ビットコインに巨額資金流入、9日で約9110億円｜高値維持は継続

ビットコインは直近24時間で小幅下落し、121,300ドル台で推移しています。10月6日に記録した史上最高値の126,000ドル付近からやや調整を見せていますが過去1ヶ月間では約8%上昇しており、依然として堅調な推移を維持しています。

この堅調な価格を支えているのは、機関投資家による継続的な買いです。米国で提供される現物型ビットコインETFには9日間連続で合計59.63億ドル（約9110億円）の資金流入が発生しています。さらに、大手資産運用会社State Streetの最新調査によると、機関投資家のポートフォリオに占めるデジタル資産の平均配分は現在7%ですが、今後3年以内に目標配分を16%まで引き上げる見通しとなっており、機関投資家の関心の高まりが明確に示されています。

規制面でも追い風となる動きが見られます。Coinbaseがニューヨーク州でステーキングサービスを開始したことで規制の障壁が崩れつつあることが示されました。また、国際的にはルクセンブルクのソブリン・ウェルス・ファンドがビットコインETFに投資したことが報じられ、ユーロ圏で初めてソブリン・ウェルス・ファンドがビットコインに投資した事例となりました。

こうした動きの中、ドイツ銀行のシニアエコノミストであるマリオン・ラブーレ氏とアナリストのカミラ・シアゾン氏が執筆したレポートでは2030年までに中央銀行がビットコインを主要な準備資産として保有する可能性が指摘されています。

需給面でも価格上昇を後押しする要因があります。ビットコインの保有者の61%以上が1年以上コインを移動させておらず、長期保有の姿勢が強まっています。これは市場における供給不足を示唆しており、今後さらなる価格上昇の余地があることを示しています。