BINANCE(バイナンス)への上場アナウンスと価格変動に関して検証

2018/05/23・

Shota

BINANCE(バイナンス)への上場アナウンスと価格変動に関して検証

こんにちは! Shota(@shot4crypto)です。

先日、TUSD(TrueUSD)と呼ばれるUSDと価値が1:1に固定されたペッグ通貨のBinanceへの上場発表がありました。

本記事では、直近に上場アナウンスがあった2銘柄に注目して、同タイミングで起こった他の取引所での急騰の具体的な数字に関して検証をしていきます。

仮説

『TUSDのBinance上場アナウンス直後に他の取引所のTUSD/USDTペアの値動きを見れば、Binance上場アナウンスが他の市場にどの程度のインパクト(値動き)をもたらすのかがわかる。』

これは、両者ともUSDをベースとしたペッグ通貨であるため、TUSD=USD, USDT=USDの関係が成り立つならば、TUSD=USDTの関係もすべからく1:1になると考えられるためです。

この1:1の価値関係は自明であるにもかかわらず大きな値動きが観測されれば、上場アナウンス自体が値動きに表す影響を他の通貨以上に明確に見ることができると考えます。

また、時価総額などによっても値動きの幅が異なることは十分にあるので、今回は前後でアナウンスがあったAugurと同時に検証してみたいと思います。

検証① アナウンス直後のTUSD-USDTペアの値動き

まずは、上場アナウンス直後のBittrexのTUSD-USDTペアの値動きを見ていきます。

以下はバイナンス上場のアナウンスです。ツイートの日時は18/05/16の16:36となっています。

そしてこちらがBittrexのTUSD-UDSTペアのチャートになります。注目すべきポイントは赤枠で囲ってあります。

引用元:Trading View

Binanceの上場アナウンス直後のこのTrading Viewのチャートからでも以下の情報を得ることができます。

  • アナウンス直後に急激な出来高の上昇
  • 数時間以内に短期上昇トレンドを形成し最高値1.50付近へ到達(150%)
  • 4時間を過ぎたころに1.30付近での高値更新に何度か失敗しトレンドが収束

またアナウンス直前に出来高の上昇が見られなかったことから、Binanceの上場に関しての情報はツイート時まで誰も知らなかったと判断するのが賢明だと考えます。

検証結果①

人によって見出す価値が異なるBTCやその他ではなく、市場参加者がTUSDとUSDTの性質を1:1だと理解しているとした場合、彼らがTUSDとUSDTに見出す価値は同一になります。

そのため、今回で言うUSDのペグ同士で1:1の価値以上にならないものに対する投機により動いた価格は150%程度であったことから、現段階では『Binance上場アナウンスが150%前後の値動きを誘発する可能性がある』としておきます。

検証② アナウンス直後のAugurの値動き

次にAugurの値動きを見ていきたいと思います。

ここでAugurを選ぶ理由は特にないのですが、直近で上場アナウンスがあったこととAugur自体にれっきとした付加価値がつく実体があることを考えて比較対象としてみました。

とりあえずTUSDと同様こちらがTwitterでのアナウンスです。ツイート日時は18/05/11の15:59となっています。

そして同時刻のBittrexのAugur(REP)-USDペアのチャートが以下になります。(bittrexにUSDTとの通貨ペアがなかったので便宜上USDとUSDTの価値は同一とします。)

こちらも注目すべきポイントは赤枠で囲っています。

引用元:Trading View

AugurのBinance上場アナウンスと、このTrading Viewから得られる情報を以下にまとめてみます。

  • アナウンス直後に急激な出来高の上昇
  • 約1時間の間、超短期の上昇トレンド形成
  • 約半値を戻した後は戻り高値を形成してトレンドが収束

Augurに関しては、事前に仕込みが行われていたかどうかを単刀直入に判断することは正直難しいです。しかし、短期で上場アナウンス後早期に買いを入れた市場参加者が、価格の暴騰を見て売りに転じたと考えるのが無難な気がします。

この辺は少しあいまいなので何かありましたら意見お持ちしています。

検証結果②

Augurの場合価格、上昇を引き起こす要素がTUSD以上に多く考えられ(例えば名前がXRPと似ているなど(適当))、一方で出来高を見るとTUSDが120k近くあったのに対しAugurは25k程度で約1/5程度となっています。

ですが、TUSDと違いアナウンス直後が出来高の頭となっておらず、出来高の上昇はアナウンス後も140付近到達まで上昇し続けています

以上のことから、『Binance上場アナウンスにより、実体を伴う(人によって評価が異なる)トークンは150%以上の上昇、特に押し安値形成後の爆発的な出来高上昇を伴った暴騰が確認できる可能性が高い』と言うことができるかもしれません。

結論

今回の検証ではBinanceの上場アナウンスがあった銘柄の、アナウンス直後の2銘柄のbittrexでの値動きを詳しく見ていきました。

以上の検証結果から

Binance上場アナウンスはbittrexにおいて、どんなにある一定以上の価値を見出すことができない銘柄(TUSD)などでも、最低150%の値動きを誘発するポテンシャルを秘めている

また、これが実体を伴い人によってトークンに対して見出す価値が異なる場合、最初の出来高上昇からさらに爆発的な出来高上昇を伴い150%以上の急騰を見せる可能性がある

という結論を出すことができました。

ただ、今回の結論が必ずしも正しいというわけではなく、全てに上記が適応されるわけではありません。

また、今後も上場アナウンスと値動きの関連性に関しては更なるリサーチをしていくつもりですが、今回はTUSDとAugurに注目した検証記事となります。

読了ありがとうございました。Twitter(@shot4crypto)のほうもフォローお願いいたします。

※投資は自己責任です。

 

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