「ETFが成功しすぎるとビットコインは消滅する」BitMEX創業者が指摘
Crypto Times 編集部
海外仮想通貨取引所BitMMEX創業者アーサー・ヘイズ氏が、長期的な視点における現物型ビットコインETFに対する懸念を示しました。ヘイズ氏は「TradFiの資産運用会社が管理するETFが成功しすぎた場合、ビットコインを完全に破壊してしまう」と自身のブログで述べています。
“Expression” is my last article of 2024. I offer some thoughts on expressions of the #crypto investment theme that will ultimately prove to be worthless.
May the Pump be with you!https://t.co/bG4ZnSjYu5 pic.twitter.com/nbru6yZlJD
— Arthur Hayes (@CryptoHayes) December 23, 2023
ヘイズ氏は、2140年頃にビットコインのマイニング報酬がゼロになった後にマイナーが報酬を得る手段はトランザクションを検証した場合のみになることを前提に「ビットコインは動いていないと価値がない通貨である」とし、仮にビットコインのトランザクションが発生しなくなった場合、マイナーはネットワークの安全性を確保するために必要なエネルギーを確保できなくなることを指摘しました。
同氏は、世界最大手資産運用会社であるブラックロックらも申請している現物型ビットコインETFでは、ETF運用会社が保管しているビットコインは動くことはなく、仮に欧米や中国の大手資産運用会社が流通するビットコインをすべて保有した場合、マイナーは参加しなくなりビットコインは死滅すると述べています。
- アーサー・ヘイズ氏のコメント
“「考えてみれば美しいことだ。ビットコインが単なる国家統制の金融資産になれば、使われないので死んでしまう。ビットコインが死滅すれば、その代わりに別の暗号通貨ネットワークが成長するスペースが生まれる。このネットワークは、ビットコインのリブート版かもしれないし、オリジナルのビットコインを改良した別のものかもしれない。いずれにせよ、人々は再び非国家管理の通貨資産と金融システムを手に入れることになる。- 引用元:Substack」”
CryptoQuantのデータによると、仮想通貨取引所が保有するビットコインの枚数は2021年より右肩下がりで減少しています。
仮想通貨取引所Bitfinexは以前公開したレポートの中で、今後5年以内に取引所におけるビットコインの供給が90%減少し、供給不足に陥る可能性があることを指摘しました。
同社は、前回の半減期以降の供給量の傾向から2028年の半減期までに供給量が60%減少する可能性があるとし、機関投資家の参入も合わせて起こった場合、取引所におけるビットコインの供給量は2028年の半減期までに現在のレベルから90%激減する可能性があるとの見解を示しています。
関連:取引所でのビットコイン供給量、5年以内に90%減の可能性|Bitfinexが予測
記事ソース:Substack、CryptoQuant