分散型取引所「dYdX」とは? 登録方法や使い方・手数料を徹底解説!
Crypto Times 編集部
本記事では分散型取引所である「dYdX」について、登録方法や使い方などを詳しく解説していきます。
「dYdX」は日本の一般的な仮想通貨取引所とは違って、さまざまな特徴があり、登録や使い方に関しても多少難易度が高いです。
ぜひとも本記事を参考にしていただき、スムーズにdYdXの利用を始めてくださいね。
目次
分散型取引所「dYdX」とは?
「dYdX」は日本語に対応し、クロスマージンのパーペチュアル取引が可能な分散型取引所です。2024年1月には同じく大手DEXのUniswapを取引高で上回り、世界最大のDEXとなっています。
分散型取引所とは企業などの第三者が仲介に立つことのない仮想通貨取引所を指します。自分で資産管理をする必要がありますが、取引所が倒産したりハッキングされたりするリスクがないのが特徴です。
パーペチュアル取引とは、有効期限のない先物取引のことです。ポジションを無期限に保有できるので、より取引の成功確率を挙げられます。
dYdXは手数料・ガス代の少なさや取引のスピードなどにも優れています。分散型取引所にてクロスマージンのパーペチュアル取引を低手数料で利用したい場合は、dYdXをぜひとも利用してみてください。
また、2023年10月には独自チェーンとして「dYdXチェーン」のローンチを発表し、同年11月にはフルトレードが開始されました。今後はDAOコミュニティによる運営を通してDEXとしての完全な分散化を目指すとしています。
さらに、2024年1月にはdYdXチェーンでユーザーがトークン上場を提案できる機能が実装されるなど、今後もDEXの発展をリードし続けることが予想されます。
dYdXチェーンでのフルトレードが開始「dYdX」AMA内容まとめ
dYdXの登録方法!3ステップで解説
dYdXは前述したように、分散型取引所なので企業などの第三者が仲介に立っているわけではありません。
つまり、日本の取引所で言う「登録」や「本人確認」などがないのです。
そのため「dYdXの登録」とは「ウォレット接続」を意味します。
ここからはそんなdYdXの登録、ウォレットの接続方法を紹介していきます。
STEP1. 外部ウォレットを用意する
dYdXは自分が用意したウォレットがそのまま口座となります。
そのため、まずは外部のウォレットを用意しましょう。
ウォレットは「MetaMask」「BitKeep」「CoinBase」などさまざまありますが、ここでは「MetaMask (メタマスク) 」での接続方法を紹介します。
「MetaMask」はブラウザの拡張機能で利用するのが一般的です。
上の画像のようにダウンロードページへアクセスして「Chromeに追加」をクリックすれば、Google Chromeに「MetaMask」の機能を追加できます。
ちなみにMicrosoft EdgeやFirefoxなど別のブラウザでも同様の手順で利用できます。
あとは画面の指示に従ってセットアップを進めていきましょう。
STEP2. 外部ウォレットに任意の資金を入金する
外部ウォレットのセットアップが完了したらさっそく資金を入金しましょう。
MetaMaskでは「購入」から資金の入金が可能です。
なお、dYdXでは初回は500USDCの入金でガス代が無料になります。
入金をするうえでガス代は非常に大きな負担となるので、できるだけガス代が無料になるようにウォレットに資金を用意しておきましょう。
STEP3. dYdXにアクセスし「ウォレットへ接続」をクリック
資金を用意したらdYdXにアクセスし「ウォレットへ接続」をクリックします。
MetaMaskを選ぶと、取引条件の確認、所有権の確認などを行います。
画面の案内通りに進めていけば、ウォレットの接続・登録は完了です。
dYdXへの入金方法を3ステップで解説!
