購入が起きないとは言い切れません。

まとめ

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この記事では、Venus Protocolの特徴や基本的な使い方、リスクを解説しました。

通貨の貸付・借入どちらでもXVSが付与されることがわかりましたね。

ステーブルコインVAIを発行、さらにファーミングも可能となり、安定した通貨での報酬獲得が可能です。

ただし、価格変動のリスクは付きものとなり、特に借入では精算されると担保が没収されるので注意してください。

リスクを踏まえて賢く報酬を受け取りVenus Protocolを使いこなしてくださいね。

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