金融庁よりbitFlyer、bitbankなどの5社に出た業務改善命令の比較

2018/07/07・

ユッシ

金融庁よりbitFlyer、bitbankなどの5社に出た業務改善命令の比較

先日、金融庁から日本国内の仮想通貨取引所5社(bitFlyer、QUOINE、bitbank、BitPoint、BTCBOX)に対して業務改善命令が出されました。

このことが一因となり、ビットコイン(BTC)の価格が大きく下落するなどして相場に対しても、業界に対しても大きな影響を与えています。

そこで今回はそれぞれの取引所に対して「どのような業務改善命令が出たのか」「出た業務改善命令に取引所によって差があるのか」などをまとめてみました!!

出された業務改善命令一覧

今回金融庁から出された業務改善命令には主に9個の項目があります。一覧としてまとめてみました。

注目してもらいたいのが「各項目の内容」「⭕が付いている箇所とそうでない箇所」です。

取引所によってどこに問題があるのか確認してみてください。

*⭕がついている所が改善命令が下された項目です

① 経営管理体制の構築(内部管理部門及び内部監査部門の機能が十分に発揮できる体制等の構築を含む)

bitFlyerQUOINEbitbankBitPointBITBOX

② マネー・ローンダリング及びテロ資金供与に係るリスク管理態勢の構築

bitFlyerQUOINEbitbankBitPointBITBOX

③ 利用者財産の分別管理態勢及び帳簿書類の管理態勢の構築

bitFlyerQUOINEbitbankBitPointBITBOX

④ 利用者保護措置に係る管理態勢の構築

bitFlyerQUOINEbitbankBitPointBITBOX

⑤ システムリスク管理態勢の構築

bitFlyerQUOINEbitbankBitPointBITBOX

⑥ 仮想通貨の新規取扱等に係るリスク管理態勢の構築

bitFlyerQUOINEbitbankBitPointBITBOX

⑦ 反社会的勢力等の排除に係る管理態勢の構築

bitFlyerQUOINEbitbankBitPointBITBOX

⑧ 利用者情報の安全管理を図るための管理態勢の構築

bitFlyerQUOINEbitbankBitPointBITBOX

⑨ 利用者からの苦情・相談に適切に対応するための管理態勢の構築

bitFlyerQUOINEbitbankBitPointBITBOX

 

こうやって一覧で見てみると、bitfFlyerが指摘された点が他と比べて多いことなどが分かります。

ここで、私ゆっしが金融庁の指摘の中で特に気になった点をいくつか挙げてみたいと思います。

 

「① の経営管理体制の構築、特に内部監査部門(自社で自社を見張る)に関して」

bitFlyerは監査等委員会および取締役会が、代表取締役社長の加納裕三氏の知人で占められていたりしたそうです。

「③の利用者財産の分別管理態勢及び帳簿書類の管理態勢の構築に関して」

BITPOINTbitbank利用者の預託した金銭が帳簿上の残高を下回るといった不適切な事態が頻繁に発生していると指摘されています。

「⑦マネロン及びテロ資金供与対策に関して」

QUOINEは取引目的や職業を確認しないまま取引を開始している事例や、銀行口座に当社の資金と利用者の資金を混蔵管理しているという分別管理の問題が指摘されています。

 

指摘された項目に関する業務改善計画は平成30年7月23日までに書面で提出し、業務改善計画の実施完了までの間1ヶ月毎の進捗・実施状況を書面で報告する必要があるようです。

業務改善計画って結構徹底されてるんですね。知りませんでした笑

業務改善命令に対してのコメントとサービスへの影響

今回の業務改善命令に対する各社のコメントと、サービスへの影響の有無をまとめてみました。

「各取引所がどのようなコメントを出しているのか」「サービスへの影響は何があるか」を確認してみてください。

bitFlyer

当社経営陣以下社員一同が、今回の業務改善命令を真摯に受け止め、このような事態が二度と起きないよう再発防止策を策定し、改善プランを着実に実施いたします。また全社を挙げて、関係法令の遵守と一層の管理体制強化を徹底し、お客様の信頼回復に努めてまいります

顧客の本人確認を再度行う。場合によっては本人確認資料の提出を再度行う場合も。また新規顧客の登録は当面停止中。日本の入出金、仮想通貨の預け入れと送付は時間がかかる可能性がある。

QUOINEX

当社は本件命令を厳粛に受け止め、本件に関する改善対応を着実に実施することで、お客様の信頼回復に全力で取り組む所存です。

サービスに影響なし。

bitbank

今般の行政処分を厳粛かつ真摯に受け止めるとともに、お客様の信頼回復に向けて、適正かつ確実な業務運営を確保するため、内部管理態勢及び経営管理態勢等を抜本的に見直し、顧客保護を徹底した経営戦略の見直し等を進めていく所存です。

サービスに影響なし。

BitPoint

当社は、このたびの業務改善命令を真摯かつ厳粛に受け止め、まずは指摘事項のひとつである経営管理態勢のさらなる充実と強化を速やかに図るとともに、そのほか指摘を受けた事項については、改善対応策等の必要な措置を速やかに講じることで、「安心・安全な仮想通貨取引」のための管理態勢の構築の徹底と、一刻も早い皆様の信頼回復へ向けて、全社一丸となって業務遂行に専心する所存でございます。

サービスに影響なし。

BITBOX

弊社は事態を真伨に受け止め、深く反省するとともに、上記の管理態勢の構築に努め、更なるサービス向上を図る所存でございます。

サービスに影響なし。

 

bitFlyerを除き、他の取引所は通常通りサービスが行われているようです。

サービスに制限をかけてまで、管理体制を整えていこうとするのは私はとても真摯な対応だと感じました。

著名人の見解

今回の金融庁におる業務改善命令に対する著名人の見解をいくつか紹介してみたいと思います。

日本の取引所はどうなってしまうのでしょうか。

イケダハヤトさん

国内の仮想通貨トップブロガーのイケダハヤトさん(通称イケハヤ)の国内の取引所に対する見解はかなり厳しいようですね。

イケハヤ悲観。日本の仮想通貨取引所はマジで終わりそう。と題された記事の中では、仮想通貨自体が分散化を目指しているものなのに、それを中央集権で規制することへの問題を指摘し「日本で仮想通貨、ブロックチェーン系の事業をやるのは無理ゲーです」と述べています。

堀江貴文さん

実業家として様々な分野で活躍している堀江貴文さんは、今回の件に関しては取り立てて大きな心配をしていないようです。

インターネットの黎明期を知っている堀江さんは新しい技術というのがどのように世界に浸透していくか経験していると思います。

そんな経験などから今回の件が仮想通貨に与える影響は微々たるものだと考えているのでしょうか。

まとめ

今回の業務改善命令について、ざっくりとまとめてみましたがいかがだったでしょうか。

仮想通貨業界は今後どのように進展していくのでしょうか。

是非しっかりと情報収集をし、自分の頭で考えてみてほしいと思います!!!!

最後まで記事をご覧いただきありがとうございました!

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