Manta Network / $MA , Calamari Network / $KMA とは?プロジェクトの概要を徹底解説!

2022/03/12・

さっちゃん

Manta Network / $MA , Calamari Network / $KMA とは?プロジェクトの概要を徹底解説!

Manta/Calamari Networkは、主にPolkadotエコシステムの資産において、プライバシー保護を適用します。

ゼロ知識証明により、トランザクションや金額などの取引内容を公開することなく、安全に資産の移動や取引が可能です。

特にDeFIに焦点を当て、自動マーケットメーカーAMMを統合したスワップ・支払いなどの分散型取引所も構築しています。

この記事では、Manta/Calamariが目指すプライバシー保護のブロックチェーンアプリケーションについて徹底解説します。

トークン情報やコアメンバーなどManta/Calamariの概要を一通り理解できるので、ぜひチェックしてくださいね。

Manta/Calamari Networkの公式リンクまとめ

Webサイトhttps://manta.network/
https://www.calamari.network/
TwitterManta/Calamari
Mediumhttps://mantanetwork.medium.com/
Discordhttps://discord.com/invite/5khsf6QmCb
Telegramhttps://t.me/mantanetworkofficial
githubhttps://github.com/Manta-Network

Manta/Calamari Networkの公式リンク一覧です。

フィッシングサイト/スキャムサイトに誘導されないためにも、公式リンクのブックマークやSNSアカウントのフォローをおすすめします。

Manta/Calamariの特徴・注目ポイントを解説

Manta network

Manta/Calamariネットワークは、主にDeFiにおけるプライバシー問題を解決し保護するためのブロックチェーンプロジェクトです。

一個人のウォレットアドレスは追跡可能であり、トークンの移動や取引履歴は世界中の誰でも見ることができます。

Manta/Calamariの独自調査では、オープンなウォレットアドレスの影響で取引を中断したというユーザーが想像以上に多かったため、これを問題視し、プロジェクトを立ち上げて解決に挑みます。

実際にどのような技術でプライバシー保護を実現するのか、ここではManta/Calamariの特徴や機能性を徹底解説するので、ぜひ目を通してくださいね。

Manta/Calamariの特徴

DeFi全体にプライバシー保護と相互運用性をもたらすプロトコル

Manta/CalamariがDeFiのプライバシー問題で注目するのは、トランザクションによりアドレスの追跡が可能で、金額、トークン詳細、経路やガス代などを誰でも見ることができる点です。

さらに、スケーラビリティ問題や相互運用性、流動性の確保も重視しています。

これらを解決するため、Manta/Calamariは使いやすく高性能で、プライバシーが保護された分散型ネットワークが必要だと考えています。

プライバシー保護は、後述するzk-SNARKを導入することで実現しています。

高性能なプロトコルを構築するため、DeFiにおけるユーザーエクスペリエンスの提供や、高速処理実行、相互運用性にも優れているPolkadotのブロックチェーンを選択しています。

特に、Polkadotのパラチェーン同士が持つ相互運用性により、他のパラチェーン資産をサポートし、エコシステム全体のプライバシー保護と成長を加速させると考えています。

zk-SNARKにより完全二者間の匿名性や高速処理が可能

Manta/Calamariは、分散型取引プラットフォームを提供する中で唯一、プライバシー強化のためにzk-SNARKを導入しています。

zk-SNARKとはゼロ知識証明の一つであり、トランザクションの記録においてブロックチェーン上に記録する内容を小さく、そして早く実行するための応用型です。

詳しくは以下の記事をチェックしてくださいね。

zk-SNARKを導入することで、Manta/Calamariは取引する二者間の完全な匿名性を保ち、プライバシーを守り、さらに高速処理を実現します。

ユーザーは、取引した金額やウォレットアドレス、経路、過去の履歴などプライバシーにかかわる情報を開示せずに、送信・受信が可能です。

manta comparison

上の表は、MantaNetworkがプライバシーに焦点を当てた他の類似プロジェクトと比較した一覧表です。

zk-SNARKを導入しているのはManta/CalamariとZCashのみだとわかりますね。

取り扱える資産の違いとして、Manta/Calamariがパラチェーン資産が対象ですが、ZCashはZCashのトークンのみです。

つまり、ZCashはZCash-ZCashの取引しかできないので、プライバシーが保たれる範囲は支払いなどに限定されてしまいます。

一方、Manta/Calamariではパラチェーン資産(DOT/KSM, ACA/KAR, wrappedBTC, wrappedETHなど)のトークンスワップでもプライバシーを保てます。(仕組みについては後述します)

