米国証券取引委員会がスキャムICOの例として偽プロジェクトを立ち上げる
   公開日 : 2018/05/18

米国証券取引委員会がスキャムICOの例として偽プロジェクトを立ち上げる

YuyaCRYPTO TIMES公式ライター

ct analysis

ICOの適切な規制に向けて協力的な動きを見せている米国証券取引委員会(SEC)が、スキャムICOの例として偽プロジェクトを立ち上げました

HoweyCoins(ハウイコインズ)と呼ばれる同プロジェクトは、ホテルや航空券の購入に利用できるトークンを発行するブロックチェーン・プラットフォームとされています。

旅行業界での投資チャンスをあらかさまに謳うHoweyCoinsウェブサイトでは、プロジェクトが米政府に登録されていることや、SECの規制に則っていることなどを箇条書きで書き連ねています。

さらに下にスクロールすると、購入時期が早ければ早いほど割引が付くなどと書かれています。

“Buy Coins Now!”あたりにユーモアを感じます。

そしてさすがSEC、なんとホワイトペーパーまできちんと書かれています。

計8ページにわたる同文書の「結論」欄には、「HoweyCoinsのICOは絶対に逃せない」などといったFOMO(投機を見逃すことへの恐怖)を煽る文句が書かれています。

騙されると「お説教」ページに飛ばされる

ここで実際にトークンの購入やメールアドレスの送信に移ろうとすると、SECの「お説教」ホームページにジャンプします。

このプロジェクトが本物だったら、あなたは詐欺に遭っていたかもしれません」と書かれた同ページでは、HoweyCoinsがスキャムICOに見られる5つの特徴を詰め込んだプロジェクトであることが明かされています。

その「5つの特徴」は次の通りです。

1. ハイリターンが保証されている

投資には必ずリスクが伴い、「ノーリスク・ハイリターン」などといった投機は基本的には存在しません

2. プロモーターに有名人がいる

人気歌手アスリートインフルエンサーにプロモートされているからといって、そのプロジェクトがしっかりしているものであるとは限りません。

HoweyCoins ウェブサイトより

3. SECの規制に基づいていると謳う

SECのコメントによると、同局がプロジェクトを公式に認可・登録するなどといったことはないため、「SECに登録された」などと謳うプロジェクトには注意が必要だとのことです。

4. クレジットカード払いに対応している

ほとんどのICOはビットコインやイーサリウムなどといったメジャーな仮想通貨での支払いを受け付けているため、クレジットカード払い対応を謳うプロジェクトには注意が必要です。

5. パンプアンドダンプについて言及している

HoweyCoinsウェブサイトの最後では、「早期購入者が利益を挙げられるようなパンプを行う」といった内容も書かれています。

パンプアンドダンプは違法である上、価格が限界まで上昇したところで詐欺を行う側がダンプ(売払い)を行い、投資家は大きな損失を被る可能性があります。


今回の偽プロジェクトは、SECによる投資家保護のための巧妙なアプローチでした。

bitFlyerの加納社長もTwitterにて言及しているくらいです。

ブロックチェーンにある程度携わっている人にとってはなかなか笑えるお話ですが、それでも普段見落としかねないポイントがうまく説明されているのではと思います。

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