イーサリアムの価格が伸び悩む理由とは?4つの要因を解説

イーサリアムの価格が伸び悩む理由とは?4つの要因を解説

イーサリアムのネイティブトークンであるETH(イーサ)の価格動向に関心が集まっています。

2024年12月には一時4,000ドルにタッチしたものの、その後価格は下落し、執筆時点では約1,800ドルとわずか3ヶ月ほどで半額以下になっています。

なぜイーサリアムの価格は他の主要な仮想通貨と比較して伸び悩んでいるのでしょうか。その理由を深掘りして解説していきます。


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イーサリアムの過去の価格推移

イーサリアムは2021年11月頃、いわゆるFTXショックがあった時期にATH (史上最高値) を記録しました。

2024年はビットコインやXRP、Solanaといった主要銘柄が過去のバブル相場をも超えるATHを達成したのが特徴的でした。しかし、イーサリアム(ETH)は2021年11月のATH以降、価格の上昇がほとんど見られない状況が続いています。

イーサリアム価格が伸び悩む要因①:スケーラビリティ問題とレイヤー2の影響

イーサリアムの価格が上がらないと考えられる主な原因は主に4つあります。

まず1つ目は、スケーラビリティ問題とレイヤー2(L2)の影響です。従来のイーサリアム(レイヤー1:L1)は、トランザクションの処理速度が遅く、ガス代と呼ばれる取引手数料が高いという課題を抱えていました。多くのユーザーが同時にトランザクションを送信するとネットワークが混雑し、ガス代が急騰するという弱点があったのです。特にDeFiの取引量が増加した際や、ICOで注目が集まった時期にはこの手数料高騰が顕著でした。

この問題を解決するために、イーサリアムL1上に構築されるレイヤー2ソリューションが多く開発され、現在広く利用されています。Arbitrum、CoinbaseのBaseチェーン、Optimism、zkSync、Scrollなどがその代表例です。

L2の台頭により、多くの取引はL2上で行われ、最終的な結果のみがイーサリアムL1に書き込まれるようになりました。結果としてイーサリアムL1メインネット自体の利用、つまりETHを直接ガス代として消費する需要が減少してきたと考えられます。

レイヤー2の普及がもたらしたETH需要の変化

イーサリアムL1は、前回の大型アップデート(The Merge)により、コンセンサスメカニズムがProof of Stake (PoS) へ移行し、ETHの発行量が抑えられバーン(焼却)メカニズムによってETHが減少していくデフレモデルへと移行しました。理論上はL1が使われれば使われるほどガス代としてETHがバーンされ、希少性が高まるはずでした。実際に、2021年のATH付近まで価格が上昇していた時期はETHの需要が供給を上回っていたと考えられます。

しかし、L2の普及によりイーサリアム (L1)で消費されるガス代は当時と比較して大幅に減少しています。イーサリアムのデイリーバーンチャートを見ると、バーンが実装された2021年9月頃からFTXショック後の2022年初頭にかけては、平均して1日あたり約1万ETHがバーンされていた時期もありました。

しかし、直近のデータを見ると2024年初頭には1日平均3,000ETHにも満たず、2024年4月頃には平均1,000ETH程度、そして夏から冬にかけては1日あたり200ETH程度まで減少していました。トランプ氏の話題で市場が盛り上がった期間でさえ、バーン量は平均1,000~1,500ETH程度にとどまっています。

このように、ETHのバーン量が当初より大幅に減少したことで需要と供給のバランスが変化し、価格上昇を抑制する一因となっていると考えられます。

イーサリアム価格が伸び悩む要因②:イーサリアム財団によるETH売却

2つ目の原因として、イーサリアム財団による度重なるETH売却が挙げられます。

イーサリアムの開発を支援する非営利組織であるイーサリアム財団は、過去に何度も保有するETHを売却してきました。オンチェーンデータによると、彼らは2017年頃から定期的に売却を行っており、価格が2,000ドルから4,000ドルのレンジで推移していた2024年中でもETHの売却を続けていました。

具体的には、2024年だけで合計4,666ETHを売却しています。これは一度に売却されたわけではなく、年間を通じて100ETHや500ETHといった単位で複数回に分けて売却されたものですが、合計で約930万ドル相当の資金を調達したことになります。

これは市場にとって無視できない規模の売り圧力となり、ETHの供給量を増やし、価格に下方圧力をかけたと考えられています。さらに、開発を推進するはずの財団が自らの資産であるETHを定期的に売却し続ける行為は市場参加者に不信感を与えセンチメントを悪化させた可能性も指摘されています。

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イーサリアム価格が伸び悩む要因③:競合ブロックチェーンの台頭

3つ目は、他のブロックチェーンとの競争激化です。DeFi Llamaなどのデータを見ても、イーサリアム以外に多くのブロックチェーンが存在し、大きなTVL(Total Value Locked)を記録しています。特にこの4年間で著しい成長を見せたのがSolanaです。

一時はFTX破綻の影響で危機的な状況に陥りましたが、その後見事に復活し、絶対的な王者であったイーサリアムの地位を脅かす存在にまで成長しました。Solanaはイーサリアムの弱点であった処理速度の遅さやガス代の高さを克服し、高速かつ低コストな取引を実現するプラットフォームとして評価を高めています。

イーサリアムがアップデートを着実に進める一方でSolanaのような競合が急速に台頭し、さらに前述の通りイーサリアムL2という選択肢も増えたことでユーザーや開発者の選択肢が多様化しました。この競争激化によりイーサリアムの市場シェアが相対的に低下し投資家の関心が他のチェーンへと移っている可能性が考えられています。

イーサリアム価格が伸び悩む要因④:市場センチメントとカタリストの不足

そして4つ目の原因は、市場センチメントの悪化と強力なカタリスト、つまりストーリーの欠如です。

市場の心理やその資産に対する期待感、いわゆる「ストーリー」は価格形成に大きな影響を与えます。ビットコインには、長年の期待を経て実現した現物ETFの承認という大きな出来事がありました。これにより機関投資家の参入やアメリカが国としてビットコインを資産として認識するという強力なストーリーが生まれ「デジタルゴールド」としての地位を確立しました。

一方、イーサリアムにも現物ETFの承認や大型アップデート(イーサリアム2.0への移行)といった動きはありましたが、ビットコインほどの強い物語性やETF承認までの背景のドラマ性に欠けていたのではないかと見られています。投資家の関心を引きつける強力な材料が不足しているのです。

例えばSolanaは、FTXショックからの復活劇やこの数年間で多くのアプリケーションがエコシステムに登場したことなど2017年から2019年頃のイーサリアムを彷彿とさせるような勢いと物語性がありました。しかし、ここ数年のイーサリアムには市場を熱狂させるような明確な物語性が欠けていたと感じる市場参加者は少なくないでしょう。

マクロ経済動向の影響

最後にマクロ経済の動向も無視できません。米国の政治的な発言一つで仮想通貨市場全体の価格が大きく変動する状況があります。

また、米国の金利動向も重要です。米国が低金利政策に移行しない限り、リスク資産である暗号通貨への大規模な資金流入は起こりにくいという見方もあります。イーサリアムが他の要因で上昇する可能性ももちろんありますが、こうしたマクロ経済全体の動向が、仮想通貨市場、ひいてはイーサリアムの価格にも大きな影響を与えていることは間違いありません。

まとめ

これらがイーサリアムの価格が他の主要な仮想通貨と比較して伸び悩んでいると考えられる主な要因といえます。

今後のイーサリアムのアップデートや市場環境の変化によって、これらの状況がどのように変わっていくのか、引き続き注目が集まります。


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