バイナンスラボがL1チェーン「Aptos」へ追加出資
Crypto Times 編集部
大手仮想通貨取引所バイナンスのVC部門であるバイナンスラボが、レイヤー1ブロックチェーンを手掛ける新興プロジェクトAptosへ追加投資を行ったことを発表しました。
We're excited to strengthen our partnership with @aptoslabs — a layer-1 blockchain designed to be upgradeable & evolve to support novel Web3 use cases.
This follow-on investment with Aptos represents #Binance Labs’ commitment to infrastructure building!https://t.co/GyAoPq8Fwd
— Binance Labs Fund (@BinanceLabs) September 15, 2022
今回の出資は今年3月にa16z主導でFTX Venturesなどから2億ドルの大型資金調達を実施した後にバイナンスラボが行った初の戦略的投資に続く第二回目の出資となります。
Binance共同創設者のYi He氏、Aptos CEOのMo Shaikh氏はそれぞれ下記コメントを出しています。
- Binance He氏
“「インターネットのように大衆に利益をもたらすブロックチェーン技術の力を常に信じてきました。しかし、業界内ではインフラ構築が依然としてボトルネックになっています。アプトスチームの技術競争力は、ブロックチェーンインフラに拡張性の向上をもたらすと同時に、Web3の斬新なユースケースをサポートできると考えています。(一部要約)」”
Aptos Shaikh氏
“「私たちの目標は、人々を第一に考えた使いやすさを追求し、アップグレードと進化に対応した柔軟でモジュール式のアーキテクチャを通じて、最も性能が高く、生産可能なブロックチェーンを提供することです。バイナンスラボチームの継続的な戦略的支援は、私たちのエコシステムをさらに強化し、既存の消費者の課題、そしてこれから起こる課題を解決する次世代アプリケーションを創出するのに役立ちます。(一部要約)」”
– 引用元:Binance
Aptosは今回調達した資金を元にチームの拡大やエコシステムへの取り込みなどを行っていくとしています。
480億円以上調達のAptosとは?
Aptosは、Diemの元メンバーが中心となって開発がスタートしたレイヤー1ブロックチェーンを開発するプロジェクトです。
Aptosのブロックチェーンには、下記の特徴があります。
- 開発にMove・MVMを採用
- 高い処理能力と低遅延
- 独自のコンセンサスアルゴリズム「Aptos BFT」
Aptosでは、元々Diemで開発されていたプログラミング言語「Move」と、スマートコントラクトのプラットフォームMove VM(MVM)が採用されています。
そんなAptosでは、トランザクションの実行とコンセンサスを切り離す、並列実行エンジン「Block-STM」の実装など、独自のアプローチによって高い処理能力を実現。
プロジェクト側の情報によると一定の条件下でTPS(トランザクション毎秒)は16万を記録。また、開発者向けのネットワークにおける実験によると、1時間以内に数百万のNFTをミントが可能としています。
さらに、Aptosでは、コンセンサスアルゴリズムに「Aptos BFT」を採用。Aptos BFTはBFT(ビザンチン将軍問題に耐性を持つ)HotStuffに改良を加えたプロトコルです。
同じく、Moveを採用しAptosと類似点が多くみられるSuiは先日、電通やFTX Venturesから430億円の資金調達を実施するなどMoveを使用したL1チェーンへの注目が高まっています。
話題のL1チェーン「Aptos」とは?概要や特徴を徹底解説【480億円調達済】
記事ソース:Binance