ビットコインとは?取引の前に知っておくべき基礎知識

ビットコインとは?取引の前に知っておくべき基礎知識

「ビットコインで資産を運用したい」「取引にあたりメリット・デメリットを知っておきたい」などと考えていませんか。ビットコインは、最もポピュラーな仮想通貨のひとつです。時価総額・取引高とも大きいため、初心者に向いている仮想通貨といえるでしょう。ただし、従来の金融商品にはない特徴があるため注意が必要です。

この記事では、ビットコインの概要と歴史、取引の前に押さえておきたいメリット・デメリット、具体的な活用方法、取引にかかる費用の種類などを解説しています。以下の情報を参考にすれば全体像をつかめるはずです。 仮想通貨の取引を検討している方やビットコインについて調べている方は参考にしてください。

目次

ビットコイン(BTC)とは?

話題を集めているビットコインとは、どのようなものなのでしょうか。最初に、ビットコインの概要と歴史を解説します。

ビットコインとは

仮想通貨のひとつです。法律上は、暗号資産に分類されます。ちなみに、日本銀行は仮想通貨を「資金決済に関する法律」に基づき以下のように定義しています。

  • 不特定の者に対して、代金の支払い等に使用でき、かつ、法定通貨(日本円や米国ドル等)と相互に交換できる
  • 電子的に記録され、移転できる
  • 法定通貨または法定通貨建ての資産(プリペイドカード等)ではない

出典:日本銀行「暗号資産(仮想通貨)とは何ですか?」

以上からわかる通り、ビットコインだけが仮想通貨ではありません。イーサーリアム(ETH)・テザー(USDT)など、他にもいくつかの種類があります。ビットコインが代名詞的な扱いを受けている理由は、2023年2月時点で最も時価総額が大きいからといえるでしょう。ちなみに、ビットコインは発行枚数が決まっています(2,100万枚)。うち発行・流通しているのは9割程度です。残りは、マイニング(採掘)を経て発行される予定です。マイニングは、高度な計算処理によりビットコインを承認する作業といえるでしょう。承認作業に成功すると、マイナー(採掘者)はビットコインを報酬として受け取れます。

ビットコインの歴史

ビットコインは、サトシ・ナカモトと名乗る人物が2008年11月に投稿(インターネット上)したP2P技術を用いた電子貨幣システムに関する論文から誕生しました。このアイデアのポイントは、既存の技術を組み合わせて管理者不在の仮想通貨を構築していることです。2009年1月には、この論文をもとにしたプログラムが稼働しています。初めての取引が行われたのもこのタイミングです。2010年5月には、ビットコインを使ってピザが購入されました(掲示板のユーザーにピザを代理で購入してもらう)。さらに、この年の7月には入手・換金に関わるマウントゴックス取引所が起ち上げられています。同取引所は、2014年2月に破綻して大きな注目を集めました。これにより、ビットコインの存在を認識した方は多いでしょう。ちなみに、ビットコインの生みの親であるサトシ・ナカモトの人物像は現在も不明です。

ビットコイン(BTC)の仕組みや特徴

ビットコインは、どのような仕組みで成り立っているのでしょうか。ビットコインの特徴を解説します。

取引にブロックチェーンを使用している

大きな特徴としてあげられるのが、ネットワークセキュリティのひとつにブロックチェーンを用いていることです。ブロックチェーンは、ネットワーク上に存在する複数の端末同士を接続して取引記録を分散管理する技術です。従来型のネットワークセキュリティとの違いは、取引記録を中央管理しないという点です。取引履歴を記録したブロックを、チェーンのようにつないで分散管理しています。これにより、高度なセキュリティを実現している点がビットコインの特徴です。

中央銀行や発行主体が存在しない

日本円を発行しているのは日本政府です。造幣局で製造したのち日本銀行へ交付されると日本円が発行されたことになります。従来の通貨には発行主体あるいは管理者が存在します。これに対してビットコインには、日本政府あるいは日本銀行のような特定の発行主体・管理者が存在しません。強いていうのであれば、ユーザー全員が管理者と考えられます。これは、ユーザーが取引を検証可能であること、取引の承認を受けるためユーザーの検証を受けなければならないことなどを考えるとわかります。各ユーザーが管理者となることで、権力者の影響を排除している点も大きな特徴といえるでしょう。

銀行を介した海外送金と比較して手数料が安い

インターネット上の通貨であるため、送金にあたり金融機関の仲介を必要としません。したがって、ビットコインを活用すれば金融機関へ送金手数料を支払う必要はなくなります。海外送金にかかる手数料の目安は数千円程度といえるでしょう。ビットコインの送金手数料は、送金先や送金額ではなくデータ量で決まります。具体的には、データ1バイトあたりのビットコインをもとに自分で手数料を設定します。時間がかかってもよければ、無料で送金することも可能です。

