ビットコイン保有企業の巨額空売りが解消。メタプラネットに注目

著名な空売り投資家であるジェームズ・チャノス（James Chanos）氏が、ストラテジー株とビットコイン（BTC）を組み合わせた空売りポジションを11ヶ月ぶりに解消しました。この動きはビットコインを保有する企業にとって最悪期が過ぎ去った可能性を示唆するトレンド転換のシグナルとして市場関係者から注目されています。

The bitcoin treasury company bear market is gradually coming to an end. Expect continued volatility but this is the kind of signal you want to see for a reversal. https://t.co/Z9OBH57u5J

— Pierre Rochard (@BitcoinPierre) November 8, 2025

ザ・ビットコイン・ボンド・カンパニーのCEOであるピエール・ロシャール（Pierre Rochard）氏は、この状況について「ビットコイン保有企業にとっての弱気相場は徐々に終わりつつある」と述べました。

ここ数週間、ビットコイン保有企業の多くは厳しい状況に直面していました。関連企業の株価は今年の高値から大幅に下落。一部のアナリストはこれらの企業価値にはバブルが存在すると警告し、MSTR株などの空売りを推奨していました。

なお、ストラテジーは企業によるビットコイン蓄積の代表例であり、現在64万BTC以上を保有しています。

一方で水面下では機関投資家の動向にも変化が見られます。JPモルガンがブラックロックの現物ビットコインETFに関与した事例や、カストディ（資産管理）や決済に関する取引の報道が続いています。

伝統的な大手金融機関が単なる批評家としてではなく利害関係者や参加者として市場に関わり始めています。これは企業のビットコイン採用が投機的な段階から、より戦略的な位置づけへと移行しつつあることを示唆しています。

日本においてはストラテジー社と同様のBTC財務戦略を採用するメタプラネット社の動向が注目されます。同社の株価は初夏につけた1800円台から400円前半と落ち込んでいますが、トレンド転換によって株価回復の期待が高まっています。