デリバティブ取引所Bybitが出金時のKYCルールを導入
2021/07/07・
アラタ | Shingo Arai
ニュース
暗号通貨デリバティブ取引所であるBybitが出金時のKYCルールを7月12日より導入することを発表しました。
現在、Bybitはデリバティブ取引所として、BTCの出来高はBinance Futuresに次いで2番目の出来高、通貨全体のボリュームでは4番目となっています。
今回のKYC導入に関しては、日本の金融庁やカナダの証券取引委員会などからの警告やFATFなどが関連している可能性があり、出金時のKYCを強化したことが考えられます。
KYCは個人と企業向けに分かれており、個人の場合は、KYCレベルが1以上になると最大で1日50BTCを出金、レベル2で100BTCまでの出金が可能になります。企業の場合は、KYCレベルは一つのみで100BTCまでの出金が可能になります。
しかし、個人、企業の両方で1日の出金金額が2BTC未満の場合は、KYCを行わずとも出金ができるような仕様となっており、これはBinanceと変わらない仕様となっています。
先日、過激派組織であるHamasはBinanceを利用したマネーロンダリングを行っていたことがCoinDeskの報道によって明らかになっています。
BybitのKYC導入はセキュリティ・コンプライアンスの強化ということですが、現状のBinanceとほぼ同じ仕様であることから、Hamasのような事例として利用されることも考えられ、今後の動きにも注目しておきたいところです。
記事ソース : Bybit