続いてdYdXへの入金方法を解説していきます。
入金に関しても、日本の一般的な取引所と比べると手順が複雑になっているので、しっかりと確認しながら進めていきましょう。
STEP1. 入金したい資産の種類と入金量を入力する
まずはdYdX画面左下の「入金」をクリックして、入金したい資産の種類と入金量を入力します。
最低入金額は資産ごとにそれぞれ設定されているので、入力時に確認しておきましょう。
STEP2. 入金したい資産をApproveする
入金する際は初回のみ「○○を有効にする」といった表示がされます。
有効にするにはガス代が必要となります。
拡張機能によって表示された内容を見て、問題がなければ「確認」をクリックしましょう。
ガス代が必要なのは初回のみなので安心してくださいね。
STEP3. Approveした資産を入金する
有効にしたら資産を入金しましょう。
「入金確認」をクリックして入金処理が完了すれば取引ができるようになります。
dYdXの基本的な画面操作や使い方を解説!
続いてdYdXの基本的な画面操作方法、使い方を解説していきます。
ただし、dYdXはオーダーブック形式ということもあって日本の一般的な仮想通貨取引所と使い方は大きく変わりません。
特に難しいこともないので簡単に見ていきましょう。
「取引」タブから注文画面を表示する
取引・注文は上のタブにある「取引」から行います。
通貨の選択・ポジション・入金などもすべて取引の画面から行えるので、基本的には常に「取引」を開いておきましょう。
詳細な取引方法は「dYdXでの注文・取引の仕方を徹底解説!」にて解説していますので、そちらも参考にしてください。
レバレッジは最大10~20倍まで可能
dYdXのレバレッジは最大で10倍から20倍まで可能です。
通貨によって最大レバレッジは異なります。
取引画面にて上の画像のように表示されるので、任意で設定できます。
出金は画面左下の「出金」から
出金はdYdX画面左下の「出金」もしくは取引画面の「出金」から行います。
高速出金と通常出金の2種類があり、高速出金は0.1%の手数料がかかるものの、マイニングされるまで待つ必要がなく、即座に出金が可能です。
反対に通常出金はマイニングされるのを待つ必要があり、最大で20時間ほどかかります。
出金に関してはあまり優れている取引所とはいえないので留意しておきましょう。
dYdXでの注文・取引の仕方を徹底解説!
続いてdYdXでの注文・取引の仕方を解説していきます。
これまで紹介しているように、dYdXはオーダーブック形式なので、日本にある取引所と取引方法と比較しても大きな違いはありません。
おさらいも兼ねて簡単に見ていきましょう。
- dYdXでの注文・取引方法
指値注文(limit order)をする
指値注文は取引画面の「指値」から行います。
指値注文とは値段を指定する注文方法で、自分の売買したい価格で取引できるのが大きなメリットです。
ただし自分の指定した額まで変動しなければ注文が通らないので、機会を逃してしまうというデメリットも持っています。
アドバンストではオプションの変更が可能です。
「Good Til time」では注文の期限の設定を行います。
「FOK注文」は全数量が約定する場合にのみ注文が成立します。
「即時またはキャンセル」はIOC注文のことで、指定した価格で即時に約定させて、成立しなかった数量はキャンセルさせます。
成行注文(market order)をする
成行注文は取引画面の「成行」から行います。
成行注文とは、値段を指定せずに注文したその時の価格ですぐに購入する方法です。
即座に購入できるメリットがありますが、株価の変動が激しい時だと想定していない価格になる場合があるのがデメリットです。
レバレッジは注文金額を入力すると、入金している金額に合わせて自動で入力されます。
ストップリミット注文(stop limit order)をする
ストップリミット注文は取引画面の「逆指値」から選択して行います。
ストップリミット注文とは、トリガー価格となった時に指値注文をする方法です。日本の取引所で言う通常の逆指値注文を指しています。
簡単に言えば自動的に損切りができるので、損失を抑えられます。
注文は通常の指値注文に加えて、トリガーとなる価格を設定するだけです。
ストップマーケット注文(stop market order)をする
