ビットコイン、先物主導の価格上昇に警鐘|Bitfinexレポート
Crypto Times 編集部
ビットコイン(BTC)は、アメリカ連邦準備制度(FRB)の利下げ決定を受けてか9月20日金曜日に22%以上上昇し、9月6日以来の最高値となる64,200ドルに到達しました。記事執筆時(9月24日)では$63,100ドル台となっており、前日比で-1%の下落を記録しています。また、24時間の取引量は前日比で-18.14%の減少となっています。
回復の兆しを見せるビットコインですが、海外取引所Bitfinexは最新レポートの中で、同通貨の未決済建玉(オープン・インタレスト、OI)が価格上昇を上回るペースで増加していることを懸念材料として挙げています。
同レポートでは、この傾向が先週の価格上昇が主に先物市場によるものであり、スポット(現物)市場での実際の買いが価格に十分反映されていない可能性があると指摘しています。
ビットコイン以外のアルトコイン市場でも急騰が見られ、8月から9月にかけて100%以上の上昇を記録した銘柄も存在しています。しかし、Bitfinexはアルトコイン市場全体ではOIの増加が目立つ一方で価格のブレイクアウトが確認されていないと指摘し、慎重な姿勢を呼びかけています。
また、同取引所はビットコインのスポット市場での買いが減速している兆候についても注目。価格が63,500ドルに達した時点で、出来高と値動きの関係を広い視野から推測できるとされる累積出来高デルタ (CVD)が横ばいとなっていることから、短期的にはビットコインがレンジ相場に移行する可能性が高いと予測しています。
しかし、この見解に対する反論として、ETFへの継続的な資金流入がビットコイン価格を下支えする要因となり得るともBitfinexは指摘しています。特に、先週にはスポットビットコインETFに新たに397.2百万ドルが流入しており、S&P500が引き続き好調であれば、ビットコインの新高値への挑戦が期待できるとしています。ただし、スポット市場での継続的な買いが伴わない限り、価格調整やレンジ相場が続く可能性が高いと同社は見ています。
先日、SEC(米国証券取引委員会)がブラックロックのiSharesビットコイントラストのオプション上場申請を迅速に承認するなどビットコインと伝統金融市場の統合が進むなか、引き続き市場動向に注目が集まります。
記事ソース:Bitfinex