ビットコイン、次なる「爆上げ」はいつ?市場回復のシナリオを専門家が予測
Crypto Times 編集部

2025年4月、市場は2020年以来とも言われる大きな変動に見舞われました。トランプ政権が打ち出した予想を超える規模の関税措置を受け、株式市場をはじめとするリスク資産は大きく値を下げました。
このような状況下で代表的な仮想通貨であるビットコインの今後の動向に多くの投資家が注目しています。
果たしてビットコインは再び力強い上昇、いわゆる「爆上げ」を見せるのでしょうか?専門家の見解をもとに市場回復のシナリオを探ります。
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目次
年初からの暗転:なぜ市場はクラッシュしたのか?
2025年の幕開け当初、市場は楽観ムードに包まれていました。「2025年は強気相場だ」「ブルマーケット(上昇相場)の年になる」といった声が多く聞かれ、ビットコインをはじめとする仮想通貨への期待も高まっていました。
しかし、Forward GuidanceポッドキャストのQuinn Thompson氏は、記録的な高値まで押し上げられた資産価格が持続不可能な水準にあったこと、そしてトランプ政権の政策転換(財政赤字削減、貿易再編など)が短期的には成長にマイナスだと年初から指摘していました。Felix Jauvin氏も、経済減速の兆候と、それに対するFed(連邦準備制度)の反応の遅さに懸念を示していました。
決定打となったのは、4月初旬に発表された実質有効税率約30%にも上る対中関税です。市場予想を大きく上回る内容に、当初の安全資産買いから一転、米ドルが急騰し株式や金などあらゆる資産が売られる展開となりました。大規模ファンドがリスク削減のために保有資産を売却したことが示唆されています。
専門家が読む「次の一手」:トランプ政権の狙いと市場シナリオ

Joshua Sukoff / Shutterstock.com
Thompson氏はトランプ政権が財政均衡や対中強硬姿勢といった長期目標達成のため、短期的な市場の痛みを許容する覚悟があると分析します。
今後のシナリオとして、政策を段階的に進めるポジティブなケース、改革を急ぎすぎて経済を悪化させるネガティブなケース、そして年内は不安定ながらも一定範囲で推移する「レンジ相場」が最も可能性が高いと指摘。「制御された燃焼が制御不能になるリスク」も示唆しています。
ビットコインは再び「爆上げ」するのか?専門家の見解
市場が不安定な中、ビットコインの今後はどうなるのでしょうか?専門家の間でも見方は分かれています。
Quinn Thompson氏は、最近の混乱を経て、ビットコインに対して強気な見方を強めています。「おそらく10月以来、ビットコインに対して最も強気になっています」と同氏は語ります。その理由として、現在の市場の混乱を収拾するために当局が何らかの市場介入(流動性供給など)を行う可能性が高いこと、そしてビットコインが金のような安全資産の側面とナスダックの株式ようなリスク資産の側面を併せ持っている点を挙げます。
ただし、アルトコインへの投資には慎重で「ビットコインドミナンス(市場占有率)は上がり続けると信じています。多くの場合、リスクリワードを考えれば、レバレッジをかけてビットコインに投資する方が、アルトコインよりも良いかもしれません」と述べ、史上最高値更新の可能性も示唆しています。
一方、Felix Jauvin氏は、短期的な反発(平均への回帰)は期待できるものの、史上最高値を大きく超えるような「爆上げ」については、より慎重な見方を示します。「ビットコインが意味のある上昇を見せるには、トランプ政権の政策が失敗し、財政赤字が拡大し、Fedが量的緩和(QE)に踏み切り、米ドルへの信頼が揺らぐといったシナリオへの賭けになるでしょう」と分析します。ただし、ステーブルコインのような技術革新分野については政権による規制緩和や推進の恩恵を受ける可能性があるため有望視しているといいます。
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投資家はどう動くべきか?専門家のアドバイス
不確実性の高い市場環境で、投資家はどのように行動すべきでしょうか?Thompson氏は、今後も高いボラティリティ(価格変動)が続くことを前提にアクティブなポートフォリオ管理の重要性を説きます。
「年内は大きなレンジ相場になると予想しています。少し上がったら売り、少し下がったら買う、といった対応が良いかもしれません」とアドバイスします。また、現金(キャッシュ)を保有することも重要ですが、最近のドル安傾向を踏まえ「グローバルな購買力が低下するリスクもある」と指摘。エネルギー関連や重要鉱物資源、基幹産業など、地政学リスクや供給網再編の中で重要性が増すセクターへの注目も促しています。
Jauvin氏は具体的なポートフォリオ配分例として、「金30%、株式(S&P 500などのインデックス)20%、ビットコイン20%、そして残りの30%をAIや仮想通貨といった将来の技術革新が経済成長を牽引すると期待する”ハイテク楽観主義トレード”」という考え方を示しました。これは、AIや仮想通貨などの技術革新が長期的に経済成長を牽引するという見方に基づいています。「この楽観主義トレードが最もエキサイティングで、最もアップサイドがあると思いますがボラティリティが高いのでサイズ調整が重要です」と説明します。
市場の先行きは依然として不透明です。しかし、専門家の分析を参考に市場の期待値と現実のギャップ、政策動向、そして地政学リスクなどを考慮に入れながら、自身のリスク許容度と投資の時間軸に合った戦略を立てることがこの不安定な市場を乗り切る鍵となりそうです。
ビットコインの「爆上げ」を期待する声もありますが、冷静な分析と慎重な判断が求められています。
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