“キムチコイン”などの独自路線も|韓国仮想通貨市場がシェア拡大中:DeSpreadリサーチ
Crypto Times 編集部
韓国の仮想通貨市場は他国とは異なる特色を持ちながら拡大を続けていることが、Web3特化型コンサルティング企業DeSpread社による最新の調査で明らかとなりました。
0/ DI – 01: Korean CEX
Written by DeSpread Data Analyst @itsbulmat
Reviewed by DeSpread Head of Research @Crypnovice88 https://t.co/PDh7N9SkOG— DeSpread (@DeSpreadTeam) October 26, 2023
2023年上半期までに韓国の仮想通貨投資家の数は600万人に達し、総人口の約10%を超える規模となっています。その多くがCEX(中央集権取引所)を通じて取引を行っており、Upbitが市場の主流を占めていることが確認されています。具体的には、Upbitは今年2月に最高取引高360億ドルを記録し、市場シェアの80%を独占。これに続くのは15~20%の市場シェアを獲得しているBithumbで、同取引所は10月4日から手数料0%キャンペーンを実施するなどシェアの拡大に向けた施策を行なっているものの、依然としてUpbitの独占状態は続いているといいます。
DeSpreadによると、韓国の投資家はBTCやETHよりもアルトコインへ投資する傾向が強く、10月第3週のデータでは世界全体と比較した際の取引シェアランキングで下記5つの通貨がトップにランクイン。時価総額50位以内の$STXや$BSVの取引ボリュームシェアの3割以上が韓国マーケットで占められていることから同マーケットの勢いが窺えます。
グローバル全体の取引Vol.と比較した時の韓国市場の割合:上位5通貨
- Loom Network ($LOOM):62%
- eCash ($XEC):55%
- Flow ($FLOW):43%
- Stacks ($STX):37%
- Bitcoin SV ($BSV):34%
世界最大手取引所Binanceの取引ボリュームと比較しても韓国市場の勢いを垣間見ることができます。今年3月から9月の期間でBinanceと比較した韓国4社の合計取引ボリュームシェアは9%増加。Binanceの取引ボリュームが右肩下がりで減少している背景はあるものの、韓国マーケットの成長が感じられる結果となっています。
“キムチコイン”で韓国独自のマーケットも形成
通称”キムチコイン”として知られる通貨群(Steem DollarsやMoss Coin、Hippocrat等)は、Upbitでの取引量が100%を占めるという興味深いデータも浮上しているといいます。これらの通貨の存在は、韓国独自の仮想通貨マーケットの形成を示唆しています。
また、韓国ではEthereumよりもTronのネットワークを活用した入出金の動きが顕著で、トランザクション数はEthereumの5倍もの規模に到達。DeSpreadは左記現象に対して、Ethereum上に主要プロダクトが集中していることなどを背景に多くの韓国投資家がオンチェーン上のプロダクト利用よりも海外主要取引所への資金移動を目的としているとの見解を示しています。
独自の動きも見せつつ成長を続ける韓国の仮想通貨市場に引き続き注目が集まります。
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記事ソース:DeSpread