マイニング産業に釣り上げられるGPUの価格?
Shota
この記事の3つのポイント!
- マイニングブームでGPUの新たな需要が発生
- マイニングの問題点は?
- PCゲーマーがGPUを買えない状況に
本記事引用元:Cryptocurrency Mining Contributing to Sky-high GPU Prices
GPUの新たな需要
グラフィックカード(GPU)とはパソコンの画像処理、映像処理に特化したのことです。このGPUに対しての需要がここ最近急激に髙まっていて、小売店などでは価格を倍以上にもあがっているそうです。
例えばNvidiaのGTX1070というモデルのGPUは本来は380ドル程で販売されていましたが、最近では急激に増加する需要のために供給が追いつかず、700ドル以上で販売している小売店もあるとのことです。
この大きな需要の流入は、単にPCゲーマーの熱が上がってきたことだけが原因ではないようです。
ご存知の通り、BTCや他のETH,XRP,LTCなどの仮想通貨はここ1年間で大幅に価値を上げました。同時に個人が仮想通貨をマイニングする際に必要となってくる、ミドルエンドからハイエンド向けのグラフィックカードへの需要も大幅に高まり、NvidiaやAMDなどのこれらを生産する企業はマイニングに使われるGPUの在庫が追いついていない状況になっています。
マイニングには膨大な計算能力が必要とされますが、マイナー(マイニングをする人々)は数年前ぐらいからこういったハイエンド向けのGPUがマイニングを効率よく行うために適したものであることに気付き始めました。個人のマイナーは複数のGPUを組み合わせマイニングリグと呼ばれる効率化したマイニングを行うための装置を組み立て、採算性を高めようとしています。
マイニングブームから生まれる新たな問題
BTCを例に出すと、採掘者が増えれば増えるほどその採掘難易度は上がるという仕組みになっています。システム上BTCの採掘量は一定なので、難易度が上がればそれだけ多くのコンピューティングパワー(計算処理能力)が必要になります。
また、長期的に見てGPUの値段が跳ね上がっている現状は、ゲーマー達にとっても非常に不健全な状況です。そのため一部の小売店は、GPUを本来の目的(PCゲーム)で使用したい人たちの手に届くように複数枚のGPUの購入に制限をかけたりしていますが、店としては枚数が売れることが一番の利益につながるので、やはり一部の小売店のみによる実施にとどまっているようです。
現段階のこの問題の解決の見通しは、NvidiaやAMDなどの生産者側が急増する需要に追いつく他ないようです。