NOT A HOTELとは?NFTの特徴や将来性を解説

NOT A HOTELとは?NFTの特徴や将来性を解説

NOT A HOTELは、世界的な建築家やクリエイターが手がけた別荘を複数人で安価にシェア購入できるサービスです。

1泊の利用権をNFT化して二次流通を可能にするなど、これまでの不動産販売には見られない取り組みが特徴的です。NOT A HOTEL COIN($NAC)のIEOも発表されて注目が集まっています。

・NOT A HOTELはどういうサービスなの?
・NOT A HOTELの将来性は?

こういう疑問をお持ちの人に向けて、この記事ではNOT A HOTELの特徴や将来性を解説しました。最後まで読んで、NOT A HOTELの斬新な取り組みを理解しておきましょう。

NOT A HOTELとはどんなサービス?

画像:NOT A HOTEL

NOT A HOTELの概要
サービス名称NOT A HOTEL
サービスの内容自宅や別荘のように資産として保有でき、相互利用可能な物件をシェア購入できるプラットフォームを提供
運営者NOT A HOTEL株式会社
サービス開始2022年12月
公式サイトhttps://notahotel.com/
公式Xhttps://twitter.com/notahotel_inc
公式Instagramhttps://www.instagram.com/notahotel_official/
公式LINEhttps://lin.ee/OiWi5gH
公式YouTubehttps://www.youtube.com/@NOTAHOTEL/
公式notehttps://note.com/notahotel_inc

まず、NOT A HOTELがどんなサービスかを概観します。特徴的な部分を4つあげたので、ひとつひとつチェックしていきましょう。

NOT A HOTELとはどんなサービス?

洗練された別荘を安価にシェア購入できる

NOT A HOTELの主な購入可能物件(2024年3月7日時点)
名称購入価格
1棟購入毎年30泊
(12分の1の所有権)
毎年10泊
(36分の1の所有権)
NOT A HOTEL ISHIGAKI EARTH44億3,916万円3億6,993万円
NOT A HOTEL MINAKAMI
TOJI
9億5,370万円7,948万円2,891万円
NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA
IRORI
10億7,494万円8,958万円3,260万円
NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA
BASE L
6億5,538万円5,462万円1,986万円

NOT A HOTELは世界的な建築家やクリエイターが手がけた別荘を、シェアして安価に購入できるサービスです。

例えば12分の1の購入の場合、購入した別荘を毎年30日利用できます。最低の購入割合は36分の1で、購入した物件を毎年10日間利用可能です。オーナーは事前に宿泊日を予約することができ、シェア購入の場合の予約は先着順です。

購入した物件は、自宅や別荘のように資産として保有することができ、譲渡や相続も可能です。家具家電などの室内設備は完備しており、メンテナンスはNOT A HOTELの運営側が行うので、オーナーが維持・管理・清掃などを行う必要はありません。

NOT A HOTELは2020年4月からサービスを開始し、全国各地に洗練された別荘を建設してきました。2024年3月現在は、石垣島、水上(群馬県利根郡みなかみ町)、北軽井沢、那須高原、福岡、青島(宮崎県宮崎市)に別荘があり、2024年夏には瀬戸内の別荘も販売予定です。

別荘を利用しない期間はホテル利用で収益が上がる

自分が利用しなかった日はホテルとして貸出し、利益を得ることができます。

例えば12分の1をシェア購入して30日利用する権利を持っており、20日しか利用しなかった場合は、10日間のホテル貸出し分の収益を得ることが可能です。

ホテル貸出し分の利益は、ホテルにゲストが実際に宿泊したかどうかにかかわらず計上されます。別荘の稼働率に左右されない安定的な収入になります。

NOT A HOTEL MEBERSHIP NFTで利用券を「1日単位」で購入可能

NOT A HOTEL MEMBERSHIP NFT

別荘のオーナーになるのではなく数日だけ宿泊したいという人向けには、メンバーシップ会員という仕組みがあります。

メンバーシップ会員は、メンバーシップのグレードに応じてNOT A HOTELの別荘に毎年1~3連泊することができます。

メンバーシップ会員にはNOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTと呼ばれるNFTが配布されます。NFTなので譲渡や売買が可能なメンバーシップです。

NOT A HOTEL COINがGMOコインからIEOされる予定

NOT A HOTEL株式会社は、自社施設や開発用の土地を保有・運用するプロジェクト「NOT A HOTEL DAO」をスタートさせ、このDAOのネイティブコインとして「NOT A HOTEL COIN($NAC)」を発行することを計画しています。

NACのIEOによって調達した資金は、新たな開発用地の購入などに使用されます。

IEOはGMOコインから行われる予定で、2023年の11月にNOT A HOTEL株式会社とGMOコインの間で覚書が締結されています。IEOの実施日などの詳細は今後明らかになるでしょう。

