ウクライナ、暗号資産を合法化｜税率は最大23%

ウクライナはこれまで大部分が未規制だった暗号資産セクターを合法化し、税制の枠組みを導入するための法案を承認しました。これは、国内で活発化するデジタル資産市場を国の管理下に置くための決定的な一歩となります。

ウクライナのヤロスラフ・ジェレズニャク（Yaroslav Zhelezniak）議員は9月3日、同僚議員らと共に暗号資産の利用を合法化し課税する法案を承認したことを明らかにしました。法案では暗号資産取引に18%の所得税と5%の軍事貢献税を課すことが提案されています。また、制度の遵守を促すため、施行後1年間は法定通貨に換金した出金額に対する税率を5%とする優遇措置も盛り込まれました。

監督機関はまだ決定されておらずウクライナ国立銀行などが候補に挙がっています。法案は今後、第二読会の前にさらに修正が加えられる予定です。

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この法制化の動きはウクライナの暗号資産セクターに対する監視強化の必要性が高まる中で進められました。王立防衛安全保障研究所（RUSI）は最近の報告書で規制が不十分な現状ではウクライナが暗号資産を利用した資金洗浄の拠点と見なされるリスクがあると警告しています。

調査会社Chainalysisのデータによれば、ウクライナは暗号資産の採用率で世界トップ10に入り東ヨーロッパでは第1位です。こうした市場の活発さを理由として、税収を確保し経済を不正行為から保護する観点から規制の導入が急務とされていました。