zk-SNARKとパラチェーンの相互運用性を最大限に生かして、プライバシー保護と流動性の向上を維持しているのがわかりますね。

分散型匿名支払い(DAP)の「MantaPay/MariPay」を展開

Manta DAP

Manta/Calamariは、zk-SNARKに基づいた決済プロトコルである「MantaPay/MariPay」を展開します。

これは、クロスチェーンで転送できるPolkadotエコシステム内の資産のトランザクションを匿名化できる分散型匿名支払い(DAP, Decentralized Anonymous Payment)です。簡単にいうと、Polkadotエコシステム内の送金を秘匿化できるサービスです。

仕組みとしては、ベーストークン(DOT、KSM、ACA、wrappedBTCやwrappedETHなどの元の資産)をManta/Calamariのネットワークに預け入れることで、プライベートトークン(秘匿性が保たれるトークン, Private-Polkadotなど)をミント(生成, 鋳造)します。

このプライベートトークンを送金することで「どこに送金したか」「いくら送金したか」「誰に送金したか」などの情報が保護されることになります。

また、生成したプライベートトークンは、エコシステム全体で支払い・交換することが可能で、いつでもベーストークンに戻すことができます。

Polkadotで展開する多くのDeFiプロジェクトとManta/Calamariが繋がることで、プライバシーを守りながら資産の移動や取引が容易になり、全体の流動性も高まることが期待されます。

分散型匿名取引所(DAX)の「MantaSwap/MariSwap」を展開

Manta Swap

Manta/Calamariは、プライベートトークン交換プロトコルである「Manta Swap」と「Mari Swap」も展開します。

分散型匿名取引所(DAX, Decentralized Anonymous Exchange)と呼ばれ、zk-SNARKとAMM(自動マーケットメイカー)がベースです。

MantaPay/MariPayは主に支払い・送金がメインですが、こちらはプライベートトークンのスワップができるプロダクトになります。

異なるトークンの交換が可能で、交換時の価格はAMMを使って分散的に設定されており、仕組みはUniswapなどと同様です。

上の画像のように、ベースコインからミントしたプライベートトークンをスワップして、別のプライベートトークンを入手し、最初と異なるベースコインに戻せます。

手数料はトークン保有者へ
プライベートトークンの鋳造や交換、送信により手数料が発生します。この手数料はManta/Calamariトークン保有者と、流動性プロバイダに支払いされるので、保有者によっては償還される収益です。

Manta token ($MA) / Calamari token ($KMA) はデフレ・ユーティリティトークン

Mantaトークン ($MA) / Calamariトークン ($KMA) は、DAP・DAXの使用料の一部をトークン保有者に償還するユーティリティトークンです。

Manta/Calamariネットワークで交換や送信の際に発生した手数料は、100%が償還プールに入り、定期的に市場価値に基づいて調整後、償還されます。

その後すぐにバーン(焼却)されるので、プロジェクトはデフレ機能がある、初の「デフレ・ユーティリティトークン」と表しています。

MAトークンとKMAトークンはステーキングや、将来的にガバナンス機能としても利用される予定です。

Manta/CalamariのTokenomics

Manta Calamari Tokenomics

Manta/Calamariは、それぞれMantaトークン ($MA) / Calamariトークン ($KMA) を発行しています。

パラチェーンオークションのクラウドローン用の分配や、開発資金、投資家、チームなどのトークン割り当てを把握しておきましょう。

クラウドローンの権利確定についても解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。

Manta/CalamariのTokenomics

MAトークンの割り当て

カテゴリー割合ロック期間
初期支援者16.5%TGE後3カ月で10%解除
残りは2年間四半期ごとに解除
VCなど4.5%TGE後40日で25%解除
残りは四半期の終了ごとに解除
コミュニティセール8%※TGE後40日間ロック
トークンイベント
パラチェーンオークション参加者38%ブロックごとに
最大96週にわたりロック解除
長期開発資金18%-
アドバイザー5%TGE後3か月間ロック
四半期ごとに解除
チーム・創設者10%TGE後6カ月間ロック
四半期ごとに解除

