仮想通貨市場の調整局面、個人投資家のETF売却が原因との分析
Crypto Times 編集部

JPMorganのマネージングディレクターであるNikolaos Panigirtzoglou氏が率いるアナリストチームは、11月の仮想通貨市場における調整局面について、主に個人投資家による現物ETFの売却が主導しているとの分析を発表しました。同社はビットコイン価格が生産コストの目安であり支持線とされていた94,000ドルを割り込んだことで、市場の調整が激化したと指摘しています。
市場では激しいビットコイン値動きが観測されており、ビットコインは週初めの高値圏である96,000ドル台から一時81,111ドルまで急落しました。この変動により、わずか1時間で約10億ドル(約1,580億円)規模のポジションが市場から清算されています。
Bitcoin price by TradingView
この急落の背景にはテクニカルな要因も影響していると見られます。価格帯別出来高(VPVR)を分析すると、90,000ドルから96,000ドルの価格帯は過去の上昇スピードが速すぎたために取引の積み上げが薄く、売り注文を受け止める支持層が形成されていない「真空地帯」となっていました。そのため価格が一気に下落しましたが、市場では出来高の厚い74,000ドル付近などが次の強力なサポートラインとして意識されており、現在は80,000ドル台で新たな価格の合意形成が進み、足場が固まるかどうかが注目されています。
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今回の下落局面における売り手の主体は、10月とは明確に異なると分析されています。10月の市場調整は「クリプトネイティブ」つまり専門的な投資家が無期限先物のレバレッジを解消したことが主な要因とされますがこの動きは11月に入り沈静化。代わって売り圧力の中心となったのは、現物のビットコインETFやイーサリアムETFを利用して市場に参加している個人投資家です。
実際に資金の動きを見ると、11月に入ってから現物ビットコインETFおよびイーサリアムETFからは約56億ドルが流出しており、これは今年2月に記録した過去最大の流出額をすでに上回る規模となっています。その一方で、個人投資家は同期間に株式ETFへ約960億ドルもの資金を投入しており、株式市場に対しては依然として強い買い意欲を見せています。
こうした「株式買い・仮想通貨売り」という対照的な動きは今年2月や3月にも見られた現象であり、個人投資家が仮想通貨と株式を明確に異なる資産クラスとして扱っていることを示唆しています。そのためJPMorganのアナリストらは現在の仮想通貨ETFの売却を市場全体のリスク回避姿勢への転換と捉えるべきではなく、あくまで限定的な動きであると結論付けています。
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