【市場分析】ビットコイン9.3万ドルが壁か。7.3万ドルまでの下落シナリオを解説

ビットコイン（BTC）の価格推移に関して流動性の観点からさらなる下落リスクを示唆する分析が注目されています。市場のオーダーブックや過去の価格動向に基づく分析によると、次に意識される主要な価格帯は8万5000ドル近辺であり弱気相場の最終的な底値は7万3000ドル台になる可能性があるとしています。

Bitcoin price by TradingView

この分析はフィボナッチや移動平均線といった一般的なテクニカル指標ではなく、オーダーブックの厚み、レバレッジのポジション状況、心理的な節目など市場を実際に動かす要因に基づいた「水平バンド」を用いています。

BTCは現在、流動性の階段を下るように推移しており、過去最高値である12万6000ドルのバンドから下落した後、心理的な節目とされた10万ドルのサポートラインも維持できずに割り込みました。

現在、BTCは9万ドル台前半から8万ドル台後半の範囲で推移していますが、かつてサポートとして機能していた9万2000ドルから9万3000ドル付近は現在ではレジスタンスラインへと転換しています。分析によると現在の価格帯の下には8万9000ドル、8万7000ドルといった支持帯が存在しますが、最も流動性が厚く、多くのポジションが集中しているのは8万5000ドル付近です。

さらに長期的な視点では7万3000ドル付近が極めて重要な価格帯となります。この水準は前回の半減期直前の最高値圏であり、2026年から2027年にかけての強力なサポートラインとして機能する可能性があります。

なお、構造上の最も低い重要な支持帯は4万9800ドルに位置しています。仮にこの水準まで下落した場合、市場心理は極端なパニック状態に陥ると予想されますが、過去のサイクルでも守られてきた水準であるためここが最終的な防衛ラインとなる可能性もあります。