例え話を紹介!ブロックチェーンの仕組みを上手く説明・解説する方法
Crypto Times 編集部
こんにちは!最近色んな人から「ブロックチェーンって結局どういうもの?」と聞かれることが多い、CRYPTO TIMES公式ライターのそちです!
ブロックチェーンについて一度誰かに説明した経験がある人なら分かると思いますが、
ブロックチェーンの技術を何も知らない人に向けて説明するのって、とても難しい。
何とか頑張って説明している中で、一番ポカーンとされるのが、
ブロックチェーンは皆で監視し合うことで不正を防いでいる
という話をする時です。
皆で監視ってどういうこと?と100%聞き返されます。
何か上手い説明の仕方はないかと探し回ったところ、
- 結婚式方式
- キノの旅方式
の2つが出てきました。
という訳で今回の記事では、ブロックチェーンの技術理解の際につまづきがちな「皆で監視している」をなんとなくでも理解するための、上手い例え2選を紹介します!
目次
ブロックチェーン 基礎知識のおさらい
そもそもブロックチェーンとは?いう方のために、ブロックチェーンについてさらっと説明します!
ブロックチェーンとは、取引データをまとめたものです。
ブロック(幾つかの取引データ)がハッシュ値(暗号化された文字列)を鎖としてチェーン状に繋がることで、取引を記録しています。
図にすると、
こんな感じです。だから、ブロック+チェーンでブロックチェーンと呼ばれています!
そして、どの情報を次のブロックとして繋げるかを決める際に、ブロックに記載されている取引情報をコンセンサスアルゴリズムを利用して正しいものと判断する必要があります。
ブロックチェーン以前は、国や銀行等が信用を担保し、取引が正しいことにしていましたが、ブロックチェーンにはそれらの管理者がいません。
それでも信頼性を保つ方法としてコンセンサスアルゴリズムと呼ばれる合意形成が行われています。
コンセンサスアルゴリズムに基づき、ブロックに記載されている取引情報が正しいものとして、ブロックチェーンに参加する全員で判断することで、ブロックチェーンは絶対的な力を持った管理者がいなくても成り立っており、これが「皆で監視している」と言われている所以です。
皆で監視を説明! 結婚式方式
結婚式の種類
結婚式とは、婚姻を成立させるため、もしくは確認するための儀式です。
「私たち結婚します」ってことを誓います。
その結婚式には2種類あります。具体的に言うと、婚姻を誓う先が2つに分かれています。
その2種類とは、
- 神と結婚する人の2者間で誓いが交わされ、神が結婚の証人となる宗教式
- 結婚式に参列しているゲスト全員に対して結婚の誓いをし、ゲスト達が証人となる人前式
です。
ブロックチェーンの「皆で監視」と似ている部分
これら2種類の内でブロックチェーンに似ているのは、人前式です。
人前式では、結婚式に参列しているゲスト全員に対して結婚の誓いをし、ゲスト達が証人となることで、「神」のような存在が「結婚を誓う」という行為の正しさを担保しなくとも、結婚が成立されるという特徴があります。
さて、通常の台帳(取引が記録されたもの)では、銀行と預金者の2者間でしか確認することができませんでした。そしてその取引の正しさは、銀行が担保していました。
これは、
神と結婚する人の2者間で誓いが交わされ、神が結婚の証人となる、宗教式の結婚式と似ている
と言えます。
対してブロックチェーンは、取引が正当か不当かを全員で判断することで、絶対的な力を持った管理者なしで取引を成立させることができるという技術でした。
そのため人前式は、結婚という取引をゲスト全員の合意の元に成立させるという意味で、ブロックチェーンの「皆で監視」に似ていると言えます。
皆で監視を説明! キノの旅方式
キノの旅とは
「キノの旅 -the Beautiful World-」は、時雨沢恵一作のライトノベルで、2003年と2017年にテレビアニメ化されています。
旅人のキノがバイクに乗って様々な国を巡るという1話完結型のファンタジー作品です。
今回は、アニメ版の第1話目である「人を殺すことができる国」という話から、ブロックチェーンの「皆で監視」を説明します。
人を殺すことができる国 あらすじ
キノが最初に訪れた国は、人を殺すことが法律で禁止されていない、「人を殺すことができる国」でした。
この設定を聞いて、ほとんどの人が無法地帯のような国を想像すると思いますが、
実はこの国、とても平和です。
国民は皆、普段から銃を持ち歩いているにも関わらず、事件一つ起きません。
そしてある日、「人を殺すためにこの国に来た!」という旅人が訪れ、キノを殺そうとしました。
その瞬間、その場にいた全ての国民が、銃を取り出し、キノを殺そうとする旅人を全員で殺そうとしました。
そして国のリーダーがやって来て、
「この国では、人を殺すという行為は、許されていない。禁止されていないということは許されてるということではない」
と言い、旅人を殺しました。
この国では、国民全員が警察官であり、裁判官でもあります。
なので、絶対的な力を持った「国」や「法律」が殺人を禁止しなくとも、国民全員の合意によって、この国で人を殺した者、人を殺そうとした者は、皆に殺されてしまうのでした。
これが「人を殺すことができる国」のストーリーです。
ブロックチェーンの「皆で監視」と似ている部分
この話の中でロックチェーンの「皆で監視」と似ている部分は絶対的な力を持った「国」や「法律」が殺人を禁止しなくとも、国民全員の合意によって、この国で人を殺した者、人を殺そうとした者は、皆に殺されてしまうという部分です。
ブロックチェーンは絶対的な力を持った管理者がいなくとも、コンセンサスアルゴリズムによって不正なく運営されていると先ほど説明しました。
この「人を殺すことができる国」では、国民全員が、「人を殺した者、人を殺そうとした者は、皆に殺されてしまう」という意識を共通して持っていることで、絶対的な力を持った管理者(法律や警察官、裁判官)がいなくても平和が保たれており、この考え方が、ブロックチェーンの「皆で監視」と似ていると言えます。
まとめ
今回の記事では、イマイチイメージの湧かない、ブロックチェーンの「皆で監視」について、2つの事柄を例に説明しました。
どうでしょうか?
少しは分かりやすくなりました?
これから学校や職場でブロックチェーンについて説明を求められた際は、どんどん使ってください!