現物型イーサリアムETF|グレースケール社はスピンオフ商品で勝負か
Crypto Times 編集部
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米証券取引委員会(SEC)が初めて現物型イーサリアムETFを承認したことを受け、仮想通貨運用会社Grayscale(グレースケール)社の新たな取り組みに注目が集まっています。
同社は「Grayscale Ethereum Trust ($ETHE)」「Grayscale Ethereum Mini Trust ($ETH)」の2つの現物型イーサリアムETF商品を申請しており、これらは本日中に上場が予定されています。
$ETHEは、2017年に公開されたイーサリアム投資信託で、記事執筆時点で約92億ドルのAUM(運用資産残高)を記録する同製品は今回米SECの承認によりETFへと転換されます。
注目されるのは、既存の$ETHEのスピンオフ形式でリリースされる「Grayscale Ethereum Mini Trust ($ETH)」です。$ETHは、$ETHEに関連するETHを一定量$ETHにスピンオフし、ETHの株式を$ETHEの株主に比例配分する仕組みが採用されています。
We believe the case for spot #Ethereum ETFs is just as strong as it was for spot #Bitcoin ETFs. Today we submitted new regulatory filings that would further expand our product suite. (1/5) pic.twitter.com/AxhQx4HNqk
— Grayscale (@Grayscale) April 23, 2024
$ETHEでは2.5%と高額な手数料が設定されるなか、スピンオフの$ETHでは0.15%と他社製品と比較しても最安値の手数料が設定されています。
同社が手がける現物型ビットコインETF($GBTC)は、ETF転換当初はブラックロックの$IBITとその規模で大きく差をつけていたものの、記事執筆現在は$IBITが規模の観点で首位を奪取。$GBTCからの資金流出の原因として高額な手数料が指摘されており、今回の$ETHEと$ETHの施策はビットコインETFでの経験が反映されたものであることが窺えます。
グレースケール社は今年5月にCEOのマイケル・ソネンシャイン氏が退任することを発表しており、後任としてブラックロックやインベスコ、ゴールドマン・サックスなどの金融トップ企業での経歴を持つピーター・ミンツバーグ氏が任命されています。
I leave @Grayscale with deep gratitude for everyone who has been on this incredible rocket ship journey. @BarrySilbert, thank you for taking a bet on me and for your partnership these last 10 years. To the Grayscale Leadership Team – thank you for your dedication, loyalty, and…
— Sonnenshein (@Sonnenshein) May 20, 2024
ミンツバーグ氏は今年8月15日よりCEOに就任予定となっており、今夏より現物型イーサリアムETFをはじめとする仮想通貨投資商品の指揮を取っていくこととなります。
引き続き同社の仮想通貨投資商品分野での動向に注目が集まります。
記事ソース:Grayscale