アルトシーズンとは何か?そのメリットと注意点を解説
hapi
ビットコインのETF承認を機に暗号資産への資金流入が活発化し、現在もビットコイン価格が著しい上昇を見せています。
今回は、ビットコイン価格が上昇するとXをはじめとするSNSでよく目にするようになる、「アルトシーズン」という現象について解説していきたいと思います。
一体アルトシーズンとは何か、どのように発生するのでしょうか?
また、アルトシーズンに参加する際には、どのようなメリットや注意点があるのでしょうか?
・アルトシーズンとは?
アルトシーズンとは、ビットコイン以外のアルトコインの価値が大幅に上昇し、ビットコインの成長を著しく上回る時期を表します。
過去の事例で言うと、2017年のビットコインに大きな注目が集まった年、イーサリアムは年初から約300倍になり、最高値の1400ドル、リップルは年初から約360倍になり、最高値の3.8ドルに達しました。
2020年にはDefiの登場により、分散型取引所UniswapのネイティブトリトークンであるUNIは発行からわずか4ヶ月で30倍というパフォーマンスを見せました。
翌年の2021年にはイーサリアムが、NFTの流行やイーサリアムのアップグレードなどのニュースも相まって、ビットコインの上昇率を大きく上回り最高値の4000ドルを記録しました。
また、イーロンマスクをはじめとする著名人が推したミームコインが高騰するなど、ビットコインの上昇相場に相まったファンダメンタルズの影響で数多くのアルトコインが大きなパフォーマンスを見せ、多くの投資家に利益をもたらしました。
このように、アルトシーズンは、暗号資産の市場が活発になる時期で、多くの人が参加したり、興味を持ったりします。
しかし、アルトシーズンはいつまでも続くわけではありません。
ビットコインの価格が再度強く上昇したり、暗号資産から資金抜けが起きた時は上昇パフォーマンスが著しく下落したり、大幅な価格の下落に巻き込まれるリスクも非常に高く、大きく資産を増やすことができる一方で、同様かそれ以上の損失を生んでしまう危険性もあります。
・アルトシーズンが起こる理由
それでは、アルトシーズンはどのようにして起こるのでしょうか?
ビットコインから他のアルトコインへの資金の移動
ビットコインの価格が高騰した後に、価格が安定すると、投資家はより高いリターンを求めてアルトコインに資金を移すことがあります。
これにより、アルトコインの価格が上昇し、ビットコインのドミナンスが低下します。この現象は、ビットコインの利益確定やリバランスと呼ばれます。
ビットコインの利益確定とは、ビットコインの価格が高いときに売却して利益を得ることです。
リバランスとは、ポートフォリオの中の各資産の比率を調整することです。例えば、ビットコインの価格が上昇すると、ポートフォリオの中でビットコインの比率が高くなります。
そのため、ビットコインの比率を下げるために、ビットコインを売ってアルトコインを買うことがあります。
これらの行動は、ビットコインの需給バランスを変えて、価格を下げる可能性があります。一方、アルトコインの需給バランスは、逆に変わって、価格を上げる可能性があります。
NFTやDeFiなどの変化するトレンド
暗号資産業界は常に革新と進化を続けており、NFTやDeFiなどの新しいトレンドが生まれています。
NFTとは、Non-Fungible Tokenの略で、唯一無二のデジタル資産のことです。NFTは、アートやゲームや音楽などの分野で活用されており、その所有権や著作権をブロックチェーンに記録することができます。
DeFiとは、Decentralized Financeの略で、分散型の金融サービスのことです。DeFiは、貸借や取引や保険などの金融機能を、ブロックチェーン上のスマートコントラクトと呼ばれる自動実行されるプログラムによって提供します。
これらのトレンドに関連するアルトコインは、ビットコインよりも注目を集める可能性があります。
例えば、イーサリアムはNFTやDeFiのプラットフォームとして広く使われており、その価値が高まっています。また、NFTやDeFiに関連するアルトコインは、その需要や供給に応じて価格が変動するため、高いリターンを得るチャンスがあります。
PolygonやSolana、新興チェーン、X to Earnなど暗号資産界隈は非常に早いスピードでトレンドが生まれます、流行り廃りを見極めるためにも各メディアやSNSで正しい情報をいち早くキャッチすることがトレンドを見極める肝となっています。
注意する点
上記したビットコインのドミナンスが著しく下がったからといって、必ずアルトコインの価格が上昇するとは限りません。
先述した通り暗号資産業界は非常に早いスピードでトレンドが入れ替わります、ビットコインの価格が上昇と同時に全てのアルトコインの価格が必ず上昇するとは限りませんし、ビットコインが低迷している時に一部のトレンドに乗った価格上昇が起こる場合もあるため、上昇の原因はあくまで過去からの推測となっています。
今後新しい判断基準が生まれるかもしれませんね。
・アルトシーズンへの参加方法
ドミナンスを定期的に確認する
多くのアルトコイン投資家がビットコインのドミナンスに注目しています。
ビットコインのドミナンスが50%を下回るとアルトコインへの資金流入が早まっている予兆だと見なされることがあります。
あくまで一つの指標であり年々暗号資産のプロジェクトやコインが増加していることも念頭において観測してみましょう。
アルトコインの時価総額の上昇度をチェックする
イーサリアムをはじめとする時価総額上位のアルトコインがビットコインの時価総額に近づくにつれてアルトコインへの資金が流入していることになります。
CoinmarketCapやCoingeckoなどで時価総額や価格をチェックしてみましょう。
トレンドをいち早く抑える
ICOやDefi、NFTなどアルトシーズンには暗号資産業界が盛り上がる注目を浴びたトレンドが必ず存在しています。
次に注目を浴びるであろうトレンドをいち早く抑えるために、SNSやコミュニティを活用して情報を抑えることがアルトシーズンへ参加する1番の近道です。
・まとめ
アルトシーズンは、新しいトレンドやプロジェクトを知る絶好の機会です。
利益を追求するよりも、暗号資産業界への理解を深めることを目的に参加することをおすすめします。
アルトシーズンには、NFTやDeFi、メタバースなど注目の最新トレンドが多数登場します。
これらの技術やサービスを研究することで、ブロックチェーン分野の知見を大幅に広げることができます。
また、新興プロジェクトの動向を追うことで、業界の最新状況を肌で感じ取ることができます。
投資にはリスクがつきものですが、アルトシーズンを自らの学習・研究の機会と捉えることで、技術者やアナリストとしての視野を広げる上で有意義な経験が得られるでしょう。興味を持った分野を掘り下げていけば、将来の選択肢も広がっていくことです。
利益を追求するだけでなく、暗号資産に対する知識や経験を深めることを目的に、アルトシーズンを有効活用しましょう。