兼業トレーダーえむけんの仮想通貨市場分析【11月24日】
Crypto Times 編集部
みなさん、こんにちは!えむけん(@BinaryMkent)です。
前回記事更新後、BTCが一時7000ドルを割りこむ大きな下落も見せ、仮想通貨通貨界隈は異様な盛り上がり(?)を見背ていましたね。(個人的には、BTCショートをホールドしつつ、アルトBTC建て複数アルトを所有していたため、少し複雑な気持ちですが…笑)
急上昇ののち急落…、と今回の下落を通して、再度長期での方向感がやや掴みづらくなってしまいましたが、せっかくボラティリティが戻ってきたわけですから、今回もしっかり現状の分析、想定できうるシナリオ・展開などについて、考察していきたいと思います。
それでは、早速BTCの分析から進めていきましょう。
目次
BTCチャートの分析
BTCチャート(長期)
こちらが、現在のBTC(日足)になります。まずは、ザックリここまでの流れを振り返ってみましょう。
今年最高値である14000ドルをつけて以降、9400ドルをネックラインにディセンディングトライアングル(以後、DT)形成していきました。その後、何度か高値更新にトライするも、9400ドルを下抜けDT成立。このDT成立を受けて、BTCは一時8000ドルを割り込む大きな下落を見せました。
しかし、引き続き弱気相場が展開されると思った矢先、突っ込み売りの損切り(買い戻し)を燃料に、BTCは大暴騰を見せます。一時、緑チャネルを上抜け、さらに10000ドルを超えるほどの急騰を見せましたが、のち上ヒゲをつけて反転下落…。
結果、終値も「DTネックライン(9400ドル)でのリターンムーブ」を意識されるような形に落ち着き、現在7200ドル周辺にて再度安値の大きな更新に向けて、引き続き弱含みの推移を見せております。
現状、前回の直近安値(7700ドル)を下抜けているため、「安値更新=下降トレンド継続」とも考えられますが、チャートを見ていただければわかるように、現在支持帯周辺かつ、緑チャネルのセンターライン周辺にて推移しています。
そのため、以降安易なSはやや危険ですね。仮に今から売るのであれば、この後の戻りを確認できてからでしょう。
では、次に中期チャートを元に、「今後どのような展開が考えられるのか?」について考察していきましょう。
BTCチャート(中期)
こちらが中期チャート(4時間足)になります。
日足でもお話ししたように、今後は引き続き緑チャネル内での推移と判断するのが妥当でしょうね。さらに、下げ止まりポイントを結んだサポートライン(黄)、サポートラインを並行移動させた並行チャネル上限についても要チェックです。
上に複数のレジスタンスを控えており、それらが分散しているということも考えると、今後より上値が重くなることが想定されますが、だからと言って、「ここからの上昇が全くありえない」と言うわけではありません。
前回記事でもお話ししましたが、2000ドル近く急落した後と言うのもあり、以降は一時保ちあいやパターン形成に落ち着く可能性が高いと思われます。そこで、仮に一時パターン形成に落ち着くと仮定した場合、ここまでの推移を踏まえると、「チャネル(黄)下限をネックラインにした三尊の形成」という展開がもっとも現実的です。
当然、そこで三尊を成立させることができれば、流れは再度売りに傾きますが、こういった圧倒的売り優勢な状況での突っ込み売り、その損切りを巻き込めば再度9000ドルに迫る急騰も十分考えられます。
そのため、以降の突っ込み売りは、見込める利益幅の割にリスクが高く、非常にリスキーなのです。
では、これらを元に現状から考えられる今後のシナリオ、その考察に移りましょう。
BTCチャートの総評
さて、それではBTCチャートについてまとめていきましょう。
- 三尊成立(青)
⇒緑チャネル下限まで下落 - 緑チャネル上限到達(黄)
⇒戻り売り+三尊右肩形成濃厚(?) - 三尊否定(ピンク)
⇒一時成立or成立せず、からのS解消で急騰
現状の推移から考えられるシナリオは以上の3通りです。
個人的には、上値の重さも目に見えておりますし、青orピンクの可能性の方が濃いかな〜、と見ています。あとは、これらのシナリオを踏まえ、要所要所での動きを参考に、以降の展開を予想していけばOKだと思います。
では、次にアルト市場を分析していきましょう。