セカンダリー・マーケット構築を目指す「NOT A HOTEL2nd」立ち上げ

2024年1月、物件のセカンダリー・マーケット(中古取引市場)の構築を目指すグループ会社「NOT A HOTEL 2nd」の立ち上げが発表されました

NOT A HOTEL2ndが構築を進めるセカンダリー取引プラットフォームでは、ビッド・オファー形式による購入希望者と売却希望者の仲介に加え、自社での物件買取及び再販も予定されています

また、保有泊数の分割売却(30泊のうち10泊だけ売却など)も予定されており、将来的には他社物件等の取り扱いも視野に入れていくとしています。

NOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTによる1日単位の利用権発行について解説

NOT A HOTELはメンバーシップ会員の利用権をNFT化して発行しています。

別荘のシェア購入よりも安価で、利用日や利用する別荘がランダムに決まることが特徴的です。

ここからはNOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTの特徴について解説していきましょう。

NOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTを解説

NFT化されたメンバーシップで47年間分の利用権を売買

NOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTの種類
メンバーシップの種類説明
MEMBERSHIP S47年間NOT A HOTELの別荘に毎年1泊できる
MEMBERSHIP Y47年間NOT A HOTELの別荘に毎年2連泊できる
MEMBERSHIP X47年間NOT A HOTELの別荘に毎年3連泊できる

NOT A HOTELをより安く利用したい人に向けて、メンバーシップカードが発行されています。カードは物理的なものではなく、NFT化されたNOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTとして発行されます。

メンバーシップのグレードはS・Y・Xの3段階です。それぞれ、NOT A HOTELの別荘に年1泊できる権利、2連泊できる権利、3連泊できる権利が含まれています(上表参照)。

利用の権利は47年間続くので、最も安価なMEMBERSHIP Sでも、47泊分の権利が含まれたメンバーシップです。

宿泊日と宿泊場所はランダムに決定

NOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTとTHE KEY

NOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTの特徴的な部分は、宿泊日と宿泊場所が事前に決まっておらず、ランダムに決められることです。

NOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTを購入した時点では宿泊日は未決定です。購入後に宿泊日がランダムに決まり、この日付は47年間変わることはありません

利用する別荘も事前には決まっていません。宿泊日の3ヶ月前になると宿泊場所が指定されたNFTであるTHE KEYが送られてきて、この時点で宿泊場所が確定します。宿泊先は毎年ランダムに決まるので、どこに宿泊するかは毎年変わります。

NFTなので利用権の売買が容易

NOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTの価格
メンバーシップの種類Coincheck NFTでの売買価格
(2024年3月7日時点)
OpenSeaでの売買価格
(2024年3月7日時点)
MEMBERSHIP S6.96~8.67ETH2.99~5.8ETH
MEMBERSHIP Y出品なし23ETH
MEMBERSHIP X出品なし出品なし
THE KEY出品なしo.2~0.3ETH

NOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTは、発行後に売買することが可能です。実際にOpenSeaやCoincheck NFTなどのメジャーなマーケットプレイスで取引されています。

また、宿泊日と宿泊場所が特定されたNFTであるTHE KEYも、利用しない場合は売買することが可能です。

NOT A HOTELからのNOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTの新規販売は現在行われていないので、入手するにはNFTのマーケットプレイスを利用するしかありません

今後NOT A HOTELのサービスがより拡充されれば、NOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTの価値もあがる可能性があるため、資産としても意味があるメンバーシップですね。

NOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTで宿泊するまでの流れ

ここまでは、NOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTの特徴を説明しました。

NFT化されているため売買できることや、利用日や利用する別荘がランダムに決まる点など、面白い特徴がたくさんありましたね。

この後は、NOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTの入手から、実際に別荘に宿泊するまでの流れを解説しましょう。

NOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTで宿泊するまでの流れ

STEP1:NOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTを購入

NOT A HOTELからのNOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTの新規販売は現在行われていません。次回の販売は未定なので、NOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTを入手する場合はNFTのマーケットプレイスで購入しましょう。

宿泊日が決まった状態のものも、まだ宿泊日が決まる前のものも両方出品されているので、好みに合わせて選べます。宿泊日が決まった状態のNOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTを購入した場合は、次のSTEP2をスキップしてSTEP3に進みましょう。

STEP2:RevealでNOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTに日付を刻印

利用日が確定していないNOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTを入手した場合は、利用日の日付を確定させることが必要です。この作業を「Reveal」と呼びます。

RevealはNOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTの公式ページから行うことができます。Revealが完了すると所持しているNOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTに利用日が刻印されます。この利用日は47年間変わることはありません

STEP3:エアドロップされるTHE KEYで宿泊予約

Revealが完了し、利用日が刻印されているNOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTを所持しているメンバーには、チェックアウト日の90日前にTHE KEYと呼ばれるNFTが送られてきます

