金融庁、デジタル資産の検証へ|シンガポール金融当局と協力

金融庁、デジタル資産の検証へ|シンガポール金融当局と協力
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金融庁がシンガポール金融管理局(MAS)が提唱する「Project Guardian」にオブザーバーとして参加します。

Project GuardianはMASが昨年5月に公開した構想(イニシアチブ)で、パイロット実験を通してデジタル技術の可能性やリスク等についての検証を行い、政策ガイドラインやフレームワークの確立を目指しています。

現在、債券や外国為替取引、資産運用等の分野でパイロット実験が実施されており、今後ユースケースの調査やデジタル資産分野への知見を深めるために金融機関や政策当局の参加が促されるとしています。

今回の取り組みについて、MAS副局長レオン・シン・チオン氏と金融庁総合政策局参事官柳瀬 護氏は下記コメントを出しました。

MAS レオン・シン・チオン氏

“「Project Guardianへの金融庁の参加を歓迎します。責任あり革新的なデジタル資産のエコシステムの発展に資するグローバルな取組みを支援するために、金融庁とともに官民の垣根を超えた協働ができることを楽しみにしています。」”

金融庁 柳瀬 護氏

“「Project Guardianにオブザーバーとして参画することができ、大変うれしく思います。分散型金融システムは複雑に発展を続けており、リスクへの対応が重要である一方で、ブロックチェーン技術がWeb3.0を含め中長期的にイノベーションの源泉となっていく可能性もあります。MASや金融機関との協働を通じて、本領域における知見を更に高めていければと思います。」”

– 引用元:金融庁

現在、Project Gurdianでは複数のパイロット実験が進行中。大手投資運用会社UBS Asset Managementは、ファンドの流通を向上させ業界全体の運用効率を高めることを目的に、デジタル資産ネットワーク上での*Variable Capital Companies(VCC)のファンドのネイティブ発行を模索する試験的な取り組みを開始したとしています。

*2020年1月にシンガポールで施行されたVariable Capital Companies法に基づき設立される投資ファンドのための新しい企業構造

記事ソース:金融庁MAS

画像ソース:soraneko / Shutterstock.com

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