【イベントレポート】IOTW – IOTとブロックチェーン技術の融和について

2018/08/31・

Shota

【イベントレポート】IOTW – IOTとブロックチェーン技術の融和について

8月28日、東京・品川プリンスホテルにて「日中ブロックチェーン交流会」と呼ばれるイベントが開催されました。

CryptoTimesでもこのイベントに参加させていただきましたが、会場には200人を超えるオーディエンスが集まっており、非常に大きな盛り上がりを見せていました。

本記事では、そんな数あるプレゼンテーションの中から、CryptoTimesでも以前紹介させていただいたIoTデバイスを利用したプロジェクトである「IOTW」のプレゼンテーションをまとめていきます。

「IOTW」って何?って方は、以下の記事も是非ご覧ください。

IOTW CEO Fred Leung氏による講演

IOTWではビジョンとして2020年までに「500億のIoTデバイスにブロックチェーンを導入すること」を目指しています。

これにより、効率的な分散化と即座のトランザクション執行を実現することができると語ります。

現状、ビットコインやその他コインの採用するアルゴリズムには主に以下の2つの問題があります。

  • 非常に高い計算能力と高価なハードウェア
  • 取引速度が遅い

IOTWではProof of Assignment (PoA)と呼ばれるアルゴリズム、またマイクロマイニングを利用することで、どんなIoTデバイスであってもマイニングを行うことが可能となります。

更に取引速度に関しても100,000TPS以上を実現することが可能です。

以下はトランザクション速度の比較になります。

RippleやEOSなどはもちろん、PaypalやVisaなどの既存の決済インフラにも勝るTPSであることがわかりますね。

IOTWが持つ技術仕様は、このように非常に優れていることがわかりましたが実需面やトークンの価値はどのように裏付けられるのでしょうか?

トークンの主な価値はIoTデバイスが日々生み出すビッグデータにあります。

現段階でも、1億のIoTデバイス向けのWifiチップの生産が行われていますが、これらはマイニングを行うだけでなく各デバイスからデータを収集することが可能です。

収集されたデータは、それらを必要とする企業間でトークンを使ってやり取りされるため、これがトークンに対する需要となります。

通常の場合だと、SonyはSonyのIoTデバイス、PanasonicはPanasonicのIoTデバイスにしかアクセスすることができません。

しかし、IOTWトークンを利用することで、これらの企業は互いのデバイスから得られる情報に相互にアクセスすることができるようになります。

IOTWの収益は、これらの情報の売買プロセス、ユーザーのTXs際に発生するTXs手数料の一部となっています。

消費者がIOTWのトークンをEコマースで支払いの手段として利用と書きましたが、IOTWでは既に「The California Wine Company Limited」や「Bortex」など4社と協力関係を結んでいるようです。

その他にも、Wifiのチップ生産に関してExpressifやRealtekと既に提携を結んでいますが、それ以上に1億以上のユニットの生産が完了している点などは注目すべき点の一つです。

経営陣に関しても、多くの経験を持つ人物がそろっています。

創設者兼CTOであるPeter Chan氏はProof of Assignment(PoA)の開発者で現在は20以上の特許を保有しています。また、その一部は香港の政府からも認められています。

Dr. Patrick氏はアカデミックなバックグラウンドを持ち、現在も香港大学で教授として活躍しています。

まとめ

「日中ブロックチェーン交流会」のIOTWの講演の内容やその様子をまとめました。

IOTWの目指す500億以上のIoTデバイスを繋げるという構想は、現状のチップ生産などを見ても期待することができそうですね。

このプロジェクトに関して興味を持った方は、ぜひプロジェクトの紹介記事もご覧ください。

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