東南アジアのデカコーン企業「Grab」、Web3ウォレットの提供を開始|NFTの利用が可能に

東南アジアのデカコーン企業「Grab」、Web3ウォレットの提供を開始|NFTの利用が可能に
ct analysis

東南アジアを中心に使用されている配車やフードデリバリーアプリ「Grab」がステーブルコイン$USDCを提供するCircle社と提携しました。

両社はシンガポール国内において、アカウント抽象化(Account Abstraction)にも対応しているERC-4337を使用するノンカストディアルウォレット「Grab Web3 Wallet」を提供。左記ウォレットでは、ユーザーはネイティブネットワークのトークンを保有することなく取引が行えるとしています。

ブロックチェーン対応ウォレットとしてNFTの収集・取引も可能な上記ウォレットでは、本日から3日間かけて開催されるF1 シンガポール・グランプリにて、人気店舗の食事や体験を可能とするNFTがサポートされるとしています。

今回のCircleとGrabの取り組みは、シンガポール金融管理局(MAS)が牽引するシンガポール国内の小売CBDCシステムの機能から既存決済インフラとの相互作用などにおける様々な設計および技術的側面を検討する数年規模の調査プロジェクト「Project Orchid」でのイニシアチブをサポートし、実世界での実証実験として機能するとしています。

同社CEOのジェレミー・アレール氏は今回の発表に関して「Circleは、グローバル規模の消費者インターネットブランドと提携し、ユーザーに日常的なユーティリティを提供することに注力しています。私たちの技術をGrabの顧客と試験運用することで、責任あるデジタル資産イノベーションの可能性を最大限に実現することに近づきます」とコメントを残しています。

今回、Circle社と提携したGrabはシンガポールに本社を置く多国籍テクノロジー企業で、シンガポール、マレーシア、カンボジア、インドネシア、ミャンマー、フィリピン、タイ、ベトナムなど、東南アジア各国で展開するモバイル端末向けの交通、フードデリバリー、デジタル決済サービスのスーパーアプリの開発で知られています。

同社は2021年に当時最大規模となるSPAC合併を経て、NASDAQで株式公開されました。2023年には、米ビジネスメディアFast Companyが選ぶ「2023年世界で最も革新的な企業」のアジア太平洋部門で選出されています。

MASを中心に仮想通貨の規制整備が進むシンガポールにおいて、Web2大手企業GrabとWeb3大手企業Circleによる今回の取り組みに注目が集まります。

記事ソース:Circle
画像引用元:adam yusof / Shutterstock.com

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