東南アジア最大の銀行DBSグループが暗号通貨信託サービスを開始
Crypto Times 編集部
5月14日、東南アジア最大の銀行であるDBSグループは、プライベートバンキングクライアント(いわゆる富裕層)向けの暗号通貨の信託サービスを開始したと発表しました。
このサービスにより、クライアントは安全で構造化された方法による暗号通貨の投資、保管、管理が可能となります。
サービス概要
当該サービスは、機関投資家と適格投資家(米国証券取引委員会によって非公開企業やヘッジファンドの未登録証券に投資する事を認められた個人または法人)のために昨年12月に開始された暗号通貨取引所にて取り扱いのある銘柄(BTC,ETH,BCH,XRP)のみが対象となっています。
DBSプライベートバンクのファミリーオフィス、富裕層向けの資産管理計、保険ソリューションの地域責任者であるイ・ウオン・シウは、次のようにコメントしています。
「デジタル資産分野では、国際的な規制や協定は依然として新しいものであり、適切な措置が講じられていない場合、不必要な混乱を招く可能性がある。」
今月初め、DBSはデジタル資産交換業務の第1四半期の数字を発表しました。
業況について、「8,000万ドルの資産が保管されており、取引量は10倍増の3,000万ドル〜4,000万ドルです。私たちは、さらに数百のパイプラインを持つ120人の顧客を持っています。第2四半期に最初のセキュリティトークンの提供を行いたいと考えています。」と述べています。
DBSについて
シンガポール3大銀行の一つで、1868年に政府系開発銀行(Development Bank)として設立されました。政府系ファンドが投資する銀行であり、中国・台湾・香港・インド・インドネシアなどに現地法人を持ち、東南アジアを中心に18の国・地域に280を超える拠点があります。
グループ従業員数は、2万6,000人超、総資産は約3,997億ドル(2018年時点)と、日本のメガバンク3行と比較すると、従業員数は3分の1前後、資産規模は約5分の1に過ぎませんが、PBR(時価総額/資本)は2倍以上、ROE(自己資本利益率)も日本のメガバンクを大きく上回り、株式の時価総額も同程度と、高く評価されている銀行です。
過去2度世界最高のデジタルバンクの称号を得たこともあり、保守的な業界にあって革新色の強い経営戦略を取っているようです。最近ではJPモルガン、シンガポール政府所有の投資会社Temasekと協力し、新しい共同決済ベンチャーを設立しています。
記事ソース:Bitcoin News