トランプ氏、バイナンス創設者に恩赦｜インサイダー疑惑も浮上

トランプ米大統領は取引所バイナンスの創設者であるチャンポン・ジャオ（Changpeng Zhao）氏に恩赦を与えました。

Deeply grateful for today’s pardon and to President Trump for upholding America’s commitment to fairness, innovation, and justice.
🙏🙏🙏🙏

Will do everything we can to help make America the Capital of Crypto and advance web3 worldwide.

(Still in flight, more posts to come.)…

— CZ 🔶 BNB (@cz_binance) October 23, 2025

CZ氏は自身のXアカウントへの投稿で恩赦への深い感謝を表明。その上で「米国を暗号資産の首都にするため全力を尽くす」と述べ、業界の発展に貢献する意欲を示しています。

ジャオ氏は2023年11月に米国のマネーロンダリング対策義務違反の罪を認めCEOを辞任。その後4ヶ月の刑期を務め、2024年9月に完了しています。

釈放後は取引所の経営には復帰せずブロックチェーン研究やAI投資などに注力するとしていました。今回の恩赦は約1年にわたるジャオ氏の法務チームによる働きかけの結果とみられます。

一方で、今回の恩赦を巡りインサイダー取引の疑惑が持ち上がっています。

暗号資産トレーダーのギャレット・ジン（Garrett Jin）氏が、予測市場ポリマーケット（Polymarket）で恩赦の実現に賭け、約5万6,000ドルの利益を得たと報じられました。

BREAKING: CZ PARDONED BY TRUMP

Garrett Jin was right. He is up $56K, with his only position ever – betting on CZ’s pardon in 2025. https://t.co/vjGLmAUVOa pic.twitter.com/ewp09Sl5zc

— Arkham (@arkham) October 23, 2025

ジン氏は今月初めにもトランプ大統領による対中関税の発表直前に大規模な空売りを行い巨額の利益を得たことで知られています。

重要な政治発表に先立つジン氏の正確な取引は大統領府内部の情報にアクセスしているのではないかとの疑念を再燃させていますが、同氏はトランプ家とのいかなる関係も強く否定しています。