取引の管理者がおらず利用者間で監視する仕組みがある

ビットコインで行われたすべての取引はブロックチェーンに記録されます。この記録は公開されているため、すべてのユーザーがその正当性を検証できます。取引台帳に記録されるのは、ユーザーから正当性を認められたものだけです。とはいえ、すべてのユーザーが、ひとつずつの取引を検証しているわけではありません。実際は取引所やマイナー(採掘者)などが検証作業を行っています。ちなみに、誰が何にいくら使用したなどの情報は含まれていません。

取引台帳がネット上に分散保存される

ビットコインは、P2Pネットワークとブロックチェーンを用いて、ユーザーが同じ台帳を共有しています。これを分散型台帳といいます。仮に、ある端末の台帳がデータを改ざんされたとしても、他の大多数の端末データにより正しいデータがわかるため、改ざんは非常に困難と考えられています。また、一部の端末が何かしらの理由で機能しなくなったとしても、システムが停止することは基本的にありません。これらの点も、中央のサーバーでデータを管理している従来型の金融機関との大きな違いです。

発行枚数に上限があり、発行タイミングも開示されている

ビットコインは、2,100万枚で発行が停止するようにプログラミングされています。これ以上はマイニングできないと考えればよいでしょう。発行枚数に上限を設けることで、希少価値を生み出しています。インフレを防ぐ仕組みと考えられます。新規発行枚数が半分に減らされる半減期が設けられている点もポイントです。ビットコインは、マイニングの報酬として新規発行されます。したがって、半減期はマイニングの報酬が半分に減らされるイベントと言い換えられます。半減期のタイミングは、ブロックが21万回生成されるごとです。おおよそ4年に1回程度のペースで半減期を迎えると考えられています。

リアルタイムで世界中に送金可能

24時間365日、短時間で世界中に送金できる点も特徴です。適切な手数料を設定すれば10分程度で送金を完了できるケースが多いでしょう。10分程度かかる理由は、ユーザーによる検証を受けなければならないからです。具体的な所要時間は、混雑状況などで異なります。早く送金したい場合は、手数料を高く設定して優先的に処理してもらうことも可能です。一方で、適切な手数料を設定していないと、送金完了まで時間がかかることもあります。

価格が変動し値動きは大きい

ビットコインの価格は、主に需要と供給のバランスで決まります。つまり、需要より供給が大きければ価格は下がり、供給より需要が大きければ価格は上がるのです。既存の通貨のように発行主体の信用性などは加味されません。また、通貨当局が相場をコントロールするといったこともありません。したがって、そのときの環境によっては、価格は大きく値動きする傾向があります。急騰・暴落しやすい点も特徴のひとつといえるでしょう。

円やドルなどの通貨に換金可能

既存の通貨に換金できる点も見逃せないポイントです。いくつかの方法で、円やドルなどに換金できます。具体的な方法として、仮想通貨取引所、ユーザーと直接取引、専用のATM、などがあげられます。換金時のレートは時期により異なります。よい材料がでたときなどは、レートがよくなるため換金に適したタイミングといえるでしょう。

ビットコイン(BTC)のメリット

ここからは、ビットコインのメリットを紹介します。

値動きの幅が大きい

株式などに比べると、値動きの幅は大きいといえます。ストップ高・ストップ安がないことや取引量がまだまだ少ないことなどが影響していると考えられます。したがって、何かしらの材料を受けて急騰するケースが少なくありません。材料が出る前に購入しておけば、短期間で大きな利益を得られる可能性があります。大きなリターンを狙える点は魅力です。

銀行などを介さず直接送金可能

銀行などを利用せず、個人間で送金できます。大したことはないと思うかもしれませんが、海外へ送金する場合は大きなメリットになりえます。銀行を利用すると、完了まである程度の時間がかかるからです。具体的な所要時間はケースで異なりますが、1~5営業日程度かかることが一般的です。ビットコインを活用すれば、最短10分程度で送金を完了できます。例えば、海外へ留学した子どもに生活費を送りたい場合、その日のうちに届けられる可能性があります。

手数料は無料か安く抑えられる

銀行を介さず送金できるため、送金手数料はかかりません。海外送金にかかる手数料の目安は前述の通り数千円程度です。ビットコインであれば、データ1バイトあたりの単価をもとに自分で手数料を設定できます。急いでいない場合は、手数料を設定せず送金することも可能です。いずれにせよ、銀行を利用するよりも、安く済むことが多いでしょう。ただし、取引所を利用する場合は、取引所が決定した所定の手数料がかかります。