※TGE(Token Generating Event)でトークンが発行されます。

Manta NetworkのMAトークンは、総供給量が10億枚となっており、インフレスケジュールはありません。

MAトークンの分布割合は上の表の通りで、イベント・パラチェーンオークションには38%割り当てられており、1~6年分(最大3回分)のクラウドローンに充てられます。

初期支援者や投資家への割合と、エコシステム開発の長期的な資金の割合も大きいですね。

このうち、初期時点ではほとんどロックされており、インセンティブ調整含む長期開発資金である13.6%のみが循環します。

初期供給量としては1.36億枚と考えられます。

クラウドローンにおけるMAトークンの権利確定

Polkadtoのパラチェーンオークションで、クラウドローンに貢献したユーザーへの配布として38%が割り当てられています。

38%は3回分のクラウドローン保護分であり、2021年開催の初回オークションでは15.6%の割合となりました。

15.6%のうち、12%は基本報酬、3%はMantaPay流動性イベントの参加者ボーナス、0.6%はBinanceの早期貢献者ボーナス用に確保済みです。

権利確定スケジュールについて、基本報酬は96週間、MantaPayイベントは48週間にわたって均等にアンロックされ、Binanceのボーナスはすぐに請求できます。

KMAトークンの割り当て

KMA token

上図は、Calamariのネイティブトークン「KMA」の分布割合です。

総供給量は100億枚となっており、MAトークンと同じくインフレスケジュールはありません。

また、KMAトークンの大部分はコミュニティが所有し、チームの割り当てやBackersへの配布も含まれていません。

割り当ての詳細は以下の通りです。

  • PLOクラウドローン:30%
  • $MAのロックドロップ:20%
  • 開発資金:15%
  • マーケティング:5%
  • 流動性マイニング:20%
  • PLO予約分:10%

クラウドローンの報酬分が30%あり、さらにMAトークンのロックドロップでも20%割り当てされています。

総供給量から、ロックされた報酬分(即解除は約10%)と予約分を差し引いたKMAトークンの初期循環量は、約50%である50億枚となります。

クラウドローンにおけるKMAトークンの権利確定

Calamari Networkは、Kusamaパラチェーンオークションの第7回目でスロットを獲得しました。

総供給の30%である30億枚のKMAトークンが配布対象となり、そのうち34%がすぐに貢献者へ配布されています。

残り66%は、8週間ごとに均等にアンロックされ権利確定となるスケジュールです。

Manta/Calamariのパートナー・提携情報まとめ

Manta Calamari Pertner

Manta/Calamariのネットワークに参加するパートナーや提携プロジェクトを紹介します。

併せて強力なアドバイザーも紹介するので、チェックしておきましょう。

Manta/Calamariのパートナー情報

Manta/Calamariエコシステムの提携パートナー

Manta Pertner

上の画像は、Mankta/Calamariのエコシステムに参加するパートナー抜粋です。

Manta/Calamariは、Polkadotエコシステム全体にプライバシー保護を提供するため、多くの機能を持つパートナーが必要です。

例えば、PolkadotのクロスチェーンDEXプロトコルである「Zenlink」と提携し、プライバシー保護を備えたDEX開発を発表しています。

他に、マルチチェーンプラットフォームのウォレットであるMathWalletの作成者「MathChain」と提携し、プライバシー保護をMathChainのウォレットに統合したり、プライバシーDEXの開発にも取り組んでいます。

Manta/Calamariのアドバイザー

Manta/Calamariのアドバイザーとして助言する他社のメンバーを紹介します。

大手VCであるHypersphereVenturesの共同創設者JackPlatts氏は、Polkadot系の多くのプロジェクトに注目して、資金調達ラウンドをリードする実績を持つManta/Calamariのアドバイザーです。

アドバイザーには、PolyChainのパートナーであるTakin Salimi氏、元Web3財団の共同創設者Ashley Tyson氏なども含まれます。

Manta/Calamariの出資VCや資金調達元の情報まとめ

Manta investors

Manta/Calamariのこれまでの資金調達情報や出資VC、助成金情報を解説します。

PolyChainやCoinFundがリードした資金調達ラウンド、またトークンイベントについても把握しておきましょう。

Manta/Calamariの資金調達情報

2021年2月$1.1Mの資金調達ラウンドを完了

2021年2月、Manta/CalamariはPolyChain Capitalがリードするラウンドで110万ドル(約1億2500万円)を調達しました。

他に参加したVCは、Hypersphere Ventures、Three Arrows Capital、Defiance Capital、Multicoin Capital、Alameda Research、BTC12 Capital、Genblock Capital、Rarestone Capital、AU21Capitalなどです。

