【地方創生】「美しい村DAO」特集|日本初の複数の自治体連携DAOプロジェクト

2025/01/01・

Crypto Troll

【地方創生】「美しい村DAO」特集|日本初の複数の自治体連携DAOプロジェクト

現在、DAOやNFTといったブロックチェーンを活用するプロジェクトが、Web3分野に対する関心の高まりとともに、徐々に増えています。

それは一般企業だけにとどまらず、各自治体においても同様であり、Web3プロジェクトが活発化してきています。

Crypto Timesでは「地方創生」をテーマとして、そうした自治体主導のWeb3プロジェクトを紹介していきます。

今回の記事では、「美しい村DAO」について紹介していきます。

「美しい村DAO」とは?

美しい村DAOは、ブロックチェーン技術を活用したスマートコントラクトを構築し、DAO方式で管理される「デジタル村民コミュニティ」を創設する事業です。

参加メンバーのデジタル村民と地域メンバーが協力して、地方活性化や関係者人口の増加を達成し、持続可能な社会を実現しようとしています。

日本初となる複数の自治体連携DAOプロジェクト

「美しい村DAO」は、鳥取県智頭町、静岡県松崎町、株式会社ガイアックス、合同会社美しい村づくりプロジェクトによって主導されています。また、現在は長野県中川村が参画しています。

「地方創生」をテーマとしてさまざまな課題をDAOで解決するという試みは数多くされてきたものの、事例は未だ少ない状況です。そうした中で、複数の自治体が連携するプロジェクトとして、美しい村DAOは、日本初の取り組みであり、いまだ日本唯一となっています。

また、上記自治体に加えて、北海道中札内村でもNFTの発行が検討されており、「美しい村DAO」は徐々にその規模を拡大していこうとしています。

NFT「デジタル村民証」によって各地元特有の特典を獲得可能

美しい村DAOでは、NFTとして「デジタル村民証」が販売されており、日本在住の方であれば誰でも購入可能です。

購入する際にはMetamaskウォレットを接続する必要がありますが、支払いはクレジットカードで行うため、ウォレットに入金する必要はありません。

デジタル村民証には、各町村固有のコンテンツにちなんだ特典が付与されています。

  • 智頭町:森林セラピー®・民泊の利用料半額、国指定重要文化財・石谷家住宅の入館料無料。
  • 松崎町:「伊豆まつざき荘」日帰り温泉入浴料半額、「依田之庄」入浴料割引など。

また、デジタル村民証の発行以外にも、各自治体で独自のNFTを発行するなどして、地域ごとの特色を発揮しています。

以下、それぞれの自治体独自の取り組みを紹介していきます。

智頭町:「2泊3日地域資源ツアーNFT」

智頭町は、鳥取県八頭郡に属する町で南東部に位置しています。面積の93%を山林が占める歴史ある林業地であり、智頭杉で特に知られています。

智頭町では、独自の取り組みとして「智頭町2泊3日地域資源ツアーNFT」が販売されました。

2024年10月12日~10月14日の三日間のツアーとなっており、ツアー中の飲食、宿泊、体験・アクティビティは全て無料で楽しめます。

また、智頭町内での地域通過券1万円分も配布され、智頭町を堪能できるNFTとなっています。

松崎町:「限定特典付き!松崎町長がデジタル村民とつくった地域資源NFT」

松崎町は、伊豆半島西南部に位置しており、富士山と南アルプスを望む石部の棚田やなまこ壁の建造物、塩漬けのさくら葉といった特産品を有しています。

松崎町では、「限定特典付き!松崎町長がデジタル村民とつくった地域資源NFT」が販売されました。

このNFTは、2泊3日での松崎ツアーへの参加権となっており、松崎町名産のポンカン5kgや町⻑がデジタル村⺠と作った町⻑直筆サイン⼊りAIアートが特典でした。また、町の観光案内も行われ、松崎町を堪能できるNFTとなっています。

価格は1万円となっており、15枚限定で発行されました。

中川村:「銭不動お札NFT」

長野県中川村は、長野県の南部・伊那谷のほぼ中央で上伊那郡の最南に位置しています。天竜川を挟んで、竜東地区と竜西地区に分かれており、竜東地区においては果樹栽培が、竜西地区においては農業経営が盛んに行われています。

中川村は、「銭不動お札NFT」を販売しています。

「銭不動」は、貞享3年(1686年)に建立された中川村銭地区のお寺です。今年1月には、銭不改修の一部費用を調達するためのクラウドファンディングが行われ、目標金額の50万円を達成しました。

銭不動お札NFTでは、購入者特典として、デジタルお札や銭不動例祭への参加権を獲得できます。

「美しい村DAO」を運営する株式会社ガイアックスとは?

引用:PR Times

「美しい村DAO」は、株式会社ガイアックスによるコミュニティサポートを受けています。

株式会社ガイアックスは、起業家輩出のスタートアップスタジオであり、2015年からブロックチェーン技術の研究に着手し、そのノウハウを元にWeb3・DAO領域での事業を始めました。

同社は、DAO型コミュニティによって運営されるシェアオフィス「CryptoBase」の立ち上げ、三井住友海上火災保険株式会社とDAO型新卒採用を実施、ブロックチェーンに関するメディアであるBlockchain Bizの運営などを行なっています。

今年10月には、群馬県より「Web3コミュニティ(DAO)による地域課題解決実証事業」を受託するなど、地方創生とDAOを絡めたプロジェクトに多角的に参画しています。

また、2024年の法改正によって合同会社型DAOが設立・運営が可能になったことを受けて、ガイアックスは日本初となるDAO型シェアハウス「Roopt DAO(ループト・ダオ)」を合同会社とすることを決定しました。

このようにガイアックスは、DAO分野における多くの知見と実績を有しており、「美しい村DAO」は大きなバックアップを受けていると言えるでしょう。

まとめ

今回の地方創生記事では、「美しい村DAO」を特集しました。

現在、多くの自治体でNFTやDAOを活用した事業展開が行われていますが、「美しい村DAO」は日本初の複数の自治体連携DAOプロジェクトであり、貴重な先例と言えます。

鳥取県智頭町と静岡県松崎町、長野県中川村は、それぞれ独自の取り組みによって地域資源の活用を行っています。新たな自治体も参画を検討し始めており、今後の「美しい村DAO」の動向および取り組みに注目が集まります。

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