年中いつでも取引ができる

24時間365日、いつでも好きなときに取引できる点も魅力です。株式取引のように、平日の決まった時間しか取引できないなどの制限はありません。仕事や家事で忙しい人でも、ライフスタイルに合わせた取引が可能です。また、取引時間の関係でチャンスを逃してしまうことも少ないでしょう。

両替不要で世界のどこでも使える

国内・国外を問わず、ビットコインでの支払いを認めている店舗があります。このような店舗では、現金・クレジットカードと同じようにビットコインで代金を支払えます。したがって、海外旅行の際に日本円を現地通貨へ両替するなどの手間はかかりません。ただし、支払にあたりスマートフォンと通信環境が必要になります。海外で使用する場合は、ポケットWi-Fiや海外用の定額プランをはじめとする通信環境を用意しておかなければなりません。

ビットコイン(BTC)のデメリット

ビットコインには、いくつかのデメリットも存在します。中でも注意したいポイントは以下の3点です。

価格の変動が激しいので大きな損害が出る場合がある

注目を集めているビットコインですが、その市場は完全に成熟していません。また、通貨当局による介入も期待できません。したがって、値動きの幅は、株式などよりも大きくなる傾向があります。以上の特徴があるため短期間で大きな利益を期待できますが、同様の理由で想定される損失も大きくなります。ハイリスク・ハイリターンな投資になるといえるでしょう。

 

即時決済が難しいケースがある

即時決済できないケースがあることも、押さえておかなければなりません。ビットコインで取引を行うと、正当性を検証する作業が行われます。ここで正当性を認められた取引が台帳に記録されるのです。したがって、着金をすぐに確認できるわけではありません。通常は10分程度の時間がかかります。ただし、事業者指定のウォレットを使用すれば即時決済を実現できます。決済に用いる場合は、その方法を確認しておくとよいでしょう。

使える決済サービスがまだ少ない

ビットコインの普及を受けて、一部の事業者はビットコイン決済を導入しています。具体的には、小売店・旅行代理店・飲食店などで導入が進んでいます。ただし、決済に利用できる店舗は、まだ限られているといえるでしょう。大手を中心に一部店舗が対応しているだけです。現状のところ、ビットコインだけで日常生活を送ることはやや難しいかもしれません。

ビットコイン(BTC)ではどんなことができる?

ビットコインは、さまざまな用途に利用できます。代表的な用途として以下のものがあげられます。

【用途】

  • 資産運用
  • NFT購入
  • 送金
  • 決済
  • 公共料金支払い

一部の取引所は、公共料金の支払いに対応したサービスをスタートしています。便利なだけでなく、一定の割引を受けられる点が魅力です。また、近年では、ビットコインを法定通貨に採用する国も登場しています。2021年にエルサルバドル、2022年に中央アフリカ共和国が採用しました。想像以上に用途は幅広いといえるかもしれません。

ビットコインの取引に関わる法改正

日本国内では、ビットコインを含む仮想通貨取引に関する法整備が進んでいます。2017年に改正資金決済法が施行されたことにより、国内の仮想通貨交換事者は金融庁への登録が必要になりました。また、利用者を保護するため制度的な枠組みを整備するとともにマネーロンダリングなどを防ぐため口座開設時の本人確認も義務づけられています。

2020年には、流出リスクに備えて顧客の仮想通貨を安全性の高い方法で管理することを義務付ける、広告・勧誘規制を整備する、カストディ業者に対し仮想通貨管理に関する規制を適用するなどの法改正が行われています。仮想通貨に関連するデリバティブ取引を金商法の規制対象に追加した点も見逃せません。これにより、関連する事業者は第一種記入商品取引業登録が必要になりました。

これらのほかにも、さまざまな法改正が行われています。以前よりも取引しやすい環境になっているといえるでしょう。

ビットコイン(BTC)の価格推移

ビットコインの価格は激しく変動しています。2010年にピザ購入の対価として支払われたビットコインは10,000BTCです。以降、取引所や決済サービスが続々と誕生し、ビットコインの価格は上昇します。2013年のキプロスショックを受けて1BTC=120,000円程度まで上昇しました。その後、マウントゴックスの破綻などを受けて低迷期に入ります。2015年1月時点における価格は1BTC=20,000円程度です。

以降、上下を繰り返しながらも価格は上昇を続けます。2017年12月時点の価格は1BTCあたり2,500,000円程度です。しかし、よい時期は長く続きません。ビットコインバブルの崩壊を受けて2018年12月には1BTC=400,000円程度まで下落します。同様に、悪い時期も長くは続きません。世界各国の中央銀行が大規模金融緩和を実施したことを受けて、2020年12月には1BTC=4,000,000円に迫ります。2021年も上下を繰り返しながら上昇を続け、11月には1BTC=7,600,000円程度を記録します。その後、アメリカの金融引き締めやロシアのウクライナ侵攻などを受けて、売り圧力が強まり2022年12月時点で1BTC=2,200,000円程度まで下落しました。