PolyChainのパートナーであるBen Perszyk氏は、Manta/Calamariについて、プライバシー保護の独自DEXや、多数のユースケース・プロジェクトにプラグ&プレイ(PnP:作業省略や自動化して簡単に使える仕組み)でプライバシーを提供できる点も評価しています。

zkSNARKの完全実装や、より安価な匿名取引の可能性の期待に応え、実現するための最初の資金といえますね。

2021年9月$5.5Mの資金調達ラウンドを完了

Manta/Calamariは、2021年9月、CoinFundParaFiCapitalがリードするラウンドで550万ドル(約6億2700万円)の調達に成功しました。

その他の参加者は、LongHashVentures、CMS Holdings、Divergence、Spartan Group、Global Coin Ventures、SkyVision Capital、Zee Prime、SNZ、業界の個人投資家などです。

CoinFundのAustin Barack氏は、相互運用性によりパラチェーンのユーザーにManta/Calamariのサービスを提供できるようになり、重要なDeFiツール構築するチームだ、と評価しています。

この資金調達でPolkadotのパラチェーン獲得に完全に焦点を向けることになり、同時にトークンセールも行っていたMantaは特に忙しい時期でした。

2021年11月トークンイベント「Squad Game」で2,880万ドルの調達に成功

Manta Squadgame

Manta Networkのトークンイベント「Squad Game」は2021年11月に開催されました。

総供給量のうち8%の8000万枚のMAトークンを販売し、その後2,880万ドル(約31億円)の資金を調達しています(記事ソース)。

全2回のラウンドで行われ、Calamariクラウドローンの参加者やKYC済みといった参加資格がありましたが、幅広いコミュニティメンバーが参加したと思われる資金額です。

2021年だけで3度の資金調達に成功しているManta Networkの今後の活躍に期待です。

Web3財団の助成金を1回受領

Manta/Calamariは、Web3財団の助成金を2020年第4四半期のWave8で受領しています。

プライバシー保護DEXであるMantaSwapの開発に関する申請で承認されました。

まだDeFiのプライバシー問題に世間の関心がない時期から、すでにManta/Calamariは問題に言及しておりWeb3財団にも認められたことが分かります。

Manta/Calamariのコアメンバーを紹介

Manta/Calamariのチームメンバーについて、公式の紹介はほとんどありません。

主にAMAなどで発言しているのは、創設者であるKenny Li氏(写真左)です。

マサチューセッツ工科大学大学院卒で、NFTリクエストプラットフォームの「Creaticles」のアドバイザーも兼務しています。

写真の中央に立つShumo氏は、ワシントン大学卒でコンピューター理工を専攻しておりブロックチェーンやデータベースの研究・出版をするベテランです。

右側に立つVictor Ji氏は、ハーバード大学の大学院ケネディスクール卒で世界的に活躍しています。

Manta/Calamariの創設チームは、ハーバード、マサチューセッツ工科大学、Algorandなどの経験を持つメンバーで構成されていると公表されているので、創設メンバーの3名は全員すばらしい経歴や実績のある実力者だとわかりますね。

メンバーについて
公式Youtubeによると、2021年11月時点で、約15名のコアメンバーで開発・運営しており、2022年以降には30名以上にするのが目標とされています。

Manta/Calamariのロードマップ(2021年12月時点)を解説

Calamari roadmap

Manta/Calamariのロードマップについてまとめます。

2021年12月時点でCalamariのロードマップは正式に発表されていますが、Mantaの詳細は未公表です。

そのため、Mantaについては公式Telegramで発言された今後の段階的な目標を解説します。

Manta/Calamariのロードマップ

Manta Networkのロードマップ

2020年からプライバシー保護レイヤーの構築に取り組んできたMantaについて、これまでの業績を簡単にまとめます。

2021年6月、MantaはSubscanと提携してテストネットのブロック情報やコンテンツを、トランザクション非公開のまま公開できるようになりました。

8月にはAcala Networkと提携して、クロスチェーン通信システム「XCM」の実装テストに成功し、パラチェーン資産を行き来できることを証明しています。

Telegramで発信された今後の目標は以下の通りです。

  1. パラチェーンスロット獲得
  2. オンチェーンガバナンスの展開
  3. sudoキーの削除
  4. トークン転送を有効にする
  5. トークンセールの配布
  6. テストネットローンチ
  7. メインネットローンチ

