LINE PlusとNuriFlexがCBDCプラットフォーム事業で協業を発表
Crypto Times 編集部

LINE PlusとNuriFlex協業を発表
2021年5月28日、株式会社NuriFlexとLINE Plus株式会社(LINE韓国子会社)は、カリブ、南米、アフリカなど様々な地域に向けたCBDC(Central Bank Digital Currency:中央銀行デジタル通貨)プラットフォームの共同開発を行うことを発表しました。
CBDC(Central Bank Digital Currency)とは、名前の通り中央銀行が発行するデジタル通貨の総称を指します。発行国の金融当局が発行・規制している点がステーブルコインとの違いです。
2019年時点では、日本ではまだCBDCの発行について現時点での発行は検討していないと発表されていますが、将来的な発行に向けた研究が進んでいる可能性があります。
CBDC開発の課題
NuriFlexとLINE PlusがCBDCを開発するにあたって課題点も存在します。
1つ目は取引がしっかりと即時に完了することです。取引のエラー、キャンセル、変更などが発生せずに取引が完了しなければ、カウンターパーティリスクを抱えることになります。
2つ目スケーラビリティ問題です。これまでほとんどのブロックチェーンがスケーラビリティ問題に悩まされてきました。
例えば、国の経済全体に必要な取引量を確実に処理するスピードが必要になってきます。
約1億2千万人以上の人口を抱える日本を想像してみてください。一人一人が1日平均3回の取引を行うとすると、約4200TPS(Transaction Per Second、一秒ごとの取引スピード)が必要になります。
ビットコインやイーサリアムのスピードでは、条件に達していません。しかし2021年に46,000TPSまで処理できるブロックチェーンプロジェクトがあり、需要を満たす別のプロジェクトは存在はしています。
これらの課題を解決できなければ、CBDCのメリットはあまり感じられず、法定通貨を上回ることができません。
課題は解決に期待
LINE(親会社)はブロックチェーン・プラットフォームをはじめとする、様々なブロックチェーン関連サービスの研究・開発・運用を行っています。最近では、LINEブロックチェーンを使った「PICK FIVE」や「SOMESING」を発表しています。
これらの基盤を使って、各CBDCプロジェクトに適したブロックチェーンプラットフォームソリューションを提供することを目指しています。
またNuriFlexはブロックチェーンベースのプラットフォームを設計・開発し、様々な業界にデジタル決済のサービスを提供しているソフトウェア企業なので、LINEとパートナーシップを結ぶことでCBDCが抱えている課題を解消できる可能性もあります。
記事ソース:LINE Plusプレスリリース、businesswire
画像:shutterstock