SEC弁務官が適切な規制の考案に前向きな姿勢を示す
Yuya
米国証券取引委員会(SEC)弁務官のHester Peirce氏は、今月はじめのカンファレンスでICOに対する適切な規制を当事者に寄り添って考案していく方針であることを明らかにしました。
Peirce氏は、革新的なプロダクトやビジネスモデルを監視の元で試行できる体制を整えた英国やシンガポールなどの規制機関を例に挙げ、米国でも同様に「規制下のサンドボックス」を設けたいとしています。
規制を勧める一方でPeirce氏は、新たな制度が技術発展の自由度を奪う可能性への懸念も見せました。
「(監視にあたり)規制担当者は新たな技術の発展をコントロールしないよう気をつけるべきです。これは担当者の役割ではありませんし、既存の規制の枠組みに新しい技術を無理やりはめ込んでしまうことになりかねません。」
とコメントしたPeirce氏は、技術の進歩が厳しい法規制によって制限されないようにと付け加えました。
また、数々のプロジェクトで使われるトークンに金融商品的な側面があることに対して、Peirce氏は今後注意深く規制案を考えていく方針であることを発表しました。同氏は、
「(セキュリティのようなトークンが多いからといって)全てのICOを金融商品とみなすわけではありません。仮想通貨の分野はまだ発展段階ですから、ICOを全てひとまとめにしてしまうような規制には気をつけています。」
とコメントし、最適な方法はICOひとつひとつを見ていくことであるとしました。
Peirce氏の今回の発表内容はブロックチェーンや仮想通貨の業界当事者にとても協力的なものでした。今後実際どのような規制が施されていくのかに注目が集まります。
参考記事: SEC Commissioner Cautiously “Open” to Regulatory Sandbox for ICOs: Bitcoin.com