ドミナンス分析
ドミナンスチャートに関しては、「Trading View」を参考することにしております。(外部リンク:https://jp.tradingview.com/markets/cryptocurrencies/global-charts/)
先週、あれだけの急落を見せたものの、BTCドミナンスについてはさほど大きく下落していませんね。では少し拡大して、主要アルトのドミナンスを見てみましょう。
やはり、BTCの下落を受けてか、ほとんどの通貨は大きく下落していますね。またそれと並行して、Tether(紫)のドミナンス上昇も確認できます。これらを踏まえると、BTC下落に対する警戒度は依然高く、現状は比較的リスクオフムードに移りつつあるのだと思われます。
しかし、そんな状況下にもかかわらず、Others(緑)ドミナンスは引き続きしっかりと上昇しています。
これだけ買いづらい状況にもかかわらず、ドミナンスの直近高値更新はやや不可解ですね。BTC、主要アルトのドミナンス下落を踏まえると、それらの通貨から、これまで資金抜けが著しかった通貨、中でも長期保有にメリットが多いマスターノード系のマイナー通貨などに資金が流れている可能性もあると思います。
とはいえ、現状からアルトにのみ的を絞っての運用…というのは、まだまだリスキーです。長期前提で買うにしても、要所要所のBTC戻り売りポイントでのヘッジSなどを踏まえつつ、最低限リスクを抑えていくべきですね。
では次に、主要アルトコインのより細かな価格の推移について見ていきましょう。
主要アルトコインの動向
9月26日以降、BTCは上値も重く、停滞or下落といった緩い推移を続けていますが、対してアルトについては以降どれも活発な推移を見せています。
また、今回のBTC急落によるアルトへの影響も比較的少なく、徐々にではありますがどこか「アルトの売り枯れ感」も感じられますね。
分析対象に迷いますが、今回は12月に大型ファンダを控えた「ETH」に注力して分析を進めていこうと思います。では、早速分析に移りましょう。
ETHBTC
現状、依然0.022sats(橙ゾーン)に上昇を阻まれておりますが、未だ半値を守った状態のまま、カップアンドハンドルの成立に向けて推移しております。
直近の推移からは若干上値の重さも伺えますが、BTCがこういった状況ですし、恐らくBTCが落ち着き次第、こちらも再度高値更新に向いてくるのだと思われます。(もちろん、BTCが再度安値更新になればその見込みも低くなりますが…)
また「半値割れで損切り」と、背中(損切りポイント)も明確なため、個人的にはBTC建ての半値までは買い下がりながら、要所要所でBTCのヘッジSを積み増しながらBTC急落に対するリスクヘッジをしていこうと考えています。
ETHUSD
状況としては、長期の緑チャネルを下抜け、その後急落するわけでもなく、緩やかなサポートラインに支持されながらジワ下げ…、といった展開ですね。BTC建てが堅調だろうと、BTCがこれだけ急落してしまえば、ETHUSDもなかなか厳しくなってしまいますね。
チャートを見たところ、特に「買える!」といったシチュエーションでもないため、個人的にはドル建ては触らず、BTC建てで買いを入れながら、引き続きホールドしているBTCのヘッジショートを伸ばしていく…、という立ち回り方で守りつつ攻めていこうと考えています。
総評(まとめ)
さて、それでは最後にまとめに入りましょう。
- BTCは緑チャネル+黄チャネルを注視
→三尊形成の可能性を視野に - ETHは12月に大型アプデ
→BTCヘッジS+BTC建でのリスクヘッジがベター
だいたいこんな感じでしょうか。
先にもお話ししたように、ETHが大型ファンダを控えているのもあり、今後ETHが市場を牽引していく展開も十分考えられます。しかし、BTC単体で見ると、依然市場は下優勢です。
そのため、リスクを覚悟してETH単体で勝負に出るのではなく、BTCの安値更新も視野に入れ、「如何にリスクを減らすか?」を立ち回りの軸にされることをお勧めします。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
(商材画像)
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