THE KEYは、利用日と利用できる別荘とが指定された宿泊券です。THE KEYがあれば、NOT A HOTELの公式ページから宿泊予約をすることができます。

OpenSeaなどでも購入可能
THE KEYはエアドロップだけではなく、NFTのマーケットプレイスで購入することもできます。購入したTHE KEYもエアドロップで入手したものと同様に利用できますよ。

STEP4:NOT A HOTELアプリを使ってホテルを開錠

THE KEYによる宿泊予約が完了したら、利用日にあわせて指定された別荘に行き、ドアを開錠するだけです。

開錠は、NOT A HOTELアプリから行うことができます。アプリから認証コードを入手し、別荘の入り口にあるインターホンに認証コードを入力すれば、開錠されます。

NOT A HOTEL DAOとNOT A HOTEL COIN($NAC)の概要

NOT A HOTEL COIN($NAC)のスペック(予定)
名称NOT A HOTEL COIN
テッカーシンボルNAC
発行者NOT A HOTEL DAO株式会社
IEO販売者GMOコイン株式会社
発行日未定
発行枚数未定
規格ERC-20
主な役割NOT A HOTELの利用権の決済通貨
ステーキングによるNOT A HOTELの利用権の獲得

NOT A HOTEL株式会社は、自社施設や開発用の土地を保有・運用するプロジェクト「NOT A HOTEL DAO」をスタートさせ、このDAOのネイティブコインとして「NOT A HOTEL COIN($NAC)」を発行することを計画しています。

NACはNOT A HOTEL DAOから発行されるコインで、IEOはGMOコイン株式会社が実施する予定です。

NOT A HOTEL DAOはNACの販売利益を使って物件の購入・開発を行います。購入した物件はNACの保有者が利用できる物件になるとともに、NACの裏付けとなり、NACの価値の安定化に貢献します。

NACは別荘の利用権の取引に使用されます。またNACをステーキングしてその報酬として別荘の利用権を獲得することもできます

NACのIEOの詳細はまだ発表されていませんが、すでにNOT A HOTELとGMOコイン株式会社の間では、IEOに関する覚書が締結されています。今後の展開には注目しておきましょう。

NOT A HOTELの将来性

ここまで、NOT A HOTELの特徴やMEMBERSHIP NFT、NOT A HOTEL DAOとNACについて解説してきました。NOT A HOTELが何を目指しているサービスかがしっかりつかめてきましたよね。

ここからは、NOT A HOTELの将来性について考察しましょう。

NOT A HOTELの将来性

不動産のトークン化は世界的に大きなトレンド

不動産のトークン化のメリット
  • 不動産投資の小口化による参入者の拡大
  • 不動産売買や利益配分手続きの簡素化・低コスト化
  • 透明性とセキュリティの向上

NOT A HOTELのMEMBERSHIP NFTやNACの発行は、不動産のトークン化の試みのひとつです。

不動産のトークン化は、不動産の所有権や価値をブロックチェーン技術を利用して分割し、NFTや仮想通貨などの取引可能な形に変換することを指します。

不動産投資の小口化による参入者の拡大や、売買・利益配分の手続きを簡素化できることなど、不動産のトークン化には多くのメリットがあります。

すでに、トークン化不動産のマーケットプレイスであるRealT(米国)や、不動産トークン化のプラットフォームであるBlacksquare(ヨーロッパ)など、多くの注目すべきプロジェクトが進行中です。

NOT A HOTELもこのトレンドに沿った動きをしており、数億円の物件を小口化して、Webサイト上のボタンひとつで販売することを可能にしています。数日単位の利用権はNFT化して二次流通が可能な資産に変わりました。

長期的に定着していくかは未知数ですが、NOT A HOTELが不動産のトークン化のトレンドにしっかり乗った注目すべきプロジェクトであるのは確かです。

NACのIEOによる資金調達が重要なポイント

NOT A HOTELが今後広がりを見せるかどうかは、NOT A HOTELで利用可能なサービスが順調に拡充されていくかどうかが重要なファクターです。

利用可能な別荘が増えて、利用者の数とサービスの価値が向上し、それが再投資につながるポジティブなサイクルが回るようになれば、将来の展望は明るいものになるでしょう。

その契機となりそうなのは、今後予定されているNOT A HOTEL COINのIEOです。

NOT A HOTELはIEOで得た資金を新規の物件の購入・開発に充てることを公表しています。IEOが成功し十分な資金が獲得できれば、NOT A HOTELのさらなる成長につながる可能性は大きいでしょう。

まとめ

この記事では、世界的な建築家やクリエイターが手がけた別荘をシェア購入できるNOT A HOTELについて、その特徴や将来性を解説しました。

NOT A HOTELは、1物件が数億する高額の不動産を36分の1まで分割してシェア購入でき、1泊の利用権をNFT化して流通させることができます。

不動産のトークン化によって、これまでの不動産販売には見られない斬新なサービスを提供しています。

今後、NOT A HOTEL COIN($NAC)のIEOも予定されており、ここしばらくは目が離せないプロジェクトですね。

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