1億ドルが強制清算、BTC価格下落で有名トレーダーが全財産失う

分散型取引所Hyperliquidで、著名な大口トレーダーが約1億ドル相当のポジションを失う出来事がありました。ビットコイン（BTC）の価格が10万5000ドルを割り込んだことが引き金となり、高レバレッジ取引に伴うリスクが改めて浮き彫りになりました。

ジェームズ・ウィン（James Wynn）氏として知られるこのトレーダーは、非常に高いレバレッジをかけた積極的な取引スタイルで注目を集めていました。同氏は一時期、2000万ドルの証拠金を元に40倍のレバレッジをかけ、10億ドルを超える規模のビットコインの買いポジションを保有していました。ビットコイン価格の上昇に伴い、その未実現利益は1億ドルにまで膨らんでいました。

しかし、米国の新たな関税発表などをきっかけに市場が下落。5月30日にビットコイン価格が10万5000ドルを割り込むと、連鎖的な強制決済が発生しました。

オンチェーンデータによると、ウィン氏が保有していた527.29 BTCと421.8 BTCの2つの大規模なポジションが相次いで清算されました。これに先立つ29日にも約1000万ドル相当のポジションが失われており、数日間で合計1億ドル近い資産が強制的に決済されたことになります。

これら巨額な損失にもかかわらず、ウィン氏は動じない様子を見せました。同氏はXに「デリバティブのカジノは楽しかった。後悔はゼロだ」と投稿し、このスリリングな経験を楽しんだと述べました。

The perps casino was fun. Zero regrets. Flipping $4m to $100m and back down to -$13m is one hell of a thrill. Hope many of you enjoyed it as much as I did.

Most wouldn’t dare or dream to place these kind of trades. Well, they can’t, they don’t have the money to do so, nor the…

— James Wynn 🐳 (@JamesWynnReal) May 30, 2025

この一件は暗号資産コミュニティで大きな話題となり、ボラティリティの高い市場で極端なレバレッジをかけることの危険性を示す教訓的な事例として受け止められています。