Polkadotのパラチェーンに接続し、ガバナンスを展開してsudoキーを削除するということは、完全に分散型ネットワークとなります。

トークンセールで販売したMAトークンはロックアップ期間があるので、$MAの配布後にメインネットがローンチ予定です。

Mantaのメインネットでは、MantaPayとMantaSwapが利用可能となり、プライバシー保護のDeFiプロトコルの完了となります。

Calamari Networkのロードマップ

Calamari roadmap2

Calamariで公表されているロードマップです。

Kusamaパラチェーンオークションの勝利からsudoキーの削除、$KMAとCalamariチェーンのローンチまで完了しています。

進行中は、オンチェーンガバナンスの展開、MariPayのテストネット整備やZK-SNARKの監査などです。

今後開始するプロセスは以下の通りです。

  1. 自己監査ツール
  2. コレータープログラム
  3. MariPayのKusamaパラチェーン統合
  4. MariPayとKaruraネットワークの$KAR、$kUSDの統合
  5. 幅広いパラチェーン資産とMariPayの統合

MariPayをKusamaパラチェーンで正式に展開し、他のパラチェーン資産とも匿名取引できるように積極的です。

Mantaも類似したロードマップで展開すると考えられます。

Acalaなどの他のプロジェクトではテストネットでの稼働を確認後にパラチェーンオークションに進むことが多いですが、Manta/Calamariはスロット獲得後にテストネットへ接続しているのか特徴的ですね。

Manta/Calamariの競合・類似プロジェクトと徹底比較

Manta/CalamariKILTLitentry
コンセプトプライバシー保護のブロックチェーンレイヤー1プロトコル構築自己主権型で検証と取消可能な匿名のクレデンシャル情報・DIDを発行分散型ネットワークでユーザー識別のリンクを可能にするアグリゲーター
仮想マシン将来的にWASMやZKVMのスマコンプラットフォームを構築未実装だがPolimecでMoonbeamと統合によりスマコン機能提供可能未実装だがPatractと統合によりink!でスマコン開発
トータル供給(Polkadot)10億枚1億枚
トータル供給(Kusama)100億枚1.5億枚
Web3助成金1回受領2回受領1回受領
BackersPolychainCapital、MulticoinCapital、LONGHASH
Alameda research、CoinFund、Hypersphereなど
Web3FounderなどHypersphere、PAKA、FBG CAPITAL
CANDAQ、NGCなど

Manta/Calamariと類似プロジェクトであるKILTとLitentryを比較しています。

仮想マシンについて、3つのプロジェクトはスマートコントラクトを実装していませんが、パラチェーンの相互運用性を利用してKILTとLitentryはスマコン機能を使えるようになります。

Manta/Calamariは、MantaPay・MantaSwapといったDEXを立ち上げ後、WASMとZKvmをサポートするスマートコントラクトプラットフォームを構築する予定です。

  • WASM:WebAssembly形式のスマコン実行環境
  • ZKvm:ゼロ知識証明でトークンなどを匿名にする仮想マシン

トークン発行量はManta/Calamariが圧倒的に多いですが、実際の価値が重要なので枚数の多さは問題ではありません。

Backersは一部抜粋のみですが、Manta/CalamariはVC関連のアドバイザーも多く、資金調達では多くの投資家・投資企業にサポートされました。

Manta/Calamariのまとめ

Manta Calamari

この記事では、Manta/Calamari Networkの特徴やトークン情報、資金調達元など全体の概要を詳しく解説しました。

DeFiにおけるプライバシー問題に重点を置き、Polkadot/Kusamaエコシステム全体にプライバシーの保護をもたらすプロジェクトだとわかったと思います。

もう一度、Manta/Calamariの重要ポイントを5つにまとめて振り返りましょう。

Manta/Calamariのまとめ
  • 使いやすさ、セキュリティ、流動性の高さを保持しながらプライバシーを保護する
  • ZK-SNARKにより完全匿名性を持ちながら取引できる
  • 他のパラチェーンと相互運用し匿名トークンで通信できる
  • 分散型匿名支払いDAPと分散型匿名取引所DAXを展開予定
  • $MAと$KMAはインフレ予定のないデフレユーティリティトークン

Manta/Calamariはプライバシー保護の分散型金融である「PriFi(Privacy Finance)」を切り開くことを目指します。

PolkadotエコシステムのDeFiプロジェクトはもちろんですが、Manta/Calamari自身も分散型取引所を展開し、利用者のプライバシーを守ります。

パブリック型で誰でも追跡できるブロックチェーンの仕組みは、安全でわかりやすく、非中央集権的な分散性の高さがメリットですが、逆にそのシステムで取引を断念する人がいる点にManta/Calamariは注目しました。

中身が見えない状態で安全に確実に取引できるプライバシー保護レイヤーの確立で、業界全体に活気や流動性をもたらすであろうManta/Calamariは今注目すべきプロジェクトです。

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