ストップマーケット注文は取引画面の「逆指値」から選択して行います。
ストップマーケット注文とは、トリガー価格となった時に成行注文をする方法です。
ストップリミット注文と同じように損失を抑える場合に使います。
金額とトリガー価格を設定すると注文できます。
トレーリングストップ注文(trailing stop)をする
トレーリングストップ注文は取引画面の「逆指値」から選択して行います。
トレーリングストップ注文とは、簡単に言えばトリガー価格が常に変動するストップマーケット注文のことです。
設定したトレーリング割合に基づいてトリガー価格が追跡します。
そのため、価格が有利に動く限りはポジションを保持し、利益を出し続けられます。
そして、価格がトレーリング割合を超えて上昇もしくは下落した場合は、成行注文がされるという仕組みです。
金額とトレーリング割合を設定すると注文できます。
利確指値注文をする
利確指値注文は取引画面の「逆指値」から選択して行います。
利確指値注文はテイクプロフィット指値注文ともいい、損切りをするためのストップリミット注文の反対で、利確するための指値注文方法です。
設定した利益価格になった時に指値注文を行います。
損失額の範囲を決めるのがストップリミット注文に対して、利益額の範囲を決めるのが利確指値注文と覚えておきましょう。
利確成行注文をする
利確成行注文は取引画面の「逆指値」から選択して行います。
利確指値注文と同じように、利確するための注文方法です。設定した利益価格になった時に成行注文を行います。
注文数量と利確をするトリガー価格を設定すると注文できます。
分散型取引所「dYdX」に関するよくある質問
最後に「dYdX」に関するよくある質問に答えていきます。
気になる内容があったらしっかりと確認して、スムーズに利用できるようにしておきましょう。
- 分散型取引所「dYdX」に関するよくある質問
現物取引(Spot Trading)には対応している?
dYdXは証拠金取引のみで現物取引には対応していません。
現物取引がしたい場合は別の取引所を使いましょう。
どんな取引ペアを取り扱っている?
dYdXで取り扱っている通貨ペアは以下の通りです。
ETH-USD、BTC-USD、ADA-USD、BCH-USD、DOGE-USD、DOT-USD、LTC-USD、LINK-USD、UNI-USD、SOL-USD、MATIC-USD、XMR-USD、EOS-USD、AAVE-USD、ATOM-USD、MKR-USD、COMP-USD、AVAX-USD、SNX-USD、SUSHI-USD、YFI-USD、UMA-USD、CRV-USD、1INCH-USD、ZEC-USD、ALGO-USD、ZRX-USD、ENJ-USD、XLM-USD、ETC-USD、NEAR-USD、RUNE-USD、CELO-USD、ICP-USD、TRX-USD、XTZ-USD、FIL-USD、LUNA-USD
※最新の取引ペアについてはこちらでご確認ください
手数料やガス代はかかる?
dYdXの取引手数料は、取引量に応じてMakerは0.020%~0.000%、Takerは0.050%~0.020%まで変化します。
また、ガバナンストークンであるDYDXの保有量に基づいて最大50.0%まで割引されます。
さらに、dYdXの公式NFTコレクション「Hedgies (ヘッジー) 」の所有者は3%の割引を受けることができます。
入金や出金などの手数料はかかりません。高速出金をする場合は0.1%分の手数料がかかるので留意しておきましょう。
- ガス代について
- ガス代に関しては、最初に有効化する際にかかり、イーサリアムのマイナーに支払うガス代も自己負担となります。ガス代は相場に応じて変化するので、入出金の際に確認しましょう。
※最新の取引手数料についてはこちらでご確認ください
スマホアプリはある?
dYdXにスマホアプリはありますが、現状ではiOS版 (App Store) のみ提供されています。
Android版は現在開発中とされています。
まとめ
dYdXはクロスマージンのパーペチュアル取引ができる分散型取引所です。
日本語に対応しており、取引方法も日本の取引所と大差ないため、比較的使いやすくなっています。
本格的に仮想通貨の運用をしたいと考えているなら、利用してみてはいかがでしょうか。