利回り付きステーブルコインが新たなトレンドへ

2024/06/16・

Crypto Troll

利回り付きステーブルコインが新たなトレンドへ

ステーブルコインは、従来、暗号資産業界において価格変動を抑え、取引や決済を円滑にする役割を果たしてきました。

しかし、その巨大な市場規模と高い収益性にもかかわらず、従来のステーブルコイン発行企業は、トークン保有者に対して利益を還元していませんでした。

高金利環境下で、ステーブルコイン発行企業は多額の利益を上げており、取引所やパワーユーザーは、その収益の一部を求めるようになっています。

そうした中で、利回り生成型ステーブルコインが多くの注目を浴びており、急成長しています。

新規ステーブルコインの多くは利回り生成型を採用|規制面での問題も

今年初めにEthena LabsがsUSDeをローンチして以来、Mountain Protocol、Agoraなど、複数の利回り付きステーブルコインが登場しています。これらのステーブルコインは、米国債などの資産を保有することで、ユーザーに約5%の年間利回りを提供しています。

画像引用元:Rcc_Btn / Shutterstock.com

直近の例ではPaxosが挙げられます。同社は最近、アラブ首長国連邦(UAE)で規制された、利回り生成型の米ドル建てステーブルコイン「Lift Dollar(USDL)」を発表するなど、利回り生成型ステーブルコインに注力しています。

PaxosのCEOであるCharles Cascarilla氏は、ステーブルコインは決済手段として重要な役割を果たすものの、6兆ドル規模のマネーマーケットファンドや17兆ドルの銀行預金と比較すると、その市場規模はまだ小さいと指摘しています。同氏は、多くの人が利益を生み出すものを求めるため、利回り生成型ステーブルコインの需要が高まると予測しています。

一方、規制面では、米国など主要市場では利回り付きステーブルコインが制限されています。先述したUSDMは、USDMは米国や、OFACの制裁対象国など一部の司法管轄区では利用する事はできません。

新規のプロジェクトが多く立ち上がる中、ステーブルコインのさらなる進化に注目が集まります。

情報ソース:The Block

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