過去の価格推移を振り返ると、ビットコインは法定通貨のリスク管理に用いられている側面があると考えられます。

ビットコイン(BTC)の日本円のレートの決まり方

前述の通り、ビットコインの価格は需給関係で決まります。この点は日本円のレートも例外ではありません。具体的には、取引所で取引が成立した価格が日本円のレートになります。したがって、レートは取引所により異なることがあります。ただし、これを狙った取引が行われているため、取引所間の価格差は早いタイミングで埋まるといえるでしょう。

また、日本円のレートは米ドルからも影響を受けます。米ドルが売られると日本円のレートは上昇、米ドルが買われると日本円のレートは下落する傾向があるのです。ただし、必ずしもこの通りに動くわけではありません。

ビットコイン(BTC)の発行量と半減期について

ビットコインの価格に大きな影響を与えているのが発行量と半減期です。これらについて改めて解説します。

発行量は決まっている

ビットコインの発行量はあらかじめ2,100万枚にプログラミングされています。これ以上、発行されることは基本的にありません。上限が決まっている理由は、希少価値を生み出し仮想通貨として存続させるためです。

半減期

ビットコインはマイニングに成功すると新規発行されます。マイニングは、ブロックを作成する取り組みといえるでしょう。報酬として受け取れるビットコインは、ブロックが21万回生成されるごとに半分になります。これを半減期といいます。半減期が訪れるタイミングは4年に1回が目安です。ちなみに、2009年時点で50BTCだったマイニングの報酬は、2020年時点(3回目の半減期)で6.25BTCまで減少しています。

ビットコイン(BTC)の将来性

ビットコインはすべての取引を公開しています。また、正当性を検証された取引だけを台帳に記録する仕組みです。ユーザー同士の監視により不正を防いでいるため、信頼性・セキュリティとも高いと考えられています。社会の理解が深まれば、現在よりも多くの投資家から注目を集める可能性があります。

すべてのプログラムを公開している点も見逃せません。一定の知識などがあれば、決済サービスはもちろん、ビットコインを使ったゲームなども開発できます。社会のインフラとして浸透する可能性があるため、将来は明るいと考えている方も多くいることでしょう。

ビットコイン(BTC)の購入に必要な資金額

2023年2月時点におけるビットコインの価格は1BTC=3,000,000円程度です。これほど多くの資金を用意できないと考える方は多いでしょう。幸いなことに、仮想通貨交換業者は1ビットコイン以下の取引を行っています。具体的な最小購入単位は事業者で異なりますが、0.0001BTC程度から購入可能です。1BTC=3,000,000円であれば、0.0001BTCは300円になります。以上に加え、取引手数料、入金手数料、出金手数料などがかかります。

ビットコイン(BTC)の購入方法

最後に、ビットコインの購入方法を紹介します。

暗号資産取引所に登録する

取引条件などを確認したうえで、気になる仮想通貨取引所に登録して口座を開設します。基本的には、メールアドレスを登録してから本人確認を行うことになるでしょう。具体的な方法は事業者で異なりますが、本人確認書類として運転免許証・マイナンバーカードなどの提出を求められます。

銀行振込で日本円を入金する

開設した口座に、取引で使用する日本円を入金します。入金方法も事業者で異なります。銀行振り込みのほか、コンビニ振り込みなどを用意しているところがあります。

ビットコインを購入する

販売所または取引所でビットコインを購入します。販売所は事業者からビットコインを購入する方式、取引所はユーザー間で売買を行う方式です。前者の魅力は仕組みがわかりやすいこと、後者の魅力は手数料が安いことです。

初心者が暗号資産を始めるならビットコインがおすすめ

この記事では、ビットコインを購入する前に押さえておきたいポイントを解説しました。ビットコインは、2008年にサトシ・ナカモトが投稿した論文をもとに誕生した仮想通貨です。現在取引されている仮想通貨は、ビットコインの仕組みを応用しているものが少なくありません。ビットコインは仮想通貨の中心的な存在といえるでしょう。このことは、ビットコインが仮想通貨の基軸通貨として採用されていることからもわかります。ビットコインで他の銘柄を購入できるうえ、アルトコイン(ビットコイン以外の銘柄)はビットコインに交換してから円やドルなどに換金することになります(一部の例外はあります)。以上のほかにも、世界中のどこでも使えるなど、ビットコインには多彩なメリットがあります。仮想通貨の取引を始めたい方におすすめです。

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