ビットコイン、一時約2000ドルの急騰|ETF承認の誤報も

ビットコイン、一時約2000ドルの急騰|ETF承認の誤報も

昨日夜、約5分間でビットコインが約28,000ドルから約7%の価格高騰を見せ、一時30,000ドルを突破しました。8月7日以来となる30,000ドルを上回ったビットコインは記事執筆現在、28,400ドル代を推移しています。


ビットコインが急騰を見せ始める同時刻頃、海外メディアCointelegraphがブラックロックのiShares現物型ビットコインETFがSEC(米国証券取引委員会)によって承認されたと公式Xアカウントで投稿しました。

多くの有識者がこれに反応し、明確なソースの提示を求める声などが上がるなか、同メディアはポスト内容に”報道”を意味するReportedlyという文言を追加。その後投稿を削除し、下記謝罪文を投稿しました。調査によると、誤報の原因はソースとしたスクリーンショットの情報の真偽を確認せずにSNSに投稿したためとしています。

ブラックロックは、各メディアを通じて上記情報は誤っていると発表しています。

ビットコインETFに関する話題は昨今大きな注目を集めています。

今年8月末、ビットコイン投資信託「GBTC」を手がけるグレースケール社は、同プロダクトのビットコインETF転換をめぐる裁判でSECに勝訴しました。SECは判決後45日以内に再審理の要求が可能となっていたものの、これを行わず期限を迎える予定であることがREUTERSによって報じられています。

先月、申請されていたBlackRock、Invesco、Valkyrie、Bitwise、ARK 21Shares(Ark Investと21 Shares)、GlobalXのビットコインETFの承認に対する判断の延期を発表したSEC。同機関のゲンスラー委員長は、米国で開催された公聴会にてビットコインは「証券ではない」と発言しています。

1500億~2000億ドルが流入する可能性

世界最大手の資産運用企業ブラックロックの元マネージング・ディレクターのスティーブン・シェーンフィールド氏は、先日英で開催されたイベントにて、ETFの承認がなされた場合のインパクトについて下記コメントを述べました。

“「15年以上ETF分野で働いてきましたが、製品のローンチや承認をめぐるこれほどの期待を見たことはありません。私は現在のビットコイン製品のAUMの2倍から3倍になる可能性があると考えています。

2004年にゴールドETFがローンチされたときの統計を使用して推定すると、ビットコインおよびイーサリアムの現物型ETFにそれに近いもの(ゴールドETF)が発生する場合、これらの製品に1500億から2000億の資金が流入する可能性があります。」”

同氏は、ブラックロックがビットコインETFに関する他社との競争を支配しようとするものの、多くの企業が取引可能なデジタル資産に深くコミットしていることなどを理由に、多くの競合が同時に市場に参入しAUMが均等に分散される可能性が高いと予想しているとしました。

グレースケールCEOのマイケル・ソンネンシャイン氏は過去のインタビューの中で「SECがこの市場で勝者と敗者を選ばないようにする真の機会があると思う。私たちは以前から、ビットコインの現物商品とビットコインの先物商品が複数市場に存在する世界を想定してきた。SECがそれらの申請(複数社によるビットコインETF承認の申請)や、それらの間のばらつきをどう扱うかは興味深い」とコメントを残しています。

今後も仮想通貨市場におけるビットコインETFの動向に注目が集まります。

記事ソース:wsjReutersCointelegraph

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