ビットコインETFの上場「同時に行われるべき」Grayscale CEOがコメント
Crypto Times 編集部
大手資産管理会社グレースケール社CEOのマイケル・ソネンシャイン氏が、米国で申請されている現物型ビットコインETFの上場に関して同日に行われるべきとの主張を行いました。
海外メディアBloombergの番組に登場したソネンシャイン氏は、先日のコロンビア特別区控訴裁判所によるSECに対する判決を受け「SECは公平な競争の場を作るべき」とコメント。SECによる現物型ビットコインETFの承認と上場は一斉に行われるべきであることを改めて強調しました。
Grayscale CEO Michael Sonnenshein said the US Securities and Exchange Commission should allow multiple spot-Bitcoin ETFs at once. https://t.co/cYxyti2Hdd
— Bloomberg Crypto (@crypto) December 18, 2023
同氏によると、グレースケールではこれまで現物市場について社内の意識が向けられていたのに対して、現在ではGBTCの転換についていかに適切な機能や仕組みを設定し、SECに納得してもらうかに焦点が当てられているとのことです。
米国で現物型ビットコインETFをSECに申請している企業は複数存在し、その提案は日々修正が加えられています。
先月中旬にはARK Investと21 Sharesが共同で手掛ける現物型ビットコインETFに関して、ETFの管理手数料として0.8%を要求することを新たに明記したことが判明しました。
米国で上場するETFに平均管理手数料が0.5%程とされるなか、上記の数字はやや高い数値となっており、これについて21 Shares共同創業者オフィリア・スナイダー氏は「仮想通貨のETFでは全てのプロダクトで異なるプロバイダーを導入する必要があり、それが運用コストの増加に繋がっている」と述べています。
今月13日には、世界金融最大手ブラックロックが申請中の現物型ビットコインETFの償還フローについて大幅な変更を提案。これまでマーケットメーカーがETFを償還する際にビットコインを借り入れてビットコインを売る(または現金を借りてビットコイン先物でショートポジションを作る)必要があったのに対して、現金を提供することで償還を可能とする仕組みに変更するよう提案しています。
マイケル・ソネンシャイン氏は、上記の償還部分に世間の注目が集まっていることに関して「これは非常に重要な問題である」とコメント。グレースケール社は、金や銀などを含む現物ETFと同様に償還に関して現物取引モデルを採用しており、ソネンシャイン氏はこれについて「このモデルはうまく機能し、投資家を保護し、狭いスプレッドを作り出し、流動性を生み出し、最終的には投資家にポジティブな体験をもたらす」と述べています。
米国における現物型ビットコインETF承認を巡る動きに関して、提案内容の修正が複数社によって行われていることからフェーズがこれまで以上に進んでいることが窺えます。引き続き同分野の動向に注目です。
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記事ソース:Bloomberg