マイニング大手マラソン、1760億円以上のビットコインを保有|6月の最新業績を公開
Crypto Times 編集部
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ビットコインマイニング大手各社が6月の事業成績を公表しました。
マイニング大手マラソンデジタルの6月のビットコインマイニング量は590BTCとなり、これは前年同月比で40%減、前月比で4%の減少となりました。4月に到来したビットコインの半減期の影響でマイニング報酬が減少したことが要因となっています。
MARA’s June 2024 #Bitcoin Production Update is here:
– Average Operational Hash Rate Increases 2% M/M to 26.3 EH/s
– Increased BTC Holdings to 18,536 BTC; Total Cash and BTC of $1.4 B as of 6/30/24.Read the full press release: https://t.co/mbbOskcWBS
— MARA (@MarathonDH) July 3, 2024
同社は6月にビットコインを売却せず、保有量は18,536BTCに達しました。これは前年同月比で48%の増加であり、長期的な視点でビットコインの価値上昇を見込んでいることが窺えます。
ライオットはハッシュレートを大幅増加
ライオットは6月に255BTCをマイニングし、前年同月比では42%減、前月比では19%の増加となりました。
Riot Reaches 22.0 EH/s in Deployed Hash Rate, Exceeding Q2 2024 Target, and Produces 255 #Bitcoin in June 2024.
“June was a historic month for Riot, during which we added an additional 7.3 EH/s to our hash rate capacity in Buildings A1 and A2 at our Corsicana Facility and by…
— Riot Platforms, Inc. (@RiotPlatforms) July 3, 2024
しかし、テキサス州コルシカーナとロックデールにある施設の拡張を進めており、ハッシュレート(マイニングの計算能力)は前月から大幅に増加。ライオットは、今後も積極的に設備投資を行い、マイニング事業を拡大していく方針です。
Hut 8はAI事業に注力
Hut 8 Miningは、6月のマイニング量が107BTCと、前月比で18%増加しました。しかし、同社はビットコインを売却しており、保有量は減少しています。
Hut 8は、今後の成長戦略として、AIインフラ事業への注力を掲げています。先日、投資企業Coatueから1億1500万ドルの資金調達を発表した同社は、調達資金をAI分野のデータセンターの拡張に活用すると述べています。
AIの需要増加に伴いHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)施設の需要も増加しており、ビットコインマイニング施設の活用が昨今注目を集めています。
HPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)施設の新設から稼働開始には36~60ヶ月時間がかかるとされているなか、既存のビットコインマイニング施設を転用した場合、大幅なリードタイムの短縮が可能となります。
Hut 8は、一部AI事業への転換によって収益の多角化と収益性の向上を目指しており、最新の発表の中で以下のようにコメントしています。
「新しいAI分野での商業化の取り組みも順調に進んでおり、最初のGPUクラスターの組み立てやデータセンター・スイートの設置が完了しました。 1,000個のNVIDIA H100 GPUの半数以上が構成され、現在メーカーの施設でテスト中です。 我々は下半期に本稼働し、年間約2000万ドルの予測レートで収益を上げ始める予定です。」
ビットコインマイニング業界では、電力不足やAI需要の高まり、単純なエリアの不足を背景に、M&Aや事業転換の動きが活発化しています。今後も同業界の動向に注目が集まります。