ソラナやイーサリアムなど、レイヤー1の動向|今後は技術改善とdApp採用が鍵か
Crypto Times 編集部
2024年の仮想通貨市場は、レイヤー1ブロックチェーンが大きな注目を集める形で幕を開けました。Solana(ソラナ)の復活やEthereum(イーサリアム)のモジュラー型スケーリング、さらにはAptosやSuiといった高性能ブロックチェーンの台頭が市場の話題をさらう中、それぞれのブロックチェーンがどのように成長していくかに関心が集まっています。こうした動向に関して、Coinmetricsのデータは多くの示唆を与えています。
Coinmetricsの分析によると、レイヤー1トークンの年初来リターンは3月にピークを迎えましたが、その後は市場全体の調整とともにやや勢いを失っているとのことです。特に、SolanaやEthereum、Tron、NEAR、SUIといったトークンは、2024年初頭の上昇基調を維持していますが、長期的な価値評価を行う際には、市場のセンチメントやアーキテクチャの比較に加え、ファンダメンタルな指標に目を向けることが必要だとしています。
In this week’s issue of @coinmetrics‘ State of the Network, @matiasandroid_ and @TanayVed take a dive into Layer–1 networks, comparing their performance, transaction characteristics, and fee markets.
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— CoinMetrics.io (@coinmetrics) September 4, 2024
また、Coinmetricsは各ネットワークのトランザクション手数料にも注目しています。Ethereumに関しては、通常時でも400万ドルから500万ドル規模の手数料が維持されており、3月には一時的に3,800万ドル、8月5日には1,600万ドルにまで手数料が増加したことが報告されています。これに対して、レイヤー2ソリューションの導入(EIP-4844)によりメインネットでのトランザクション手数料が減少しているため、今後はETHのバーン率も低下し、供給に対するインフレ圧力が高まる可能性があるとしています。
一方、Solanaではトランザクションの優先順位を決定するために支払われるプライオリティ手数料が大半を占めており、これが総手数料の80%に達することから、Solanaネットワークでのトランザクション需要が非常に高いことがうかがえます。Coinmetricsは、このようなトランザクション手数料の構造が、それぞれのブロックチェーンにおける利用形態の違いを反映していると分析しています。
さらに、同チームはレイヤー1ブロックチェーン全体にわたる利用状況についてもコメントしており、たとえばSolanaは少額決済に特化し、Bitcoinは高額決済、Ethereumは汎用的なブロックチェーンとして異なる役割を果たしていると指摘。こうした利用傾向を踏まえ、各ブロックチェーンの将来の価値を評価するためには、単に技術的な優劣だけでなく、ユーザーの実際の利用状況やネットワークの成長性を考慮する必要があると主張しています。
記事ソース:Coinmetrics