エルサルバドルが420BTC(約28億円)を追加購入。暗号通貨ウォレットは不評
ユッシ
・エルサルバドル大統領「すでに利益が出ている」
・国内の暗号通貨ウォレットは国民から不評
エルサルバドルの大統領ナジブ・ブケレ氏が、10月28日早朝、自身のTwitter上で新たに420BTC(現在約28億円)を国家として購入し、購入分は既に利益が出ていると明かしました。
It was a long wait, but worth it.
We just bought the dip!
420 new #Bitcoin🇸🇻
— Nayib Bukele 🇸🇻 (@nayibbukele) October 27, 2021
エルサルバドルは、これまで定期的にビットコインの購入を公表しており、現在公表されているだけで1,120BTC(現在約74億円)を購入しています。
ブケレ氏によると、エルサルバドルの信託財産はドルとビットコインで構成されており、ビットコインの評価が上がった場合は一部のドルを引き出して同額を信託財産に残すことが可能となっています。
今年6月にビットコインを法定通貨とする「ビットコイン法」がエルサルバドルで可決され、暗号通貨ウォレットChivoの開発・普及や、200台に及ぶビットコインATMの設置など様々な施策が国内で行われてきました。
先月ブケレ氏は「約210万人のエルサルバドル国民がウォレットChivoを利用している」とツイートしており、ビットコイン法が順調に進んでいる旨をアピールしました。
世界初の「ビットコイン法定通貨国」として世界中から注目を集める一方、エルサルバドル国内からは否定的な声も上がっています。
メディアREUTERSによると、地元住民で日常的にウォレットchivoを利用している人はほとんどおらず、様々なセクターの233社を対象に行われた調査では、93%の国内企業がビットコインによる支払いを報告していません。
Chivoウォレットのアプリ評価は記事執筆現在、5点満点中1.7点となっており、レビューでは「アプリ利用時にバグが発生する」と機能面での不満が多く散見されます。
エルサルバドルでは国内の豊富な火山を利用した「地熱発電マイニング」と呼ばれるユニークな施策も行われており、これに習って南米コロンビアでも滝を使ったマイニングが思索されています。